石破茂の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(石破茂君) 浜口誠議員の御質問にお答え申し上げます。
能登半島地震や豪雨災害に対する復旧復興についてのお尋ねをいただきました。
道路の早期復旧につきましては、年内には、豪雨での被災箇所も含め、国道二百四十九号の通行とともに、全ての集落等へのアクセスを再度確保する予定でございます。
災害公営住宅につきましては、激甚災害指定により手厚い財政支援を行っておりますが、加えて、用地取得、整備の円滑化の観点から、家賃低廉化、お安くいたします家賃低廉化への補助期間の延長や、農地などを活用する場合にも補助の対象に含めます措置も講じつつ、年内にも一部地域にて事業着手する予定でございます。
国定公園内の被災地域の、被災施設の復旧につきましては、令和六年度補正予算によりまして、特例的に補助率のかさ上げなどの支援を予定いたしております。
豪雨によって道路、宅地、農地などにまたがりまして堆積した土砂、流木、瓦れきなどにつきましては、省庁横断で一括撤去が可能なスキームを創設し、経験豊富な職員派遣によります技術的支援などを通じまして早期撤去を図りますとともに、災害廃棄物の広域処理の受入先の調整などの支援を行っておるところでございます。
引き続き、御党の御意見も承りながら、被災地の復旧復興に全力で取り組んでまいる所存でございます。
学校体育館の空調設備についてでございますが、避難所となります公立小中学校の体育館への空調設備につきましては、新たに臨時特例交付金を創設し、整備のペースを二倍に加速することといたしております。御指摘のランニングコストなどにつきましても、設備設置の進捗を踏まえつつ、地方交付税措置を検討し、対応に努めてまいります。
価格転嫁対策や持続的な賃上げについてでございますが、家計を温めるためにも物価上昇を上回る賃金上昇を実現していく必要がございます。
そのためには中小企業を始めとした事業者の皆様方が確かにもうかり、物価上昇に負けない賃上げをしていただけるよう、円滑かつ迅速な価格転嫁を進めますとともに、生産性向上のための省力化・デジタル化投資などを促進することが極めて重要であります。
価格転嫁の更なる徹底に向けましては、毎年三月と九月の価格交渉促進月間におきます発注企業の価格交渉、価格転嫁の状況の公表や、事業所管大臣名での指導、助言といった対策を粘り強く継続してまいりますとともに、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づく取組を徹底いたしますため、本年末までに、所管官庁が業界団体と連携し、指針の遵守状況についての実態調査及びその結果に基づく改善措置を完了させます。
新たな商慣習として、サプライチェーン全体で価格転嫁、適正取引を定着させますよう、下請法の改正を検討し、早期に国会提出すること、国会に提出することを目指しております。
いわゆる年収百三万円の壁についてでございます。
今般の経済対策におきましては、何度も申し上げて恐縮でございますが、自由民主党、公明党、国民民主党の三党間での合意を踏まえ、いわゆる百三万円の壁につきましては、令和七年度税制改正の中で議論し引き上げる、これらに伴う諸課題に関しては、今後、検討を進め、その解決策について結論を得るとの記述を盛り込んだところでございます。
経済や地方税などの税収への影響など様々な論点につきまして、専門的な観点も含め、各党の税制調査会長間などで更に議論を深めていただきたいと考えております。特に地方の首長の皆様の御心配は十分理解できるところでありまして、丁寧にお答えしてまいりたいと考えております。
年少扶養控除及び高校生年代の扶養控除についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
十六歳未満を対象といたしましたいわゆる年少扶養控除につきましては、所得控除から手当へという考え方の下、子ども手当の創設に伴い、平成二十二年度税制改正において廃止された経緯がございます。十六歳から十八歳の扶養控除の見直しにつきましては、令和六年度政府税制改正大綱におきまして、高校生年代に支給される児童手当と合わせ、全ての子育て世帯に対する実質的な支援を拡充しつつ、所得階層間の支援の平準化を図るという方針が示されており、令和七年度税制改正において結論を得るとされておるところでございます。
国民民主党から年少扶養控除の復活や扶養控除の維持拡大を御要望いただいていることは承知しておりますが、現在、与党税制調査会において検討が進められているところでございます。
今後の電力需要見通しと原子力政策の方向性及び原子力発電所の審査の加速についてのお尋ねを頂戴いたしました。
生成AIの普及に伴いますデータセンターの増加など、DXの進展により、二〇五〇年度のデータセンターの電力需要が省エネが進展したケースでも足下の約八倍となることを見込む専門機関があるなど、今後、電力需要の増加が見込まれるところでございます。こうした中、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を目指すGXの取組を加速させ、日本の経済をエネルギー制約から守り抜く必要がございます。
このため、省エネルギーを徹底し、再生可能エネルギーを拡大いたしますとともに、安全性の確保を大前提とした原子力発電を利活用することも必要であります。
