資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会

2024-05-15 参議院 全81発言

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会議録情報#0
令和六年五月十五日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     高橋はるみ君     加田 裕之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         宮沢 洋一君
    理 事
                北村 経夫君
                広瀬めぐみ君
                藤井 一博君
                宮口 治子君
                河野 義博君
                青島 健太君
                浜野 喜史君
                吉良よし子君
    委 員
                有村 治子君
                井上 義行君
                石田 昌宏君
                加田 裕之君
                神谷 政幸君
                滝波 宏文君
                船橋 利実君
                本田 顕子君
                青木  愛君
                鬼木  誠君
                村田 享子君
               佐々木さやか君
                杉  久武君
                若松 謙維君
                梅村みずほ君
                藤巻 健史君
   副大臣
       経済産業副大臣  岩田 和親君
       環境副大臣    八木 哲也君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        泉水 健宏君
   政府参考人
       文部科学省大臣
       官房審議官    清浦  隆君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    山田  仁君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        定光 裕樹君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      久米  孝君
       環境省地球環境
       局長       秦  康之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関
 する調査
 (「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能
 社会の調和」のうち、資源エネルギーの安定供
 給確保と持続可能社会の調和に向けた論点整理
 )
    ─────────────
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宮沢洋一#1
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、高橋はるみ君が委員を辞任され、その補欠として加田裕之君が選任されました。
    ─────────────
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宮沢洋一#2
○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査を議題といたします。
 本日は、「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和」のうち、「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和に向けた論点整理」について政府から説明を聴取し、質疑を行った後、委員間の意見交換を行います。
 本日の議事の進め方でございますが、経済産業省から二十分程度、環境省から十分程度それぞれ説明を聴取し、一時間三十分程度質疑を行った後、一時間程度委員間の意見交換を行いたいと存じます。
 なお、発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、初めに経済産業省から説明を聴取いたします。岩田経済産業副大臣。
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岩田和親#3
○副大臣(岩田和親君) 経済産業副大臣の岩田和親でございます。
 調査会に御指示いただきました項目に沿って御説明をさせていただきます。
 まずは、エネルギー安全保障・脱炭素社会をめぐる内外情勢のうち、国際情勢について御説明させて……
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宮沢洋一#4
○会長(宮沢洋一君) 着席のままで結構です。
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岩田和親#5
○副大臣(岩田和親君) はい。
 国際情勢について御説明させていただきます。
 エネルギー政策においては、安全性を前提とした上で、エネルギーの安定供給を第一とし、経済効率性の向上による低コストでのエネルギー供給を実現し、同時に環境への適合を図っていきます。
 三ページを御覧ください。
 安定供給の重要な指標である主要国のエネルギー自給率の推移をお示ししております。我が国のエネルギー自給率は二〇二二年度に約一三%となっており、主要国の中でも極めて低い状況です。エネルギー自給率の向上に資する脱炭素エネルギーへの転換を進めていく必要があります。
 四ページを御覧ください。
 世界におけるカーボンニュートラル宣言の状況をお示ししております。二〇二四年四月時点で確認できているカーボンニュートラル目標を表明する国・地域は百四十六か国であり、そのGDP総計は既に世界全体の約九〇%を占めております。
 五ページから七ページにつきましては、最近の原油、天然ガス、石炭の価格動向をお示ししております。
 二〇二二年のウクライナ危機を受け、いずれも一時期は歴史的最高値を記録しており、原油は依然として高止まりしておりますが、二〇二二年に比べれば相対的に落ち着きを見せております。
 八ページと九ページを御覧ください。
