牧山ひろえの発言 (法務委員会)

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○牧山ひろえ君 委員派遣報告。
 委員派遣について御報告申し上げます。
 去る三日、出入国管理及び難民認定法等の一部を改正する法律案及び出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律案の審査に資するため、現地において意見聴取等を行うべく、静岡県を訪れました。派遣委員は、佐々木委員長、和田理事、古庄理事、伊藤理事、川合理事、田中委員、福島委員、石川大我委員、清水委員、仁比委員及び私、牧山の十一名でございます。
 当日は、まず、社会福祉法人愛誠会望未園を視察しました。
 望未園は、平成十七年に開所した障害者支援施設であり、原則十八歳以上六十五歳未満の知的障害のある方で、障害支援区分四ないし六の方を対象に、必要なサポートを提供しております。視察時は、五十八名が入所しておられました。
 同園では、約五年前から外国人材を受け入れ、現在では、技能実習生九名が利用者の方々の食事、入浴等の日々の生活支援等を行っております。
 現地では、愛誠会の岡村理事長及び大澤施設長から、外国人技能実習生を募集するに至った経緯、実習生の方々の働きぶりへの高い評価、今後の抱負等についての説明を受けた後、施設内を見学いたしました。その後、お二人に加え、二名の技能実習生及び技能実習指導員並びに生活指導員の方々と意見交換を行いました。
 派遣委員からは、技能実習生が日本を選んだ理由、来日前に要した費用、母国での日本語学習の機会、介護福祉の職場を選んだ経緯、事前の説明と実際に働いた内容の差異、将来のキャリア設計、技能実習生への指導の在り方等について質問がなされました。
 その後、静岡県静岡市において地方公聴会を開会し、四名の公述人から意見を聴取した後、委員から質疑が行われました。
 まず、公述の要旨について御報告申し上げます。
 最初に、一般社団法人静岡県建設産業専門団体連合会会長北川雅弘さんからは、将来の建設業を支える担い手を確保することが難しい状況であることを述べた上で、今回の技能実習制度の改正は、外国人労働者のキャリアパスが明確になるなど、魅力ある制度になることを評価する一方、転籍制限の緩和によって起き得る、最初の受入れ企業のみが受入れコストを負担することへの懸念があること、大都市と地方の賃金格差による人材流出の防止の必要性があること等の意見が述べられました。
 次に、東海染工株式会社浜松事業所工場長田中志治さんからは、人材確保が難しく、同社では約十年前から技能実習制度を活用して外国人材を受け入れているところ、技能実習生との関係は良好であり、それは監理団体の適切な監理指導によること、同社はインドネシアに子会社があり、そこに技能実習生の六割ほどが再就職していること、技能実習は日本の企業が利益のために行うものであってはならず、技能実習生のための技能実習であるべきと考えること等の意見が述べられました。
 次に、静岡県行政書士会会長平岡康弘さんからは、育成就労の対象外となる分野での人材不足の可能性に配慮した対象分野を設定すべきこと、実効性ある転籍時の初期費用補填制度を構築すべきこと、外部監査人の強化等により監理支援機関が十分に機能する体制を整備すべきこと、行政書士以外による特定技能の在留資格申請取次ぎは法令違反の可能性があること、永住者の在留資格の取消しに係る規定につき、制度趣旨の周知及び慎重な運用に努めるべきであること等の意見が述べられました。
 最後に、日伯交流協会副会長児玉哲義さんからは、育成就労制度の導入は、外国人労働者の生活が良くなるなら賛成であること、在日ブラジル人コミュニティーはこの三十年で変容していること、日伯交流協会を立ち上げた理由は、ブラジル人が日本に暮らす以上、日本社会に溶け込む必要があると考えたからであること、若者が罪を犯した場合の永住者の在留資格の取消しは、重い罪の場合はやむを得ないが、そうでなければ若者の将来を考えて決めてほしいこと等の意見が述べられました。
 公述人の意見に対し、委員から、育成就労制度に対する評価、監理支援機関がその役割を果たすことができるかどうかの見通し、転籍制度の問題点、職種を細分化しない育成就労制度の在り方、外国人労働者のキャリア形成の重要性、外国人特有の人材受入れコストの内容、労働者性を認めた育成就労への制度変更を踏まえた費用負担の在り方、外国人労働者の家族帯同の在り方、技能実習生が日本の生活になじむための取組、外国人受入れ制度に関して行政書士の活用を進めるに当たっての課題、永住者の在留資格の取消し制度の創設が永住者の言動に与える萎縮効果、日系四世の来日人数が少ない理由など、多岐にわたる質疑が行われました。
 会議の内容は、速記により記録いたしましたので、詳細はこれにより御承知願いたいと存じます。
 最後に、今回の委員派遣に当たり、御協力をいただきました関係各位に対し、この場をお借りして厚く御礼申し上げ、御報告を終わります。

発言情報

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発言者: 牧山ひろえ

speaker_id: 9631

日付: 2024-06-06

院: 参議院

会議名: 法務委員会