田口太郎の発言 (国民生活・経済及び地方に関する調査会)

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○参考人(田口太郎君) 国立大学から参っているという田口なので、今おっしゃるとおり、非常に今、競争にさらされている立場でございます。だから、大学からの個人的にもらえる研究費はもう幾ばくもないというのが現状で、ほかから取ってこないと研究すらできない。それは、だから頑張っている人は、でも、研究すればするほど自分の生活がおかしくなっていくというのが現実なんですけれども、その辺りも考える必要があるかなと思いました。
 一方で、今先生から御質問いただいたような、例えば首長によってどう違うのかとか、その競争をどう考えるかとか、若い人が何で東京に行ってしまうのかというときに、メディアの情報の在り方というのもすごくあるなと思っています。
 例えば、よく所得格差という言葉があちこちで出るんですね。東京と地方でこれだけが違うと。そういう話に対して非常にみんな敏感なんですけれども、収支格差という言葉はほとんど出てこなくて、私は大学生たちに、平均給与と平均家賃というものを比較してグラフで出したりするんですけれども、そうすると、収支で見ると結構地方の方が良かったりするという現実をほぼ知らないという現実はあるかなというふうに思っています。
 ですので、この何かメディア等の情報の出し方みたいなものが余り上手じゃないなと思うことと、もう一つは、これはその自治体の考え方ですけれども、これは大学も実はそう、地方大学でも同じなんですけれども、いかに外に出さないのかというような施策がすごく多いんです。私の主張としては、外に出さないんじゃなくて、外に出した上で帰ってきたくなるような町づくりしているのかということがあって、今、地方の国立大学も地元就職率に今KPIが付いているんですけれども、極端な話を言うと、井の中のカワズを育ててどうするんだという話も当然あるわけで、やっぱり大海を知っていろんな力を身に付けて、Uターンしたくなるような地域づくりをどうするか。
 そのときに、僕は、行政に必要なのは、首長もそうなのかもしれないですけど、出ていくなではなくて、どんどん出ていっても帰ってこいというような、心、懐の広さみたいなものが地域に恐らく求められていて、先ほど私が出した図で、外に出ていった人たちをいかに関係人口の枠内にとどめるかということも同じで、今地域に、移住者なんかが常に言われることは、結局定住するのかということをずうっと突き付けられ続けるんですね。これは、地域おこし協力隊の人たちも三年間言われ続けています。そんなに定住が大事なのかということは、やっぱり移住者側からすると言いたいわけですよね。
 やっぱり、そこで何年か過ごすということはもうそれだけですごく大きいですので、そこで定住しなかったら駄目なんだということではなくて、仮に定住しなかったとして、外に出ていったとしても継続的に関わってくれるような地域をどうつくっていくかということは地域の戦略としては絶対的に必要だと思っていて、それは、そこにマインドを変えていかないと地域の未来というのはなかなか明るくならないのかなというふうに思っています。
 以上です。

発言情報

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発言者: 田口太郎

speaker_id: 30328

日付: 2024-02-07

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済及び地方に関する調査会