 G7各国における化石燃料のロシア依存度とウクライナ侵略以降の各国の取組についてです。ドイツ、イタリアなどは、ロシアに対するエネルギー依存度が相対的に高い状況にあります。ロシア産を中心とした化石燃料に過度に依存することによるリスクが顕在化したことを踏まえ、各国は、化石燃料への依存度低減など各国のエネルギー状況に応じた政策を展開しております。
 十ページと十一ページを御覧ください。
 日本の化石燃料の輸入先をお示ししております。ロシア産の輸入割合は、原油、石炭については着実に低下をしています。他方、LNGについては、マーケットがタイトである中、サハリン2は、LNG輸入量の約九%を供給し、総発電量では約三%に相当するなど、エネルギー安定供給の観点から重要なプロジェクトです。仮に供給途絶が起これば、電力、ガスの安定供給に影響を与えかねません。引き続き権益を維持するべく、官民一体となって万全の対応をしてまいります。
 続いて、エネルギー安全保障・脱炭素社会をめぐる内外情勢のうち、国内情勢について御説明いたします。
 十三ページを御覧ください。
 日本の化石燃料輸入金額・輸入量の推移をお示ししております。二〇二〇年と二〇二三年の化石燃料輸入額・輸入量を比較した場合、化石燃料の輸入量はほぼ変わりませんが、化石燃料輸入額は十六兆円増加するなど、引き続き多額の国富流出につながっております。
 十四ページを御覧ください。
 分野別の最終エネルギー消費の推移とその割合をお示ししております。二〇二二年度時点で、企業、事業所ほかが六一%、運輸が二四%、家庭が一五%を占めており、いずれも二〇一三年度比で減少傾向にあります。
 十五ページと十六ページを御覧ください。
 世界各国の電源構成、日本の電源構成の推移と二〇三〇年度の電源構成の見通しをお示ししております。二〇三〇年度の電源構成の見通しについては、再エネが三六から三八%、原子力が二〇から二二%、火力四一%、水素、アンモニア一%としています。脱炭素電源の普及等を通じて、エネルギー安定供給と脱炭素の両立に向けて取組を進めています。
 十七ページと十八ページを御覧ください。
 エネルギー需要サイドにおいては、徹底した省エネルギーと資源自律経済の確立への取組が重要です。我が国において、エネルギー消費効率は順調に改善しており、最終エネルギー消費量も減少傾向にあります。各部門で一層の取組を進めるため、令和五年度補正予算も活用し、企業向けの省エネ補助金や省エネ診断、家庭向けの住宅省エネ化支援を進めています。
 十九ページから二十一ページを御覧ください。
 資源自律経済の確立に向けて、経済産業省において、昨年三月に成長志向型の資源自律経済戦略を策定いたしました。規制、ルールの整備、GX投資支援も活用した政策支援の拡充、それから産官学連携による協力枠組みの立ち上げ、サーキュラーエコノミーの実現にスピード感を持って取り組んでおります。
 二十二ページを御覧ください。
 再エネ導入推移と二〇三〇年度の導入目標をお示ししております。FIT制度の導入後、再エネ比率は、震災前の約一〇%から二〇二一年度には約二〇%まで倍増しており、そのうち太陽光発電については急速に導入が拡大しております。
 二十三ページから二十五ページを御覧ください。
 国土面積当たりの日本の太陽光導入容量は主要国の中で最大級であり、平地面積で見るとドイツの約二倍です。他方、足下では大規模案件などが減少しつつある中、公共部門や工場、倉庫などの建築物に対する太陽光発電の導入を強化していきます。陸上風力発電についても開発しやすい平野部での適地が減少しつつある中、洋上風力発電の導入拡大が重要となります。
 二十六ページから二十八ページを御覧ください。
 再エネ政策の今後の進め方をお示ししております。地域と共生した再エネの最大限導入に向けて、次世代ネットワークの構築、調整力の確保、イノベーションの加速、国産再エネの最大限導入に向けて取り組んでまいります。具体的には、再エネ海域利用法に基づく着実な洋上風力発電の案件形成やマスタープランに基づく全国規模での系統整備の加速などを推進します。加えて、排他的経済水域での洋上風力発電についても、今後、国会で御審議いただきながら、必要な手続等の整備に取り組んでまいります。
 二十九ページを御覧ください。
 地熱の導入拡大についてお示しをしております。二〇二二年度の地熱比率は〇・三%ですが、二〇三〇年度に地熱一%という見通しの実現に向けて、国内の約八割の地熱資源が存在をする国立・国定公園を中心とした先導的資源量調査等を進めています。
 三十ページを御覧ください。
 原子力発電所の現状についてお示しをしております。原子力は脱炭素のベースロード電源として重要です。十二基が再稼働済みですが、関西、四国、九州と、いずれも西日本に集中しております。
 三十一ページを御覧ください。
 再稼働済み十二基に加えて、設置変更許可済みで再稼働を目指す原子力発電所が五基ございます。二〇三〇年度の電源構成に占める原子力比率二〇から二二%の実現に向けて、安全性の確保を大前提に、地元の理解を得ながら再稼働を着実に進めていく方針です。
 三十二ページを御覧ください。
 原子力政策については、昨年五月に成立したGX脱炭素電源法で、原子力基本法に原発事故への真摯な反省を明記した上で、安全最優先で原子力を活用していくべく、原子力発電所の運転期間の延長や、円滑な廃炉の実現に向けた制度などを措置しております。
 三十三ページを御覧ください。
 原子力の安全性向上を目指して新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発、建設にも取り組む方針を明記しております。昨年度からは、GX経済移行債を活用して、高速炉や高温ガス炉の実証炉開発を開始しております。足下から円滑な再稼働に取り組むとともに、将来のカーボンニュートラルの実現と安定供給の確保に向けて、原子力の活用を進めてまいります。
 三十四ページと三十五ページを御覧ください。
 GXを通じた脱炭素、エネルギー安定供給、経済成長の三つを同時に実現するため、昨年七月に脱炭素成長型経済構造移行推進戦略を閣議決定しております。本戦略では、化石燃料への過度な依存からの脱却を目指し、徹底した省エネルギーに加え、再生可能エネルギーの最大限活用や、安全性が確保された原子力の活用など、脱炭素効果の高い電源への転換を推進することなどの方針を明確にしました。
 あわせて、成長志向型カーボンプライシング構想に基づき、今後十年の間に官民一体で百五十兆円を超えるGX関連投資を実現するべく、GX経済移行債を活用した二十兆円規模の先行投資支援とともに、カーボンプライシングを段階的に導入することによりGX投資に前倒しで取り組むインセンティブを付与する仕組みを創設してまいります。
 三十六ページと三十七ページを御覧ください。
 レアアースやリチウムといった重要鉱物は、カーボンニュートラルの実現に向けて必要不可欠ですが、特定の国へ過度に依存している状況であり、重要鉱物の安定供給確保に向けた取組が重要です。そのため、供給源の多角化や資源国との更なる関係強化を図るため、多国間や二国間の双方で広く鉱物資源外交を展開しております。
