岸田文雄の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 田島麻衣子議員の御質問にお答えいたします。
 被災地における水道復旧の見通しについてお尋ねがありました。
 現在、石川県内の主な浄水場の復旧はおおむね完了し、浄水場から市街部に送水する基幹管路やその先の末端管路の復旧作業に移行しています。これにより県の水道用水の復旧が早まり、御指摘の地域のうち、七尾市では、一月二十七日時点で、能登島を除き、復旧の見通しが二月末から三月末とされています。
 国としては、全国の水道技術者の派遣による人的支援や補助率の、補助率かさ上げの前倒し適用などの財政支援を行っているところであり、引き続き被災地の水道施設の早期復旧に全力で取り組んでまいります。
 そして、国による主要幹線道路の復旧の代行決定の経緯についてお尋ねがありました。
 災害時の道路復旧に当たっては、発災初期の段階で、障害物除去や段差解消等の道路啓開により緊急輸送ルートを確保し、その後、災害応急対策が落ち着いてきた段階で本格復旧を行います。
 今回の地震の場合、発災当初から石川県等と連携しながら、幹線道路については国が自治体に代わって道路啓開作業を行い、約二週間後には約九割で当面の輸送ルートを確保したところです。
 私が一月十四日の現地視察時に石川県知事から要望を受けたのは、本格復旧の国による代行であり、道路啓開から本格復旧へ切れ目なく移行できるよう、所要の手続を経て、国土交通省が一月二十三日に正式に代行を決定したところであります。
 そして、万博についてお尋ねがありました。
 能登復興に万全を期すこと、これは当然であり、支援パッケージを実施し、令和六年度予算、いや、六年度予備費を一兆円に倍増するなど、復旧復興の段階に合わせた機動的、弾力的な財政措置を行うこととしております。
 先般、齋藤経産大臣に対して、資材等の需給を丁寧に把握し、復興に支障のないよう万博関連の調達を計画的に進めるよう指示したところであり、早速経産省では窓口を設置し、石川県と連携体制を構築したと承知をしています。
 また、私として、会場建設費の更なる増額を認めるつもりはないということはこれまでも申し上げてきたとおりであります。会場建設費を含めた万博の主要な費用について、齋藤大臣を中心に、先月設置された有識者委員会も活用しながら、計画との乖離による費用の上振れが生じないよう、継続的なモニタリング、これを行っていくとしています。
 そして、運営費の方ですが、運営費については閣議了解において国庫による負担や助成は行わないこととしており、運営を担う博覧会協会が赤字にならないよう計画を具体化していくものと承知をしております。
 そして、自民党の政策集団の政治資金の問題に関する国民の皆様の受け止めについてお尋ねがありました。
 一連の問題について国民の皆様から厳しい声を頂戴していること、このことを重く受け止めております。厳しい声の理由は様々であると認識しておりますが、今回の一連の問題のそもそもの原因は、現行の法律ですら遵守が徹底されていなかったということ、すなわちコンプライアンスの欠如にあり、このような点からも、国民の皆様の怒り、これはもっともであると考えます。
 自民党として、真摯に反省するとともに、国民の皆様に深くおわびを申し上げます。改めて、政治は国民のものとの自民党立党の原点に立ち返り、解体的な出直しを図るとの覚悟で信頼回復に向けた取組を進めてまいります。
 私の政権における政務三役人事についてお尋ねがありました。
 一般論として、人事については所管分野の状況や本人の経験、手腕、他の候補者との比較を踏まえて行うこととなりますが、結果として閣僚等の辞任が続いたことについては、任命責任者としてその責任を重く受け止めております。政務三役であるかないかにかかわらず、政治資金の取扱いに疑念を持たれることがないようにすることは当然であり、問題があることを前提とした人事は行っておりません。
 なお、仮定の質問についてお答えを差し控えますが、いずれにせよ、我々国会議員は、その責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう常に襟を正していかなければならないと考えており、内閣としても今後一層の緊張感を持って与えられた課題に全力で取り組んでまいります。
 そして、裏金の定義についてお尋ねがありました。
 この裏金の定義については、文脈に応じてこの意味内容が異なっている、また異なり得るものでありますから、一概に定義をお答えすることは困難でありますが、多額のパーティー収入が政治資金収支報告書で不記載となっている中でこの裏金との指摘がされていること、このことについては真摯に受け止めなければならないと考えております。
 そして、検察当局における事件処理についてお尋ねがありました。
 お尋ねは個別事件における検察当局の事件処理に関わる事柄であり、お答えは差し控えなければなりません。その上で、あくまで一般論として申し上げれば、検察当局においては、個々の事案の真相を解明するために、必要な捜査を尽くした上で、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処しているものと承知をしております。
