本会議

2024-12-09 参議院 全28発言

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会議録情報#0
令和六年十二月九日(月曜日)
   午後四時十六分開議
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○議事日程 第五号
  令和六年十二月九日
   午後四時開議
 第一 国務大臣の演説に関する件
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○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
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関口昌一#1
○議長(関口昌一君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の演説に関する件
 財務大臣から財政について発言を求められております。これより発言を許します。加藤勝信財務大臣。
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
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加藤勝信#2
○国務大臣(加藤勝信君) 先に閣議決定いたしました国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策を受けて、今般、令和六年度補正予算を提出することといたしました。その御審議をお願いするに当たり、補正予算の大要について御説明申し上げます。
 日本経済は、三十三年ぶりの高水準の賃上げ、名目百兆円超の設備投資、名目六百兆円超のGDPを実現するなど、前向きな動きが見られます。この好循環を後戻りさせることなく、デフレ脱却を確かなものとし、新たな経済ステージへの移行を実現していく必要があります。
 こうした認識の下、十一月二十二日に、国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策を閣議決定いたしました。
 総合経済対策は、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済の実現、そして、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとすることを目指すためのものです。
 具体的には、第一に、全ての世代の現在・将来の賃金・所得を増やす日本経済・地方経済の成長、第二に、誰一人取り残されない形で成長型経済への移行に道筋をつける物価高の克服、第三に、成長型経済への移行の礎を築くための国民の安心・安全の確保に取り組んでまいります。
 その上で、今後の経済財政運営に当たっては、経済あっての財政との考え方の下、力強く経済再生を進める中で、財政健全化も実現し、経済再生と財政健全化の両立を図ってまいります。
 次に、総合経済対策の実行等のために今国会に提出いたしました令和六年度補正予算の大要について申し述べます。
 一般会計におきましては、歳出において総額で約十三兆九千四百億円を計上しております。
 その内容としては、総合経済対策に基づき、日本経済・地方経済の成長のための経費として約五兆七千五百億円、物価高の克服のための経費として約三兆三千九百億円、国民の安心・安全の確保のための経費として約四兆七千九百億円を計上しております。
 このほか、国債整理基金特別会計への繰入として約四千三百億円、地方交付税交付金として約一兆四百億円、その他の経費として約一千八百億円を計上するとともに、既定経費を約一兆六千三百億円減額しております。
 歳入においては、税収について、最近までの収入実績等を勘案して約三兆八千三百億円の増収を見込んでおります。また、税外収入について、約一兆八千七百億円の増収を見込むほか、前年度剰余金約一兆五千六百億円を計上しております。
 以上によってなお不足する歳入について、公債を約六兆六千九百億円発行することとしております。
 この結果、令和六年度一般会計補正後予算の総額は、一般会計当初予算に対して歳入歳出ともに約十三兆九千四百億円増加し、約百二十六兆五千二百億円となります。
 また、特別会計予算につきましても、所要の補正を行っております。
 財政投融資計画につきましては、総合経済対策を踏まえ、日本経済・地方経済の成長、国民の安心・安全の確保等の取組を推進するため、約一兆一千二百億円を追加しております。
 以上、令和六年度補正予算の大要について御説明申し上げました。
 我が国の経済は、回復に向けての兆しが見られており、これを確かなものとし成長型経済を実現する好機を迎えております。日本を守り、国民を守り、地方を守り、若者・女性の機会を守り、全ての国民が安心と安全を感じられる未来を創っていくため、本補正予算の一刻も早い成立が必要であります。
 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。拍手
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関口昌一#3
○議長(関口昌一君) ただいまの演説に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。柴愼一君。
   〔柴愼一君登壇、拍手〕
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柴愼一#4
○柴愼一君 立憲民主・社民・無所属の柴です。柴愼一です。
 財政演説、令和六年度補正予算案について、会派を代表して質問いたします。
 石破政権が発足して総選挙を挟み約二か月が経過しましたが、安全保障政策や地方創生に対する一定の熱意は感じる一方、経済政策の全体像や裏付けとなる哲学が見えてきません。
 過日、閣議決定された総合経済対策には、「安倍内閣の経済財政政策(アベノミクス)の成果の上に立ち、岸田内閣の「新しい資本主義」を始めとする経済財政政策の取組を引き継ぎ、更に加速・発展させていく。」と書かれています。これでは、成長を重要視したアベノミクスと、分配を重要視しようとしたが頓挫した岸田政権の方針に対して、石破政権がどちらを目指しているのか全く読み取れません。
 石破総理の所信演説からは、岸田政権にあった分配というワードが消えました。代わりに、賃上げと投資が牽引する成長型経済がキーワードとなっています。
 賃上げと投資が牽引の実現には、そのための分配が重要なのではありませんか。結果として期待されたトリクルダウンは起こらず、代わりに企業には巨額の内部留保が蓄積し、所得・資産格差は広がり、労働分配率も低下しました。
 九月二十七日の総裁就任直後に大幅な株価下落となったいわゆる石破ショックは、石破総理の金融正常化への考えや、総裁選でも主張していた金融所得課税強化等の政策に対する市場からの拒否反応でした。その後、十月二日の日銀総裁との会談で追加利上げの環境にないと発言したのは、日銀の独立性を脅かす政府介入とも言え、問題意識を持つものですが、市場の圧力に屈して、かつての考えを早々に翻したと言えるのではないでしょうか。これは、アベノミクスからの転換を同様に目指したはずの岸田政権発足時をほうふつとさせる朝令暮改と言わざるを得ません。
 石破総理は自身の著書で、通貨も過度な円安誘導に頼らず、実質経済に見合った水準を目指すべき、日銀の財務悪化、財政規律の麻痺、銀行の体力低下など、マクロ経済運営について危機に備えた体制をつくっておくべき、異次元の金融緩和によって元々抱えている病気が治るわけではないと、金融緩和の限界を説いていました。
 総理のこうした経済政策に対する考え方は、総理になった途端に放棄され、何をしたいのか分かりません。石破政権は経済政策に対する考え方、基本方針を明確に示すべきです。総理、アベノミクス、あるいは新しい資本主義の何を引き継ぎ、更に加速、発展させていくのか、そして見直すことはないのか、政府の方針を明確にお答えください。
 政府の総合経済対策では、デフレを脱却し、新たな経済ステージに移行を目指すとしていますが、デフレ脱却と物価高対策を同時に行うことに強い違和感があります。
 いまだに政府はデフレ脱却を経済対策に掲げていますが、国民は継続的な物価高に苦しんでいます。既に三十八か月間、つまり約三年超、物価上昇は続いており、物価下落を意味するデフレとは全く異なる状況です。
 政府は、デフレ脱却の判断について、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがなくなることとしていますが、経済は循環するものであり、戻る見込みがなくなると判断をできる人がいるのでしょうか。
 政府のデフレ脱却を口実とする不要な歳出の積み増しはもうやめるべきです。
 政府はミスリーディングな物言いはやめて、デフレ脱却宣言を一度きちんと行い、物価高対策などの政策を分かりやすく推進するべきと考えますが、デフレ脱却担当として加藤大臣の認識をお示しください。
 また、政府の総合経済対策には日銀への期待という項目があります。そこには「政府は、引き続き、日本銀行と緊密に連携し、デフレからの早期脱却と物価安定の下での持続的な経済成長の実現に向け、一体となって取り組んでいく。」と記述されています。これは、二〇一三年の政府・日本銀行の共同声明、いわゆるアコードとほぼ同内容のものですが、物価高対策が必要な現在は、当時の経済状況とは大きく異なっています。
 日銀の経済見通しでは、消費者物価について、二〇二四年度に二%台半ばとなった後、二〇二五年及び二〇二六年度はおおむね二%程度で推移すると予想される、物価安定目標とおおむね整合的な水準で推移すると考えられるなどとしており、二%の物価安定目標を実現するためのフェーズに入っていると言えます。
 そのような状況にあっても、政府はアコードが現在も経済状況に即した有効なものと考えているのでしょうか。総理に伺います。
 デフレ脱却の判断と併せて、ピンぼけとなったアコードの発展的解消又は大胆な見直しが必要と考えますが、総理の認識をお聞かせください。
 石破政権は、コストカット型経済からの転換を掲げており、その点は岸田政権の方針を基本的に継承していると考えます。所信演説で賃上げの重要性を繰り返している点も岸田政権と一致していますが、そのための経済対策は、具体策はいわゆる政労使会議での要請にとどまり、政府としての政策面での後押しは不十分なままです。
 賃上げに対しては、賃上げに向けては、賃上げ促進税制が主な施策と認識していますが、これまでの政策評価でも明らかなように、効果が見られません。巨額の税額控除、税の減免は、賃上げができた力のある企業への御褒美にはなりますが、賃上げしたくてもできない中小企業の賃上げ促進にはつながらないと明確に申し上げます。
 日本商工会議所の調査では、昨今の賃上げについて、業績の改善が伴わないのに、人手を確保するための防衛的な賃上げが六割に上ると言われています。賃上げに対する民間企業の自助努力を政府が支える、特に最低賃金の引上げによる人件費増加に苦しむ中小企業等に焦点を当てた支援策が必要です。
 中小企業への直接支援、例えば社会保険料負担軽減などを行うべきと考えますが、賃上げ促進税制の効果検証とともに、我々が求める企業への直接支援に対する政府の認識を総理に伺います。
 あわせて、労務費の価格転嫁に向けて、石破政権となって初の新しい資本主義実現会議において、中堅・中小企業の賃上げ環境の整備を進めるため、労務費の価格転嫁が進まない業種を所管する省庁に労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の遵守状況についての実態調査及びその結果に基づく改善を年末までに終えるよう求めたとされますが、その改善策を確実に実施するための必要な財源はこの補正予算でどのように措置されているのか、総理、お答えください。
 補正予算は、その編成に当たっては財政法により、予算策定後に生じた事由に基づき特に緊要となった支出を行う場合に限り認められるものです。これまでも我が会派を始め多くの問題指摘がされてきましたが、また同じことを言わなければなりません。
 さきの総選挙での自民党の公約の一番が、ルールを守るでした。総理、財政法、守りませんか。
 本補正予算案には、緊要と到底言えない予算が多く盛り込まれています。例えば、地方創生二・〇、さらには、投資立国及び資産運用立国の実現や防災・減災、国土強靱化対策などの政策は長期的に取り組むべき国家政策であり、本予算の審議で時間を掛けて議論すべきものです。
 石破総理は、さきの衆議院選挙の第一声で、何の根拠も示さないまま、十三兆円を超える補正予算の提出を行うことを明言していました。これこそ今回の補正予算が規模ありきであることの何よりの証拠です。総理、何の根拠でこんな発言をされたんですか。お答えください。
 規模ありきでないと言うなら、今回の補正予算案で掲げられた政策はどのような緊要性があるのか、総理の明確な回答を求めます。
 また、補正予算案には、基金の積み増しなどが多く見られます。立憲民主党は、補正予算における基金の造成や積み増しには、緊要性、財政民主主義、財政規律の要件を満たさないものについてはこれを認めるべきではないと主張しています。
 今回、補正予算で計上された基金について、政府はこの三つの要件を満たしていると考えるのか。とりわけ、複数年度を前提として取り組むべき施策のために造成された宇宙戦略基金のような基金は、これを補正で計上することの合理的根拠は存在しないと考えますが、総理、政府の見解をお示しください。
 立憲民主党は、十一月七日に能登復興・物価高克服のための緊急総合対策を発表しました。緊急対策としたとおり緊要性の高いものだけに絞り、一つに、極めて異例な複合災害への対応として、能登半島の加速的な復旧・復興〇・六兆円、二つに、賃金・所得の底上げで経済再生として、家計への直接支援五・三兆円、三つに、事業を支え、賃上げを促進として、事業者への直接支援一・五兆円、総額七・四兆円の規模としています。
 本年一月に発生した能登半島地震、そして九月に発生した奥能登豪雨への対応こそ、政府が補正予算を通じて緊要性を持って取り組むべき第一のことであると我が党は繰り返し主張してきました。
 ようやくその具体策が補正予算で出てきましたが、遅きに失すると言わざるを得ません。政府はこの間、予備費で対応してきたと主張しますが、復興支援に対して予算として計上し、国会での審議を行い、国全体で復興支援を行うことの意思を明確に示すためにも、予算としてしっかりとした財源を確保するのが被災地に対して真に心を寄せる態度ではないでしょうか。
 地震は元日、豪雨被害は九月の発災です。なぜ今まで補正予算の編成を行ってこなかったのか、総理、政府の見解をお示しください。
 また、政府が補正予算に復興支援として掲げた政策も不十分です。立憲民主党は、被災地の生活再建を第一に考え、本年一月の段階から被災者生活再建支援金の倍増を掲げていますが、なぜ取り入れていただけないのか、総理、お答えください。
 補正予算を通じて政府が真に緊要性を持って、緊要性を持ってなすべき第二のことは、国民生活を苦しめている物価高への対策です。
 政府は物価高対策として住民税非課税世帯向けに三万円の給付を支給するとしていますが、消費支出に占める食費の割合であるエンゲル係数が四十二年ぶりに高水準となるなど、住民税非課税世帯のみならず幅広い層が物価高の影響を受けています。
 なぜ政府は、今回、給付金の対象世帯を極めて限定的とするのか、その理由を、総理、お答えください。
 より幅広い層への支援とすべく、例えば我が党が提案する所得に応じたきめ細かい物価高手当の給付などを通じて幅広い世帯を支えるべきと考えますが、総理の見解をお示しください。
 足下の物価高に対策を講じることは、あくまで応急処置とするべきです。なぜなら、物価高の主たる要因である過度な円安の是正を行わない限り、財政出動を繰り返すことになるからです。
 石破政権は円安に対してどのように向き合っていくのか。アベノミクスは円安誘導を経済政策の基本としていましたが、異次元金融緩和による内外金利差を背景とした円売りなどにより円安が進み、輸入物価高騰などによる物価高が国民生活を苦しめています。
 石破政権は実質経済に見合った為替の水準についてどのように認識しているのか、総理、お答えください。
 円安は自然現象ではありません。様々な要素が複雑に関連し、一国の政府が自由にコントロールできるものではありませんが、要因を丁寧に分析し、必要な対応を行うことが政府の責任です。
 為替相場は各国経済のファンダメンタルズや市場の需給によって決定されるものであるならば、我が国のファンダメンタルズをどうしていくのか、政府の対応が求められます。金融政策も含めた今後の対応について、総理、お答えください。
 令和七年度税制改正について、百三万円の壁が引き上げられる方針が示されましたが、これは実質的には所得減税です。勤労者の手取りが増えるその一方で、政府は防衛増税を予定しており、その実施時期の決定が年内に行われるのか注目が集まっています。減税と増税という相矛盾する政策を同時に掲げることで、減税による経済効果が失われることとなります。
 防衛費四十三兆円の在り方、予算査定の精査を再度行い、真に必要な規模に見直し、防衛増税は撤回するべきと考えますが、総理の認識をお答えください。
 そもそも今回の補正予算では、防衛費において、円安に伴い不足する外貨関連経費として三百八十億円が予算計上されていますが、その詳細が示されていません。