 続いて、エネルギー安全保障・脱炭素社会をめぐる内外情勢のうち、電力システム等について御説明いたします。
 三十九ページから四十三ページを御覧ください。
 これまでの電力システム改革については、安定供給を確保する、電気料金を最大限抑制する、需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大するという三つの目的を掲げ、電力広域的運営推進機関の設立や小売全面自由化に取り組んできたところです。二〇一六年四月の全面自由化以降、小売電気事業者の登録数は七百者を超え、需要家の選択肢が拡大をし、家庭向け自由料金が規制料金と比較して安価な水準で推移してきた実績もあるなど、一定の成果が出ていると認識しております。
 一方で、二〇二二年には、ロシアのウクライナ侵略による世界的な燃料価格の高騰等により、電気料金や卸電力取引市場における市場価格は上昇傾向にありました。この影響により、足下では一部の新電力が小売電気事業から撤退する動きを見せております。
 他方、電力自由化以降、供給力不足を回避するための事業環境整備の遅れや自然災害の多発などの要因により、近年、電力需給逼迫が生じており、必要な対策を講じていく必要があります。
 四十四ページを御覧ください。
 足下、二〇二四年度夏季の電力需給見通しは、全エリアともに十年に一度の厳しい暑さを想定した場合の需要に対し、安定供給に最低限必要な予備率三%を確保できる見通しです。
 四十五ページを御覧ください。
 火力発電については、二〇三〇年に向けてその比率をできる限り引き下げていくことが基本です。ただし、火力は震災以降の電力の安定供給やレジリエンスを支えてきた重要な供給力であり、当面は再エネの変動性を補う調整力、供給力として必要であるため、安定供給を大前提に進めていきます。また、火力の脱炭素化の取組についても加速度的に促進していきます。
 四十六ページから四十九ページを御覧ください。
 エネルギー価格の激変緩和措置は、国際情勢の緊迫化等を背景として、エネルギーの国際価格が急騰する中で緊急対応として実施してまいりました。
 本措置については、令和五年十一月に閣議決定した総合経済対策において、燃料油価格の激変緩和措置については、緊迫化する国際情勢及び原油価格の動向など経済やエネルギーをめぐる情勢等を見極め、柔軟かつ機動的に運用しつつ、措置を二〇二四年四月末まで講ずる、電気・ガス料金の激変緩和措置については、二〇二四年春まで継続する、具体的には、国際的な燃料価格の動向を見極めつつ、現在の措置を二〇二四年四月末まで講じ、同年五月は激変緩和の幅を縮小することとしておりました。
 今回、ガソリン等の燃料油については、中東情勢の緊迫化等を背景とした今後の価格高騰リスク等や様々な経済情勢を見極めるため、二〇二四年四月末までの措置を一定期間延長することといたしました。他方、電気、ガスについては、料金への影響が大きいLNGや石炭の輸入価格がロシアのウクライナ侵略前と同程度に低下しています。こうした状況を踏まえ、電気・ガス料金の激変緩和措置については、五月末まで講じることとし、五月は、低圧で一キロワットアワー当たり一・八円の支援とするなど、幅を縮小することといたしました。その上で、予期せぬ国際情勢の変化等により価格急騰が生じ、国民生活への過大な影響を回避するための緊急対応が必要となった場合には、迅速かつ機動的に対応してまいります。
 五十ページを御覧ください。
 令和六年能登半島地震を踏まえた対応状況についてお示しをしております。発災時、石川県内において約四万戸の停電が発生いたしましたが、安全確保等の観点から電気の利用ができない家屋等を除き復旧しております。
 続いて、資源エネルギー分野のイノベーションのうち、脱炭素・エネルギー等研究開発及び社会実装並びに自給率向上に向けた取組について御説明いたします。
 五十二ページから五十四ページを御覧ください。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けては、鉄鋼、化学等の脱炭素化が難しい分野においてGXを推進していくことが不可欠です。そこで、低炭素水素等の供給、利用の促進を図るとともに、CCSに関する事業環境整備を行うため、今国会に水素社会推進法案とCCS事業法案を提出し、現在、国会で御審議いただいております。
 水素社会推進法案については、まだ黎明期である低炭素水素等の市場において、そのサプライチェーン構築に向けた投資の予見可能性を高めるため、価格差に着目した支援や拠点整備支援等の措置を通じて低炭素水素等の供給、利用を促進します。
 CCS事業法案については、CCS事業を規制する包括的なルールが整備されていない現状を踏まえ、事業に必要な許可制度や事業規制、保安規制等を措置することで、CO2の安定的な貯留やCCS事業の適切な運営を確保してまいります。
 五十五ページから五十七ページを御覧ください。
 水素やアンモニアのコスト低減や社会実装のため、水電解装置、輸送技術、混焼技術などについて技術開発や実証を進めております。
 五十八ページから六十ページを御覧ください。
 再エネ導入拡大に向けては、定置用蓄電池の導入拡大や次世代太陽電池や浮体式洋上風力の早期実用化を進めることも重要です。
 定置用蓄電池の導入拡大に向けては、蓄電池コストの低減等を通じたビジネスモデルの確立、円滑に系統接続できる環境整備、各種電力市場における収益機会の拡大等の取組を進めてまいります。また、グリーンイノベーション基金等を活用し、壁面など従来設置が困難な場所にも設置を可能とするペロブスカイト等の次世代太陽電池や浮体式洋上風力の技術開発や早期実用化を進めてまいります。
 以上が経済産業省からの説明でございます。
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宮沢洋一#6
○会長(宮沢洋一君) 次に、環境省から説明を聴取いたします。八木環境副大臣。
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八木哲也#7
○副大臣(八木哲也君) 環境副大臣を仰せ付かっております八木でございます。
 提出資料に沿って説明いたします。着座で失礼いたします。
 本日は、SDGs・気候変動をめぐる情勢と、その具体的な取組について説明いたします。
 まずは、国内外の情勢についてでございます。
 二ページ目を御覧ください。
 二〇一五年は、持続可能な社会に向けた大きな時代の転換点となる二つの出来事がありました。一つは、SDGsを含む持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダの採択でございます。SDGsには、気候変動対策を始めとして環境に関係する多くのゴールが盛り込まれました。具体的なターゲットが設定され、国、自治体、民間などのあらゆる主体が取り組む上での道しるべとなっております。もう一つは、先進国、途上国を含む全ての国が参加する気候変動対策の国際枠組みであるパリ協定であります。世界各国は、パリ協定の一・五度目標を達成すべく、温室効果ガスの削減目標を設定し、対策計画を作成した上で気候変動対策を進めています。
