芳賀道也の発言 (本会議)

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○芳賀道也君 国民民主党・新緑風会の芳賀道也です。
 会派を代表して、地方自治法改正案に関連して質問いたします。
 最初に、総務省による自治体への関与について裁判になった泉佐野市ふるさと納税不指定事件について伺います。
 最高裁令和二年六月三十日判決では、二〇一九年総務省告示第百七十九号第二条第三号が、地方税法第三十七条の二第二項による総務大臣への委任の範囲を逸脱した違法なものであるとして無効というべきであるとされました。
 この告示は、地方税改正法施行前のふるさと納税の募集スタイルを理由にふるさと納税指定制度から排除できるというもので、この告示に基づき、法律施行前の返礼品募集の仕方を理由として、泉佐野市ほか三団体がふるさと納税指定制度から外されました。
 この告示の前には総務省から技術的助言として通知が出されていましたが、地方自治法第二百四十五条の四のとおり、総務省の技術的助言には自治体は従っても従わなくてもよいのですし、地方自治法第二百四十七条三項にあるように、技術的助言に従わなかったことで、国が自治体に不利益取扱いを与えることは禁じられています。二〇一九年総務省告示では、泉佐野市が技術的助言に従わなかったことで国から不利益扱いを受けたと見られる、読み取れる余地もありました。
 松本総務大臣に、泉佐野市ふるさと納税不指定事件最高裁令和二年六月三十日判決で、総務省告示が違法、無効とされたことについての受け止めを伺います。
 さて、今回の地方自治法改正案のきっかけは総務省の地方制度調査会の昨年十二月答申で、この答申ではデジタルトランスフォーメーションを踏まえた対応が最初にあります。
 政府は今から二十年以上も前、二〇〇一年一月にe―Japan戦略をまとめて、五年以内に世界最先端のIT国家になることを目指すと宣言。e―Japan戦略が出てから五年どころか二十年以上たちますが、世界最先端のIT国家にはなれておりません。
 なぜこのe―Japan戦略が実現しなかったのでしょうか。この戦略が間違いでなかったとすれば、政府のリーダーシップにどのような問題があったのでしょうか。総務大臣の御説明をお願いいたします。
 デジタルトランスフォーメーションに関しては、自治体の二十の基幹業務について、地方公共団体情報システムの標準化期限が全国一律に二〇二五年度末とされています。しかし、児童手当の拡充、そして今年の所得税、住民税定額減税によるシステム改修のため、多くの自治体で標準化に向けた進展が遅れています。既に昨年九月の閣議決定で個別の事情を示せば期限の後ろ倒しが可能となりましたが、各自治体で標準化が遅れている現状を踏まえて、二〇二六年度三月末という、二〇二六年三月末という期限を全国的に数年延長すべきだと考えますが、デジタル大臣の御見解を求めます。
 衆議院本会議や総務委員会の審議では、本法案で新たに設けられる第十四章、特に第二百五十二条の二十六の五、生命等の保護に関する措置に強い批判が集まりました。この第十四章では、国から自治体に向けた指示のほか、資料提出の求めなど、国から自治体に向けた関与ばかりが盛り込まれています。この第十四章の新設は、二〇〇〇年四月施行の地方分権一括法など、地方分権の流れに逆行するものだと考えますが、総務大臣の御所見を伺います。
 あわせて、本改正案の第二百五十二条の二十六の五、生命等の保護に関する措置として規定されている国から自治体への指示によって、憲法で保障されている基本的人権、すなわち生命、自由、幸福追求権、法の下の平等、内心の自由、表現の自由、経済的自由権、財産権、人身の自由、国務請求権、参政権、生存権、教育を受ける権利、労働基本権などが制約を受けることはないのでしょうか。総務大臣のお考えを伺います。
 昨年十二月の地方制度調査会の答申は、新型コロナウイルス感染症対応で直面した課題を踏まえたものです。政府は、新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議を設置して二〇二二年六月に報告書を出しましたが、名ばかり検証、お手盛り報告書など、メディアから批判されました。
 国民民主党は、昨年六月に新型コロナウイルス感染症対策検証委員会法案を他会派と共同提出しています。衆議院本会議で国民民主党の西岡秀子議員も指摘したように、より長い時間を取って多方面から新型コロナ対策を検証することが次の私たちの社会と政治にとってプラスになると考えますが、総務大臣の御見解を求めます。
 新型コロナ対応では、専門知識や法律に基づかず、政治的な対立や因縁、意地の張り合いで政策が決まった面があったと元総務大臣の片山善博教授は指摘しています。新型インフルエンザ特措法が民主党政権時代にできた法律で自民党が反対した法案だったから、当時の安倍内閣がすぐに適用しなかったのではないかと片山教授は述べています。
 政府の感染症対策、そのほかの政策が政治的な対立や因縁、意地の張り合いで決まった場合など、自治体が政府に対して異議申立てをしたり緊急に是正要求したりできるよう、国地方係争処理委員会が緊急時に即座に対応するルールが国民の生命等の保護のために必要だと考えますが、総務大臣の御見解を伺います。
 さて、二〇二〇年二月二十七日、安倍元総理が全国の小中高等学校などに対して、春休みまでの臨時休校を突然要請しました。しかし、休校を決める権限があるのは各自治体の教育委員会です。総理大臣が学校の休校を求める法律がないのに要請したのは違法ですが、総務大臣の御見解を伺います。
 また、安倍元総理が法律の根拠なく全国の学校に臨時休校を要請したことについて、今回の地方自治法改正案の第二百五十二条の二十六の五、生命等の保護に関する措置がこのときあれば、安倍元総理の要請は合法だったことになるのでしょうか。総務大臣の御見解を伺います。
 二〇二〇年四月一日、政府はいわゆるアベノマスクの配布の方針を示しました。確かに当時マスク不足が問題になっていましたが、アベノマスクのような布マスクは効果が少ないと、その当時から専門家などの批判がありました。さらに、生産、調達、配布に時間が掛かり、実際に配布されたときにはマスク不足がほぼ解消されているなど、時機を逸したものとなりました。アベノマスクの保管費用について、会計検査院の調査も入り、決算委員会の警告決議もありました。
 現状では行政不服審査法は行政庁の処分や不作為があって初めて審査請求できるという制度ですが、この枠を広げて、アベノマスクのような費用対効果が少ない政策が決定された場合には、行政庁による政策決定にも国民が審査請求と差止めを求める制度を新たにつくり、災害や感染症などの緊急時には迅速に審査して差止めを可能とする制度を設けるべきだと考えますが、総務大臣の御見解を伺います。
 以上で、国民民主党・新緑風会、芳賀道也の質問といたします。
 御清聴いただき、ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 芳賀道也

speaker_id: 3714

日付: 2024-06-05

院: 参議院

会議名: 本会議