芳賀道也の発言 (総務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。
参考人の大谷さん、清水さんには、私からも、お忙しい中参考人として質疑をいただき、ありがとうございます。
さて、プロバイダー責任法、責任制限法第三条にある、特定電気通信による情報の流通により他人の権利が侵害されたときには、名誉毀損、誹謗中傷のほかに、著作権法違反も対象になり得ます。私自身、前職、放送業界にいたこともありまして、プロバイダー責任制限法にも関連がある幾つかの裁判で著作権法違反が問われた例について、参考人のお二人に是非お伺いをしたいと思います。
昭和六十三年三月十五日最高裁判決、クラブ・キャッツアイ事件では、カラオケの機械を置いて客自ら歌わせていた福岡県のスナックで、あらかじめ著作権関連の取決めがなく、カラオケで店舗経営者、ホステスが歌う場合、そして経営者、ホステスとともに客が歌う場合、さらに客が単独で歌う場合にもスナック経営者が著作権法違反とされました。クラブ・キャッツアイ事件の判例で問題になったのは、当時の著作権法で違反とされていなかったお客さん自身がカラオケで歌う行為についても、スナックの経営者やホステスがカラオケで歌うのと同等であるとして、スナック経営者が著作権法違反とされたことです。
この裁判では、当時の最高裁裁判官伊藤正己氏の少数意見も注目されました。お客はクラブの経営者に雇用されているわけでもなく、請負契約にあるわけでもないし、何か義務があって歌うわけでもありません、歌うか歌わないかはお客さんの自由意思で歌っているのだから、お客がカラオケで歌う場合はスナック経営者は主体的に音楽著作物の利用に関わっているとは言えないという少数意見でした。しかしながら、クラブ・キャッツアイ事件での多数意見が、いわゆるカラオケ法理として、プロバイダー責任制限法にも関連するほかの裁判にも当てはめられました。
例えば、最高裁平成二十三年一月十八日判決、まねきTV事件も、最高裁平成二十三年一月二十日判決、ロクラクⅡ事件にも、テレビ番組など複製や送信を具体的に指示しているユーザー本人ではないのに、このサービスや機材などを提供している企業を複製の主体だとして、複製権の侵害を認定しています。
東京高裁平成十七年三月三十一日判決、ファイルローグ事件でも、個々の間でピア・ツー・ピアと呼ばれる電子ファイル交換サービスにおいてゲームソフトの違法なコピーがあった例について、そのファイル交換サービスを提供していた企業が侵害主体として著作権法違反とされました。
参考人のお二人に伺いたいのですが、特許法で第百一条で間接侵害について規定しているように、著作権法でも、間接侵害の場合にも侵害の主体者とみなすカラオケ法理を著作権法上にも明記すべきではないかということについて、参考人お二人のお考えを聞かせてください。