 三ページ目を御覧ください。
 気候変動の原因の一つである二酸化炭素について、各国の排出量は一九九〇年から現在にかけて大きく増大し、今後もその傾向が継続するおそれがあります。地球規模でのCO2排出削減には、中国、米国、インドなどの主要排出国の取組が鍵を握っております。
 四ページ目を御覧ください。
 主要国の目標や削減対策は、表に掲げるとおりであります。例えば、アメリカは、二〇五〇年ネットゼロを掲げ、インフレ削減法で強力に対策を進めようとしております。EUも、二〇五〇年ネットゼロを掲げ、二年後に炭素国境調整措置を本格適用することを目指しております。一方、中国では、全国炭素市場と呼ばれる排出量取引制度の運営などの政策を進めておりますが、目標の中で削減の対象としている温室効果ガスはCO2のみで、長期目標も二〇六〇年となっております。また、インドも、独自のライフスタイル変換、変革キャンペーン、LiFEを進めていますが、削減対象となるガスはCO2のみ、長期目標は二〇七〇年となっております。
 五ページ目を御覧ください。
 昨年末に開催された気候変動のCOP28では、岸田総理が日本の排出削減に向けた着実な進捗を発信いたしました。また、パリ協定採択後初めての世界全体での進捗評価、いわゆるグローバルストックテークが行われました。そこでは、一・五度目標達成のための緊急的な行動の必要性、二〇二五年までの世界全体の温室効果ガス排出量のピークアウトの必要性、全ての部門、全ての温室効果ガスを対象とした排出削減目標の策定、再エネ発電容量を世界全体で三倍、省エネ改善率を世界平均で二倍に向けた取組であります。また、エネルギーシステムにおける化石燃料からの移行などに合意をいたしました。
 六ページ目を御覧ください。
 気候変動対策に限らない分野では、三月の第六回国連環境総会において、我が国は気候変動や生物多様性保全など複数の環境課題に関するシナジー、協力、連携の促進に関する決議を共同提案し、採択されました。
 七ページ目を御覧ください。
 四月末にイタリアで開催されましたG7気候・エネルギー・環境大臣会合に出席し、気候変動、生物多様性の損失及び汚染の三つの世界的危機に対処するため、必要な取組間のシナジー推進の重要性や昨年のG7広島サミットの成果である循環経済原則などの推進を確認いたしました。また、気温上昇を一・五度に抑えるための削減対策の進捗を確認し、野心的な次期排出削減目標を策定することを全ての国に呼びかけました。
 次に、ここからはSDGs・気候変動に関する取組について御説明いたします。
 九ページ目を御覧ください。
 まず、SDGsの取組について、環境省は、ステークホルダー・ミーティングを定期的に開催し、国、自治体、民間企業などのSDGsアクションの優良事例について相互に学び合う場を提供し、それぞれの取組を促進しております。また、二〇二二年、環境省は、国連気候・SDGsシナジー会合の開催をホストし、パリ協定とSDGsの目標の同時達成の取組強化の重要性を国内外に発信いたしました。こうした取組は、先ほど申し上げましたように、第六回国連環境総会でシナジー推進決議の採択という形で実を結んでおります。
 十ページ目でございます。
 環境省では、現在、国の環境政策の大綱となる第六次環境基本計画を検討しております。この中では、勝負の二〇三〇年をキーワードに、環境を軸とした環境、経済、社会の統合的向上の次なるステップを示す方針でございます。
 十一ページを御参照ください。
 次に、気候変動の取組についてでございます。
 我が国は、二〇三〇年度四六%削減、さらに五〇%の高みに向けた挑戦の継続という中期目標と、二〇五〇年ネットゼロという長期目標を掲げております。二〇二二年度の我が国の温室効果ガス排出・吸収量は削減目標の基準年である二〇一三年度以降最低値であり、二〇五〇年ネットゼロに向けた順調な減少傾向、いわゆるオントラックを継続しております。
 十二ページを御覧ください。
 目標の達成のため、地球温暖化対策計画において、産業、業務、家庭、運輸などそれぞれの部門別の削減目標を設定するとともに、具体的な施策について規定しております。
 十三ページ、お願いします。
 GX推進戦略を踏まえ、環境省として、特に、今後十年間で百五十兆円を超えるGX官民投資を実現するため、地域脱炭素、暮らし、モビリティー、資源循環の分野を中心に支援措置を講じていきます。
 以下、それぞれの詳細を御説明いたします。
 十四ページをおめくりください。
 まず、環境省は、地域脱炭素の先行的なモデルを創出するため、二〇二五年度までに少なくとも百か所の脱炭素先行地域を選定し、自治体に対する重点的な支援を通じて脱炭素投資を加速していきます。それぞれの先行地域では、自治体が中心となって、地域資源を生かしながら脱炭素と地域課題解決の同時実現に取り組んでいます。
 十五ページをお願いします。
 次に、暮らし分野の中でも、特に住宅、建築物の脱炭素化を進めるため、環境省では、住宅の窓の断熱改修やオフィスビルなどの建築物への高断熱、高効率な設備の導入に対して支援を行っています。特に、住宅の窓の断熱改修に関しましては、使いやすい事業となるよう、近日中に国土交通省や経済産業省の関連施策とワンストップで活用可能とする予定でございます。
 十六ページをお願いします。
 自動車の脱炭素化に向け、経済産業省が乗用車について、そして環境省が国土交通省と連携してトラック、タクシーやバスといった商用車について、電動車の導入補助を行っております。
 十七ページでございます。
 最後に、資源循環分野では、CO2排出削減に大きく貢献する資源循環設備や革新的なGX製品の生産に向けたリサイクル設備への投資によって循環経済への移行と脱炭素化の両立を推進し、我が国のGXの実現を支えてまいります。
 十八ページでございます。
 脱炭素につながる新しい豊かな暮らしに向けた国民運動、いわゆるデコ活では、企業、自治体、団体などと連携しながら国民、消費者の豊かな暮らしづくりを後押しすることで、ライフスタイル転換と併せて新たな消費行動の喚起と国内外での製品、サービスの需要創出を推進しています。
 最後、十九ページでございます。
 パリ協定の一・五度目標の達成には、世界の脱炭素化も進めていく必要があります。我が国が構築した二国間クレジット制度、JCMの仕組みを活用し、パートナー国での排出削減に加え、我が国企業による優れた脱炭素技術の海外市場への展開を進めてまいります。
 以上のとおり、環境省は、国内外の情勢を踏まえつつ、SDGs、気候変動に関する取組をしっかりと進めていきます。
 御清聴ありがとうございました。
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宮沢洋一#8
○会長(宮沢洋一君) 以上で政府からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようにお願いをいたします。