 どのような装備、契約により追加の予算措置が必要になったのか、そして、このことが五年間で四十三兆円とする計画全体にどのような影響が生じるのか、防衛大臣、お答えください。
 これまでの政府答弁にあるように、効率的、効果的契約により円安の影響をのみ込めるとするならば、当初の予算見積りが甘かったということになります。効率的、効果的な契約をやってこなかったということです。
 四十三兆円の計画に収めるため調達する装備を見直すのか、実態に即した対応が必要です。円安が防衛費四十三兆円に及ぼす影響について、根拠のない言い訳ではない、防衛大臣の明確な答弁を求めます。
 今回の補正予算が規模ありきと言われる要因の一つに、会計検査院が指摘する巨額の繰越しが生じている実態があります。
 政府は、昨年度までに繰り越された補正予算の精査をきちんと行った上で今回の補正予算案を提出しているのか。このタイミングでの巨額の補正予算の編成、年度内に使い切れるのか疑問です。繰り越された補正予算の執行状況及びその残額について、財務大臣、お示しください。
 規模ありきで十三・九兆円もの予算を組んだ結果、その財源についても問題が生じています。税収の上振れがあるとはいえ、政府は今回新たに六・六兆円の国債発行を余儀なくされています。
 政府は経済あっての財政と言いますが、我が国財政への信認が失われれば、経済、国民生活にも大きな影響が生じます。国家財政に対する将来不安は、減税政策の効果を打ち消すほどの心理的影響を国民にもたらします。真に効果的な財政出動で国民生活を支えながら、政府は財政に対する安心感を同時に提供するべきです。
 緊迫度を増す国際情勢、トランプ政権が世界経済に与える影響など、先の見通せない今だからこそ、不測の事態に的確に対応、必要に応じた財政出動を行える財政余力を確保しておくことが必要です。財政状況の改善に向けてどのように取り組むのか、総理、お答えください。
 我が党の緊急総合対策では、財源に対する考え方も同時に示しています。新規国債の発行抑制に最大限努めるために、例えば、一億円の壁を解消することで応分の負担を求める税制改革や、日銀が保有するETFの分配金、売却益の活用、基金剰余金の国庫返納等で財源調達することを掲げています。
 私たちの緊急総合対策の総額は七・四兆円であり、本補正予算案に示された税収上振れ分、税外収入、前年度剰余金受入れなどでほぼ賄えるものであり、国債発行を必要としないものです。
 総選挙で示された民意を反映し、国会審議の在り方も変わりました。明日からの予算委員会での審議を通じて、我が党の案も含めて野党の声を聞き、補正予算の組替えを行うべきです。総理の見解を求めます。
 民意に基づき国会が変わることが政治への信頼を取り戻す第一歩です。石破総理の前向きな取組を強く強く求め、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#5
○内閣総理大臣(石破茂君) 柴愼一議員の御質問にお答え申し上げます。
 経済政策の基本方針についてでございます。
 アベノミクスの成果を基に岸田内閣が進めてきた取組を着実に引き継ぎ、更に加速、発展させることで、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現していくことを目指しておりまして、この方針に変わりはございません。
 新しい資本主義では、成長と分配の好循環、賃金と物価の好循環を実現することを目指し、官民連携による賃上げ、設備投資、スタートアップ育成、イノベーションの推進を拡大するための施策を進めてまいりました。
 こうした取組を更に加速、発展させますため、円滑かつ迅速な価格転嫁を進めますとともに、生産性向上のための省力化・デジタル化投資の促進や経営基盤の強化、成長のための支援を充実をいたします。
 また、将来も継続的に所得が増加する手だてといたしまして、資産運用立国及び投資立国を実現をいたします。
 今後、二〇三〇年度までにAI、半導体分野に十兆円以上の公的支援を行い、十年間で五十兆円を超える官民投資を引き出してまいります。
 GX経済移行債を活用し、十年間で百五十兆円を超えますGX投資を官民協調で実現をしてまいります。
 政府と日銀の共同声明についてでございます。
 我が国経済は、消費者物価が上昇するなど、デフレではない状況にあり、高水準の賃上げや史上最高水準の設備投資など、経済の前向きな動きが見られますものの、現時点では再びデフレに戻る見込みがないと言える状況にはなく、デフレ脱却には至っていないと考えております。
 引き続き、政府と日銀が共同声明の下、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現に向け連携を続けていくことが重要と、このように考えております。
 共同声明の見直しについてでございますが、これまで、政府と日銀が共同声明の下、政策目標や方向性を共有し、それぞれの役割の下で必要な政策を遂行してまいりました結果、デフレではない状況をつくり出した一方で、現時点では再びデフレに戻る見込みがないと言える状況には至っておりません。
 このような経済情勢も踏まえ、先般、植田日銀総裁と、政府と日銀が共同声明に沿って引き続き連携を続けていくことを確認したところであり、現時点において共同声明を見直すことは考えてはおりません。
 社会保険料減免などの直接支援と賃上げ促進税制についてのお尋ねをいただきました。
 中小企業に対して社会保険料の事業主負担を助成すべきとの御提案につきましては、社会保険料が医療や年金の給付を通じて労働者を支えるための事業主の責任であり、働く人の健康保持や労働生産性の増進を通じまして事業主の利益にも資するものであることから、慎重な検討が必要であると考えております。
 また、賃上げ促進税制の効果でございますが、賃上げは企業収益の動向や雇用情勢等の税制以外の要因による影響を受けますため、税制のみの効果だけを取り出して定量的に申し上げることは困難でございます。今年の春季労使交渉における賃上げ率は三十三年ぶりの高水準となっておりまして、本税制が一定程度寄与したものと考えておるところでございます。
 価格転嫁対策についてでございますが、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づく取組を徹底するため、本年末までに、関係省庁が業界団体と連携し、指針の遵守状況についての実態調査を実施しておるところでございます。この結果を踏まえまして、より適切に労務費が価格転嫁されますよう、各業所管省庁から指針に沿った改善策の周知徹底を行います。
 さらに、事業者の生産性向上を図るため、今般の補正予算案に省力化・デジタル化投資の促進や経営基盤の強化、成長のための支援を計上しており、効果的な環境整備を進めてまいります。
 補正予算の規模、そしてまた根拠についてでございますが、私が経済対策、補正予算について昨年を上回る規模と申し上げましたのは、三年間の岸田内閣の取組によりデフレ脱却に向けた歩みが着実に進み、高付加価値創出型経済への移行のチャンスを迎えます中で、これを確実なものとするためには、岸田内閣が講じてまいりました昨年を上回る規模が必要ではないかというめどとして申し上げたものでございます。
 あわせて、必要な施策を積み上げると申し上げてまいりましたように、今回の経済対策は、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実にするため、速やかに実行すべき施策を積み上げた結果でございまして、規模ありきとの御批判は当たらないものでございます。
 緊要性についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 我が国経済は、コロナ禍など幾多の難局を乗り越え、三十三年ぶりの高い賃上げ率が実現をし、名目GDPは六百兆円、設備投資は百兆円をそれぞれ超えるなど、成長と分配の好循環が動き出しており、コストカット型経済から脱却して、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうかの分岐点にあると考えております。
 こうした前向きな動きを確実なものとし、国民お一人お一人が実際の賃金、所得の増加という形で豊かさを感じられるようにするために、総合経済対策を講じることといたしたものでございます。具体的には、本年十月に、二〇二〇年代に最低賃金を全国平均千五百円に引き上げる目標を打ち出し、最低賃金が平均五十一円引き上げられたことを踏まえ、人手不足に悩む中小企業が速やかに省力化・IT投資を進められるよう支援を拡充いたします。
 家庭の電気使用量の最も大きい時期となります一月に間に合いますよう、冬期、冬の時期の電気・ガス代の支援を行います。特に、物価高の影響を受ける低所得者の世帯について速やかに給付金を支給できますよう、補正予算成立後、できるだけ早期に簡素な仕組みにより開始をいたします。
 地方の実情に応じた支援を後押しする重点支援地方交付金について、これから厳冬期を迎えることを念頭に灯油支援メニューなどを新たに追加し、地方自治体の早期の予算化を支援してまいります。
 今回の補正予算は、こうした総合経済対策に掲げられた速やかに実行すべき施策を積み上げたものであり、それぞれの予算事業について緊要性が認められるものと、このように考えておるところでございます。
 令和六年度補正予算における基金についてでございますが、今般の補正予算では、我が国の成長力の強化に資する事業などについて基金を活用することといたしており、これらは、各年度の所要額が見込み難いといった基金の要件を満たしました上で、経済対策に掲げられた柱に基づく施策を迅速かつ効率的に実施する上で必要であると判断したものに限って措置をいたしております。いずれも、財政法の定めます緊要性の要件を満たすものであると考えております。
 また、予算書と併せて国会に提出いたします書類に国から基金への予算措置額等を記載いたしました上で国会での御審議をお願いするなど、財政民主主義の観点を踏まえた対応となっているものと、このように考えております。
 さらに、昨年末に決定された基金の点検・見直しの横断的な方針に基づき、新たな予算措置は三年程度として、成果目標の達成状況を見て次の措置を検討するというルールを定め、基金事業のPDCAサイクルを構築していくことといたしており、財政規律の観点からも適切に対応しているものと考えております。
 御指摘の宇宙戦略基金につきましては、宇宙分野は、諸外国の積極的な投資の下、技術も急速に発展し、低コストかつ高頻度な打ち上げや、社会経済に変革をもたらす衛星の開発など、熾烈な競争が繰り広げられている分野であり、国際市場の獲得、国際競争力の強化などの観点から、今般の補正予算で措置することといたしております。
 能登地域の復旧復興についてお尋ねをいただきました。
 能登地域の皆様方が受けた地震、豪雨の度重なる被害に対して一刻も早い復旧と創造的復興を一層加速するための支援を講じますことは、最優先の課題でございます。
 同時に、我が国経済は、コストカット型経済から脱却して、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうかの分岐点にございます。この移行を確実なものとすることが国民生活のために必要であると考えております。
 我が国が抱えるこうした課題に総合的に対応してまいりますため、経済対策を策定することといたしました。通例は、経済対策策定の指示から補正予算の成立まで少なくとも二か月は必要であることに踏まえまして、必要であることを踏まえ、十月四日の対策指示と同時に、残額が十分あった予備費を活用して、能登地域への切れ目のない支援を行うことを指示をいたしました。
 十月十一日には五百九億円の予備費の使用決定を行い、豪雨後の被災地の状況を踏まえて、被災地で必要としているキッチンカーの派遣などの避難所環境の整備や、豪雨により通行止めが発生した国道の復旧などの取組を進めております。
 さらに、今回の補正予算では、能登の復旧復興のために二千六百八十四億円の施策を盛り込むことといたしましたが、これは、これまで予備費を活用し、状況に応じて必要となる施策に機動的、弾力的に対応してきたことに加えまして、足下の復旧復興の進捗を踏まえ、より長い目で見て必要となる事業にも一括して対応したものでございます。
 こうした今回の対応は、経済対策と能登地域の復旧復興とを同時かつ迅速に進める最善の方法であると、このように考えております。
 被災者生活再建支援金についてお尋ねを頂戴をいたしました。
 能登半島地震の被災者の生活再建支援といたしましては、御指摘の最大三百万円が受け取れる被災者生活再建支援金に加え、石川県とも調整の上、能登地域六市町を対象とした、最大で被災者生活再建支援金と同額が受け取れる地域福祉推進支援臨時特例交付金を創設いたしました。この特例交付金は、六市町が極めて甚大な被害を受け、高齢化が著しく進み、半島という地理的制約から地域コミュニティーの再生が大きな課題であったことを踏まえたものでありまして、このようにして能登地域の実情、特徴を踏まえました支援を行っておるところでございます。
 御指摘のありました被災者生活再建支援金の倍増は困難でありますが、このほか、特例交付金の支給対象外の世帯につきましても被災者の状況に応じて復興基金を活用した事業の活用が可能であり、引き続き、生活再建が図られますよう、これら総合的な枠組みにより支援をいたしてまいります。
 物価高対策の給付金についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 今般の経済対策におきましては、特に物価高の影響を受ける低所得者の方々、低所得者の方々を支援する趣旨で、住民税非課税世帯を対象に給付を行うことといたしております。これは、迅速に支援を届けますとともに、給付事務を担う地方公共団体の負担を軽減する観点から、住民税非課税世帯を対象としたものでございます。
 住民税非課税世帯以外の方々に対しましては、重点支援地方交付金を活用して、地方公共団体が行う物価高対策や賃上げを支援する施策など様々な物価高対策を講じることにより、必要な支援を行うことといたしております。
 幅広い世帯への支援についてのお尋ねでございます。
 今回の経済対策は、全ての世代の現在や将来の賃金、所得を増やすことを最重要課題として策定をいたしました。そうした取組に当たりましては、賃上げ環境の整備や成長力の強化に取り組みますとともに、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現するまでの間、賃上げの恩恵を受けにくい方々への支援が必要でございます。
 具体的には、地方公共団体が地域の実情に応じて、エネルギーや食料品価格の高騰に苦しむ方々への支援、価格転嫁が困難な中小企業への支援、学校給食費への支援のほか、新たに厳冬期の灯油支援も行えるようにいたします。また、家庭の電力使用量の最も大きい一月から三月の冬期の電気・ガス代を支援し、二人以上世帯の平均で電気、ガス合計で月千三百円程度の負担軽減を行います。さらに、物価高の影響を特に受ける低所得者世帯の方々に対する給付金の支援などの施策を盛り込んでおります。
 為替水準についてのお尋ねをいただきましたが、為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要と考えております。現下の日本の実体経済に照らして、ファンダメンタルズを反映した為替相場がどのような水準であるかについて言及することは、市場に不測の影響を及ぼしかねないことから、コメントは控えさせていただきます。
 為替相場への対応についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 経済財政運営や経済政策は為替の誘導を目的としたものではございませんが、これらの政策により、日本経済のファンダメンタルズ、すなわち基礎的条件を強化をいたしますことは、為替の過度な変動を含む金融、経済のショックに対して強靱な経済を築くことにもつながると考えております。
 今般作成した経済対策におきましても、DXの推進や中小企業の稼ぐ力の強化などを通じた生産性の向上、省エネ、再エネの推進によりますエネルギーコストの上昇に強い経済社会の実現など、様々なファンダメンタルズの強化に取り組んでおります。
 なお、日銀の金融政策は、物価安定目標の持続的、安定的な実現のために行われているものでございまして、為替誘導を目的としたものではないと承知しており、政府としてコメントすることは差し控えさせていただきます。
 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置についてのお尋ねを頂戴をいたしております。
 激変する安全保障環境において日本を守り抜くため、国家安全保障戦略などに基づき、我が国自身の防衛力を抜本的に強化をすることは論をまちません。
 そのための財源確保に当たりましては、行財政改革の努力を最大限に行った上で、それでも足りません約四分の一につきまして、今を生きる我々の将来世代への責任として税制措置での御協力をお願いすることといたしております。
 そうした枠組みの下、これまでも五年度、六年度税制改正におきまして与党の税制調査会などの場で議論が行われてまいりましたが、現在、まさに税制調査会などの場で議論が行われているものと、このように承知をいたしております。
 その上で、防衛財源確保のための税制措置は、所得税の付加税につきましては、復興特別所得税の税率を引き下げ、合計の税率が現在と変わらない水準、二・一%とすることで、現下の家計の負担増にならないように配慮をいたしております。
