岸田文雄の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 横沢高徳議員の御質問にお答えいたします。
政治不信についてお尋ねがありました。
御指摘の各事案については、それぞれの事案に応じてけじめを付けておりますが、自民党の派閥の収支報告書をめぐる問題等により深刻な政治不信を招いていることについては、自民党総裁として改めておわびを申し上げます。
御指摘の各事案は、それぞれ内容、背景を異にするものであり、その原因等について一概にお答えすることは困難ですが、我々国会議員は、その責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう常に襟を正していかなければなりません。
自民党としても、ガバナンスコードを改訂するなどし、党のガバナンス強化を進めているところであり、疑念を持たれた場合に丁寧に説明責任を尽くすことを含め、厳正なコンプライアンス対応等により、国民からの信頼回復、信頼確保に努めてまいります。
農村地域の現状に対する認識についてお尋ねがありました。
日本全体の人口が減少する中、農村人口は急速に減少し、農業を支える地域コミュニティーの機能も低下していることは大変重要な問題です。
このため、食料・農業・農村基本法の改正案では、基本理念である農村の振興において地域社会の維持を位置付けた上で、そのための施策として、農地保全に資する共同活動、地域資源を活用した事業の創出による関係人口の増加等を盛り込みました。これらに基づき、農村地域の維持、そして活性化を図ってまいります。
農政の抜本的見直しについてお尋ねがありました。
今回の基本法の見直しは、我が国の農業が食料等の世界的な需給変動、環境問題、国内の急激な人口減少と担い手不足といった国内外の深刻な社会課題に直面する中、これらの社会課題に官民連携で正面から取り組み、課題克服を地域の成長へとつなげていくべく農政を再構築するものです。
具体的には、食料安全保障の抜本的な強化、環境と調和の取れた農業、食品産業への転換、人口減少下における農業生産の維持発展と農村の地域コミュニティーの維持等により、生産現場の皆さんの所得の向上、農村地域の関係人口の増加等に取り組んでまいります。
基本法改正案提出の背景と現行法の下の政策の検証、評価を行う意向についてお尋ねがありました。
基本法の改正案は、先ほど申し上げたとおり、現下の国内外の社会課題に対応し、農政を再構築するために提出したものです。改正案の提出に至るまで、食料・農業・農村政策審議会において、基本法制定以降二十五年間の情勢の変化や現行政策の課題について集中的な議論を行うとともに、地方意見交換会や国民からの意見募集など幅広く御意見を伺っており、十分な議論、検証、評価、行ったものと考えております。
新たな基本法の下、我が国の社会課題を正面から捉え、引き続き、現場の声を十分にお聞きしながら、課題克服を地域の成長へとつなげていくべく新たな農政を展開してまいります。
種子の重要性についてお尋ねがありました。
種子は、肥料、飼料などと並んで農業生産に欠かせない重要な農業資材です。
基本法の改正案においては、種子を含む農業資材について、農業資材の安定的な供給を確保することを新たに明記したところであり、安定供給に向けた取組、後押ししてまいります。
食料自給率についてお尋ねがありました。
食料自給率については、自給率の高い米の消費の減少等による低下が想定より大きく、輸入に依存する小麦、大豆の国内生産拡大等による上昇を上回ってきたところ、これが目標未達の主因と分析をしています。こうした消費傾向はしばらく継続すると見込まれますが、食料安全保障の観点から、麦、大豆等の輸入依存度の高い品目を始め、国内生産の増大を基本とした取組を進めることが重要であると考えています。
また、基本法の改正案においては、食料自給率の目標に関し、食料自給率の向上が図られるよう、農業者等の関係者が取り組むべき課題を明らかにして定める旨明記をしているところであり、基本計画の策定に当たり、食料自給率を含め、食料安全保障の確保に関する事項について適切な目標を設定するべく議論を進めてまいります。
直接支払の是非についてお尋ねがありました。
農業者への直接支払については、現在、農地等の保全管理を行うための多面的機能支払、中山間地域の農業生産条件の不利を補正するための中山間地域等直接支払など、我が国の農業の課題と政策目的に応じた直接支払政策を講じているところです。
新しい基本法の下、直接支払制度を含め、必要な農業政策をしっかりと、しっかり講じ、農業の持続的発展を後押ししてまいります。
一方、農業所得の補償については、過去の戸別所得補償制度を見ても、農地の集積、集約化が進まず、生産性の向上が阻害されるおそれがあるなどの問題があると承知をしております。
水田活用直接支払交付金についてお尋ねがありました。
食料安全保障の強化のためには、主食用米の需要が減少を続ける中、輸入に依存する麦、大豆の生産拡大が必要であり、これらの生産が定着した水田は、本格的な畑地転換により麦、大豆の収量増大を図ることが農業所得の向上の観点からも重要です。
他方、気候風土等から本格的な畑地化に適さない水田等については、稲と麦、大豆の輪作体系を確立し、農業所得の向上を図ること、これが有効です。
こうした農地利用に関する各産地の主体的な判断に応じて、産地が本格的な畑地転換を行う場合には排水対策等の基盤整備や畑作物生産の安定化を支援する一方で、水田機能を維持する場合には水田活用の直接支払交付金により支援することとしており、御指摘の見直しによる水田機能の維持を確認しているものであります。
引き続き、現場に混乱等が生じないよう、丁寧な説明を行いながら支援を進めてまいります。
農村の衰退についてお尋ねがありました。
農村のこの人口減少は、以前は都市への人口流出が主要因だったものの、近年は、高齢化が進む農業者を中心に出生数の減少及び死亡者数の増加に伴う自然減が主要因となっています。
国内の人口が減少を続ける中で、農業従事者を含め農村人口の減少も避け難い状況にありますが、こうした中にあっても農業を下支えする農村コミュニティーの基盤が維持されるよう、農村地域の活性化を図ってまいります。
農村振興施策についてお尋ねがありました。
農村については、現行の基本法の基本理念において、食料その他の農産物の供給の機能及び多面的機能が適切かつ十分に発揮されるようその振興を図る、こうした旨明記されているところです。
その上で、今回の改正案において、基本理念に農村の振興は地域社会が維持されるよう行う旨、これを追記し、この基本理念を実現する施策として、農地の保全に資する共同活動の促進、地域の資源を活用した事業活動の促進、農村への滞在機会を提供する事業活動の促進、これらを体系立てて位置付けたところであり、これらに基づく農村の振興施策を効果的に展開をしてまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣坂本哲志君登壇、拍手〕