石破茂の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(石破茂君) 上田勇議員の御質問にお答えを申し上げます。
 合意形成の在り方についてでございます。
 先般の選挙で示されました国民の皆様方の声を踏まえまして、自由民主党と公明党との連立を基盤に、他党にも丁寧に御意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成が図られますよう、真摯かつ謙虚に、国民の皆様方の安心と安全を守るため取り組んでまいりたいと考えております。
 能登地域の復旧復興、今後の災害発生時の備えについてでございますが、能登地域の皆様方が受けられました地震、豪雨の度重なる被害に対しましては、令和六年度予算で積み増した予備費を活用し、これまで合計七千百五十億円の措置を講じることで、復旧復興のフェーズに応じました機動的かつ効果的な支援を切れ目なく行ってまいりました。
 さらに、今回の補正予算では二千六百八十四億円の施策を盛り込んだところであり、能登地域の一刻も早い復旧と創造的復興に取り組んでまいります。
 一般会計予備費の残額は四千七百八十三億円でございまして、例年計上しております五千億円と同程度でありますことから、今後の災害への備えとしては十分な金額であると、このように考えております。
 家計への支援についてでございます。
 我が国経済は、現在、コストカット型経済から脱却し、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうか、この分岐点にありますのは委員御指摘のとおりでございます。
 重要なことは、この移行を確実なものとし、全ての世代の現在及び将来にわたる賃金、所得を増やすことでございます。このため、現下の賃上げができますよう、省力化・デジタル化投資を促進いたしますとともに、将来の賃金、所得の増加に向けて成長力を強化する施策を今回の経済対策に盛り込んでおります。
 当面の対応として、低所得者世帯向けの給付金に加え、中間所得世帯を含めました家計や事業者の物価高に伴う負担を軽減することといたしており、地域の実情に応じたきめ細かい対応のための重点支援交付金を始め、総合的な対応を図ってまいります。
 また、今般の経済対策には、「賃金・所得が力強く増加していく状況が定着していくまでの間も、家計を温め、生活者が豊かさを実感できるよう、幅広い方策を検討することも必要である。」と記載されており、そのことにも取り組んでまいります。
 いわゆる年収の壁についてでございますが、百三万円の壁、いわゆる百三万円の壁につきましては、今般の経済対策におきまして、令和七年度税制改正の中で議論し引き上げる、これらに伴う諸課題に関しましては、今後、検討を進め、その解決策について結論を得るとの記述を盛り込んだところでございます。
 現在、政党間で協議が行われるところでありますが、行われているところでありますが、先日、自民党、公明党、国民民主党の税制調査会長間で、大学生の就業調整への対応の観点から、特定扶養控除の年収要件の引上げの議論を始めるところで、始めることで一致したと、このように聞いておるところでございます。引き続き、各党の税制調査会長間などで更に議論を深めていただきたいと、このように考えております。
 社会保障制度につきましては、当面の対応策として取りまとめました年収の壁・支援強化パッケージにおける助成措置につきましては、本年十月末時点で合計三十万人を超える労働者への活用が予定されております。パッケージの活用は着実に行われていると考えておりますが、今後、更なる周知などの取組を進めてまいります。
 その上で、労働力不足が指摘される中、就業調整を行っている労働者が希望に応じて働くことができますよう、制度的な対応について、現在、次期年金制度改正に向けて議論を行っておるところであり、働き方に中立的な制度を構築する観点から、被用者保険の更なる適用拡大など、関係者間で丁寧に議論を進め、成案を得るべく努力をいたしてまいります。
 中小企業の価格転嫁についてでございます。
 今年九月の価格交渉促進月間のフォローアップ調査結果では、全体の価格転嫁率は四九・七%であり、半年前と比べて三ポイント増加をいたしました。一方、全く転嫁できなかった企業も約二割程度残るなど、転嫁できた企業との二極化が明らかになっております。また、サプライチェーンの中で取引段階が深くなるほど転嫁割合が低くなる、このような傾向も見られるところでございます。
 更なる価格転嫁、取引適正化の促進に向けまして、毎年三月、九月の価格交渉促進月間における発注企業の価格交渉、価格転嫁の状況の公表や、事業所管大臣名での指導、助言、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の周知徹底、下請Gメンによる取引実態の把握や、業界団体の自主行動計画の改定と徹底、パートナーシップ構築宣言の普及促進など、民間企業や業界団体と協力した対策も含め、取組を強化いたしてまいります。
 また、新たな商慣習として、サプライチェーン全体で価格転嫁、取引適正化を定着させるよう、下請法改正の検討も進めてまいります。
 銅やレアメタルなどの鉱物の安定供給に関する基本方針についてでございます。
 上田委員御指摘のとおり、銅やレアメタルなどの確保は我が国の経済成長に必要不可欠であり、その多くを国外に依存する中、安定供給確保に向けた取組を進めていくことが重要でございます。
 政府といたしましては、厳しく複雑な国際情勢における資源外交を通じた同志国や資源国との関係強化、今般の補正予算等で計上しております出資金や助成金による日本企業の権益確保、鉱山開発、製錬事業の支援、資源量調査や技術開発を通じた国産海洋資源の開発など、政策を総動員しながら重要鉱物の安定供給確保に取り組んでまいります。
 医療、介護、障害者福祉分野における賃上げについてでございます。
 医療、介護、障害福祉分野は、他産業との厳しい人材獲得競争にさらされており、人材確保の課題に緊急的に対応する必要がございます。そのため、今年度の報酬改定における賃上げの措置が最大限活用されるよう取り組みますとともに、今般の補正予算案におきましても、更なる賃上げを目的とする支援策を盛り込んだところでございます。
 今回の支援策は、更なる賃上げに向け、ICTやロボットなどを活用した業務の効率化、職場環境改善などの取組だけではなく、直接人件費にも充てられる支援策としており、現場における更なる賃上げにつながりますよう取り組んでまいります。
 物価高の負担軽減策についてでございます。
 今回の経済対策は、副題にございますように、全ての世代の現在や将来の賃金、所得を増やす、これを最重要課題として策定をいたしております。そうした取組に当たりましては、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現するまでの間、賃上げの恩恵を受けにくい方々への支援が必要でございます。こうした観点から、エネルギーコストを含めた物価高への対応として総合的な支援を行うことにいたしました。
 具体的には、家庭の電力使用量の最も大きい一月から三月の冬の間の電気・ガス代を支援し、二人以上世帯の平均で電気、ガス合計で月千三百円程度の負担軽減を行います。低所得世帯の方々を直接支援する給付金や、農山漁村を含めた地域の実情に応じたきめ細かな対応が可能な重点支援地方交付金による支援を盛り込んでおります。
 自治体には推奨事業メニューとして、LPガスや灯油を使用する世帯や特別高圧で受電する中小企業などへの支援も明示いたしております。
 燃料油価格の激変緩和事業につきましては、十二月から出口に向けて段階的に対応するために継続することといたしました。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣中野洋昌君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 121615254X00520241209_014

発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2024-12-09

院: 参議院

会議名: 本会議