 また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようにお願いいたします。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
 広瀬めぐみ君。
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広瀬めぐみ#9
○広瀬めぐみ君 自由民主党の広瀬めぐみでございます。
 まず、地熱についてお聞きしたいと思います。
 日本は、国土の小ささにもかかわらず、世界有数の地熱資源を有する国でございます。世界最大規模の地熱地帯であるザ・ガイザーズ地熱地帯を有するアメリカが第一位で三千万キロワット、多くの火山から成るインドネシアが第二位で二千八百万キロワット、そして、日本が第三位で二千三百万キロワットです。
 私は地元が岩手なんですが、岩手も地熱が盛んでありまして、豊富な地熱資源に恵まれた日本では更なる地熱開発が期待できると考えております。
 この点、政府は、二〇三〇年度目標として導入率一%を目指していると今も記入されておりましたが、更に高い導入率を目指すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。また、今後、地熱エネルギーの更なる開発のためにどのような方策がおありかもお聞きしたいと思います。
 経済産業省の資源・燃料部長さんでよろしくお願いします。
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定光裕樹#10
○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、直近の第六次エネルギー基本計画におきましては、二〇三〇年度の電源構成に占める……
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宮沢洋一#11
○会長(宮沢洋一君) どうぞ、定光さん、着席のままで結構でございます。
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定光裕樹#12
○政府参考人(定光裕樹君) 地熱の比率は一%、これを目指すこととしてございます。
 この数字は、固定価格買取り制度による導入予定量に加えまして、事業者が実施する初期調査などへの支援、さらに、国内の約八割の地熱資源が存在します国立公園などを開発するための資源量調査などの導入加速化策による追加導入量を盛り込んだ、実はこれ自体が野心的な目標でございます。二〇二二年度、足下の地熱の導入比率は〇・三%でございまして、これに対して二〇三〇年度に三倍の一%を目指すということはとても高い目標ではあるんですけれども、まずは我々はこの目標に向けてしっかりと取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 この地熱の導入を進める上では課題が幾つかございまして、例えば、目に見えない地下資源を調査、開発することによるリスクないしはコスト、これらを低減していくこと、あるいは温泉事業者を始めとした地元住民の理解を獲得することなどが主な課題でございます。
 こうした課題克服すべく、経済産業省におきましては、まずJOGMECによる国立公園などの有望地点における先導的な資源量調査を進めてまいります。また、事業者が実施する地表調査や掘削調査などへの助成、探査段階への出資、運転開発段階での債務保証などの金融面の支援を行います。加えて、地元住民向けの勉強会の開催など、事業者による理解促進活動への支援、こうした開発段階に応じた事業者が抱えるリスクの大きさを踏まえた切れ目のない支援を行っていくこととしておりまして、地熱発電の導入拡大に向けて、あと、先ほどの目標の達成に向けて引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。
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広瀬めぐみ#13
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。
 地熱エネルギーの更なる開発のためには様々な課題があるということが分かりました。課題を乗り越えて、野心的な目標である一%を何とかクリアしていただきたいと思います。
 次に、地方の電気事業に関する政府の対応についてお聞きしたいと思います。
 また地元のお話で申し訳ないんですけれども、岩手県では、北上市や金ケ崎町など県南で自動車工場が盛んに稼働しております。そして、その電力は地元の水力によって賄っているという報道がつい最近ありました。
 水力発電は、安定かつ燃料費が掛からない、雇用、生産誘発効果が高い、地理的な発電ポテンシャルが高いなどの面で優れております。水力発電のように有力な発電事業を利用することは日本経済に様々な良い影響を与えると思いますので、ますます支援していくべきと考えますが、今後、政府はどのように水力発電事業を支援していくのか、具体的な目標及び支援策を教えていただきたいと思います。答弁者一任ということで。
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久米孝#14
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。
 水力発電は、今委員から御指摘いただきましたとおり、安定した出力を長期的に維持することができる重要な再生可能エネルギーでございます。足下ではその発電比率は七から八%程度でございますけれども、これを二〇三〇年に一一%まで引き上げる目標としております。
 一方で、水力発電を行うためには水量が豊富で落差が大きいといった地理的条件が必要でありますけれども、多くの有望地点は既に開発済みでありまして、特に大規模水力については新規地点の開拓が難しい状況にございます。
 このため、既存設備の修繕、リプレースによる最適化、高効率化やデジタル技術を活用した運用の高度化等を進めることが重要と考えております。このため、政府といたしましても、増出力、増電力量を目的とした既存設備の更新あるいは改造に係る支援に取り組んでおりますほか、脱炭素電源への新規投資を促す制度であります長期脱炭素電源オークションにおいても水力発電の支援対象範囲を今後拡大する方向で検討しております。
 また、中小水力については、FIT・FIP制度に基づく支援に加えまして、事業の初期段階における事業性調査等への支援などに取り組んでいるところであります。
 引き続き、こうした支援措置を活用しながら、水力発電の最大限の導入に向けて取組を進めてまいりたいと思います。
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広瀬めぐみ#15
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。