 防衛力整備計画で定められました四十三兆円程度という規模は、防衛力の抜本的強化に必要な水準として積み上げたものでございまして、防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底しつつ、防衛力整備計画に基づいて防衛力の抜本的強化を達成すべく努めてまいります。
 財政状況の改善に向けた取組についてのお尋ねでございます。
 経済財政運営に当たりましては、不測の事態に十分耐えられる財政基盤を平時より備えることが不可欠であると、このように考えております。こうした観点から、政府といたしましては、引き続き、経済あっての財政との考え方に立ち、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現しつつ、予算の重点化や財政支出の効率化といった改革努力により財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済、財政をつくってまいります。
 補正予算の組替えについてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 今回の経済対策、補正予算は、党派を超えて優れた方策を取り入れるべく工夫を行いました上で、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとすることを目指して、真に必要な施策を積み上げたものでございます。この補正予算に盛り込まれました各施策を速やかに国民の皆様方のお手元にお届けいたしますとともに、切れ目なく七年度予算につなげ、賃金、所得を増やしていくことが何より重要であると、このように考えております。
 そのためには、国会での御審議を賜りますに当たって、この補正予算に多くの御賛同が得られますように誠心誠意説明を尽くしていくことが大事だと、このように考えておるところでございます。
 残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。拍手
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
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加藤勝信#6
○国務大臣(加藤勝信君) 柴議員よりデフレ脱却の判断についてお尋ねがありました。
 足下の消費者物価は上昇しており、政府としても、現在、日本経済はデフレの状況にはないと認識をしております。
 他方、今回の物価上昇は輸入物価が上昇したことを起点としたものであり、賃金上昇、企業の価格転嫁の動向、物価上昇の広がりなど、物価の基調や背景に関わる経済状況を幅広い角度から総合的に勘案すれば、現時点では再びデフレに戻る見込みがないと言える状態には至っていないと評価をしております。
 その上で、デフレ脱却を確かなものとするためには、成長と分配の好循環が力強く回っていく経済の実現が重要であり、今般の経済対策においても、賃上げ環境の整備として、価格転嫁の円滑化の推進や中小企業等の省力化・デジタル化投資を促進するとともに、成長力の強化に向けた国内投資の促進などの施策を盛り込んだところであります。
 あわせて、足下で物価高に苦しむ方々への支援のため、当面の対応として、特に物価高の影響を受ける低所得者世帯向けの給付金や地域の実情に応じた物価高対策を後押しする重点支援地方交付金を始め、総合的な対応を図ってまいります。
 次に、補正予算の執行状況についてお尋ねがありました。
 今般の補正予算の編成に当たっては、これまでの補正予算に計上された事業の執行状況も踏まえつつ、個別事業の緊要性や事業内容を精査した上で適切な経費の見積りに努めております。
 補正予算の執行状況については、御指摘の会計検査院の検査報告において、補正予算により追加された予算に係る額を特定してその執行状況を把握することは原則としてできない状況となっているとした上で、各府省庁等は、経済対策等のうち予算額が多額となっている事業や国民の関心が高い事業等について、引き続き、事業の特性などを踏まえながら、その執行状況などについて国民に分かりやすく情報を提供していくことが望まれると指摘をされていると承知をしております。
 補正予算で措置された全ての事業について、その繰越額や執行残額をお示しすることには実務上の課題がありますが、今回の会計検査院の指摘を踏まえて、国民に分かりやすく情報を提供していくためにどのようなことができるか検討してまいります。拍手
   〔国務大臣中谷元君登壇、拍手〕
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中谷元#7
○国務大臣(中谷元君) 柴愼一議員にお答えをいたします。
 円安に伴う不足する外貨関連経費についてのお尋ねがありました。
 令和六年度補正予算案においては、防衛省といたしましては、令和六年度当初予算に計上した装備品の取得経費などのうち、C2輸送機、UH60J救難ヘリコプターなどといった装備品のうち輸入部品についての不足する外貨関連経費を計上いたしております。
 防衛省としては、こうした円安等の生じている状況にあっても、効率化、合理化策を徹底をし、防衛力整備計画の四十三兆円程度という定められた金額の範囲内において必要な防衛力の強化を着実に行ってまいります。
 次に、円安が防衛関係費に及ぼす影響についてお尋ねがありました。
 防衛費全体のうち、例年八割から九割を占める人件費や国内生産、調達、基地対策費などは為替の影響を直接受けるわけではなく、為替変動の影響を直接受けるFMSや一般輸入などは一割から二割にとどまっております。
 その上で、円安を伴う為替レートの変動や国内外の全般的な物価上昇が生じている状況であっても、一層効率化、合理化を徹底をし、現行の防衛力整備計画に基づいて防衛力の抜本的強化を達成すべく努力をしてまいる考えであります。
 具体的には、令和五年度予算では、護衛艦搭載用垂直発射装置、VLSの一括取得、海自教育訓練機材、教材の電子化などによりまして、約二千六百億円の縮減を行いました。
 また、令和六年度予算につきましても、PAC3の再保証の一括調達、陸自輸送船舶の維持整備へのPBLの活用等により、約二千八百億円の縮減を図っております。さらに、それ以外にも、トマホークの前倒し取得に伴いまして、結果として約四百二十億円の価格低減となりました。
 今後も効率化、合理化策を徹底をし、防衛力整備計画の四十三兆円程度という定められた金額の範囲内において必要な防衛力の強化を着実に行ってまいります。
 なお、具体的な効率化、合理化策については、各年の予算要求、編成過程を通じて細部の調整を行うことで具体化をしていくものでありますので、初めからこれを網羅的に織り込んだ防衛力整備計画を策定をするということは困難でございます。
 以上です。拍手
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関口昌一#8
○議長(関口昌一君) 古川俊治君。
   〔古川俊治君登壇、拍手〕
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古川俊治#9
○古川俊治君 自由民主党の古川俊治です。
 会派を代表して、令和六年度補正予算に係る財政演説に対して質問いたします。
 安倍、菅、岸田政権の下、名目GDPは、二〇〇九年の四百九十五兆円から、今年は六百十兆円を超えるところまでになりました。成長の基盤となる設備投資額も昨年百兆円に達し、賃上げも今年の春闘では五%を超え、三十三年ぶりの高水準の賃上げとなりました。雇用の状況も、二〇〇九年には〇・五に届かなかった有効求人倍率は二〇二三年には一・三に、失業率も五・一%から二・六%と、大きく改善されています。
 こうした数字を見れば、コストカット型経済から高付加価値創出型経済への移行は実現間近とも思えます。
 ただ、本年七月から九月までの四半期を見ると、実質GDPは、前期比の年率換算値でプラスにはなりましたが、一・二%増にとどまっており、その前の四半期の二・二%からは低下しています。また、七月から九月期は、一人当たり四万円の定額減税の効果により、可処分所得が増加し、個人消費にはプラスの方向に働いていることを考慮すれば、この先の経済状況は楽観できません。
 この点から、今回、石破総理が一日も早い経済対策の策定と補正予算案の編成を打ち出したことは時機を得たものだと考えます。
 ただ、今回の補正予算が、規模から見てデフレ経済からの脱却を下支えするレベルのものなのか、あるいは成長型経済への移行へのスピードを加速させることを目的としているのか、そして、そのために十分なものとなっているのか、国民の皆様に説明し、政権の覚悟を示すことが必要だと考えます。
 そこで、石破総理には、今回の経済対策と補正予算案により目指す経済効果を国民の皆様に分かりやすく述べていただきたくお願い申し上げます。
 賃金と消費が持続的に増えていく経済の好循環を成し遂げるためには、物価上昇により消費が冷え込まないように、適宜、機動的に減税や給付を講じていくことは重要です。しかし、より大切なことは、賃金上昇の原資となる経済成長の果実が育ち続ける環境を整えていくことです。
 そのためには、半導体や創薬など成長分野となる産業への集中的な投資や、我が国の経済成長を土台となって支えている中小企業・小規模事業者の生産性向上に向けた設備投資、あるいは労働者の技術、技能等の向上につながるリスキリング等により我が国の産業の稼ぐ力を強化していかなければなりません。
 そこで、総理には、日本経済の高い全要素生産性の実現と、物価高に負けない持続的な賃上げを成し遂げるための投資戦略についてお伺いいたします。
 石破総理が初代地方創生大臣に就任し、東京圏への転入超過の解消などの目標を掲げた総合戦略が策定されたのが二〇一四年でありましたが、残念ながら、人口集中の流れは止まっていません。
 新型コロナウイルス感染症の蔓延期には東京圏の転入超過数が減少したものの、コロナ禍が収まり、社会経済活動が回復すると、再び人口の流入傾向が強まっています。東京圏の出生率が全国最小となっていることから、この傾向が続くと、もはや国難ともいうべき少子化がますます深刻化する懸念もあります。
 また、地方の衰退が進めば、東京圏の経済も危うくなりかねません。大都市圏に食料を供給し続けてきた農業では、基幹的農業従事者は、二〇〇〇年には二百四十万人でしたが、二〇二〇年は百三十六万人と、半分近くにまで減っています。
 既に、我が国を未来に残すためにどのように地方創生を成し遂げていかなければならないのか、政府が総力を結集し、国を挙げて取り組まなければならない時期に来ていると考えます。
 総理が初代担当大臣を務めた後も様々な政策を講じたものの、東京一極集中の流れが変わらなかった要因はどこにあるとお考えでしょうか。その上で、地方創生のための交付金の倍増で解決できるとお考えでしょうか。石破総理のお考えをお聞かせください。
 石破総理は、自民党総裁選でも、自然災害への備えに万全を期すために、発災時に、快適なトイレ、プライバシーを守るパーティション、簡易ベッド、温かい食事の速やかな提供や暖冷房等の避難所環境の抜本的改善に取り組むと訴えてきたところですが、今回の経済対策や補正予算案では、その実現のために必要な資機材の備蓄の推進やキッチンカー、トレーラーハウス、トイレカー等の登録制度の創設を盛り込みました。
 被災し、前途を悲観しがちな被災地の皆様方に必ず支援をしていくという強い意志を示す上でも、避難所環境の抜本的な改善は極めて大切であり、是非とも実現しなければならないと考えます。
 ただ、資機材の備蓄等を行うにしても、最も大切で難しいのは、被災地への迅速な搬入とそれを行う人材の確保ではないかと思います。自然災害の発生により混乱している被災地において、関係機関と協力しながら避難所の環境改善のための資機材等のロジスティクスを展開していく体制の整備を総理はどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。
 持続的な賃上げの実現に向けた政策と並んで大切なのは、成長型経済に移行していく中で取り残され、足下の物価高に苦しむ人がいないようにすることです。
 そのために、政府は、今回の経済対策と補正予算案の中に低所得者向けの給付金を盛り込んでいますが、最近の調査によると、日本ではエンゲル係数が上昇傾向にある中で、世帯人数が増えると特に高くなっています。
 そこで、今回、政府においては、子供の数に応じて一人当たり二万円を追加していますが、給付を受けない低所得者以外の子育て世帯からはその給付対象範囲に疑問の声も聞こえます。
 石破総理から、今年度に行われた定額減税と今回の非課税世帯への給付金とが異なる対応となっている理由について、分かりやすく御教示いただきたいと存じます。
 今回の経済対策と補正予算案では、燃料油補助金の継続に加え、本年十一月に期限が来た電力・ガス価格の激変緩和措置を来年一月に再開し、三月まで実施することとしました。さらに、今回も重点支援地方交付金が追加されていますが、物価高で困難のある事業者や生活者の実情に応じた対応が可能なことから、地方からの需要が非常に高くなっています。
 そこで、今回の重点支援地方交付金の計上額について、その背景と理由を加藤財務大臣にお伺いいたします。
 今回の物価上昇局面で明らかになったことは、原子力発電所の再稼働が進まない中で、我が国は海外へのエネルギー依存度が高く、安全保障環境の急変等によりエネルギー価格が高騰した場合、経済や生活への影響が大きくなりがちになっていることです。
 このため、原子力発電については、安全性を最優先に、再稼働や次世代革新炉の開発、建築に向けた取組、再処理や最終処分を含むバックエンド事業の加速化等を推進することが欠かせません。また、主要原料のヨウ素が千葉県で産出されるなど、経済安全保障上の利点を有するペロブスカイト太陽電池に加え、海上風力発電や地熱発電、中小水力発電などの事業化の促進、あわせて、建物の断熱性向上や工場、事業所、住宅、建築物における設備の省エネ化の加速も大切です。
 そこで、今回の補正予算では、我が国のエネルギーコストへの耐性を強化するためにどのように政策を講じていくのでしょうか。総理にお伺いいたします。
 最近、闇バイトと称され、SNSなどで募集され、それに応じて集められた若者が複数で住宅に不法に押し入り、住人に暴行、傷害を与えて金品等を奪うという強盗事件が相次いで発生しています。実行役は捕まっても、秘匿性の高い通信アプリを駆使していることから指示役はなかなか捕まらず、全容が分かっておりません。
 治安の悪化はもちろん、安易に犯罪行為に加担した人の人生を台なしにしかねない悪質な行為であることから、徹底的な捜査とともに、闇バイトに応じることは犯罪だという広報や教育も必要だと考えます。
 デジタル化の進展とともに発生する新たな犯罪への法的な対策に関する検討、そして犯罪に対応できる捜査方法や防犯体制の強化、さらには闇バイトの加害者になりやすい層への教育や広報等についてどのように進めていくつもりでしょうか。総理のお考えをお伺いして、私の質問を終わります。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#10
○内閣総理大臣(石破茂君) 古川俊治議員の御質問にお答えを申し上げます。
 経済対策と補正予算案により目指す経済効果についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 我が国経済は、コストカット型経済から脱却し、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうか、まさしくその分岐点にあると考えておるものでございます。
 したがいまして、今回の経済対策、補正予算は、この移行を確実なものとすることを目指して必要な施策を積み上げたものと考えております。
 具体的には、現下の賃上げができますよう、価格転嫁、省力化・デジタル投資を促進するとともに、将来の賃金、所得の増加に向けて成長力を強化する施策を盛り込んでおります。
 さらには、能登地域の一刻も早い復旧と創造的復興を一層加速するための対応を始め、国民の安心、安全の確保に万全を期すための施策も盛り込んでおります。
 今回の経済対策では、実質GDP換算額二十一兆円程度、年成長率換算一・二%程度のGDP押し上げ効果があるとの試算をお示しをいたしておるところでございます。
 政府といたしましては、今回の経済対策の裏付けとなる補正予算の早期成立をお願いし、図りますとともに、その成立後には、盛り込まれた施策をできるだけ速やかに実行し、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を実現してまいりたいと考えておるところでございます。
 日本経済の高い生産性の実現と持続的な賃上げを成し遂げるための投資戦略についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 内閣におきましては、安定的な物価上昇の下で、それを上回る賃金上昇が安定的に実現する経済を目指しております。すなわち、賃金が上がり、家計の購買力が上がることで消費が増え、その結果、物価が適度に上昇し、それが企業の売上げ、業績につながり、新たな投資を呼び込み、企業の成長や更なる賃金上昇につながるという、このような好循環が実現をいたします賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を目指しておるところでございます。
 そのような投資戦略として、中小企業を始めとした事業者の皆様方が確かにもうかり、物価上昇に負けない賃上げをしていただけますよう、円滑かつ迅速な価格転嫁に加えまして、生産性向上のための省力化・デジタル化投資の促進や経営基盤の強化、成長のための支援、リスキリングを含みます人への投資などに取り組みます。