再生可能エネルギーか原子力かという議論ではなく、利用可能な脱炭素電源は最大限に活用していくという考えで、次期エネルギー基本計画について国の審議会で検討いたしてまいります。国内における人材の確保や育成、技術やサプライチェーンの維持強化に対する支援も着実に進めてまいります。
原子力利用に当たりまして、安全の追求に妥協は許されません。原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、必要な規制要求を定め、科学的、技術的見地から厳正に基準適合性審査を行っているものと承知をいたしておりますが、その上で、審査に関しましては、原子力規制委員会において、早期に確認事項や論点を提示する取組や、公開の会合で指摘事項を事業者と双方で確認するなど、コミュニケーションの強化が図られているものと承知をいたしております。
今後とも、原発の審査は、原子力規制委員会におきまして、審査プロセスの改善を図りつつ適正に対応されるものと考えておる次第でございます。
ガソリン税の旧暫定税率及び自動車税環境性能割についてお尋ねを頂戴しました。
旧暫定税率は、昭和四十九年に二年間の措置として設定されて以来、累次延長が判断をされてきました。平成二十二年度税制改正におきまして、地球温暖化対策の観点や厳しい財政事情などを踏まえまして、期限のない当分の間、間と書きます、当分の間税率として税率水準を維持するとされたものでございます。したがいまして、暫定という言葉とは違う言葉を使っておるわけでございますが、いずれにいたしましても、期限のない当分の間税率として税率水準を維持するとされたものでございます。
御党からガソリン減税について御要望いただいておるところでございますが、今般の経済対策で示された方針に沿いまして、自動車関係諸税全体の見直しに向けて各党の税制調査会長の間で議論を深めていくものと考えておりまして、御指摘の自動車税環境性能割についてもその中で議論されるものと考えております。
中間年改定の廃止とドラッグラグ、ドラッグロスについてのお尋ねでございます。
薬価制度につきましては、イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保と国民皆保険の持続可能、失礼、国民皆保険の持続性確保を図ることが重要であり、令和七年度の薬価改定につきましても、こうした考え方に基づく骨太方針二〇二四を踏まえ、適切に対応をいたしてまいります。
海外で使用されている医薬品が日本で使用されないなどのいわゆるドラッグラグ、ドラッグロスの問題を解消していくことは重要でございます。そのためにも、大学や製薬企業などが相互に協力して創薬に取り組む環境を官民を挙げて構築をいたしてまいります。
令和六年度補正予算案におきましても、こうした創薬エコシステムの発展に向け、スタートアップ支援等に必要な予算を計上したところであり、引き続き創薬を推進する環境整備に取り組んでまいります。
農業の直接支払制度についてのお尋ねでございますが、食料安全保障を確保いたしますため、農地を維持し、農業経営の安定を図ることを通じ、食料自給率、そして食料自給力を高めていくことが極めて重要であると認識をいたしております。
こうした認識の下、農業者への直接支払の在り方につきまして、今後、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で議論を深めてまいりたいと考えております。
電動車の普及促進や自賠責保険についてでございます。
自動車分野のカーボンニュートラルを進めていく上で、EVや合成燃料、水素など、多様な選択肢を追求していくことが重要であります。電動車の普及促進に向けて、クリーンエネルギー自動車や商用電動車の購入に対する補助、充電インフラや水素ステーションの整備に関する補助を令和六年度補正予算案において計上いたしております。
御指摘の一般会計から自動車安全特別会計の繰戻しにつきましては、自動車事故の被害者支援などを安定的、継続的に行う上で極めて重要な課題であると認識をいたしております。令和六年度は、補正予算案を含めると、合わせて百億円の繰戻しを実施する予定でございます。引き続きまして、被害者支援などが安定的、継続的に実施されますよう、着実に繰戻しを進めてまいります。
鉄道予算及び高速道路料金についてでございます。
ローカル鉄道などの地域交通は人口減少などによる長期的な需要減に直面しておりますことから、その再構築を図るため、昨年、地域交通法の改正と併せまして、予算措置の大幅な拡充を行いました。
具体的には、ローカル鉄道を上下分離し、下物、下の物と書きます、下物を保有する自治体が、線路とかそういうもののことでございます、自治体が施設整備等をする場合に支援するなどの地域交通の再構築事業を社会資本整備総合交付金のメニューに加え、鉄道予算とは別に新たな予算も措置したところでございます。今般の補正予算案におきましても、この交付金を含めた所要の鉄道関連予算を盛り込んでおります。
御指摘のワンコイン五百円定額制による移動コストの引下げにつきましては、高速道路への過度な交通集中と渋滞を引き起こすおそれ、鉄道、航空、フェリーなどほかの交通機関への影響、維持管理費への影響、道路債務の返済への影響などもあることから慎重に考える必要があると考えておりますが、高速道路の渋滞対策や観光を含む地域活性化などの観点から、混雑に応じた柔軟な料金体系の転換に取り組んでまいることといたします。
残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