高木かおりの発言 (本会議)

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○高木かおり君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の高木かおりです。
 会派を代表して、ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案に関して質問をいたします。
 まず、補充的指示権の創設についてお伺いをいたします。
 本改正案では、大規模な災害や感染症のまん延その他これらに類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に対して迅速に対応するなどの観点から、国の指示権の特例を設けることとしています。
 本来、法定受託事務若しくは自治事務で個別法に定めがある場合のみ可能であった指示が範囲を定めず可能となるため、対等協力である国と地方の基本原則を崩すとする意見もありますが、総務大臣の見解をお伺いいたします。
   〔議長退席、副議長着席〕
 コロナ禍は、国民生活に多大な影響を与えたのみならず、国と地方の関係についても様々な課題を浮き彫りにしました。関西を中心に数多くの自治体の首長を擁する我々から見た問題の一つは、国と地方の責任と権限が曖昧なケースが見られた点です。
 一例として、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき休業要請を出す場合、休業要請の権限とその前提となる緊急事態宣言発出の権限とが国と地方で分かれているため、権限の行使をめぐって一部の自治体で混乱を引き起こしました。
 各々の地域の状況を熟知しているのは国ではなく都道府県であり、その都道府県が求めるのは国の関与ではなく財源であるという意見もある中で、個別法で想定されていない事態における国の役割とは何か、総務大臣のお考えをお聞かせください。
 同様に、緊急事態に係る規律の不存在も問題となりました。同法に基づく医療等の実施の要請、指示があくまでも個人の医療関係者を対象としており、非常時に分散している医療資源を適切な形で再配置できないことから、我々は病院等の医療機関も対象となるよう求めてきました。
 これらを平時から整備しなければ、かえって国民の権利や自由がなし崩し的に制限されることも、我々がコロナ禍で学んだ苦い経験の一つです。有事を法の枠内に押しとどめる観点から、民主的統制の下で平時と有事を切り替えることのできる複線的な統治システムの必要性は明らかです。
 本改正案では、個別法で想定されていない事態が発生した際に必要な指示ができるとのことですが、特定の事態の類型を念頭に置いたものではありません。重大、生命等の保護といった要件では権限の濫用に対する歯止めが弱いという声がある中で、補充的指示権の基準が曖昧にならないことを担保する方策について、総務大臣はどのようにお考えでしょうか。
 政府は、補充的指示権の行使に関して、機動性に欠けるために事前の国会承認や報告を盛り込まなかったとの見解を示しています。そうであれば、個別法中心である我が国の緊急事態対応を踏まえ、行使された後に適切に検証すべきです。
 補充的指示権行使後の検証手続を設け、個別法の改正につなげる流れが必要であり、またその手続を一定程度法律に明文化すべきではないでしょうか。必要性について、総務大臣の所見をお伺いいたします。
 我が会派は、このような考えの下、補充的指示権の行使後に各大臣はその旨及び内容を国会に報告するものとする修正案を衆議院に提出いたしました。補充的指示権の行使後における個別法の見直しの重要性を踏まえ、本修正案の意義を総務大臣にお伺いいたします。
 次に、地域の多様な主体との協働と持続可能な地域づくりについてお伺いをいたします。
 先日、民間の有識者グループが将来的に消滅の可能性がある自治体を公表し、各種報道で大きく取り上げられたことにより、地域の持続可能性に対して注目が集まっています。
 自治体の持続可能性を高めていくには、本法案のとおり、地域の多様な主体の連携が重要です。しかし、自治会などの地域の組織の現状を把握しておかなければ、適切な施策を講ずることもままなりません。本法案で示された多様な主体はどのような組織で、どういった活動をする想定か、また、本改正案の立案に先立って、総務省として地域の実情をどのように把握をしてきましたでしょうか。総務大臣に伺います。
 住民の団体と協働するのであれば、例えば無料で勉学をサポートするNPOなど、公共の受皿には多様なものがあります。自治体と他の市町村で活動するNPOとが協働する例も見られます。なぜ自治会等、地理的な範囲を協働の条件とするのでしょうか。行政が一つの団体と固定的な関係を取り結ぶよりも、域外、域内を問わず多様な団体を巻き込み、それぞれ得意とする分野で活動する方が地域の活性化につながるとも考えられますが、総務大臣の所見を求めます。
 二〇一八年に総務省で開催された自治体戦略二〇四〇構想研究会の報告では、二〇四〇年までの人口減少を前提に、情報技術等を活用することで、従来の半分の職員でも自治体として本来担うべき機能が発揮できる仕組みを構築するとともに、中核都市以上の大都市を核にした圏域行政に行財政権限を与えることなどを提言いたしました。
 確かに、急激な人口減少の中、自治体の行財政基盤の強化は急務です。しかし、それだけではなく、自治体の人口規模縮小や地方のデジタルトランスフォーメーションなどを背景に、地方議会そのものの改革も不可避の課題となるでしょう。
 今後、地方議会の在り方を全般的に見直し、議席数の削減や適正化などにより効率性や専門性を向上させることで、人口減少などに対応する地方自治体の持続可能性を高めていくことが重要と考えますが、総務大臣のお考えをお伺いいたします。
 関連して、政府の進めてきた地方創生に関する取組について伺います。
 地方創生に関しては、かつて、まち・ひと・しごと創生総合戦略や昨今のデジタル田園都市国家構想総合戦略など、国主導で様々な取組がなされてきていますが、東京一極集中の傾向は転換できておりません。地方創生は当初の目的に照らしてどのような成果を上げたと考えているか、地方創生担当大臣に御回答を求めます。
 地域の活性化のために単にびほう策的に財源を供与するだけでは十分な政策効果は引き出せません。我が会派は、政府の地方創生推進施策の基となったまち・ひと・しごと創生法についても、地方分権、地方の自立の観点が欠けているなど、その内容も乏しいことから、廃止法案を提出したこともあります。
 それぞれの自治体が魅力的な取組を主体的に進めているからこその地方創生です。地方の活性化のためには、地方が自らの責任の下で創意工夫ができるよう、計画的に地方へ権限や財源を移管することが必要ではありませんか。また、国から今後の地方制度のビジョンを示すべく、政府が主導して地域主権型の道州制の検討を再開するべきではありませんか。地方創生担当大臣、御賛同いただけますでしょうか。
 我々は、道州制によって国の責務を明確に絞り込み、その他の事務は全て地方に任せる、抜本的な統治機構改革をすべきと主張し続けています。人口の減少や安全保障環境の激変など、変化を続ける環境へ適応するため、国と地方の役割を明確化し、地方が自らの責任の下で創造性を発揮することができる統治機構を実現すべきことを申し述べ、質問を終わります。
 御清聴いただき、ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 高木かおり

speaker_id: 2578

日付: 2024-06-05

院: 参議院

会議名: 本会議