 将来も継続的に所得が増加する手だてを講じておくことも重要でありまして、DXを切り口として、日本の潜在的な強みでありますAI、量子、バイオ、宇宙、フュージョン、GXなど、今後成長が期待される分野を中心に企業の予見可能性を高めつつ、戦略的かつ重点的な官民連携投資を進めてまいります。こうした取組を通じまして、御指摘のように全要素生産性の向上を図ってまいります。
 ようやく三十年ぶり、約三十年ぶりの高い水準の賃上げと過去最大規模の投資が実現をし、明るい兆しが現れております。コストカットではなく、付加価値の創出に力点を置いた経営、経済への転換を進め、我が国を、世界をリードするイノベーションが常に生み出される豊かな国としてまいりたいと考えております。
 これまでの地方創生に向けた取組についてであります。
 東京一極集中の流れが変わらなかった主な要因は、進学や就職を契機として、十代後半及び二十代、十八歳から二十二歳というのが一つの山と考えておりますが、十代後半及び二十代の若い方の転入超過、東京への転入超過が続いていることであると、このように考えております。
 このため、地方の人口減少や若者、女性の流出は、私どもが進めております地方創生二・〇におきまして重点的に取り組むべき課題であります。その実現は、交付金のみでできるとは考えておりません。規制・制度改革も含め、あらゆる対応を講ずる必要があると考えております。
 地方創生二・〇を進めます上では、各地域において、産業界、学校、役所、金融界、労働者、言論、産官学金労言と申しますが、そのステークホルダーが、いま一度若者や女性にも選ばれる地域となるにはどうすべきかなどを真剣に考え、地域自らが行動を起こしていただくことが必要であると考えておるところでございます。
 会議を一回開いておしまいとか、御意見を聞きました、それでおしまいとか、そういうお話にはなりませんで、それぞれの地域におきますステークホルダーの皆様方がそれぞれのいろいろなデータをきちんと分析をした上で、人、物、金がどこへ入り、どこへ出ていくか等々を詳細に分析をしていただくという以外に地域の解の見出し方はないと私は考えておるところでございます。
 今までの地方創生も本当に全力で取り組んでまいりましたが、私自身の反省といたしまして、そのような取組にもう少し力を入れる必要があるのではないかというふうな反省を私は持っておるところでございます。
 その取組の一環といたしまして、例えば、地域間、男女間の賃金格差の是正。それぞれの地域におきまして男女間の賃金格差、それはかなりのものがございます。あるいは、地域間におきましても賃金格差はございます。非正規雇用の正規化の推進も重要であります。今日の御議論にも随分ございましたが、女性雇用のL字カーブというものを解消しなければなりません。そして、男性の皆様方の育児休業の推進、かなり飛躍的に高まってまいりましたが、まだまだ十分であるとは考えておりません。男性の方々の育児休業の推進、このような取組も極めて効果的だというふうに考えておるところでございます。
 地方においてこのような取組を具体化していく中で、国といたしましても、交付金のみならず、規制・制度改革も含め、効果的な環境整備を進めてまいりたいと、このように考えております。
 委員御指摘のように、予算を倍にしましたというだけで十分だとは全く思っておりません。これをどのようにお使いいただくか、その地域において最もふさわしい政策はその地域に考えていただくことが必要だというふうに考えておりますので、是非ともまた御指導を賜りたいと思っております。
 この国の在り方、文化、教育、社会、こういうものを変革する大きな流れをつくり出してまいりたいと思っておりまして、時代を変え、歴史を変えるのは地方であると、もちろん東京も地方の一つだというふうな認識は持っておりますが、そういうような思いの下でやってまいりたいと考えております。
 避難所環境の抜本的な改善についてでございます。
 我が国は世界有数の災害発生国でございますが、いかなる地域で災害が発生したといたしましても、被災者の方々を苦難の中に置き続けるということがあってはなりません。それは、地理的に不利であるとか財政的に厳しいとか、そういうことによって左右されるべきだと私は全く思っておりません。
 発災後、不安にさいなまれておられます被災者の方々に対し、委員御指摘のように、避難所で温かい食事、清潔なトイレ、安眠できるベッド、プライバシーを確保するためのパーテーション、これらを速やかに提供することが大切であります。
 今般の補正予算におきましては、避難所の生活環境の改善に資する先進的な取組を支援するための新地方創生交付金の予算を計上し、自治体レベルでの備蓄の取組を強化することといたしております。
 また、被災地のニーズに応じた迅速な支援を実現すべく、全国のキッチンカー、トイレカー、これらを登録するデータベースの整備も進めることといたしております。
 さらに、国によります全国各地への迅速かつ確実な物資のプッシュ型支援を可能とするため、現在の立川防災合同庁舎に加えまして、新たに全国七か所において分散備蓄を進めることといたします。
 発災時は、備蓄拠点などにあります支援物資を被災地の最前線に速やかに送り届けることも極めて重要でございます。平時から自治体と物流事業者との間で災害時応援協定の締結を促進いたしますとともに、緊急時には国がプッシュ型で物流事業者による支援を行う、いわゆるロジスティックスの強化というものは極めて重要なのは委員御指摘のとおりでございます。
 被災地を支援する人材を迅速に、かつ持続的に確保することも重要であり、広域で被害をもたらす大規模災害も見据え、全国の自治体間での相互支援の枠組みの充実、災害ボランティアとして活動する支援団体の事前登録制度の創設、全国の自治体における受援計画の作成、訓練などにも取り組んでまいります。
 低所得世帯向けの給付金についてでございますが、昨年度の経済対策におきまして、特に物価高の影響を受ける低所得の方々に迅速に支援をお届けしますため、住民税非課税世帯を対象とした給付を措置いたしました。現在も物価高が継続しておることを踏まえまして、今般の経済対策におきましても、住民税非課税世帯を対象とした給付を引き続き措置することといたしております。
 一方、定額減税は、賃金上昇が物価高に追い付いていない初期の時点で、一時的措置として全ての世帯に可処分所得を直接的に下支えし、まず物価上昇を上回る所得の増加を確実に実現することで物価上昇を上回る賃金上昇の定着につなげる目的で講じたものでございます。
 賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を目指す段階に進む中、全ての世帯を対象とした一時的な措置よりも、賃上げの恩恵を受けにくい方々に絞って速やかに支援措置を講じることが賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとするために効果的と判断いたしましたため、今般の経済対策に定額減税は盛り込んでおらないところでございます。
 今回の補正予算案におきます我が国のエネルギーコストへの耐性を、耐えるという字を書きますが、耐性を強化するための政策についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 今回の補正予算案では、特に緊急性が高い事業者の省エネ設備への更新を支援するとともに、中小企業に専門家が助言する省エネ診断を実施するための予算を約六百三十億円計上しておりますほか、高水準の省エネ性能を有する住宅の新築への支援を行いますとともに、高効率給湯器の導入、断熱窓への改修などを後押しするための予算を約四千二百億円計上いたしております。また、再生可能エネルギーの導入拡大にもつながる、御家庭や産業用の蓄電池の導入支援などに約百三十億円を計上しております。
 このような省エネルギーの徹底に加え、御指摘のペロブスカイト太陽電池や洋上風力、地熱発電、中小水力発電などの再生可能エネルギーの拡大を規制、支援、一体で進めてまいります。あわせまして、安全性の確保を大前提とした原子力発電の利活用も進めてまいります。
 AI時代の電力需要の増加が見込まれる中、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を目指すGXの取組を加速させ、日本経済をエネルギー制約から守り抜いてまいります。
 いわゆる闇バイトの対策についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 いわゆる闇バイトによる強盗などは、他者への慈しみや堅実な努力といった日本社会の中で大切にされてまいりました価値観、道徳観を揺るがしかねないものであり、断じて許すべからざるものであると考えております。
 警察による捜査を徹底いたしますとともに、自民党での議論も踏まえ、仮装身分捜査を含む新たな捜査手法などにつきましても検討を進めてまいります。また、AI技術も活用したサイバーパトロールと、犯罪実行役を勧誘する情報のインターネット上からの削除などにも取り組んでまいります。
 犯罪に加担する可能性がある者に対して、警察に相談に来てくれれば必ず保護するなどの呼びかけを始めて以来、十一月末までの約一か月半の間に、警察で百二十五件の相談について関係者を保護いたしました。
 私自身も、闇バイトは犯罪であると、ホワイト案件なんぞというものは極めて危ないと、このようなことを動画により周知をいたしましたが、引き続き、警察、学校、地域の防犯団体などの緊密な連携を維持しながら、青少年などをアルバイト感覚で犯罪に加担させないための教育、広報を徹底的に進めてまいります。
 このほか、先般取りまとめました経済対策にも盛り込んでおりますとおり、防犯カメラの設置、青パトの整備など、町ぐるみの防犯対策の支援も推進するなど、国民を守るための闇バイトへの対策に総合的に取り組んでまいります。
 残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。拍手
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →
加藤勝信#11
○国務大臣(加藤勝信君) 古川議員より、重点支援地方交付金についてお尋ねがありました。
 令和六年度補正予算案においては、先般の経済対策を踏まえ、物価高で困難な状況にある生活者や事業者に対し地方公共団体が地域の実情に応じたきめ細かな支援を行えるよう、重点支援地方交付金の推奨事業メニューにおいて灯油支援を新たに追加するなどの対応を行うこととしており、このような追加の支援にもしっかりと対応できるよう、令和五年度の補正予算を上回る六千億円を計上したところであります。拍手
    ─────────────
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関口昌一#12
○議長(関口昌一君) 上田勇君。
   〔上田勇君登壇、拍手〕
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上田勇#13
○上田勇君 公明党の上田勇です。
 会派を代表して、令和六年度補正予算について質問します。
 この補正予算は、十一月二十二日に閣議決定された国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策のうち、早急に実行すべき施策について必要な経費を計上したものです。総合経済対策の策定に当たっては、与党から広く協議を呼びかけ、御意見を真摯に傾聴し、合意を形成することに努めてまいりました。今後、来年度予算始め重要法案が審議されますが、可能な限り幅広い合意形成に努めていくべきであり、公明党としても積極的な役割を果たしていきたいと考えています。
 今後の政策決定のプロセスにおける合意形成の在り方について、石破総理に基本姿勢をお伺いいたします。
 本補正予算には、能登地域等の災害からの復旧復興に要する経費が六千六百七十七億円計上されています。一月に発生した能登半島地域地震では、甚大な被害が発生をいたしました。犠牲となられた方々の御冥福を御祈念申し上げるとともに、今なお極めて厳しい状況に置かれている被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 公明党では、発災直後から、石川県本部を中心に、県・市町議会議員が被災自治体や住民の皆様からきめ細かく様々な課題や御要望を伺い、国会議員とも連携しながら支援に取り組んでまいりました。私も数回にわたり被災地に赴き、現地調査を行ってきました。インフラ等の復旧復興は着実に進んではいるものの、住宅やなりわいの復興が遅れている事実は否めません。政府として復旧復興の一層の加速化に全力を挙げていかなければなりません。
 令和六年度当初予算では、発災後、緊急に一般予備費五千億円を積み増ししました。それを活用することによって、被災者の支援、復旧復興事業に必要な費用は手当てできてきたと理解しています。
 今回、本補正予算に復旧復興費を計上したことによって予備費は十分残っており、今後もし大規模な災害が発生したとしても、それに対応することに支障はないものと考えています。総理の御所見をお伺いいたします。
 石川県、富山県などの広範な地域で地盤の液状化による甚大な被害が発生をしました。現地に行くと、至る所で地盤に亀裂が入り、道路がたわみ、家屋が倒壊をしていて、その光景に衝撃を受けざるを得ません。被災地の液状化被害の早期復旧が必要であります。
 また、全国の広い地域でも、もし大地震が発生した場合には、液状化被害のリスクが高いのではないかと危惧しています。早急にリスクの高い地域の実態把握と防止対策に取り組んでいく必要があると考えますが、国土交通大臣に御所見をお伺いいたします。
 我が国の経済の現状を見ると、賃金、所得は着実に伸びてはいるものの、物価の上昇にまだ追い付いておりません。総合経済対策には、賃金、所得が力強く増加していく状況が定着していくまでの間、家計を温め、生活者が豊かさを実感できるよう、幅広い方策を検討することも必要と書かれております。これは、十一月七日に公明党から石破総理に申し出た提言に盛り込んだ内容と趣旨を同じくするものであります。
 本補正予算では、低所得世帯に対する給付のための経費が計上されており、食品やエネルギー価格が大幅に上昇している中で必要な措置であり、これは緊急に実施すべきものであります。
 しかしながら、それよりは所得が多い中間所得層でも物価上昇によって家計が苦しくなっている、そういう強い声を耳にいたします。賃金、所得の伸びが物価上昇を安定的に上回るまでの間、中間所得世帯を含む家計を支援し、それによって消費を喚起させていく様々な政策について今後検討することを提案いたしますが、石破総理のお考えをお伺いいたします。
 総合経済対策には、いわゆる百三万円の壁について引き上げる方針が明記されています。これまでも政府・与党でも、税制や社会保障制度における収入の壁が仕事を控える原因になっている、そういう認識を持ってきました。所得税の控除制度の見直しなど、弊害を取り除き、緩和する施策を順次実施し、税制という面ではもはや壁はなくなっているものと理解をしています。
 しかしながら、まだそうした取組が不十分であるという多くの意見があることも事実であります。また、社会保障制度については、昨年、年収の壁・支援強化パッケージを決定しましたが、十分には活用されていないのが実情であります。こうした諸課題について速やかに検討を行い、できるところから制度の見直しを実施すべきであります。
 さらに、税制や社会保障制度で就労抑制の要因となっているものについて継続的に検討を行い、改善していくべきであると考えますが、総理の御所見をお伺いいたします。
 現在、動き始めました賃上げの流れを広げていくためには、中小企業・小規模事業者が賃上げできる環境を整えていくことが不可欠であります。そのためには、中小企業等の生産性向上などの経営を支援していくほか、資材費、燃料費、労務費によるコスト増加分を適正に価格に転嫁していく必要があります。公正取引委員会や中小企業庁ではこれまで取引実態の調査、価格転嫁を進めるための要請等を行ってきたところであります。
 先日公表されました価格交渉促進月間フォローアップ調査結果を見てみますと、着実に前進はしているものの、依然として課題は多く残されているというふうに受け止めています。現状についてどのように御評価されているのでしょうか。
 また、価格転嫁を始め適正な取引条件を実現していくためには、政府と民間が協力して粘り強く取り組んでいく必要があると考えます。今後の方針について総理にお伺いをいたします。
 本補正予算には、鉱物サプライチェーン多角化、安定化のための事業費が計上されています。デジタルトランスフォーメーションを推進していく上で不可欠な銅に対する世界的な需要が増加をしており、価格や供給の安定について先行き不安が高まっています。また、そのほかにも、重要なレアメタル、レアアースの供給国が著しく偏っている、そうしたものも多く、日本の産業にとって致命的なリスクになりかねません。
 将来にわたる経済成長に必要な鉱物等の安定供給についての基本方針を総理に質問いたします。
 医療、介護、障害者福祉の現場では、多くの方々が低い賃金と人手不足といった厳しい労働環境の中で懸命に仕事に取り組んでいます。賃上げを始めとする処遇改善は待ったなしであります。
 本補正予算では、生産性向上、職場環境改善等支援のための予算が計上されています。現場の従事者の賃上げや処遇改善に最優先で充てるべきだというふうに考えますが、総理のお考えをお伺いいたします。
