伊藤孝恵の発言 (予算委員会)

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○伊藤孝恵君 私は、国民民主党・新緑風会を代表し、令和六年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。
 日経平均株価はバブル後最高値を更新しても、日銀が十七年ぶりの利上げに踏み切っても、国民の生活実感は改善せず、世帯収入の中央値は下降の一途をたどり、暮らし向きは厳しさを増す一方です。
 それもそのはず、物価の伸びに対して賃金の伸びが全く追い付いておらず、令和六年一月の実質賃金は前年比〇・六%減と二十二か月連続のマイナスである一方で、昨年の消費者物価指数は生鮮食品を除く総合で前年比三・一%上昇と、第二次オイルショックの影響を受けた昭和五十七年以来の歴史的な伸び率となりました。
 今月十三日に集中回答日を迎えた春闘では、三十三年ぶりに五%を超える賃上げ率を達成し、今後、中小企業が同水準の賃上げを実現できるか否かが日本経済の分水嶺です。
 こうした困難な状況を乗り越えるために政府が取り組むべきは、国民の所得を引き上げるための予算を確保しつつ、少子化や能登半島地震からの復興など喫緊の課題について万全の対策を講ずることです。しかし、本予算はこのような視点を欠いており、到底賛成することはできないと申し上げ、以下、本予算に反対する主な理由を申し述べます。
 反対の第一の理由は、賃上げの機運を中小企業や非正規雇用労働者、地方に波及させる内容になっていない点です。
 物価高騰に苦しむ家計や企業を支えるためにも、ガソリン価格の高騰及び電気代の負担軽減を図るための対策が引き続き必要なのは明らかです。政府が現在実施している燃料油価格激変緩和対策事業は、補助金が小売価格に十分反映されていないという問題点が指摘されています。
 今、中小企業が求めているのは、トリガー条項凍結解除とともに、暫定税率、二重課税を見直すことでガソリン価格を引き下げ、再エネ賦課金の一時徴収停止によって電気代の負担軽減を図る、さらには、安定的に賃金上昇率が物価上昇率プラス二%になるまでの間、消費税率を一〇%から五%に引き下げ、伴ってインボイス制度を廃止することです。
 反対の第二の理由は、現役世代の負担を増やす子ども・子育て支援金制度導入を前提とした予算となっている点です。
 少子化対策で重要なのは、子を産み育てられると思える給与を確保し、税負担を下げ、社会保険料負担を下げ、給付や無償化、控除など公的支援を拡充することです。子ども・子育て支援金制度はその原則に矛盾するものであり、実質的な増税を意味する、また少子化対策と逆行する、そんな政策に連なる本予算には賛成する余地がございません。
 反対の第三の理由は、能登半島地震の復旧復興支援に必要な予算が盛り込まれていない点です。
 本年一月一日の発災から三か月がたとうとしている今現在も、政府が行った対応は令和五年度予算における予備費からおよそ二千八百億円を使用したのみであり、本予算においても地震関連の具体的事業が計上されておりません。未曽有の大災害に対する有効性を欠いた本予算には賛成することができません。
 以上、本予算に対する主な理由を申し述べました。
 我々は、今後も建設的な解決策の提案を続けていくことを申し上げ、私の討論を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 伊藤孝恵

speaker_id: 17711

日付: 2024-03-28

院: 参議院

会議名: 予算委員会