伊波洋一の発言 (外交防衛委員会)
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○伊波洋一君 この避難計画では、九州各県及び山口県は、「武力攻撃のおそれのない安全が確保されると想定される地域」と仮定されています。軍事目標主義に即して言えば、先島五市町村の避難先である九州にも多くの自衛隊や米軍の基地が存在します。
現在、竹富町や多良間村には軍事施設はありません。竹富町は米軍佐世保基地や陸自水陸機動団の拠点のある相浦駐屯地などがある長崎県へ、多良間村は陸自西部方面隊の総監部のある健軍駐屯地のある熊本県へ避難する計画です。
軍事目標のないところからわざわざ軍事目標のある県に行かせるというのは、先島から人払いすることが最優先の目的になっているのではないでしょうか。しかも、身の回り品とキャリーケースだけを持って移住を強制するというのは全くひど過ぎます。台湾有事において、住民がいなくなった先島地域を米軍と自衛隊の軍事拠点に提供し、戦争を行うことを目的とするものです。
二二年一月七日の日米安全保障協議委員会共同発表の、緊急事態に関する共同計画作業の確固とした進展とした共同計画の内容について、岡田充共同通信客員論説委員は、一、台湾有事の緊迫度の初動段階で南西諸島に臨時に攻撃用軍事拠点を置く、二、拠点の候補は陸自がミサイル部隊を配備する奄美大島や宮古島、石垣島を含む四十か所とし、日米の移動基地となる四十か所は全て有人島で、中国ミサイルの攻撃目標となり、戦場化するのは明らかと述べています。戦闘前提のシナリオ、共同作戦の策定は、外交的敗北のそしりを免れないとしています。
このような先島住民の全員退去の取組は、結果的に地域社会の破滅、破壊でしかありません。外交的手段を遮断して軍事的対抗を進めようとする安保三文書と五年間四十三兆円の大軍拡は、先島だけでなく、南西諸島全体、日本列島全体を戦渦に巻き込むことになりかねません。
挙げ句の果ては、無人となった先島地域を占領されて割譲されることもあり得ることは、二二年五月に発行された「自衛隊最高幹部が語る台湾有事」にある、二〇二一年八月十四日、十五日に、日本戦略研究フォーラムが、自民党の閣僚経験者や防衛政策に造詣の深い国会議員と将官クラスの元自衛官OBなどが行った台湾シミュレーションでも、尖閣も与那国島も占領されたまま停戦となる状況が示されています。
戦争は、始まったら終わりがどうなるかは誰も分からないのです。住民のいなくなった先島地域を米軍と自衛隊の軍事拠点として提供するような日米共同作戦計画は撤回するべきではありませんか。