上田清司の発言 (本会議)

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○上田清司君 国民民主党の、国民民主党・新緑風会の上田清司です。
 会派を代表して、本補正予算に賛成の立場から討論をいたします。
 まず、三党の幹事長合意に基づき税調協議が進められてきました。しかし、与党からは百二十三万円から新たな提案が示されないため、百七十八万円を目指していた基礎控除等については、話にならないということで協議が打切りになったと聞いております。引き続き、誠意ではなく、時期や数字を明示していただきたいと思います。
 補正予算案は、日本維新の会の藤巻議員も指摘するように、そもそも財政法第二十九条を無視した編成になっています。基金など、今すぐ支出をするための実行計画もないにもかかわらず措置をされているのはいかがか。てんこ盛りの補正予算は、審議日数も短く、私たち国会議員が調査したり、有識者からの意見を聴取するなど、つまり、深掘りが事実上できないことを前提に編成されているのではないでしょうか。
 かつて、特別会計をめぐって、時の大蔵大臣であった塩川正十郎大臣は、母屋でおかゆをすすっていたら離れですき焼きを食っていたという名せりふを吐かれました。加藤財務大臣は予算の良しあしを精査する財務省のトップです。財務省においても、各省庁が提出する補正予算案を私たち国会議員と同じように精査する時間がないのではないでしょうか。補正予算がさきの離れのすき焼きになってしまっているのではないでしょうか。
 総理、コロナのときはいざ知らず、収束してからも、令和四年度は繰越額が十八兆円、不用額が十一兆円で合計二十九兆円、令和五年度は繰越額が十一兆円、不用額が七兆円で合計十八兆円にも上っています。日本国の各省庁のこんな見積り違いをいつまで許すんでしょうか。
 総理も財務大臣も、三十三年ぶりの高水準の賃上げと名目百兆円の設備投資等、前向きな動きがあると言われました。一方、二〇二四年六月と七月の二か月を除いて二十六か月連続で実質賃金が下がっていること、総務省の十月の家計調査によれば三十九年前のエンゲル係数の水準になっており、物価上昇と相まって国民生活が大変苦しくなっています。こういう事実をどのように判断されますか。
 大根が百円から百五十円ではなく、二百五十円から三百円になっています。半分に切られたものを買わざるを得ない状況です。ホウレンソウがついに三百九十八円、買いません。コマツナの百七十八円を買うんです。トマトも拳大だったら二百円です。小さなトマトが四個入って三百九十八円、これも買いません。これが今の主婦の感覚なんです。こうしたことも、まさしく国民にとって今必要なのは切実な手取りを増やす政策なんです。
 石破総理、三十年前は日本のGDPが世界シェア一八%、現在は四%になっている、国際競争力も一位から三十八位まで低下していると所信で述べられました。極めて率直な所見であったと思います。
 ついでに言えば、一人当たりのGDPもルクセンブルク、スイスに次いで第三位でありましたが、現在は三十四位になっています。多分、今年度には三十九位になるでしょう。アジアでも五番目の国になっています。
 この三十年間の九割の期間が自公政権です。経済の低迷は、ひたすら国民負担を増やし、国民の手取りを減らす政策に終始してきたからではないでしょうか。今必要なことは、国民民主党・新緑風会が主張するように、日本経済の六割を占める国民の消費を増やす政策へ転換することであります。コストカット経済の本質は国民の所得をカットする経済政策なのです。
 次に、中抜き経済について述べます。
 補正予算にもある燃料油価格激変緩和措置について課題があります。いわゆるガソリン補助金です。
 二〇二二年以降、予算総額は約八兆円、毎年二兆円から三兆円使われました。国民民主党が主張した暫定税率の廃止が三年前に実現できていれば、毎年の減収額は一・五兆円、三年間で四・五兆円ですが、予算で八兆円使ったんですから、もしこの暫定税率廃止していれば、国民の懐には三・五兆円残っていたはずです。
 石油元売会社に渡す金も、まず中抜きの○○堂に渡り、そして、ガソリンスタンドも全てのガソリン価格に反映されていなかったということも会計検査院や関東財務局の調査でも明らかです。八兆円を四・五兆円にする政策、つまりガソリンの暫定税率を廃止する政策へ変えていく必要があります。
 電気・ガス事業、ここでも中抜きが起こっています。
 二〇二二年十一月十一日から二〇二四年八月までに資源エネルギー庁から三百十九億円の事務委託費を○○堂が受け取り、子会社などに八社、二百二十七億円で再委託、更にそれをイベント会社に百八十六億円で再々委託、更に更に九億円はコンサルタント会社に再委託されました。○○堂は事実上、全く仕事をせずに八十二億円を中抜き、子会社八社も三十一億円の中抜きをしました。そもそも三百十九億円の事務委託費は必要でなく、二百六億円でできる仕事であったのではないでしょうか。こうした多重下請の構図は、会計検査院からも妥当性は確認できずと指摘をされているぐらいです。総理、もう中抜き経済はやめましょう。
 二〇一二年、東日本大震災の後、太陽光発電など再生可能エネルギーを広げるため、電力会社等の再生エネルギーの買取りを進めるため国民も負担する仕組みをつくりました。
 御案内のように、一か月の電気代に、標準世帯の電気料金に八十八円上乗せする仕組み、一年間で千五十六円程度です。国民もまあいいかと納得しました。それが今では月千五百円、年間一万七千円です。誰も知りません、いつの間にか上がったことを。電気代が高いので、下手な補助金政策より再生可能エネルギー賦課金を政令で廃止する、簡単です。この決断を総理にお願いしたいと思います。
 厳しい日本国の現状ですが、明るいニュースもあります。
 OECD国際成人力調査というものがあります。十六歳から六十五歳までの調査ですが、これが三十一か国中、読解力でフィンランドに次いで日本が二位、数的思考力も同じくフィンランドに次いで日本が二位、状況の変化に応じた問題解決能力はフィンランドと日本が同率で一位であります。国家の基礎力は確実に低下してきましたが、国民は健在です。うれしい限りです。
 埼玉県出身のノーベル賞受賞者である日本学術会議の前会長梶田隆章教授と話す機会がありました。梶田教授は、この数年、日本人のノーベル賞受賞者が続いているが、これは黄金の一九七〇年代、八〇年代の成果と背景ではないか、このように言っておられました。一九九〇年代の日本の低迷を思えば、今後はこうはいかないかもしれない、このようにお話しされていたことを思い出されます。
 日本国の低迷は、ノーベル賞だけではなく、このような国際成人力にも影響を与えるかもしれません。国民民主党が言う教育国債を始め、未来への投資を中心とした予算編成へと大転換し、日本再生を起動させることを最後に申し上げ、大賛成ではないが、賛成討論といたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 上田清司

speaker_id: 15688

日付: 2024-12-17

院: 参議院

会議名: 本会議