 物価高によって家計が圧迫されている生活者を支援するため、本補正予算には、ガソリン等燃料油価格の激変緩和対策事業に必要な経費が計上されています。また、一月から三月の冬の間、電気代、ガス代に対する助成を継続するための予算も計上されています。エネルギー価格が依然として高い現在、重要な施策であると考えています。そのほかにも、これまでは、LPガスを利用している家庭、特別高圧電気を利用している事業者、燃料高に苦しんでいる農林漁業者等への助成を実施してきましたが、こうした負担軽減策を継続も必要だと考えます。どのように対応されるのか、総理のお考えをお伺いいたします。
 現在、日本は、長く続いてきた経済の停滞を克服をし、新たな成長型経済に移行していくチャンスであり、その重大な局面に立っています。その成否の鍵は、何といっても賃金、所得の安定的な上昇にほかなりません。人材や産業への積極的な投資を促進し、成長と分配の好循環を実現していくときであります。
 本補正予算を早期に成立させ、この中に盛り込まれている施策を迅速、確実に実行していく必要性をお訴えし、質問を終わります。
 ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#14
○内閣総理大臣(石破茂君) 上田勇議員の御質問にお答えを申し上げます。
 合意形成の在り方についてでございます。
 先般の選挙で示されました国民の皆様方の声を踏まえまして、自由民主党と公明党との連立を基盤に、他党にも丁寧に御意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成が図られますよう、真摯かつ謙虚に、国民の皆様方の安心と安全を守るため取り組んでまいりたいと考えております。
 能登地域の復旧復興、今後の災害発生時の備えについてでございますが、能登地域の皆様方が受けられました地震、豪雨の度重なる被害に対しましては、令和六年度予算で積み増した予備費を活用し、これまで合計七千百五十億円の措置を講じることで、復旧復興のフェーズに応じました機動的かつ効果的な支援を切れ目なく行ってまいりました。
 さらに、今回の補正予算では二千六百八十四億円の施策を盛り込んだところであり、能登地域の一刻も早い復旧と創造的復興に取り組んでまいります。
 一般会計予備費の残額は四千七百八十三億円でございまして、例年計上しております五千億円と同程度でありますことから、今後の災害への備えとしては十分な金額であると、このように考えております。
 家計への支援についてでございます。
 我が国経済は、現在、コストカット型経済から脱却し、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうか、この分岐点にありますのは委員御指摘のとおりでございます。
 重要なことは、この移行を確実なものとし、全ての世代の現在及び将来にわたる賃金、所得を増やすことでございます。このため、現下の賃上げができますよう、省力化・デジタル化投資を促進いたしますとともに、将来の賃金、所得の増加に向けて成長力を強化する施策を今回の経済対策に盛り込んでおります。
 当面の対応として、低所得者世帯向けの給付金に加え、中間所得世帯を含めました家計や事業者の物価高に伴う負担を軽減することといたしており、地域の実情に応じたきめ細かい対応のための重点支援交付金を始め、総合的な対応を図ってまいります。
 また、今般の経済対策には、「賃金・所得が力強く増加していく状況が定着していくまでの間も、家計を温め、生活者が豊かさを実感できるよう、幅広い方策を検討することも必要である。」と記載されており、そのことにも取り組んでまいります。
 いわゆる年収の壁についてでございますが、百三万円の壁、いわゆる百三万円の壁につきましては、今般の経済対策におきまして、令和七年度税制改正の中で議論し引き上げる、これらに伴う諸課題に関しましては、今後、検討を進め、その解決策について結論を得るとの記述を盛り込んだところでございます。
 現在、政党間で協議が行われるところでありますが、行われているところでありますが、先日、自民党、公明党、国民民主党の税制調査会長間で、大学生の就業調整への対応の観点から、特定扶養控除の年収要件の引上げの議論を始めるところで、始めることで一致したと、このように聞いておるところでございます。引き続き、各党の税制調査会長間などで更に議論を深めていただきたいと、このように考えております。
 社会保障制度につきましては、当面の対応策として取りまとめました年収の壁・支援強化パッケージにおける助成措置につきましては、本年十月末時点で合計三十万人を超える労働者への活用が予定されております。パッケージの活用は着実に行われていると考えておりますが、今後、更なる周知などの取組を進めてまいります。
 その上で、労働力不足が指摘される中、就業調整を行っている労働者が希望に応じて働くことができますよう、制度的な対応について、現在、次期年金制度改正に向けて議論を行っておるところであり、働き方に中立的な制度を構築する観点から、被用者保険の更なる適用拡大など、関係者間で丁寧に議論を進め、成案を得るべく努力をいたしてまいります。
 中小企業の価格転嫁についてでございます。
 今年九月の価格交渉促進月間のフォローアップ調査結果では、全体の価格転嫁率は四九・七%であり、半年前と比べて三ポイント増加をいたしました。一方、全く転嫁できなかった企業も約二割程度残るなど、転嫁できた企業との二極化が明らかになっております。また、サプライチェーンの中で取引段階が深くなるほど転嫁割合が低くなる、このような傾向も見られるところでございます。
 更なる価格転嫁、取引適正化の促進に向けまして、毎年三月、九月の価格交渉促進月間における発注企業の価格交渉、価格転嫁の状況の公表や、事業所管大臣名での指導、助言、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の周知徹底、下請Gメンによる取引実態の把握や、業界団体の自主行動計画の改定と徹底、パートナーシップ構築宣言の普及促進など、民間企業や業界団体と協力した対策も含め、取組を強化いたしてまいります。
 また、新たな商慣習として、サプライチェーン全体で価格転嫁、取引適正化を定着させるよう、下請法改正の検討も進めてまいります。
 銅やレアメタルなどの鉱物の安定供給に関する基本方針についてでございます。
 上田委員御指摘のとおり、銅やレアメタルなどの確保は我が国の経済成長に必要不可欠であり、その多くを国外に依存する中、安定供給確保に向けた取組を進めていくことが重要でございます。
 政府といたしましては、厳しく複雑な国際情勢における資源外交を通じた同志国や資源国との関係強化、今般の補正予算等で計上しております出資金や助成金による日本企業の権益確保、鉱山開発、製錬事業の支援、資源量調査や技術開発を通じた国産海洋資源の開発など、政策を総動員しながら重要鉱物の安定供給確保に取り組んでまいります。
 医療、介護、障害者福祉分野における賃上げについてでございます。
 医療、介護、障害福祉分野は、他産業との厳しい人材獲得競争にさらされており、人材確保の課題に緊急的に対応する必要がございます。そのため、今年度の報酬改定における賃上げの措置が最大限活用されるよう取り組みますとともに、今般の補正予算案におきましても、更なる賃上げを目的とする支援策を盛り込んだところでございます。
 今回の支援策は、更なる賃上げに向け、ICTやロボットなどを活用した業務の効率化、職場環境改善などの取組だけではなく、直接人件費にも充てられる支援策としており、現場における更なる賃上げにつながりますよう取り組んでまいります。
 物価高の負担軽減策についてでございます。
 今回の経済対策は、副題にございますように、全ての世代の現在や将来の賃金、所得を増やす、これを最重要課題として策定をいたしております。そうした取組に当たりましては、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現するまでの間、賃上げの恩恵を受けにくい方々への支援が必要でございます。こうした観点から、エネルギーコストを含めた物価高への対応として総合的な支援を行うことにいたしました。
 具体的には、家庭の電力使用量の最も大きい一月から三月の冬の間の電気・ガス代を支援し、二人以上世帯の平均で電気、ガス合計で月千三百円程度の負担軽減を行います。低所得世帯の方々を直接支援する給付金や、農山漁村を含めた地域の実情に応じたきめ細かな対応が可能な重点支援地方交付金による支援を盛り込んでおります。
 自治体には推奨事業メニューとして、LPガスや灯油を使用する世帯や特別高圧で受電する中小企業などへの支援も明示いたしております。
 燃料油価格の激変緩和事業につきましては、十二月から出口に向けて段階的に対応するために継続することといたしました。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。拍手
   〔国務大臣中野洋昌君登壇、拍手〕
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中野洋昌#15
○国務大臣(中野洋昌君) 上田勇議員から大規模地震時の液状化対策についてお尋ねがありました。
 能登半島地震により発生した液状化災害について、早期の復旧を図ることは重要であると考えております。早期復旧に向け、著しい被害が集中した地域に対して十月に液状化対策方針案をお示しするなど技術面を含めた支援を行うとともに、令和六年度補正予算案に自治体が行う再発防止策の検討支援に必要な費用を計上しております。また、全国で液状化リスクの把握、周知を図るため、液状化ハザードマップ作成の手引きを公表しているところです。
 今後、地盤のボーリングデータを反映させた、より実態に即した全国の液状化リスク情報を国として整備するなどにより、自治体における液状化ハザードマップの作成を促進してまいります。
 さらに、自治体が公共施設と宅地の一体的な液状化対策を実施する際には、防災・安全交付金により支援をしてまいります。
 国土交通省としては、これらの取組により、大規模地震時の液状化対策にしっかりと取り組んでまいります。拍手
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関口昌一#16
○議長(関口昌一君) 藤巻健史君。
   〔藤巻健史君登壇、拍手〕
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藤巻健史#17
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。会派を代表して質問いたします。
 財政法二十九条では、補正予算は「予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となつた経費の支出」に限り認めるとなっています。日本維新の会は、毎年、国の歳出は本予算策定時に十分熟議した上で決定するべきものであり、補正予算は緊要の支出に限るとの財政法どおりの指摘をしています。
 しかしながら、毎年、十分な熟議がなされず安易に大きな補正予算が組まれ、それは当然との風潮さえ感じます。ただでさえ心もとない財政規律がないがしろにされているとの危惧も覚えます。
 以下、全て総理に対して質問いたします。
 総理は、総理就任時の十月四日の所信表明演説で、デフレ脱却を最優先に実現すると演説されました。その舌の根も乾かないうちに、補正予算に真逆の物価高対策を組み入れました。短期間に緊要の対策が必要になるほどに物価情勢が激変したのでしょうか、お答えください。
 日銀も、三月に方向転換をしたとはいうものの、大恐慌時かと思われるほどの金融緩和を継続しています。インフレ対策が政府が考えるほどに緊要ならば金融政策の急転換が必要なはずなのに、その気配は感じられません。
 今はインフレなのかデフレなのか、明確なお答えをお願いいたします。
 物価対策は緊要な支出に相当するとは言えず、国民への単なる人気取り政策とも思えてしまうのですが、いかがでしょうか。
 さらには、十一月二十九日の日本経済新聞によると、経済学者四十七人のうち七七%もが電気・ガス補助は不適切と答えたそうです。
 補助金支出を行うと、現状の財政状況では国債を増発せざるを得ません。民間が発行国債を吸収できれば問題ありませんが、現状のように日銀が購入を余儀なくされるのであればお金のばらまきにつながり、お金の価値の希薄化、すなわちインフレを加速してしまいます。それでも電気・ガス補助やガソリン補助金の継続が今緊要に必要と考える事由をお答えください。
 十一月二十九日の総理の所信表明にありましたように、日本のGDPは、三十年前は世界全体の一八%だったのに対し、二〇二三年では四%にまで落ち込んでいます。他国に比べてGDPが伸びていないからです。
 日本を含むG7の国々、並びに中国のGDPがこの四十年間でそれぞれ何倍になったのか、名目、自国通貨ベースでお答え願います。日本はG20の国の中でこの四十年間で何番目の成長をしたのでしょうか。
 この優秀で、勤勉で、頭の良い国民から成る日本の経済成長が世界のびりに近い成長、低成長だとしたら、それは枝葉の問題ではなく、抜本的な問題があるに違いありません。本補正予算の日本経済、地方経済の成長に対する五・八兆円もの支出が緊要であり、かつ世界断トツのびり成長に対する抜本的な解決策であるとの確信がおありでしょうか。お答えください。
 政府が前面に出て経済を主導していくとの社会主義的な経済運営ではなく、日本維新の会の主張である、小さな行政機構で規制を緩和し、民間ができることは民間に任せる政策こそが、減税にもつながり、かつ日本再生の道ではないでしょうか。お答えを、お考えをお願いいたします。
 他国では平時に向かって財政健全化にかじを切っているにもかかわらず、日本だけは十三兆九千四百三十三億円もの大型補正予算で累積赤字を増やそうとしています。
 財務省の今年十月の資料によりますと、二〇二二年の債務残高の対GDP比は百七十八か国中百七十八位、断トツで世界最悪であり、二五七・二%の数字が出ています。日本に次ぐ百七十七位の最悪国は、しばしば財政破綻危機が話題になるギリシャの一七九・五%です。
 昭和二十一年には、悪性インフレ対策として預金封鎖と新券発行が行われました。当時の債務残高の対GDP比は現在の二五七・二%より高いのですか、それとも低いのですか。お答えください。
 これらの事実があっても、財政健全化に逆行する本大型補正予算が、今、日本に絶対に、そして緊要に必要だとお考えなのでしょうか。御意見をお聞かせください。
 次に、今後検討される百三万円の壁についてお聞きします。
 働き止めをなくす制度改革はとても重要です。また、国民の手取りをあまねく増やし、消費を喚起するため、税負担を減らすことも同様に重要です。
 一方で、壁を引き上げる際には、財源の議論が付きまといます。私は、足下の国の財政状況を考えると、減税により、結果として税収が増えるべきだと考えます。日本の財政に体力がない中、減税を行うことで、後に国民が強烈なしっぺ返しを食わないようにしなければなりません。
 二〇一八年、日本有数の財政学者で一橋大学学長、政府税調会長をお務めになられた故石弘光先生がお亡くなりになる直前のインタビューで以下のように述べられています。日本の政治家は歳出カットでは選挙に立ち向かえないけれど、ドイツではできるんですよね、くだらない歳出は財政赤字が増えてインフレになると思うからね。このコメントに関しての総理の御感想をお聞かせ願います。
 なお、日本維新の会は、減税を主張するときは、いつも財源を明示しています。
 百三万円の壁を百七十八万円まで引き上げると、年間の所得税収と地方税収はどのくらいに減るのかをお答え願います。
 一方、この減税政策の結果、個人消費等で最終的に税収増が期待できるのか。できるのならばどのくらいなのかもお答えください。
 補正予算では、六兆六千九百億もの国債発行が予想されています。さらには、今後、百三万円の壁が移行すれば、更なる国債発行が予想されます。
 日銀が国債買いオペ減額を公言しており、国債の需要が減少するときに国債の供給が増えても、長期金利は急騰しませんか。総理のお考えをお聞かせ願います。
 また、公言している国債買いオペ減額ではなく、逆に国債買いオペ増額を日銀が余儀なくされれば、円暴落の危機の可能性もあると思われますが、石破総理はその種の懸念はお持ちではないのでしょうか。お聞かせ願います。
 安倍首相、岸田首相、そして石破首相も、経済あっての財政と常套句のごとく使われています。第一次安倍内閣が発足した二〇〇六年から現在、GDPはどのくらい伸びましたか。また、二〇〇六年からの対GDP比の財政赤字は何%で、今は何%なのでしょうか。
 もし、GDPが伸びているにもかかわらず、GDP比の財政赤字が改善されていないのなら、経済再生しても、再建しても財政再建なしであり、この常套句は財政再建をないがしろにするためのカモフラージュになったことになります。財政再建を経済再生のみに委ねることなく、もっと積極的に財政再建に取り組まなければならないのではないでしょうか。御意見をお聞かせください。
 十一月三十日の日本経済新聞は次のような文章を掲載しています。十月の衆議院選では、消費税や所得税の大幅減税を掲げた少数野党が大きく議席を伸ばした、勇ましい掛け声で有権者を鼓舞する政治スタイルがもてはやされ、財政危機や資本逃避のようなテールリスク、これは確率は低いけれども起これば甚大なることが起こるリスクなんですけれども、これは極端に軽視される傾向がある、テールリスクは極端に軽視される傾向があると書かれているわけです。