 先ほどいただいた資料を見ていたところ、カナダとかでは六〇・八%ということで、すごく大きく水力発電事業をやられているんだなということが分かりました。日本の今後の目標は一一%ということで、こちらもまた大規模に行うことは難しく、これから最適化それからデジタル化を行っていくということで、何とかこの一一%の目標をクリアしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは最後に、ガソリン価格の激変緩和措置についてお聞きいたします。
 ロシアのウクライナ侵攻に伴うガソリン価格の高騰は、少し落ち着いているということでしたが、今でも継続しているように思います。政府の激変緩和措置によって急激な高騰を防いできたところでございます。二〇二一年から補助金が入り二年が経過したところですが、今後はこの高騰に対する具体的な目標及び支援策をどのように行っていかれる予定かをお聞きしたいと思います。
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定光裕樹#16
○政府参考人(定光裕樹君) お答え申し上げます。
 ガソリン等燃料油の激変緩和事業についてでございますけれども、中東情勢の緊迫化などを背景とした価格高騰リスクや様々な経済情勢を見極めるために、二〇二四年四月末までとしておりました措置を、先ほども説明ありましたとおり、一定期間延長をするということとしてございます。
 この事業は一時的な緊急避難措置として実施しているものでございまして、GXや脱炭素化などを進めていく観点なども踏まえますと、いつまでも続けていくものではないというふうには考えてございます。
 一方で、この事業を取りやめることによる国民経済や経済活動への影響を考慮することも当然必要というふうに考えてございます。これから出口戦略ということを描いていく必要もあるんですけれども、その際には、今申し上げた点も含めて、国際情勢、賃金動向も含めた様々な経済情勢やエネルギーをめぐる情勢などをよく見極めながら適切に対応していきたいと考えてございます。
 同時に、原油価格高騰への対応力を強化していくというためには、クリーンエネルギー中心の社会、経済、産業構造への転換を図っていくことも重要であるというふうに考えてございます。
 以上です。
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広瀬めぐみ#17
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。
 二〇二四年四月までであった激変緩和措置を基本的には二四年の五月まで延長をされて、緩和のその幅は少なくなったとはいえ、キロワットアワー当たり一・八円というふうにお聞きしたかと思います。
 今後も何が起きるか分かりませんので、その場合には迅速かつ機動的な対応をお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
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宮沢洋一#18
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。
 鬼木誠君。
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鬼木誠#19
○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠でございます。
 まず、原発の再稼働に関して御質問させていただきたいと思います。
 今日の副大臣の御説明の中でも、再稼働に当たっては、やっぱり地元の理解というようなこと、それから安全性最優先というようなことを御発信をいただいたというふうに思います。まさにそのとおりだというふうに思っています。
 ただ、実態を見ると、必ずしも、地元の理解を得るための十分な努力がなされているのか、あるいは安全性を最優先にしたような取組がしっかり出されてあるのかということについては少し疑問があるというのが正直なところなんですね。
 例えば、直近でいいますと、五月の九日に東電が、柏崎刈羽原発で重大事故が起きた際に指揮を執る施設である緊急時対策所につながる電源ケーブルの一部について、火災防護対策が不十分だったということが発表されたと。これ、昨年も点検をしたけれども、その不備について見逃されていたというようなことが発表をされています。
 柏崎刈羽については、この間の経緯、経過についてはもう十分御承知というふうに思いますけれども、テロ対策の不備などが続けて指摘をされて、規制委員会も追加検査を行うなど、その再稼働に向けてはかなりいろいろ紆余曲折があって現在に至っているというふうに思っています。そういう中で、地元の不安や不信がある中で、四月の末には核燃料装填が行われる。地元同意はまだ取れていないんですね。
 そういう状況の中で、作業の一環なのかもしれませんけれども、やっぱり地元からすると本当に大丈夫かということが心配をされているし、本当に地元の同意について丁寧にしっかりと東電や政府が説明を尽くすつもりがあるのかというようなことについての危惧、懸念があるのではないかというふうに思っています。かなり前のめりな姿勢というのが感じられていると思うんですね。そういうことに対して、新聞報道、一部の新聞報道では、東電の前のめり感というよりは、政府が再稼働を急いでいるんやないかというような指摘が一部でされている。
 安全性や地元の意思というものをないがしろにしたまま性急に事を進めるということが絶対にあってはならないというふうに私自身は思っておりますし、丁寧にも丁寧を重ねてしっかりした対応を行っていくことが必要だというようなこと、地元の住民の皆さんの気持ちに最大の配慮を行っていくということ、それが極めて重要だろうというふうに思っています。
 この点につきまして、柏崎刈羽の関連、それから、るる申し上げました、御説明をいただいた地元の理解や安全最優先というような再稼働の基本的な考え方について、改めて、経産省としてのお考え、そして今後の進め方等についてお聞かせをいただければと思います。
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久米孝#20
○政府参考人(久米孝君) 柏崎刈羽原子力発電所につきましては、昨年十二月、過去の不適切事案に起因する原子力規制委員会による核物質防護に関する追加検査と適格性の再確認を終え、現在、東京電力による自主的な改善の取組が進められているところでございます。
 東京電力に対しましては、齋藤大臣からも、信頼を得るには長い積み重ねが必要だが、失うのは一瞬である旨を重ねて伝えているところであります。これを肝に銘じ、常に反省と改善を繰り返していくことが重要だというふうに考えております。引き続き、経営上の課題として重く受け止め、緊張感を持って対応してもらいたいというふうに考えてございます。
