石破茂の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(石破茂君) 野田代表から、冒頭、大変ありがたいお言葉をいただきました。厚く御礼を申し上げます。
野田佳彦議員の御質問にお答えをいたします。
安倍政権下の対ロシア外交についてお尋ねがございました。
安倍政権におきましては、幅広い分野で日ロ関係全体を国益に資するよう発展させるべく、平和条約交渉を粘り強く進めたものと承知をいたしております。
その後、ロシアによるウクライナ侵略を受け、我が国は、従来の対ロ外交を大きく転換をいたしました。引き続き、何が我が国の国益に資するかという観点から、適切に対応をいたします。
自衛官の処遇改善についてお尋ねをいただきました。
防衛力の最大の基盤は自衛官であります。防衛力を発揮するためには、装備だけではなく、人的基盤を強化することが不可欠であります。自衛官が定員割れとなっている状態を放置することは大きな問題であります。
この待ったなしの課題に対し、私を長とする関係閣僚会議を早期に立ち上げ、早急に検討し、成果を得てまいります。
能登半島の災害への予算面での対応についてお尋ねをいただきました。
今般策定することといたしております経済対策の裏づけとなる補正予算においては、能登地域の災害からの復旧復興にも対応することといたしております。その一方で、予備費であれば更に迅速な対応ができること、一般予備費に十分な残額があることを踏まえ、予備費を活用して切れ目なく被災地の支援を行うことにより、能登地域の早期の復旧復興に向けた対応に万全を期してまいります。
二重災害で苦しむ能登半島、その被災地における選挙準備についてのお尋ねをいただきました。
被災地におきましては、総務省から必要な助言を行いながら、既に、投票所の確保など選挙の執行に向けた準備を進めていただいております。
先般も、選挙事務に精通したアドバイザーを被災地に派遣をし、被災地の状況把握及び選挙の執行に向けた助言等を実施したところであり、引き続き、県選挙管理委員会とも緊密に連携し、被災地における選挙の実施に万全を期してまいります。
衆議院の解散についてお尋ねをいただきました。
内閣は、憲法第六十九条の場合に典型的に表れておりますように、国政上の重大な局面等において主権者たる国民の意思を確かめる必要があるような場合には、衆議院の解散権を行使することができると考えております。その法的根拠といたしましては、憲法第七条の規定であり、今般表明した衆議院の解散についても、同様に考えております。
衆議院解散権の行使について、その濫用を慎むべきことは言うまでもありませんが、今回、新しい内閣が発足したことに伴い、国民の意思を確かめる必要があるとの観点から、衆議院の解散を行うとの判断をいたしました。
今般の解散についてのお尋ねがありました。
九月三十日の私の発言は、あくまで、内閣総理大臣に選出されれば、諸条件が整えばという二つの前提を置いた上で総選挙の日程について申し上げたものであり、天皇の国事行為に踏み込んだとの御指摘は当たりません。
自民党における旧派閥の政治資金収支報告書の不記載の問題に関する再調査についてお尋ねをいただきました。
自民党における旧派閥の政治資金収支報告書の不記載に関する一連の問題につきましては、第三者である検察による厳正な捜査が行われ、法と証拠に基づき、刑事事件として取り上げるべきものは立件されてきたものと承知をいたしております。また、自民党における外部の弁護士を交えた聞き取り調査や当事者自身による会見等での説明など、様々な関係者による事実関係の把握、解明の努力が進められてきたところであります。国民の信頼を回復するために今後更に行うべきことにつきましては、これまでの取組の経緯等を踏まえつつ、適切に判断をいたします。
私が代表を務めておりました水月会の政治資金収支報告書についてのお尋ねをいただきました。
お尋ねにつきましては、政治資金パーティーのパーティー券を複数の議員から購入いただき、支払い額の合計が二十万円を超えていた政治団体について、水月会の事務局側での確認漏れがあり、当該団体のパーティー券の支払い総額の記載に誤りが生じたものであります。
なお、収支報告書には、政治資金パーティーの収入総額に加えて、その内訳としてパーティー券の支払い額が二十万円を超えたものの支払い額も記載することとされているところ、この度の記載の誤りがあったのは内訳の金額であり、収入総額の誤りは確認されておりません。
水月会自体は既に解散をしておりますが、訂正可能な過去の収支報告書につきましては、既に訂正手続を行ったところであります。
政治資金収支報告書に不記載があった議員の公認の方針等についてお尋ねがありました。
お尋ねにつきましては、昨日自民党総裁として公表した方針に基づき公認に向けた手続を進めているところであり、現時点において公認となる方が誰かは具体的に確定はいたしておりません。
自民党による処分についてお尋ねをいただきました。
今般の一連の収支報告書の不記載の問題に係る自民党の処分については、外部の有識者を含めた党紀委員会において議論を行い、公平に判断されたものと認識しており、また、処分の後も、党として政治資金規正法の改正を含む再発防止策に取り組んできたところであり、御指摘のように甘い処分で幕引きを図ろうとしたものとは認識をいたしておりません。
政治資金規正法の改正についてのお尋ねであります。
