石破茂の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(石破茂君) 本田顕子議員の御質問にお答えいたします。
 賃上げについてでございます。
 家計を温めるためにも、物価上昇を上回る賃金上昇を実現していく必要がございます。そのためには、中小企業を始めとした事業者の皆様方が確かにもうかり、物価上昇に負けない賃上げをしていただけるよう、円滑かつ迅速な価格転嫁を進め、省力化・デジタル化投資などを促進することが極めて重要であります。
 その際、本田議員御指摘のとおり、業種ごとの賃上げ率は様々でございます。業種別にきめ細やかに対応していくことが必要であります。例えば、医療、介護、障害福祉分野につきましては、令和六年度報酬改定において講じた職員の処遇を改善するための措置を確実にお届けし、賃上げを実現をいたしてまいります。
 労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づく取組を徹底いたしますため、本年末までに、所管官庁が業界団体と連携し、指針の遵守状況についての実態調査及びその結果に基づく改善措置を完了いたさせます。
 さらに、事業者の生産性向上を図りますため、事業者それぞれの業務に応じたオーダーメード型の省力化投資を支援いたしますとともに、人手不足感の強い業種ごとに事業者の省力化投資を促進するための具体的プランを早急に策定をいたしてまいります。
 医療、介護、福祉分野につきましては、本年度の報酬改定において賃上げのための措置を講じており、これが最大限に活用されますよう、提出書類の簡素化や幅広い周知に取り組んでおるところでございます。加えて、今般の経済対策におきましても、生産性の向上や職場環境の改善など、更なる賃上げを目的とする支援策を盛り込んでおります。
 保育分野につきましては、御指摘のとおり、今般の経済対策に大幅な処遇改善を盛り込んだところでございます。今後、この措置が迅速かつ確実に事業主から保育士に行き渡るように、実績報告を求めますとともに、保育所などの給与状況を明らかにするなど、経営情報の可視化、見える化についても進めてまいります。
 薬価制度につきましては、イノベーションの推進と国民皆保険の持続性確保の両立を図る観点が重要であり、令和七年度の薬価改定につきましても、こうした考え方に基づく骨太方針二〇二四を踏まえ、適切に対応をいたしてまいります。
 なお、中央社会保険医療協議会の附帯意見にもありますとおり、令和六年度薬価改定が医薬品の安定供給や研究開発に与える影響を把握することは重要であり、その把握に向けて製薬業界とも意見交換を行ってまいります。
 医薬品卸、失礼、医薬品卸売販売業者の安定供給機能についてでございます。
 医薬品卸売販売事業は、全国の医療機関や薬局に対しまして必要な医薬品を迅速かつ確実に供給する役割を担っており、我が国の医療を支える重要なインフラであるというふうに考えておるところでございます。
 平時のみならず、災害などの緊急時におきましても、自治体などからの要請を受け、必要な医薬品を迅速に配送いただいており、国民の命と健康を守る上で重要な役割を果たしていただいていると認識をいたしております。引き続き、医薬品卸売販売業者の皆様方と連携をいたしながら、必要な医薬品の安定的な供給に取り組んでまいります。
 よくこの認識の下で取り組んでまいりますが、実際にそのような災害のときに医薬品卸の皆様方が果たしておられる役割、私、現場で体験をしたことがございます。また、私自身、民間企業で働いておりましたときに、このような業者さんがおられるところで働いておりました。日本橋本町というところでございますが、引き続き理解に努めてまいりたいと、かように考えておるところでございます。
 創薬の支援体制強化についてでございますが、我が国の創薬力の強化を図ることは極めて重要な課題であると認識をいたしております。そのためには、大学や製薬企業等が相互に協力していくこと、これが極めて重要でございます。令和六年度補正予算案におきましても、こうした創薬エコシステムの発展に向けたスタートアップ支援等に必要な予算を計上したところでございます。来年度には官民協議会を設置し、更なる具体的な施策の方針や進捗状況について関係者と議論を行うことを検討しております。
 また、革新的医薬品などの研究開発に対し、積極的に相談、支援を行うため、医薬品などの承認審査を行う御指摘のPMDAの体制強化に努めてまいりたいと考えております。