 また、委員から今御指摘がありました燃料装荷につきましては、再稼働そのものではなく、機器の健全性を確認するためのプロセスの一環というふうに承知をしております。東京電力においては、そうしたことも含めて、地域の皆様に丁寧に説明を行うとともに、原子力規制庁の指導の下で安全最優先で対応してもらいたいと考えております。
 いずれにいたしましても、原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合のみ、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の方針でございます。
 本年三月に齋藤大臣から花角知事を始め地域の首長の皆様にお電話したのは、理解活動の出発点という位置付けでございます。地域の方々の理解を得られるように、柏崎刈羽原子力発電所の必要性、意義等について説明を尽くしていくとともに、能登半島地震で得られた教訓をしっかり踏まえ、内閣府の原子力防災担当と連携しつつ、地域の避難計画を含む緊急時対応を取りまとめていくといったプロセスを踏みながら、地域の実情を踏まえ丁寧に進めてまいりたいというふうに考えてございます。
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鬼木誠#21
○鬼木誠君 ありがとうございました。御丁寧に御答弁をいただきました。
 緊張感を持ってというところもまさにそのとおりだろうというふうに思いますし、おっしゃっていただいたように、信頼を失うのは一瞬だというようなこともまさにそのとおりだろうというふうに思うんです。
 私たちは福島第一原発の事故を経験をしています。で、僕はいつも言うんですけれども、あの事故は過去の事故ではなくて現在進行形なんですね。除染も終わっていないし、廃炉も進んでいない。今まさにある災害でございます。その災害を目の当たりにしている私たちですから、おっしゃっていただいたように、慎重にも慎重を持って、緊張感を持って東電には対応いただきたいと思いますし、経産省にもそういう対応を継続してお願いをしたいというふうに思います。
 次に、次世代革新炉の関係についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 今日、文科省にも実は来ていただいております。
 この間といいますか、ここ最近になって次世代革新炉の一つでございます核融合についての新聞報道を多く目にするようになりました。
 私自身は、核融合技術というのは遠い先の、まあ未来の技術だというふうに捉えていたんですけれども、ここ数日といいますか、ここ数か月の報道を見る限りでは、かなりそれが近まったのではないかというような印象を持ってニュースを拝見をさせていただいているところでございます。
 各国の取組が加速化をしているということであるとか、それからベンチャーへの投資がかなり拡大をしているでございますとか、あるいは中国が予算や人材を投入をして一気に国内の核融合技術開発に向けての動きを加速化させているというようなこと、それらを見ますと、もちろん実用化までにはもう少し時間が掛かるんでしょうけれども、申し上げましたように、夢の技術ではなくて現実的な技術としての開発がまさに近づいてきている、従前よりもスピード感を持ってその核融合技術というのがまさに近づきつつあるのではないかというふうに捉えているところでございます。
 この核融合というのは、御承知のように、安全性、高い安全性を持つ、それから高レベルな放射性廃棄物が出ないなど利点も多いところでございまして、今日の資料には付いておりませんけれども、この間のエネルギー基本計画の中でも核融合計画等について触れられてきたところだろうというふうに理解をしています。
 文科省の資料を拝見をいたしますと、国際協調の時代からもう国際競争の時代に突入したんだというような認識も示されているところでございまして、このような状況や今日的な技術開発の到達点を踏まえて、今後、日本としてどうやってこの核融合技術開発に向けて進んでいこうとしているのか、時間は限られておりますけれども、国際的な試験研究の状況でございますとか、日本の取組や今後の展望などがございましたら、是非教えていただきたいと思います。
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清浦隆#22
○政府参考人(清浦隆君) 今御質問のありました核融合、フュージョンエネルギーにつきましては、エネルギーの安全保障や環境問題の解決策として期待されております。これまで、国際プロジェクトであるITER計画等を推進してきたところでございます。
 近年、カーボンニュートラルに向けた動きの中で、政府主導による科学的、技術的進展もあり、諸外国においては民間投資が増加し、研究開発競争が加速しております。
 委員御指摘の、例えば中国では、二〇五〇年代の発電実証に向けて、二〇二五年からの要素技術の獲得のための施設群、CRAFTの運転開始を予定しておりまして、政府主導で実験装置や原型炉の建設に向けた計画を強力に進めていると承知しております。また、米国あるいは英国におきましては、フュージョンエネルギーの産業化を目標とした国家戦略を近年作成して、策定し、政府による独自の取組が力強く進められておると認識してございます。
 我が国といたしましても、昨年の四月に国家戦略を初めて策定しておりまして、技術開発や産業育成など、関係省庁が一丸となって取り組んでいるところでございます。
 文科省といたしましては、引き続き、ITER計画等を着実に実施するとともに、これまで培った技術や人材を最大限活用し、国際連携も活用し、原型炉に必要な基盤整備を加速するなど、フュージョンエネルギーの早期実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。
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鬼木誠#23
○鬼木誠君 ありがとうございました。是非、しっかりした取組いただきたいというふうに思います。
 二四年度から五年間で二百億円でしたでしょうか、これ文科の予算になるんですよね。まだまだ少ないと思いますので、是非、国際的な技術開発競争に負けないように、この安全なエネルギー開発について御尽力賜りますことをお願い申し上げまして、質問を終わらさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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宮沢洋一#24
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。
 河野義博君。
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河野義博#25
○河野義博君 公明党の河野義博です。
