内田貴の発言 (内閣委員会)
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○参考人(内田貴君) 御質問ありがとうございます。
まず、性犯罪に前科を限定したということの理由は何かということかと思います。
確かに、子供に対して危害を加え得るような性向を持った人ということでいうと、もっと前科を広く捉えた方が安全ではないかというお考えがあり得るというのは理解できます。しかし、他方で、前科を広く捉えるということは、子供に対する危害ということとは関わりのない罪を犯した方で、しかも更生をして社会復帰をしようとしているという方々の就職の、職業選択の自由を制約をし、就業を制約するという効果を持ちます。これは、マイナスの効果を持つわけです。それとのバランスということがやはり必要になり、また、前科の照会ということにそういう広い犯罪を含めますと、性犯罪と関わりのない前科についても広く知られてしまうということで、プライバシー権の問題も生じます。
そういった点を考慮して、私は陳述の中でぎりぎりの選択であるということを申し上げましたが、前科については子供への性暴力に直接関連のあるものに限定しようという判断をしたということです。これは、そういう異なった原則の間の調整ということで出てくるもので、理論上、ここに線を引かなければいけないというものではないと思いますけれども、日本においてはそのような選択をしたということだと思いますし、有識者会議でもそのような判断をいたしました。
それから、対象を、学校と、あと民間の教育、保育の事業者に限定をしているということ、一定の事業者に限定をしているということに関してでございますが、今回の法案は、これは陳述の中でも申し上げましたとおり、パッケージとしての、子供に対する性暴力等を防止する措置がとれる事業者を対象として、安全であることが見えるようにしようというところに主眼がありますので、やはりそのような措置がとれる事業者を選ぶということから線引きをせざるを得なかったということです、だと思います。
ただ、それは、それ以外の事業者を問題にしなくていいということではなくて、そこはまた別途、別の手段で子供に対する性暴力を防止していくという措置がとられていくべきであるというふうに思っております。
以上でございます。