 石破首相は、財政危機や資本逃避等のテールリスク、ブラックスワンとも言われていいと思いますが、は、これは現状考える必要がないとお考えでしょうか。また、現在では財政危機や資本逃避は単なるテールリスクにすぎないとお考えでしょうか。お答えください。
 二年前の二〇二二年十月のトラス首相が在任一か月半という異例のスピードで辞任に追い込まれました。看板政策として掲げた大型減税や光熱費の高騰に対する大規模な支援策が金融市場の反乱を引き起こしたからです。英国通貨ポンド、英国株、英国長期国債のトリプル安が起こりました。
 財政事情は英国よりも非常に格段に悪い日本、日銀が英国中央銀行より通貨を格段にばらまいている日本で同じことが起こらないと総理は断言できますか。もし起これば、悪性インフレになり、国民が塗炭の苦しみを味わうことになる可能性があると思うからこそ、質問いたします。
 日本は、四十年間で世界断トツのびり成長、財政赤字も対GDP比で世界断トツで最悪状態、中央銀行も対GDP比で世界最大規模でお金をばらまいている現状、危機感を持って当然と思う惨状ですが、それらを踏まえてもこの補正予算が必要なのでしょうか。明確にお答えください。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#18
○内閣総理大臣(石破茂君) 藤巻健史議員の御質問にお答え申し上げます。
 物価情勢と物価高対策についてでございます。
 政府といたしましては、賃金が上がり、家計の購買力が上がることで消費が増え、その結果、物価が適度に上昇する、それが企業の売上げ、業績につながり、新たな投資を呼び込み、企業が次の成長段階に入り、また賃金が上がるという好循環の実現を目指しております。
 足下の物価動向を見ますと、消費者物価が上昇するなど日本経済や物価が持続的に下落するデフレの状況ではございませんが、再びデフレに戻る見込みがないと言える状況にはなく、デフレ脱却には至っていないと考えております。
 今、約三十年ぶりの高い水準の賃上げなどの明るい兆しも現れており、我が国経済は、コストカット型経済から脱却し、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうかの分岐点にございます。
 こうした局面におきましては、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現するまでの間、賃上げの恩恵を受けにくい方々への支援が必要であります。こうした考えの下、今般の経済対策では物価高対策として必要な施策を盛り込んだところであり、国民への単なる人気取り政策との御指摘は当たりません。
 電気、ガス、ガソリン補助についてでございますが、今回の経済対策は、全ての世代の現在や将来の賃金、所得を増やすことを最重要課題として策定をいたしております。そうした取組に当たりましては、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る経済を実現するまでの間、賃上げの恩恵を受けにくい方々への支援が必要であります。こうした考えから、エネルギーコストを含めた物価高への対応として総合的な支援を行うことといたしました。
 具体的に、まず、低所得者世帯の方々に対する給付金、地域の実情に応じた対応が可能な重点支援地方交付金による支援を実施してまいります。
 その上で、低所得世帯の方々に加え、物価高により厳しい状況にある方々を念頭に、家庭の電力使用量が最も大きい一月から三月までの冬の期間、電気・ガス料金を一律に値引きする形で効率的かつ速やかな支援をお届けすることといたしました。
 ガソリンなどの燃料油につきましては、流通の現場に与える影響を踏まえ、出口に向けて段階的に補助を見直していくということといたしております。
 日本と各国との過去四十年間における名目GDPの伸びに関する比較と補正予算の緊要性についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 世界銀行のデータを用いまして一九八三年と二〇二三年の自国通貨建ての名目GDPを比較いたしますと、日本は二・〇倍、アメリカは七・五倍、ドイツは四・一倍、イギリスは八・三倍、フランスは四・三倍、イタリアは六・〇倍、カナダは六・九倍、中国は二百九倍となっております。
 また、G20諸国の中での比較についてもお尋ねをいただきましたが、名目GDPは物価上昇率の影響を受けることに留意が必要ではございますが、この四十年間における我が国の名目GDP成長率は、比較可能な十八か国中十八番目となっております。
 現在、我が国経済は、コストカット型経済から脱却し、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうかの分岐点にございます。今回の経済対策、補正予算は、この移行を確実なものとすることを目指すものでございます。
 この中では、御指摘の日本経済、地方経済の成長に向けた施策として、家計を温めるため、物価を上回る賃上げを実現する観点から、最低賃金の引上げの支援や、中小企業を始めとした事業者の皆様方が確かにもうかり、現下の賃上げができるよう、経営基盤の強化、成長のための支援として、価格転嫁の後押し、省力化・デジタル化投資の促進などを盛り込んでおります。
 また、地方の皆様に希望、幸せを感じていただくことも重要であり、地方の皆様が自ら考え、動き出せるよう、新しい地方創生交付金を倍増しつつ、前倒しで措置をいたしております。
 将来の所得増の手だても必要であり、二〇三〇年度までにAI、半導体分野に十兆円以上の公的支援を行い、これにより十年間で五十兆円超の官民投資を引き出すことを目指しております。
 これらは全ての世代の現在、将来の賃金、所得を増やすため、速やかに実行すべき施策を積み上げたものであり、それぞれの予算事業について緊要性が認められるものと考えております。
 経済財政運営の在り方についてでございますが、岸田内閣が進めてまいりました新しい資本主義の取組を着実に引き継ぎ、更に加速、発展させることで、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現することを目指しております。
 具体的には、今後成長が期待される分野におきまして、企業の予見可能性を高めつつ、戦略的かつ重点的な官民連携投資を進め、地方への投資を含め、内外からの投資を引き出すなど、民間の力を成長につなげてまいります。あわせて、規制、制度を時代や技術進歩に応じて不断に見直し、イノベーションを生み出す環境を整える改革を行うことなどを通じまして経済の活力を高めてまいります。こうした取組により、民需主導の持続的な経済成長を実現をいたしてまいります。
 我が国の財政状況及び今般の補正予算の緊要性についてのお尋ねでございますが、御指摘の二五七・二%は一般政府の債務残高対GDP比でございますが、終戦前後と比較可能な国の債務残高につきまして、二〇二三年度の債務残高対GDP比二一七%を昭和二十一年度のGNP比五六%や終戦直前の二〇〇%程度と比べますと、経済構造や人口動態の変化、金融市場の整備、グローバル化を始め社会経済状況が異なる点には留意が必要でございますが、当時よりも高い水準にはございます。厳しい状況にあることはよく認識をいたしております。
 こうした中で、政府の経済財政運営につきましては、経済あっての財政との考え方に立ち、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現しつつ、財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済、財政をつくっていくことが重要であると考えております。
 今回の経済対策、補正予算は、こうした考え方の下で、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとするために、いずれの事業も緊要かつ必要なものであると考えております。
 財政についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 故石弘光先生は、一橋大学学長として国立大学改革に尽力されますとともに、政府税制調査会長として税制改革の理論的な支柱であられました。優れた学者であられただけではなく、常に現実を見据え、国を憂える、気骨のある言わば国士であったと私自身思っております。
 御著書あるいは論文も幾つか拝読をいたしてまいりました。不勉強でよく理解をしておらないかと存じますが、議員がお触れになりました石先生のインタビュー記事は、私自身も自らへの戒めとしてよく心に刻まねばならないと改めて御指摘を受けて思ったところでございます。
 経済財政運営につきましては、経済あっての財政との考え方に立ち、デフレを脱却し、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現しつつ、財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済、財政をつくってまいります。
 いわゆる百三万円の壁についてでございますが、今般の経済対策におきましては、自由民主党、公明党、国民民主党の三党間での合意を踏まえ、いわゆる百三万円の壁につきましては、令和七年度税制改正の中で議論し引き上げる、これらに伴う諸課題に関しましては、今後、検討を進め、その解決策について結論を得るとの記述を盛り込んだのは御承知のとおりでございます。
 仮に基礎控除の額を国、地方におきましてそれぞれ七十五万円に引き上げました場合について、一定の仮説を置いて機械的に計算をいたしますと、所得税の減収額は四兆円弱程度、個人住民税の減収額は四兆円程度と試算をいたしております。
 その上で、御指摘の経済や税収への影響などについて、専門的な観点も含めて様々考えなければならない論点があるものと認識をいたしております。そのようなことも含めまして、各党の税制調査会長間で更に議論を深めていただきたいと考えております。
 長期金利と為替の動向についてでございますが、長期金利や為替相場の動向は、金融政策の動向のほか、その時々の経済・物価情勢や地政学的リスク、市場参加者の状況や投機的な動きなどの様々な要因によって決まるものであり、一概に申し上げることは困難なのは御案内のとおりでございます。しかしながら、長期金利の急上昇や為替相場の過度な変動は決して好ましいものではございません。
 政府といたしましては、市場の動向等を注視しつつ、市場参加者との丁寧な対話に努めますとともに、日本経済の成長力の向上や財政の持続可能性を維持するための取組を通じて通貨や国債の信認を確保し続けることが重要であると考えております。
 財政再建につきましてでありますが、まずGDPについて、名目GDPは、二〇〇六年度から二〇二三年度にかけ、約六十兆円増加をいたしました。国、地方を合わせました財政収支の対GDP比は、二〇〇六年度がマイナス三%程度、直近の実績値であります二〇二二年度がマイナス四・五%程度となっておりますが、二〇二二年度の財政状況の評価につきましては、新型コロナなどに機動的に対応した結果であることも踏まえる必要があると考えております。
 経済状況を見れば、我が国経済は、長きにわたったデフレマインドを払拭し、成長型経済に移行できるかどうかの分岐点にございます。今回の経済対策、補正予算は、成長型経済への移行を確実なものといたしますため、真に必要な施策を精査し積み上げたものでございます。経済あっての財政との考えの下、財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済、財政をつくってまいります。
 財政等に係るリスクについてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 我が国の財政は厳しい状況にあり、仮にその持続可能性に対する信認が失われました場合、金利の急上昇や過度なインフレが生じ、日本経済、社会に多大な影響を与える可能性は否定できません。引き続き、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信認が失われることのないよう、経済あっての財政との考え方の下、財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済、財政をつくってまいります。
 我が国経済、財政の状況と今般の補正予算についてのお尋ねを頂戴いたしました。
 我が国経済は、バブル崩壊以降、長引くデフレなどを背景に国内投資と賃金が伸び悩む中、他国と比べて低い経済成長が続いてまいりましたのは事実でございます。また、我が国の債務残高対GDP比が世界最悪の水準にあるなど、財政が厳しい状況にあることもまた事実でございます。
 他方、足下の経済状況を見ますれば、約三十年ぶりの高い水準の賃上げと過去最大規模の投資が実現するなど明るい兆しも見られており、我が国経済は長きにわたったデフレマインドを払拭し、成長型経済に移行できるかどうかの分岐点にあるものと考えております。
 今回の経済対策、補正予算は、こうした我が国の経済、財政状況を踏まえ、成長型経済への移行を確実なものにするため、真に必要な施策を精査して積み上げたものでございます。
 以上でございます。拍手
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関口昌一#19
○議長(関口昌一君) 浜口誠君。
   〔浜口誠君登壇、拍手〕
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浜口誠#20
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。
 会派を代表して、令和六年度補正予算に関して総理に質問します。
 能登半島地震や豪雨災害に対する復旧復興に関して伺います。
 国民民主党は、与党との三党協議において、被災地から寄せられた声、要請を踏まえ、道路の早期復旧、災害救助法の対象外となっている災害公営住宅の用地費、造成費への支援強化、国定公園内の被災施設の復旧費への災害対応特例の適用を求めました。それぞれに対して具体的にどのように対応していくのか、お示しください。
 また、大量の土砂、流木、瓦れきの処理に対して被災地への人的、技術的支援や広域処理体制の構築に向けた支援が必要です。国の支援策を伺います。
 国民民主党は、衆議院の重点政策として、全国の避難所となる体育館へのエアコン設置を掲げました。現状では、全国の公立小中学校等の体育館のエアコン設置率は約二二%です。体育館のエアコン設置は、災害対策と同時に子供たちの熱中症対策としても極めて重要です。総合経済対策には「ペースの倍増を目指して計画的に進める」と書かれていますが、具体的な対応を伺います。
 また、エアコン設置に伴う電気代などのランニングコストに対しても国として支援すべきと考えます。見解を伺います。
 持続的な賃上げ実現に関して伺います。
 中小企業庁の最新調査では、コスト全体の価格転嫁率は四九・七%であり、価格転嫁は道半ばです。デフレに逆戻りさせず、分岐点にある日本経済の好循環を実現していくためには来年以降も物価に負けない賃上げの継続が極めて重要です。政府として、価格転嫁の更なる徹底、持続的な賃上げ実現に向けた対策をお示しください。
 百三万円の年収の壁について伺います。
 総理は所信の中で、令和七年度税制改正の中で議論し、百三万円を引き上げると明言されました。一九九五年から約三十年間全く動かなかった百三万円の壁がついに動きます。衆議院選挙で示された国民の民意によって政策を前進させることができる象徴的な事例だと言っても過言ではありません。
 国民民主党は、基礎控除等を現在の百三万円から、一九九五年以降の最低賃金の伸び率を踏まえ、百七十八万円に引き上げることを提案しています。憲法第二十五条の生存権への対応、パート、アルバイトで働く皆さんが働きたいけど働けないといった働き控えの解消、手取りを増やすことによる消費の活性化等の観点からも、令和七年分から早期に百七十八万円に引き上げることは絶対に必要な政策です。所見を伺います。
 また、財源についても、地方自治体からは国に対して税収減への補填を求める意見が上がっています。百三万円の引上げに当たっては、地方財源に影響を与えないよう国として適切な対応を取るべきです。見解を求めます。
 年少扶養控除の復活と十六歳から十八歳の扶養控除の存続、拡大について伺います。
 全世代の中で、法令上原則として働くことができず、家族が生活を保障しなければならない十五歳以下の子供たちだけ扶養控除がありません。年少扶養控除の復活は、税制による子育て支援です。年少扶養控除の復活を望む多くの声が届いています。年少扶養控除の復活を強く求めます。見解を伺います。
 また、十六歳から十八歳の扶養控除の縮小、廃止は、子育て世代への増税です。十六歳から十八歳の扶養控除は、存続、拡大すべきです。お考えを伺います。
 エネルギー基本計画の見直しに関して伺います。
 日本では、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けた電化の進展やデータセンター、半導体工場の新設などに伴い電力需要が大きく伸びていく可能性が高まっています。今後の電力需要の見通しをお聞かせください。
 現在、第七次エネルギー基本計画が検討されています。再エネや原子力発電などの脱炭素かつ他国への依存度の低い電源を最大活用するとともに、原子力発電などの現場を支える人材確保、育成や技術の維持強化、国産化などの国内サプライチェーンの確保にも取り組むべきです。見解を伺います。
 基本計画には、原子力の必要性を明確にし、安全を前提にした原子力発電の稼働とともに、建て替え、新増設を明記すべきです。また、原子力発電に関する規制機関の体制強化や審査の効率化により、長期化している適合性審査を加速させるべきです。