 資源エネルギー政策の基本政策でありますエネルギー基本計画の見直しが、これはスタートいたしました。目下、状況を共有しますと、エネルギー自給率は二〇二一年で一三・三%、化石燃料、鉱物性資源の輸入額は二〇二二年で三十三兆五千億円という状況でございます。一方で、電化を進めてきましたが、肝腎の電力供給は十分かというと、そうでもない。加えて、電力需要は今後増えていくだろうという状況。正直、ちょっと危機的な状況なんじゃないかなと私は思っています。
 まず、この自給率の低さ、化石燃料の輸入額の、莫大な金額を輸入しているという、こういう状況を経済産業省としてどういうふうに受け止めておられますでしょうか。
 また、この状況を改善するために国が取り組むべき重要施策、たくさんありますが、総花的にあれもこれも全部やるというのはなかなか難しいと思います。ですので、やっぱり根本政策を重要度をランク付けして、やっぱり取り組むべき課題からしっかりと取り組んでいくということが重要ではないかと思うんですけれども、取り組むべき重要施策を重要な順から是非お示しをいただけたらというふうに思います。
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岩田和親#26
○副大臣(岩田和親君) お答えをいたします。
 日本のエネルギーの自給率は、今御指摘もいただきましたように、二〇二二年度の時点で約一三%と低い水準にあります。このような状態は、国際的な燃料価格の変動による影響を受けやすく、供給途絶のリスクも抱えているために、持続的な経済成長の観点なども考えますとエネルギー安定供給の確保が不可欠であると、このように認識をしております。
 我が国は、すぐに使える資源に乏しく、山と深い海に囲まれ、また国土の約七〇%が森林といった地理的条件の下にあります。この中でエネルギー安定供給を実現するためには、再エネ、原子力、脱炭素火力、水素など、あらゆる選択肢を確保する必要がございます。こういうことでございますので、今御質問の中には、重要施策を重要な順からというふうなことでございましたが、この政策の間の優先順位を付けるということはなかなか難しいことがございます。
 政府としては、まずは化石燃料への過度な依存から脱却をするために、徹底した省エネや再エネ、原子力などのエネルギー自給率向上に資する脱炭素電源への転換を進めてまいりたいと考えております。
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河野義博#27
○河野義博君 いろんなラッピングをしていただいて、いろんな花火は打ち上げるんですけど、すぐその花火は何か消えてなくなってどこかへ行ってしまうんですね。やっぱり根本政策ですから、ちゃんと腰据えて、これをやるんだという旗立てて、それをしっかり振っていくということが私は大事なんじゃないかなと思います。
 ですので、やっぱり最重要課題は一次エネルギーの脱炭素化であって、それイコールそれこそ自給率を上げていくということにほかなりませんので、カーボンニュートラルを実現していく、グリーントランスフォーメーションを進めていく、その眼目は、最大の眼目は、私は、エネルギー自給率の向上、自給率を上げていくためにどうするかということを考えていけば、必然、それが実現できるんじゃないかなというふうに思いますし、ほかの国ではこれをやっているからうちもこれをやるんだというわけじゃなくて、副大臣の御答弁にもありましたけれども、地理的にも歴史的にも文化的にもいろいろ違うわけであって、日本独自の、日本らしい取組をやっていくべきだと思います。
 いたずらに国力を弱めるようなことがあってはなりませんので、GXやった、脱炭素化やった、だけど国破れて山河ありだと全くやっている意味ないわけでありますので、しっかり優先順位を付けてやっていっていただきたいなというふうに思います。
 電力セクターの脱炭素化には多額の投融資が発生します。お金が掛かることであります。再エネや蓄電池だけでは脱炭素化向けのプロセスは完遂できません。当然、原子力関連や火力発電関連の事業にも注力していかなければ、これはカーボンニュートラル、グリーントランスフォーメーションを実現できない。こういう状況下、世間のダイベストメントの風潮でなかなか投融資が付かないという状況がございます。石炭やLNGの上流権益の確保にも大変厳しい目が向けられています。石炭火力も、石炭もLNGも脱炭素化に、脱炭素を実現するためには私は必要なものだと思っていますので、しっかり安定的に確保していかなければなりません。
 政府による債務保証や貸付けといった支援措置をやっぱりより拡充すべきではないかと思いますが、御意見をお聞かせいただけたらと思います。
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岩田和親#28
○副大臣(岩田和親君) お答えをいたします。
 長期的には脱炭素化を進めていくということは申し上げているとおりでありますが、一方で、足下で化石燃料の供給確保は必要であります。特にLNGにつきましては、CO2の排出量が比較的少なく、トランジションのための重要な燃料であると認識しております。
 政府としては、積極的な資源外交やJOGMECによるリスクマネーの供給等を通じて権益獲得に向けた支援をしてきているところです。例えば、最近の動きとしまして、オーストラリアにおけるスカボロガス田開発プロジェクトに対してJOGMECによるリスクマネー供給を行いました。
 政府としては、エネルギー供給源の多角化、安定供給に向けまして、御指摘のリスクマネーの供給を通じて引き続き民間事業者の取組をしっかりと支援してまいりたいと考えております。
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河野義博#29
○河野義博君 電力システム改革に関しても、これまでも経済産業省はずっと小売の競争が進んで一定の成果が上がりましたというふうな答弁をもうずっと繰り返されてきていますが、それはそうなんですよ。市場に限界費用で電力会社が出したものを買って売るだけですから、それは、小売は活発になるにそれは決まっている話であって、でも一方で、じゃ、どうなったかというと、それが、破綻する企業が出てきて、結局、自由化したものの、旧来の電力会社に駆け込んで戻っているという状況にあります。しっかりとやっぱり改革は不断に見直していくべきであります。
 小売の自由化だけでは駄目で、電源開発が進んでいないということを長らく指摘してきましたが、今回、長期脱炭素電源オークションがようやく一回目落札されました。これは大きな一歩前進だと思います。小売だけ、需要サイドだけ競争させてもしようがなくて、供給サイドも競争して増やしていかないと片手落ちになって、これは電源足りなくなるということ見えていますから、ようやくこれ落札されて一歩前進だと思いますが、その結果に対する評価と次回以降の課題について教えていただきたいと思います。
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