八木哲也の発言 (資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会)
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○副大臣(八木哲也君) 環境副大臣を仰せ付かっております八木でございます。
提出資料に沿って説明いたします。着座で失礼いたします。
本日は、SDGs・気候変動をめぐる情勢と、その具体的な取組について説明いたします。
まずは、国内外の情勢についてでございます。
二ページ目を御覧ください。
二〇一五年は、持続可能な社会に向けた大きな時代の転換点となる二つの出来事がありました。一つは、SDGsを含む持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダの採択でございます。SDGsには、気候変動対策を始めとして環境に関係する多くのゴールが盛り込まれました。具体的なターゲットが設定され、国、自治体、民間などのあらゆる主体が取り組む上での道しるべとなっております。もう一つは、先進国、途上国を含む全ての国が参加する気候変動対策の国際枠組みであるパリ協定であります。世界各国は、パリ協定の一・五度目標を達成すべく、温室効果ガスの削減目標を設定し、対策計画を作成した上で気候変動対策を進めています。
三ページ目を御覧ください。
気候変動の原因の一つである二酸化炭素について、各国の排出量は一九九〇年から現在にかけて大きく増大し、今後もその傾向が継続するおそれがあります。地球規模でのCO2排出削減には、中国、米国、インドなどの主要排出国の取組が鍵を握っております。
四ページ目を御覧ください。
主要国の目標や削減対策は、表に掲げるとおりであります。例えば、アメリカは、二〇五〇年ネットゼロを掲げ、インフレ削減法で強力に対策を進めようとしております。EUも、二〇五〇年ネットゼロを掲げ、二年後に炭素国境調整措置を本格適用することを目指しております。一方、中国では、全国炭素市場と呼ばれる排出量取引制度の運営などの政策を進めておりますが、目標の中で削減の対象としている温室効果ガスはCO2のみで、長期目標も二〇六〇年となっております。また、インドも、独自のライフスタイル変換、変革キャンペーン、LiFEを進めていますが、削減対象となるガスはCO2のみ、長期目標は二〇七〇年となっております。
五ページ目を御覧ください。
昨年末に開催された気候変動のCOP28では、岸田総理が日本の排出削減に向けた着実な進捗を発信いたしました。また、パリ協定採択後初めての世界全体での進捗評価、いわゆるグローバルストックテークが行われました。そこでは、一・五度目標達成のための緊急的な行動の必要性、二〇二五年までの世界全体の温室効果ガス排出量のピークアウトの必要性、全ての部門、全ての温室効果ガスを対象とした排出削減目標の策定、再エネ発電容量を世界全体で三倍、省エネ改善率を世界平均で二倍に向けた取組であります。また、エネルギーシステムにおける化石燃料からの移行などに合意をいたしました。
六ページ目を御覧ください。
気候変動対策に限らない分野では、三月の第六回国連環境総会において、我が国は気候変動や生物多様性保全など複数の環境課題に関するシナジー、協力、連携の促進に関する決議を共同提案し、採択されました。
七ページ目を御覧ください。
四月末にイタリアで開催されましたG7気候・エネルギー・環境大臣会合に出席し、気候変動、生物多様性の損失及び汚染の三つの世界的危機に対処するため、必要な取組間のシナジー推進の重要性や昨年のG7広島サミットの成果である循環経済原則などの推進を確認いたしました。また、気温上昇を一・五度に抑えるための削減対策の進捗を確認し、野心的な次期排出削減目標を策定することを全ての国に呼びかけました。
次に、ここからはSDGs・気候変動に関する取組について御説明いたします。
九ページ目を御覧ください。
まず、SDGsの取組について、環境省は、ステークホルダー・ミーティングを定期的に開催し、国、自治体、民間企業などのSDGsアクションの優良事例について相互に学び合う場を提供し、それぞれの取組を促進しております。また、二〇二二年、環境省は、国連気候・SDGsシナジー会合の開催をホストし、パリ協定とSDGsの目標の同時達成の取組強化の重要性を国内外に発信いたしました。こうした取組は、先ほど申し上げましたように、第六回国連環境総会でシナジー推進決議の採択という形で実を結んでおります。
十ページ目でございます。
環境省では、現在、国の環境政策の大綱となる第六次環境基本計画を検討しております。この中では、勝負の二〇三〇年をキーワードに、環境を軸とした環境、経済、社会の統合的向上の次なるステップを示す方針でございます。
十一ページを御参照ください。
次に、気候変動の取組についてでございます。
我が国は、二〇三〇年度四六%削減、さらに五〇%の高みに向けた挑戦の継続という中期目標と、二〇五〇年ネットゼロという長期目標を掲げております。二〇二二年度の我が国の温室効果ガス排出・吸収量は削減目標の基準年である二〇一三年度以降最低値であり、二〇五〇年ネットゼロに向けた順調な減少傾向、いわゆるオントラックを継続しております。
十二ページを御覧ください。
目標の達成のため、地球温暖化対策計画において、産業、業務、家庭、運輸などそれぞれの部門別の削減目標を設定するとともに、具体的な施策について規定しております。
十三ページ、お願いします。
GX推進戦略を踏まえ、環境省として、特に、今後十年間で百五十兆円を超えるGX官民投資を実現するため、地域脱炭素、暮らし、モビリティー、資源循環の分野を中心に支援措置を講じていきます。
以下、それぞれの詳細を御説明いたします。
十四ページをおめくりください。
まず、環境省は、地域脱炭素の先行的なモデルを創出するため、二〇二五年度までに少なくとも百か所の脱炭素先行地域を選定し、自治体に対する重点的な支援を通じて脱炭素投資を加速していきます。それぞれの先行地域では、自治体が中心となって、地域資源を生かしながら脱炭素と地域課題解決の同時実現に取り組んでいます。
十五ページをお願いします。
次に、暮らし分野の中でも、特に住宅、建築物の脱炭素化を進めるため、環境省では、住宅の窓の断熱改修やオフィスビルなどの建築物への高断熱、高効率な設備の導入に対して支援を行っています。特に、住宅の窓の断熱改修に関しましては、使いやすい事業となるよう、近日中に国土交通省や経済産業省の関連施策とワンストップで活用可能とする予定でございます。
十六ページをお願いします。
自動車の脱炭素化に向け、経済産業省が乗用車について、そして環境省が国土交通省と連携してトラック、タクシーやバスといった商用車について、電動車の導入補助を行っております。
十七ページでございます。
最後に、資源循環分野では、CO2排出削減に大きく貢献する資源循環設備や革新的なGX製品の生産に向けたリサイクル設備への投資によって循環経済への移行と脱炭素化の両立を推進し、我が国のGXの実現を支えてまいります。
十八ページでございます。
脱炭素につながる新しい豊かな暮らしに向けた国民運動、いわゆるデコ活では、企業、自治体、団体などと連携しながら国民、消費者の豊かな暮らしづくりを後押しすることで、ライフスタイル転換と併せて新たな消費行動の喚起と国内外での製品、サービスの需要創出を推進しています。
最後、十九ページでございます。
パリ協定の一・五度目標の達成には、世界の脱炭素化も進めていく必要があります。我が国が構築した二国間クレジット制度、JCMの仕組みを活用し、パートナー国での排出削減に加え、我が国企業による優れた脱炭素技術の海外市場への展開を進めてまいります。
以上のとおり、環境省は、国内外の情勢を踏まえつつ、SDGs、気候変動に関する取組をしっかりと進めていきます。
御清聴ありがとうございました。