 以上、二点の所見を伺います。
 自動車の税金について伺います。
 ガソリンには本則の税率に約倍の税金が上乗せされています。この上乗せ分がいわゆる暫定税率です。暫定という言葉を聞いて、石破総理はどの程度の年数を想像しますか。率直にお答えください。
 暫定税率は、一九七四年から当初二年限定で、予定でしたが、何と五十年続いています。ガソリン代が高止まりする中で、即刻暫定税率を廃止すべきです。見解を求めます。
 また、自動車購入時には、環境性能割と消費税の二種類の税金が課税されます。購入時の負担を軽減し、市場を活性化するため、環境性能割を廃止すべきと考えます。見解を求めます。
 薬価の中間年改定について伺います。
 国民、患者の元に薬が届かない状況が四年間継続し、国民生活や医療に大きな不安を与えています。医薬品の供給不安を解消し、安定した供給基盤の整備、創薬への取組等を再構築するため、薬価の中間年改定は廃止すべきです。見解を伺います。
 また、日本の新薬の開発力は低下するとともに、欧米では承認されている医薬品が日本では未承認や開発自体がされていない、いわゆるドラッグラグ、ロスの問題が顕在化しています。日本の医療を守るため、こうした課題に早急に対応すべきです。所見を伺います。
 食料安全保障に関して伺います。
 来春策定の次期食料・農業・農村基本計画に対して、自民党幹部から、食料安全保障の強化に向けた直接支払の見直しが必要との考えが示されています。中山間地域を含む農地の維持や食料自給率向上、農業の担い手確保等の観点から、国民民主党も食料安全保障基礎支払の創設を提言しています。直接支払に対する、制度に関する見解を伺います。
 自動車産業に関して伺います。
 カーボンニュートラルへの対応は、大きな課題の一つです。環境に優しい車である電動車等の普及促進に向けて、クリーンエネルギー自動車や商用電動車への補助金の継続、拡充、充電器や水素ステーションなどのインフラ整備支援が不可欠です。こうした課題への支援策をお答えください。
 また、自動車ユーザーの保険料を原資とした自賠責保険料が一般会計に繰り入れられてから三十年間経過しましたが、依然約五千八百億円が戻っていません。直近の繰戻し額は当初予算で六十五億円であり、このペースでは全額繰り戻すのに百年掛かります。自賠責保険料は税金ではありません。少なくとも十年以内に全額繰り戻すことを強く求めます。この点について、総理、財務大臣、国土交通大臣に見解を求めます。
 地方創生に関して伺います。
 地域の公共交通の維持、確保は、地方で暮らす国民にとって極めて重要な課題です。とりわけ鉄道支援の国の年間予算は、約一千億円程度と極めて少ないです。EUのように、鉄道に対して国が予算を大幅に増額し、支援すべきです。総理の見解を求めます。
 また、地方創生の最大のポイントは、移動のコストを下げることです。地方への産業誘致、観光産業の活性化、二拠点居住促進等を図るため、高速道路をもっと利用しやすくすべきです。現在の高速道路は対距離制料金で、走る距離が長くなると料金も高くなり、利用の大きな足かせになっています。高速道路料金の発想を大転換し、ワンコイン五百円で高速道路走り放題の料金を導入することを提案をいたします。税金を使わずに実施できる、地方創生の切り札になります。総理、ワンコインをやりましょう。見解をお伺いします。
 最後に、国民民主党は、各党とも等距離に政策ごとに協議を行い、政策実現に向けて全力で取り組んでまいります。その決意を最後に申し上げまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#21
○内閣総理大臣(石破茂君) 浜口誠議員の御質問にお答え申し上げます。
 能登半島地震や豪雨災害に対する復旧復興についてのお尋ねをいただきました。
 道路の早期復旧につきましては、年内には、豪雨での被災箇所も含め、国道二百四十九号の通行とともに、全ての集落等へのアクセスを再度確保する予定でございます。
 災害公営住宅につきましては、激甚災害指定により手厚い財政支援を行っておりますが、加えて、用地取得、整備の円滑化の観点から、家賃低廉化、お安くいたします家賃低廉化への補助期間の延長や、農地などを活用する場合にも補助の対象に含めます措置も講じつつ、年内にも一部地域にて事業着手する予定でございます。
 国定公園内の被災地域の、被災施設の復旧につきましては、令和六年度補正予算によりまして、特例的に補助率のかさ上げなどの支援を予定いたしております。
 豪雨によって道路、宅地、農地などにまたがりまして堆積した土砂、流木、瓦れきなどにつきましては、省庁横断で一括撤去が可能なスキームを創設し、経験豊富な職員派遣によります技術的支援などを通じまして早期撤去を図りますとともに、災害廃棄物の広域処理の受入先の調整などの支援を行っておるところでございます。
 引き続き、御党の御意見も承りながら、被災地の復旧復興に全力で取り組んでまいる所存でございます。
 学校体育館の空調設備についてでございますが、避難所となります公立小中学校の体育館への空調設備につきましては、新たに臨時特例交付金を創設し、整備のペースを二倍に加速することといたしております。御指摘のランニングコストなどにつきましても、設備設置の進捗を踏まえつつ、地方交付税措置を検討し、対応に努めてまいります。
 価格転嫁対策や持続的な賃上げについてでございますが、家計を温めるためにも物価上昇を上回る賃金上昇を実現していく必要がございます。
 そのためには中小企業を始めとした事業者の皆様方が確かにもうかり、物価上昇に負けない賃上げをしていただけるよう、円滑かつ迅速な価格転嫁を進めますとともに、生産性向上のための省力化・デジタル化投資などを促進することが極めて重要であります。
 価格転嫁の更なる徹底に向けましては、毎年三月と九月の価格交渉促進月間におきます発注企業の価格交渉、価格転嫁の状況の公表や、事業所管大臣名での指導、助言といった対策を粘り強く継続してまいりますとともに、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づく取組を徹底いたしますため、本年末までに、所管官庁が業界団体と連携し、指針の遵守状況についての実態調査及びその結果に基づく改善措置を完了させます。
 新たな商慣習として、サプライチェーン全体で価格転嫁、適正取引を定着させますよう、下請法の改正を検討し、早期に国会提出すること、国会に提出することを目指しております。
 いわゆる年収百三万円の壁についてでございます。
 今般の経済対策におきましては、何度も申し上げて恐縮でございますが、自由民主党、公明党、国民民主党の三党間での合意を踏まえ、いわゆる百三万円の壁につきましては、令和七年度税制改正の中で議論し引き上げる、これらに伴う諸課題に関しては、今後、検討を進め、その解決策について結論を得るとの記述を盛り込んだところでございます。
 経済や地方税などの税収への影響など様々な論点につきまして、専門的な観点も含め、各党の税制調査会長間などで更に議論を深めていただきたいと考えております。特に地方の首長の皆様の御心配は十分理解できるところでありまして、丁寧にお答えしてまいりたいと考えております。
 年少扶養控除及び高校生年代の扶養控除についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 十六歳未満を対象といたしましたいわゆる年少扶養控除につきましては、所得控除から手当へという考え方の下、子ども手当の創設に伴い、平成二十二年度税制改正において廃止された経緯がございます。十六歳から十八歳の扶養控除の見直しにつきましては、令和六年度政府税制改正大綱におきまして、高校生年代に支給される児童手当と合わせ、全ての子育て世帯に対する実質的な支援を拡充しつつ、所得階層間の支援の平準化を図るという方針が示されており、令和七年度税制改正において結論を得るとされておるところでございます。
 国民民主党から年少扶養控除の復活や扶養控除の維持拡大を御要望いただいていることは承知しておりますが、現在、与党税制調査会において検討が進められているところでございます。
 今後の電力需要見通しと原子力政策の方向性及び原子力発電所の審査の加速についてのお尋ねを頂戴いたしました。
 生成AIの普及に伴いますデータセンターの増加など、DXの進展により、二〇五〇年度のデータセンターの電力需要が省エネが進展したケースでも足下の約八倍となることを見込む専門機関があるなど、今後、電力需要の増加が見込まれるところでございます。こうした中、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を目指すGXの取組を加速させ、日本の経済をエネルギー制約から守り抜く必要がございます。
 このため、省エネルギーを徹底し、再生可能エネルギーを拡大いたしますとともに、安全性の確保を大前提とした原子力発電を利活用することも必要であります。
 再生可能エネルギーか原子力かという議論ではなく、利用可能な脱炭素電源は最大限に活用していくという考えで、次期エネルギー基本計画について国の審議会で検討いたしてまいります。国内における人材の確保や育成、技術やサプライチェーンの維持強化に対する支援も着実に進めてまいります。
 原子力利用に当たりまして、安全の追求に妥協は許されません。原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、必要な規制要求を定め、科学的、技術的見地から厳正に基準適合性審査を行っているものと承知をいたしておりますが、その上で、審査に関しましては、原子力規制委員会において、早期に確認事項や論点を提示する取組や、公開の会合で指摘事項を事業者と双方で確認するなど、コミュニケーションの強化が図られているものと承知をいたしております。
 今後とも、原発の審査は、原子力規制委員会におきまして、審査プロセスの改善を図りつつ適正に対応されるものと考えておる次第でございます。
 ガソリン税の旧暫定税率及び自動車税環境性能割についてお尋ねを頂戴しました。
 旧暫定税率は、昭和四十九年に二年間の措置として設定されて以来、累次延長が判断をされてきました。平成二十二年度税制改正におきまして、地球温暖化対策の観点や厳しい財政事情などを踏まえまして、期限のない当分の間、間と書きます、当分の間税率として税率水準を維持するとされたものでございます。したがいまして、暫定という言葉とは違う言葉を使っておるわけでございますが、いずれにいたしましても、期限のない当分の間税率として税率水準を維持するとされたものでございます。
 御党からガソリン減税について御要望いただいておるところでございますが、今般の経済対策で示された方針に沿いまして、自動車関係諸税全体の見直しに向けて各党の税制調査会長の間で議論を深めていくものと考えておりまして、御指摘の自動車税環境性能割についてもその中で議論されるものと考えております。
 中間年改定の廃止とドラッグラグ、ドラッグロスについてのお尋ねでございます。
 薬価制度につきましては、イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保と国民皆保険の持続可能、失礼、国民皆保険の持続性確保を図ることが重要であり、令和七年度の薬価改定につきましても、こうした考え方に基づく骨太方針二〇二四を踏まえ、適切に対応をいたしてまいります。
 海外で使用されている医薬品が日本で使用されないなどのいわゆるドラッグラグ、ドラッグロスの問題を解消していくことは重要でございます。そのためにも、大学や製薬企業などが相互に協力して創薬に取り組む環境を官民を挙げて構築をいたしてまいります。
 令和六年度補正予算案におきましても、こうした創薬エコシステムの発展に向け、スタートアップ支援等に必要な予算を計上したところであり、引き続き創薬を推進する環境整備に取り組んでまいります。
 農業の直接支払制度についてのお尋ねでございますが、食料安全保障を確保いたしますため、農地を維持し、農業経営の安定を図ることを通じ、食料自給率、そして食料自給力を高めていくことが極めて重要であると認識をいたしております。
 こうした認識の下、農業者への直接支払の在り方につきまして、今後、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で議論を深めてまいりたいと考えております。
 電動車の普及促進や自賠責保険についてでございます。
 自動車分野のカーボンニュートラルを進めていく上で、EVや合成燃料、水素など、多様な選択肢を追求していくことが重要であります。電動車の普及促進に向けて、クリーンエネルギー自動車や商用電動車の購入に対する補助、充電インフラや水素ステーションの整備に関する補助を令和六年度補正予算案において計上いたしております。
 御指摘の一般会計から自動車安全特別会計の繰戻しにつきましては、自動車事故の被害者支援などを安定的、継続的に行う上で極めて重要な課題であると認識をいたしております。令和六年度は、補正予算案を含めると、合わせて百億円の繰戻しを実施する予定でございます。引き続きまして、被害者支援などが安定的、継続的に実施されますよう、着実に繰戻しを進めてまいります。
 鉄道予算及び高速道路料金についてでございます。
 ローカル鉄道などの地域交通は人口減少などによる長期的な需要減に直面しておりますことから、その再構築を図るため、昨年、地域交通法の改正と併せまして、予算措置の大幅な拡充を行いました。
 具体的には、ローカル鉄道を上下分離し、下物、下の物と書きます、下物を保有する自治体が、線路とかそういうもののことでございます、自治体が施設整備等をする場合に支援するなどの地域交通の再構築事業を社会資本整備総合交付金のメニューに加え、鉄道予算とは別に新たな予算も措置したところでございます。今般の補正予算案におきましても、この交付金を含めた所要の鉄道関連予算を盛り込んでおります。
 御指摘のワンコイン五百円定額制による移動コストの引下げにつきましては、高速道路への過度な交通集中と渋滞を引き起こすおそれ、鉄道、航空、フェリーなどほかの交通機関への影響、維持管理費への影響、道路債務の返済への影響などもあることから慎重に考える必要があると考えておりますが、高速道路の渋滞対策や観光を含む地域活性化などの観点から、混雑に応じた柔軟な料金体系の転換に取り組んでまいることといたします。
 残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。拍手
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
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加藤勝信#22
○国務大臣(加藤勝信君) 浜口議員より、一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しについてお尋ねがありました。
 一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しについては、国土交通大臣との大臣間合意に基づき、令和六年度当初予算において六十五億円の繰戻しを行ったところであります。さらに、令和六年度補正予算案においては三十五億円の繰戻しを計上しており、当初予算と合わせて対前年比二十七億円増となる百億円の繰戻しを予定しております。
 我が国の財政事情は厳しい事情にあるものの、自動車事故の被害者支援などは重要な課題であると認識をしており、引き続き、大臣間合意に基づき、一般会計からの繰戻しを着実に進めていきたいと考えております。拍手
   〔国務大臣中野洋昌君登壇、拍手〕
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中野洋昌#23
○国務大臣(中野洋昌君) 浜口誠議員から、一般会計から自動車安全特別会計への繰戻しについてお尋ねがありました。
 自動車事故が後を絶たない中、自動車事故の被害者支援等を安定的、継続的に行うためにも、一般会計からの繰戻しは極めて重要であると認識をしております。
 国土交通省としては、令和三年十二月の財務大臣との合意を踏まえつつ、引き続き、財務省に対して、全額の繰戻しに向け着実な繰戻しをしっかり求めてまいります。拍手
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関口昌一#24
○議長(関口昌一君) 井上哲士君。
   〔井上哲士君登壇、拍手〕
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井上哲士#25
○井上哲士君 日本共産党を代表して、二〇二四年度補正予算案に対し、総理に質問します。
 元日の能登半島地震からもうすぐ一年。九月には豪雨災害に襲われました。
 豪雨の直後に、輪島市の避難所や浸水した仮設住宅でお話を聞きました。地震で自宅が被害に遭い、避難所から金沢に二次避難し、仮設住宅に当選して八か月ぶりに帰ってきたらすぐに浸水被害を受けて再び避難所に入った、振出しに戻った、心が折れる、見捨てられたような気持ちなど、悲痛な声が耳に残っています。
 災害関連死は二百四十七人となり、地震による直接死を超えました。先が見えない中、人口流出が続き、奥能登四市町では四千百五十六人、七・五%も人口が減りました。
 総理は先日の答弁で、災害を防ぐことはできない、しかし、その後に起こることは全て人災なのであるという言葉を胸に刻んでいると述べられました。能登の現状は、政治の責任が問われている人災というべき状態ではありませんか。