 政策活動費についてお尋ねがありました。
 御指摘の答弁については、政策活動費の使途の公開などについては政党等の政治活動の自由とも密接に関連する旨、お答えしたものであります。
 いずれにせよ、政治活動の使途を明らかにする場合には、各党各会派の真摯な議論を経て、共通のルールに基づき行うべきものであると考えております。
 説明責任の在り方についてお尋ねがありました。
 自民党においては、旧統一教会及びその関連団体と一切関係を持たない方針であり、各議員は旧統一教会との過去の関係については必要に応じて説明責任を果たしているものと考えています。
 いずれにせよ、自民党の政策集団の政治資金の問題については、現在、自民党の各政策集団、議員側の政治団体において政治資金収支報告書の訂正作業が順次行われているところであり、まずは関係者において明確な説明責任を果たすことが重要です。党としても、説明責任を果たすよう、しっかりと促してまいります。そして、その上で、党としても、これらの状況を把握するために関係者の聞き取りを行います。そして、その聞き取りの進捗状況を踏まえながら、必要な説明責任を党としても果たしてまいります。
 そして、安定的な皇位継承に関する政府の報告の内容についてお尋ねがありました。
 女性皇族の婚姻後の配偶者と子については、有識者会議において、御指摘のような点も踏まえつつ、皇族とする考え方も含めて比較検討が行われた上で、皇族という特別の身分を有しないこととする考え方が示されたものと承知をしています。政府としては、こうした有識者会議の報告書を尊重しているところであります。また、我が国の皇位継承については、男系継承が古来例外なく維持されてきたところであります。
 そして、選択的夫婦別氏制度についてお尋ねがありました。
 夫婦の別氏の、失礼、夫婦の氏の在り方については様々な意見があることを承知しておりますが、選択的夫婦別氏制度の導入については、直近の令和三年の世論調査を見ても国民の意見が分かれているところです。家族の在り方の根幹に関わる問題であり、最高裁判決においても、国会で論じられ、判断されるべき事柄であるという指摘がなされているところです。
 いずれにせよ、議員から御紹介いただいたような声も真摯に受け止め、国会において議論を進めていただき、その中で具体的な制度の在り方を含め建設的な議論をしていただくことは重要なことであると認識をしております。
 年齢や容姿に関する発言についてお尋ねがありました。
 性別や立場を問わず、年齢や容姿をやゆし、相手を不快にさせるような発言をすることを慎むべきである、このことは当然のことであります。
 岸田内閣においても、全ての方が生きがいを感じられ、その尊厳が損なわれることなく、多様性が尊重される包摂的な共生社会を実現していく、この基本方針を掲げております。この基本方針に基づいて政策を進めてまいります。
 性被害やDVへの対応についてお尋ねがありました。
 DVや性暴力は、個人の尊厳を踏みにじる重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。施政方針演説において、年齢や障害の有無にかかわらず、全ての方が生きがいを感じられ、その尊厳が損なわれることなく、多様性が尊重される包摂的な共生社会を実現してまいる旨、決意を述べさせていただきました。
 そのような問題意識の下、本年四月に施行する改正配偶者暴力防止法の円滑な運用や性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針に基づく施策の着実な実施など、DVや性暴力の被害者支援の更なる強化、これを図ってまいります。
 そして、政策分野と献金等の関係についてお尋ねがありました。
 御指摘のような政策分野についても、政権としてそれぞれの課題に取り組んでいるところであり、決して後回ししているということはありません。党や政治資金団体への献金等の多寡により政策立案の在り方などがゆがめられるということは、これまでも、そしてこれからもありません。
 そして、自民党の政策集団の政治資金の問題に関する政治責任についてお尋ねがありました。
 まず、関係者において明確な説明責任を果たすことが重要であり、党としても説明責任を果たすようしっかり促してまいります。同時に、党としても、政治資金収支報告書の訂正状況を把握するとともに、事実関係の把握に向けて関係者への聞き取りを行い、不記載の実態の把握に努めます。そして、あるべき政治責任については、こうした事実関係の可能な限りの把握などの手順を踏みながら、党として考えていく必要があります。
 いずれにしても、国民の皆様の厳しい声、これを重く受け止めるとともに、政治改革の結果、政治改革を結果でお示しできるよう、私自身先頭に立って信頼回復に向けた取組を進めてまいります。
 そして、残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣上川陽子君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2024-02-02

院: 参議院

会議名: 本会議