さきの通常国会におきまして、政治資金収支報告書の記載に係る政治家の責任の強化、政治資金パーティーのパーティー券の購入者に係る公開基準の引下げ等を内容とする政治資金規正法の一部改正が行われ、収支報告書の不記載の再発防止や政治資金の透明性向上が図られたところであります。
まずは、改正政治資金規正法を徹底的に遵守しますとともに、政治資金に関する独立性の担保された機関の在り方など残された課題の検討を着実に進め、その課題についての結論を得ていくことが重要と考えております。
自民党と公明党との連立合意文書における政策活動費の取扱いについてお尋ねをいただきました。
さきの通常国会において成立した改正政治資金規正法の一部を改正する法律の附則では、政策活動費の使途を十年後に明らかにする、政策活動費を監査する独立性の担保された機関を設置するといった方向性とともに、その具体的な在り方について今後検討を行うことが規定されました。
今回の我が党と公明党との間における連立政権合意書におきましては、このような法律の規定が既にあることを踏まえ、まずは、政策活動費の透明性の確保や、政治資金に関する独立性が確保された機関の設置等に取り組んでいくことを記載することとしたものであります。
国会議員の世襲制限についてのお尋ねがありました。
お尋ねにつきましては、議員の政治活動の在り方と密接に関わる問題であることから、まずは国会において御議論いただくべきものと考えております。
国会議員の世襲に関する問題は、基本的には、政治家として有能かつふさわしい人を国民が広く選べるような仕組みをどのようにつくるかという問題であり、自民党におきましても、公募、予備選挙等の積極的な活用を通じて、有為な人材を広く募集、発掘するよう努めているところであります。
アベノミクスの清算と共同声明の見直しについてお尋ねをいただきました。
アベノミクスは、デフレではない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の増加傾向にもつながりました。こうした成果の上で、岸田内閣の新しい資本主義の取組が、最低賃金の過去最大の引上げ、名目百兆円超の設備投資などにつながったものと認識をいたしております。私は、デフレからの脱却を確実なものとするべく、こうした岸田内閣の経済政策を引き継ぎ、更に加速をさせ、賃上げと投資が牽引する成長型経済の実現を図ってまいります。
平成二十五年一月の共同声明につきましては、先日、植田日銀総裁と意見交換を行い、政府と日銀は共同声明に沿って引き続き連携を続けていくことを確認いたしており、現時点において共同声明を見直すことは考えておりません。
アジア版NATO及び日米安保条約の改正の実現可能性についてであります。
アジア版NATOを含む日本の安全保障の在り方につきましては、これまで私自身の一国会議員としての考えを累次述べてまいりましたが、一朝一夕で実現するとは当然思っておりません。一国の総理大臣として、まずは喫緊の外交、安全保障上の課題に取り組んでいく必要があると考えております。
日米同盟の抑止力、対処力を強化するとともに、その強靱性、持続性を高めていくとの観点から、また、同盟国、同志国間のネットワークを有機的、重層的に構築し、抑止力を強化する観点から、検討し対応いたしてまいります。
具体的な検討についてお尋ねがありました。
繰り返しになりますが、アジア版NATOについては、一朝一夕で実現するとは考えておりません。一国の総理大臣として、まずは喫緊の外交、安全保障上の課題に取り組んでいく必要があると考えております。
外務大臣や防衛大臣に対し現時点で具体的な指示を出しているわけではありませんが、同盟国、同志国間のネットワークを有機的、重層的に構築し、抑止力を強化する観点から、検討、対応をいたしてまいります。
自由民主党の選挙公約に盛り込むか否かにつきましては、現時点では決まっておりません。
中東情勢が緊迫する中についての対応について、中東外交につきましてのお尋ねを頂戴いたしました。
現下の中東情勢の緊張の高まりは、私自身、深刻に懸念しておるところであります。
我が国は、独自の取組を通じて、これまで中東各国と良好な関係を築いてまいりました。こうした外交資産の土台の上で、関係国とも緊密に連携しつつ、中東の緊張緩和と情勢の安定化に向け、積極的な外交努力を行ってまいります。
東京と平壌における連絡事務所につきましてであります。
我が国の北朝鮮に対する基本方針は、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するというものです。
とりわけ、拉致被害者やその御家族も御高齢となられる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害であり、政権の最重要課題であります。
御質問の点も含め、今後の対応について具体的にお答えをすることは差し控えますが、政府の責任において、最も有効な手だてを講じてまいります。
家族会の方々に電話で就任の御挨拶をした際の具体的な個別の発言につきましては、対外的には言及しないことになっておりますが、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸問題を解決するため、私自身の強い決意の下、総力を挙げて取り組んでまいります。
残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁をいたさせます。(拍手)
〔国務大臣武藤容治君登壇〕