 被災者に見捨てられたなどと思わせることは絶対あってはなりません。大地震と豪雨の複合災害として必要な対策を届け、関係自治体の体制強化も含めて国の責任を果たし、能登で暮らし続けられる希望を持てる支援をすることこそ政治の役割です。
 具体的に聞きます。
 被災者の医療費、介護利用料の窓口負担の免除は年末まで延長されています。実態を見れば、当然再延長すべきです。安心して新年を迎えられるように、年末ぎりぎりではなくて早期に延長を決めるべきではないですか。
 被災した特養ホームなどの介護施設から広域避難した被災者の利用料は免除されています。被災施設が復旧しても、避難した職員が戻れず、元どおりの入所者の受入れが困難なのが実態です。ところが、それは人員不足であり災害とは関係ないなどという機械的な対応で、広域避難の避難者に食事代などの負担が押し付けられています。実態と乖離した対応をやめ、免除を続けるべきです。答弁を求めます。
 公費解体や住宅再建などの支援を受けるには罹災証明書が必要です。ところが、自治体による住宅被害認定の判定結果が実際の被害と乖離があるなど不服だとして、能登四市町では一次調査が行われた住宅の約三〇%で二次調査が行われています。被害判定により支援額が大きく変わるので、このままでは住宅再建の見通しが立ちません。
 建築の専門家ではない自治体職員が調査する難しさが指摘をされており、防災担当大臣も、現場からかなり調査結果に対して不満の声も要望もあったとして、検証して改善すると述べています。宅地被害も含め、住宅としての失われた機能を反映した判定基準に改善する、同時に、直ちに専門性を持った職員の派遣など支援を強化すべきではないですか。
 被災者生活再建支援法による最大三百万円の支援金ではとても住宅再建はできません。法改正当時と比べ建設費は大きく値上がりし、政府も建築費の高騰を理由に能登での災害公営住宅の整備への補助限度額を見直すとしています。
 能登六市町にとどめている臨時特例給付金を被災地域全体に広げるとともに、被災者生活再建支援法の支援対象の拡大や六百万円以上への支援金引上げは急務です。答弁を求めます。
 避難所では、床に雑魚寝し、温かい食事も提供されない劣悪な状況が長く続きました。総理は所信演説で、避難所の満たすべき基準を定めたスフィア原則を発災後早急に全ての避難所で満たすことができるようにするとしました。能登では現在も、温かい食事の提供やプライバシーの確保が十分ではありません。直ちに点検し、改善すべきではないですか。
 三月の予算委員会で、避難所・避難生活学会が提唱しているトイレ、キッチン、ベッドを四十八時間以内に避難所に届けるTKB48を示して備蓄強化を求めました。
 地方自治体がキッチンカーやトイレトレーラー、段ボールベッドなどの備品を取得するための財政支援をどうするのか、地方自治体や民間団体が所有する備品を被災地に迅速に届け、活用するための仕組みと体制をどう構築するのか、さらに、分散備蓄のために、現在は立川市一か所の国の備蓄拠点をどう増やすのか、お答えください。
 体調などを理由に在宅避難を選ぶ高齢者や障害者の実態把握や支援の遅れも問題です。国として、地方自治体の取組への支援の強化とともに、災害救助法の対象にこうした福祉支援を加え、国が費用を負担するようにするべきではないですか、お答えください。
 各地で、有機フッ素化合物、PFASによる汚染に不安が広がっています。補正予算には対策技術実証事業が盛り込まれていますが、それだけでは不十分です。
 食品安全委員会が六月に取りまとめた評価書でのPFOSとPFOAの耐容一日摂取量の指標値は、米欧の数十から数百倍の摂取を問題ないとする非常に緩い値です。米欧は、疫学調査を重視して予防的に対応する予防原則で進めています。日本も手遅れで健康被害を生まないように、国際水準での対策へ改善すべきではありませんか。
 この間、在日米軍や自衛隊基地周辺の水路などで高濃度の汚染が発見され、基地内での泡消火剤の使用による土壌汚染が疑われています。
 ところが、在日米軍は日本側による基地内の立入調査を拒否しています。更に強く立入りを求めるとともに、日米地位協定の環境補足協定を実効あるものに改正すべきではないですか。
 自衛隊も、因果関係が明らかでないとして基地内の調査を拒否しています。しかし、因果関係の有無やその内容を明らかにするためにも調査が必要です。自衛隊は、住民や地方自治体の調査要請に率先して応じるべきではありませんか。
 航空自衛隊基地のある岐阜県の各務原市では、水道水源地から高濃度のPFASを発見し、検出し、市は浄化対策に十年間で二十三億円が必要です。各地の水道事業の維持が困難になっている中、PFAS対策は新たな負担になっています。国として財政支援をすべきではないですか。
 高濃度汚染が生じた岡山県の吉備中央町では、先日、町が住民の血液検査を行いました。政府はこれまで、血液検査を行うとかえって不満が増すとしてきましたが、先月末に公表された自治体向けの対応手引きの改定版では、疫学研究をする上で血液検査も考えられると明記されました。調査手法として有効性を認めたということですね。今後、住民の不安に応えて自治体が行う血液検査にも支援をするべきではありませんか。
 補正予算は、大企業に大きな支援をする一方、国民生活打開のための施策は一時的、部分的なものにとどまっています。
 さらに、軍事費は、補正予算としては過去最大で、能登震災対策費の三倍の八千二百六十八億円が計上され、今年度予算と合わせて九兆円近くになっています。
 最新鋭の装備や一二式地対艦誘導弾などの取得とともに、米軍再編経費として、馬毛島への米空母艦載機訓練場建設や、沖縄県の辺野古の米軍新基地建設の予算が計上されています。これがなぜ経済対策なんでしょうか。
 加えて、陸上自衛隊V22オスプレイの移駐に伴い、佐賀駐屯地の開設で三百八十億円を計上しています。この間、重大事故を繰り返し、欠陥機と指摘されているオスプレイの配備は、国民の安心、安全のための経済対策と逆行しているではありませんか。
 こうした軍事費は、災害や景気対策など、本予算編成時に想定されなかった事項に対応するためという補正予算の趣旨を逸脱したものではありませんか。
 以上、答弁を求めて質問を終わります。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#26
○内閣総理大臣(石破茂君) 井上哲士議員の御質問にお答えを申し上げます。
 能登の現状についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 災害を防ぐことはできないが、その後に起こることは全て人災であるというのは、阪神・淡路大震災のときに後藤田正晴先生がおっしゃっておられたことでございます。私、よくそれを覚えております。早く元の生活に戻りたい、ふるさとに帰りたいと切に願っておられます被災者の思いを十分に受け止めなければなりません。政府といたしまして、活気ある能登を取り戻すための努力を続けてまいりたいと思いますし、この言葉、私自身よくかみしめて対応いたしてまいらねばならないと思っております。
 これまで合計七千百五十億円の予備費を活用して、県と被災市町と緊密に連携をし、被災者の方々の避難支援、インフラ復旧、生活、なりわい再建支援、住まいの確保、公費解体の加速化など、切れ目なく取り組んでまいったところでございます。
 今回の補正予算案では、豪雨により再び被災された方々も含め、状況に応じて切れ目ない対応を迅速に行うため、被災地の要望も伺いながら、例えば、災害公営住宅の整備への支援拡充、農地の復旧や、宅地、農地などにまたがって堆積した土砂、瓦れきの一括撤去、豪雨の被災者にも地震と同様の雇用調整助成金の特例の創設、住宅再建支援、なりわい再建支援、公費解体など、被災者ニーズが高い二千六百八十四億円の施策をきめ細かに講ずることといたしております。
 引き続き、被災自治体のお声も伺いながら、一刻も早い復旧と創造的復興に向けた取組をいたしてまいります。
 被災者の方々の医療、介護の窓口負担の免除についてでございます。
 令和六年能登半島地震による被災者などの医療、介護につきましては、医療機関の窓口での一部負担金や介護利用料の支払を市町村などが免除した場合に、その免除分を国が財政支援をいたしており、令和六年十二月までの免除分を対象といたしております。その後の支援につきましては、被災状況や市町村などの意向も踏まえて検討を行っており、速やかにお示しをいたしてまいります。
 住家、住みかの住被害認定についてのお尋ねがございました。
 被害認定調査は、被災者生活再建支援金の支給を始めとする各種支援の根拠となりますことから、迅速に行う必要がございます。このため、大規模な災害が発生した場合には、被災自治体の職員だけで対応するのではなく、ほかの自治体や民間団体から職員の応援派遣を受け、被災された方々への迅速な支援に当たることといたしております。
 今般の能登半島地震やその後の豪雨におきましても、被災地では、受援体制を構築し、全国の自治体から職員の応援派遣を受けたほか、行政書士が被災者による罹災証明書の申請手続をサポートし、不動産鑑定士が専門的立場から自治体職員と共同で被害認定調査を行うなど、官民連携による取組が進められました。
 また、被害認定調査は、簡易な外観調査として一次調査を実施し、被災者から御依頼があればより詳細な二次調査を行うことといたしております。奥能登四市町では、二次調査に進んだのは、現時点で、御指摘のとおり、全体の調査件数の約三〇%であると承知をいたしております。
 これは熊本地震の際の比率と同程度ではありますが、被災された方々に被害認定調査の結果に納得感をお持ちいただき、早期の生活再建を実現いたしますためにも、被害認定調査の在り方について不断の見直しを図ることは重要であると考えておりまして、このような観点から、現在、被害認定調査の手法、被害認定に係る基準の在り方などにつきまして、能登半島地震での事例を基に検証作業を進めております。得られました教訓を今後の取組に生かしてまいらねばならないと考えております。
 被災者生活再建支援金及び地域福祉推進支援臨時特例交付金についてでございますが、能登半島地震の被災者の生活支援、生活再建支援といたしましては、御指摘の最大三百万円が受け取れる被災者生活再建支援金に加えまして、石川県とも調整の上、能登地域六市町を対象とした、最大で被災者再建支援、被災者生活再建支援金と同額が受け取れる地域福祉推進支援臨時特例交付金を創設いたしました。
 この特例交付金は、六市町が極めて甚大な被害を受け、高齢化が著しく進み、半島という地理的制約から地域コミュニティーの再生が大きな課題であったことを踏まえたものでございまして、このようにして能登地域の実情、特徴を踏まえた支援を行っております。
 御指摘がありました特例交付金の対象地域拡大などは困難でございますが、このほか、特例交付金の支給対象外の世帯につきましても、被災者の状況に応じまして、復興基金を活用した事業の活用が可能でございます。引き続き、生活再建が図られますよう、これら総合的な枠組みにより支援をいたしてまいります。
 避難所の環境についてでございます。
 スフィア基準は、避難所の質の向上を考える際に参考にするべき国際基準であり、確保をすべきトイレやお風呂の数、食事環境、一人当たりの居住スペースなどについて記載されているものでございます。
 本年十一月、能登半島に所在する全ての避難所につきましてスフィア基準を満たしているかどうか確認をいたしましたところ、全ての避難所において避難生活の質が確保できていることが確認できました。また、最近でも、企業、業界団体の御協力の下、温かい食事を提供できるキッチンカーを派遣いたしておるところでございます。
 引き続き、現地のニーズを把握しながら必要な支援を行ってまいる所存でございます。この点につきましては特に留意をいたしてまいりたいと考えておるところでございます。
 災害時に必要な物資等の備蓄、調達に関する取組についてでございますが、今般の補正予算案においては、キッチンカー、トイレカーなどの整備も含め、避難所の生活環境の改善に資する自治体の先進的な取組を支援するための新地方創生交付金の予算を計上いたしました。
 また、災害時に利用可能なキッチンカー、トレーラーハウス、トイレトレーラーなどを平時からデータベースに登録しておき、発災時の対応に活用する方針でございます。
 加えまして、国による全国各地への迅速かつ確実な物資のプッシュ型支援を可能といたしますため、現在の立川防災合同庁舎に加えまして、新たに全国七か所におきまして分散備蓄をすることといたしております。
 福祉支援の強化についてでございますが、議員御指摘のとおり、災害時における福祉サービスの充実は、被災者の生活環境の向上、災害関連死の防災のために、防止のために極めて重要なものでございます。
 能登半島地震に際しましても、避難生活の長期化が見込まれましたことから、全国規模でのDWATの編成を初めて行い、避難所において、被災者の方々の健康状態の確認や各種相談への対応、食事、トイレなどの日常生活の支援などを行ったところでございます。
 現在、政府におきましては、災害時における福祉的支援の充実、円滑化を図るため、DWATの活動範囲を見直しますとともに、災害救助法で想定される救助活動に福祉の観点を盛り込み、これを国庫負担の対象とすることを検討いたしております。
 災害時におきましても、高齢者、障害者、乳幼児を始めとする要配慮者の方々への支援が着実に行われますよう早期に結論を得てまいりたいと、このように考えておるところでございます。
 PFASについてでございます。
 PFASのうち、PFOS、PFOAなどにつきましては、国際条約に基づきまして、我が国におきましても製造、輸入などを原則禁止するなど、予防的な取組方法に基づいて対策を講じてまいりました。
 諸外国における耐容一日摂取量につきましては低いものから高いものまであります中で、我が国では本年六月には、内閣府食品安全委員会におきまして、諸外国が指標値の設定などのために用いました科学的知見も含めまして、専門家が一つ一つ丁寧に精査をいたしました上で、活用可能と判断される科学的根拠を基に耐容一日摂取量を設定をいたしたところでございます。
 この耐容一日摂取量を踏まえまして、現在、水道水質の在り方について専門家会合で検討いたしており、今後、専門家の御意見も伺いながら、水道事業者などに遵守や検査及び公表を新たに義務付ける水道法に基づく水質基準への引上げを含め、来春を目途に対応の方向性を取りまとめてまいります。
 在日米軍施設・区域や自衛隊基地周辺でのPFAS汚染についてのお尋ねでございます。
 PFOSなどをめぐる問題につきまして、地域住民の皆様方が御不安を抱えておられることは承知をいたしております。
 在日米軍との関係では、これまでも現にPFOSなどの漏出が起こりました際には、環境補足協定に従い、施設・区域内への立入りなどを実施しております。
 防衛省・自衛隊では、これまでも、地元自治体などの要請を踏まえつつ、必要に応じ自衛隊基地内において水質調査などを実施しており、因果関係が明らかでないことを理由に基地内の調査を拒否したとの事実はございません。
 政府といたしましては、引き続き、関係自治体、関係省庁と緊密に連携し、必要な対応を行ってまいります。また、日米地位協定、環境補足協定及び関連する諸合意の下、在日米軍施設・区域内外の環境対策が実効的なものとなりますよう、お尋ねの施設・区域への立入り申請も含め、取り組んでいく考えでございます。
 PFASに関しまして、水道事業への財政支援及び血液検査についてのお尋ねを頂戴いたしました。
 PFOS及びPFOAの濃度が暫定目標値を超過した水道事業者などについて、技術的支援とともに、浄水処理施設の強化などの財政的支援に取り組んでまいります。
 血液検査の有効性につきましては、現時点ではどの程度の血中濃度で健康影響が個人に生ずるか明らかではなく、血液検査の結果のみをもって健康影響を把握することは困難であるとされているところでございます。
 政府といたしましては、PFASと健康影響の関係性を明らかにするため、血中濃度の情報のみならず、個人の摂取情報や長期間にわたる健康調査の結果を対象とする科学的に評価可能な疫学調査、研究を更に推進をいたしてまいります。
 現段階で地方公共団体が取り組む対応といたしましては、既存統計の活用による地域の傾向把握に取り組むとともに、既存の健康診査の定期受診を推進することが考えられるところでございます。
 オスプレイの配備についてのお尋ねでございます。
 国民の安心、安全の確保は、本日ずっと申し上げましたように、成長型経済へ移行するための礎となるものでございます。
 安全保障環境が厳しさを増す中、オスプレイは、自衛隊が機動的に展開する能力を高め、島嶼防衛能力を強化するために不可欠の装備品であるとともに、災害救援や離島における急患輸送でも重要なものでございます。
 そのため、令和六年度補正予算案では、佐賀駐屯地へのオスプレイ配備に伴う施設整備に要する経費として、本予算編成後に判明した地盤改良に必要な経費など、緊要性のある経費を計上いたしました。
 政府といたしましては、引き続き、防衛力の抜本的強化に向け、佐賀駐屯地へのオスプレイの配備を含みます各事業を着実に進めていく考えでございます。
 以上でございます。拍手
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関口昌一#27
○議長(関口昌一君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時二十分散会
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