 重要な医薬品の安定確保に向けた戦略についてでございますが、医薬品の供給が滞りますことは国民生活に重大な影響を及ぼし得るものであり、経済安全保障の観点から、国外からの供給が滞るリスクも踏まえた戦略的な医薬品製造を進めることが必要でございます。
 このため、関係業界とも協議を行いつつ、国内の生産基盤の整備や医薬品の供給源の多様化に取り組む企業への支援などの取組を進めてまいります。
 若者による市販薬の過量使用対策について、過ぎた量と書きます過量使用対策についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 市販薬を定められた用量以上に使用するいわゆる過量使用につきましては、若い世代の健やかな育成などの観点から大きな問題であると承知をいたしております。
 政府といたしましては、過量使用のおそれがあります市販薬の販売制度の見直しについて検討を進めますとともに、学校教育において、小学校段階も含めて薬物乱用防止に関する指導を充実してまいります。
 また、過量使用の背景にあるつらい気持ちや悩みを抱える若者などを対象とした相談体制についても整備を進めていくなど、引き続き、関係省庁と団体との連携も図る中で、委員の御指摘を踏まえ、市販薬の過量使用対策を講じてまいることといたします。
 公共事業予算の確保と地場の建設事業者の振興についてでございますが、令和六年度補正予算案におきまして、令和七年度までの五か年加速化対策分に加え、資材価格の高騰などを踏まえた別枠の緊急対応枠などや道路ネットワークなどの社会資本整備を含め、合計約二・四兆円の公共事業費を盛り込むことといたしております。
 建設業はインフラ整備や災害時の応急対策などを担う地域の守り手であり、今後もその役割を果たしていただかなければなりません。このため、安定的、持続的な公共投資を推進いたしますとともに、適正な労務費の確保や価格転嫁、働き方改革、生産性向上を促進することなどにより、担い手の確保に取り組んでまいります。
 地球温暖化が人の健康に及ぼします影響といたしましては、熱中症の増加のほか、熱帯地域で流行している蚊を媒介とする感染症が地域を拡大して蔓延するリスクなど、国民生活に影響を及ぼす重要な課題であると認識をいたしております。
 このため、気候変動による健康への影響に関する科学的知見の更なる集積に取り組みますほか、国内外の感染症の発生動向の把握、感染症危機への備えをより万全にするための体制強化及び感染症の専門人材の育成など、必要な取組を行ってまいります。
 パンデミック条約についてでございますが、新型コロナウイルス感染症のような世界に甚大な影響を与える感染症に対しましては、国際社会が一致して対応する必要がございます。
 いわゆるパンデミック条約につきましては、政府として、感染症危機への対応を構築、強化するというその目的に賛同いたしております。日本の国益を確保する上でも、パンデミックの予防、備え及び対応に資する国際的な規範を整備し、強化することは重要であると考えております。
 引き続き、交渉におきまして、我が国を含む各国の主権の尊重を大前提としつつ、我が国の経験や知見を踏まえ、建設的に議論に関与していく考えでございます。
 女性のSTEM分野、いわゆる理数系の分野での活躍についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 御指摘のとおり、日本経済の活力を高めますためには、多様な視点や発想を取り入れた科学技術、イノベーションの推進が重要であり、それに向けて女性の理工系分野における活躍の機会を拡大していくことは重要でございます。
 一方で、女性にとって理工系分野に進学後の将来に関する情報が不足しておりますことや、理科と数学が好きではない女子児童生徒が男子に比べて多いことなどが、女性が理工系分野に進まない要因と指摘されております。
 このため、理工系分野への学部転換や情報系分野の増員を行う大学を支援する場合には、女子学生の確保に向けた取組を行うことを求めております。
 今般の経済対策において、大学が民間企業などと連携して、理工系分野における女子学生の修学支援や卒業後の活躍機会の確保を行っている好事例の発信、中高生に理工系の魅力を理解していただくための研究者との交流機会の提供などに取り組むことといたしております。こうした取組を進めますことにより、理工系分野で女性が活躍できる環境の実現に鋭意取り組んでまいります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣福岡資麿君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2024-12-04

院: 参議院

会議名: 本会議