山添拓の発言 (予算委員会)

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○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二四年度総予算三案に反対の討論を行います。
 反対理由の第一は、米軍再編経費を含め、過去最大八兆円に上る軍事費です。安保三文書以前と比べて一・五倍、二・五兆円も積み増す空前の軍拡予算です。兵器購入のローン払い、後年度負担額は十四兆円を超え、まさに異次元です。その中身も重大で危険です。
 敵基地攻撃能力となる憲法違反の長射程ミサイルの開発、量産、取得に七千三百四十億円を計上し、米国からの納入を前倒ししたトマホークの発射機能整備も行おうとしています。敵基地攻撃とミサイル防衛を組み合わせた統合防空ミサイル防衛能力の強化に一兆二千四百七十七億円も投じようとしています。自衛隊を一元化する統合作戦司令部の創設は、自衛隊を米軍指揮下に組み込み、日米の一体化、融合を一層進めるものです。
 沖縄の民意を踏み付けに進める米軍辺野古新基地建設に千六百十四億円、馬毛島の空母艦載機滑走路建設に三百二億円、さらに全国の自衛隊基地強靱化を掲げています。沖縄うるま市の陸上自衛隊訓練場計画は、地元への説明もなく進められたもので、党派を超えて反対の声が広がっています。計画を断念し、予算は削除すべきです。
 政府が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の輸出を閣議決定しました。戦闘機は殺傷兵器の最たるものであり、際限ない武器輸出に道を開くものです。閣議決定は撤回し、国際紛争を助長する武器輸出は行わない、憲法に基づく平和国家を貫くべきです。軍事的抑止力ばかりに依存し、大軍拡に突き進むのではなく、絶対に戦争を起こさせない対話と協力の東アジアにするための外交努力こそ政治の役割です。
 反対理由の第二は、物価高騰に苦しむ国民の暮らしを支え、実効ある賃上げを進める上で全く不十分であることです。
 社会保障費は、高齢化などで増える自然増五千二百億円のうち千四百億円を削減しようとしています。年金改定率二・七%は昨年の物価上昇率三・二%を下回り、実質所得が低下します。在宅介護を崩壊させる訪問介護の基本報酬引下げに怒りが広がっています。加算措置でカバーできる保証はなく、やめるべきです。
 一回限りの所得税、住民税の定額減税では暮らしを立て直すことはできません。労働者の七割が働く中小企業の賃上げが鍵です。ところが、本予算案は、与党税調が中小企業では有効でないとした賃上げ減税の拡大に頼っています。大企業の内部留保課税で財源をつくり、中小企業を支援し、最低賃金を速やかに千五百円に引き上げるべきです。政府の中小企業対策費は千六百九十三億円、史上最低を更新しています。
 農林水産分野では、米の輸入自由化を放置し、生産費を下回る米価の現状を打破する改善策がありません。
 暮らしに冷たい一方、大企業への減税や補助金は大盤振る舞いです。次世代革新炉の開発、建設予算を計上し、原発推進もあらわにしています。まるで自民党への巨額の企業・団体献金の見返りのようです。
 政府は、異次元の少子化対策について実質的な負担は生じないとしてきました。しかし、新設する子育て支援金は紛れもなく国民負担となります。歳出改革の名で進める一・一兆円もの医療、介護の公費負担削減は、利用者にとっては負担増とサービス削減にほかなりません。
 本予算案は、能登半島地震を受け、予備費五千億円を増額しました。国会審議を回避する予備費の積み増しではなく、補正予算で対応してこそ財政民主主義にかなうものです。
 自民党の派閥ぐるみの裏金事件に国民の怒りが渦巻いています。いつ誰がどのような経過で始め、ため込んだ裏金を何に使ってきたのか、いまだに誰一人明らかにしようとしないのは、国民に対する二重三重の裏切りです。
 自民党調査と政倫審の弁明では疑念が残ったと総理も認めました。ならば、証人喚問がいよいよ必要です。金権腐敗の根を絶つために、企業・団体献金を全面禁止にするべきです。裏金にまみれ、真相解明に背を向ける自民党にこれ以上政治を委ねることはできません。
 暮らしも平和も踏みにじる予算を押し通す資格など全くないことを強調し、討論といたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 山添拓

speaker_id: 1521

日付: 2024-03-28

院: 参議院

会議名: 予算委員会