石破茂の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(石破茂君) 青木愛議員の御質問にお答えを申し上げます。
 いわゆる百三十万円の壁への対応についてでございます。
 社会保険の適用に関するいわゆる百三十万円の壁につきましては、当面の対応として、被扶養者認定を円滑化するなどの年収の壁・支援強化パッケージの活用に取り組んでおるところでございます。その上で、就業調整を行っている労働者が希望に応じて働くことができますよう、制度的な対応を図ることも重要であると考えております。
 政府におきましては、現在、次期年金制度改正に向けて議論を行っているところであり、働き方に中立的な制度を構築する観点から、被用者保険の更なる適用拡大など、関係者間で丁寧に議論を進め、成案を得てまいりたいと考えております。
 課税最低限の引上げに伴います地方の税収減についてのお尋ねを頂戴いたしました。
 いわゆる百三万円の壁につきましては、先週、自由民主党、公明党、国民民主党の幹事長間で一定の合意がなされたものと承知をいたしております。議員御指摘の地方税収への影響などの論点も踏まえ、現在、与党の税制改正プロセスで最終的な取りまとめが行われております。特に地方の首長の皆様の御心配は十分に理解できるところであり、これらに丁寧にお答えしてまいりたいと考えております。
 中小企業の社会保険料負担についてのお尋ねをいただきました。
 まず大切なことは、中小企業を始めとした事業者の皆様方の稼ぐ力を向上させるための生産性の向上や価格転嫁の促進などであり、これらを強力に進めてまいります。
 社会保障につきましては、現役世代の負担を軽減しつつ、全ての世代がその能力に応じて支え合う全世代型社会保障の構築が必要であり、これを通じ、事業主の負担への配慮を着実に実施をいたしてまいります。
 なお、社会保険料を減免することにつきましては、医療や年金の給付を通じて労働者を支えることが事業主の責任であり、働く人の健康保持や労働生産性の増進を通じ事業主の利益にも資するものであることから、慎重な検討が必要であると、そのように考えております。
 社会保障制度における世帯のモデルについてのお尋ねでございました。
 ライフコースが多様化する中、世帯構成は大きく変化をしております。こうした中、社会保障制度において給付と負担などを計算する際に、御指摘の妻は専業主婦、子供は二人という標準モデルを典型的な世帯構成として画一的に使用してはおりません。
 例えば、公的年金制度におきましては、従来の財政検証で公表しているサラリーマンと専業主婦の世帯に加え、夫婦共働き世帯や単身世帯につきましても将来の給付水準をお示しをいたしました。
 今後も引き続き、世帯の実情に応じ、国民の皆様方に分かりやすい社会保障制度の制度設計に努めてまいります。
 男女の社会参画と税と社会保障の在り方についての御質問を頂戴いたしました。
 社会における活動や個人の生き方が多様化する中で、男女が自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保されますためには、男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響が中立的な制度、慣行を構築することが不可欠であります。
 このため、男女共同参画社会の実現に向けて、御指摘いただきました配偶者控除も含め、税制や社会保障制度を始めとする社会制度の全般につきまして、経済社会情勢を踏まえて不断に見直す必要があると考えております。
 高等教育費の負担軽減についてでございます。
 大学の授業料など高等教育費につきましては、本年度から、授業料などの減額等の対象を多子世帯の中間層などに拡充し、令和七年度から、無償化の対象となります多子世帯の所得制限をなくすことといたしており、まずはこうした拡充を着実に実施に移し、その上で、教育の機会均等や少子化対策の観点から、その効果を見定めつつ取り組んでまいります。
 令和五年度決算に関する会計検査院の決算検査報告についてでございます。
 令和五年度決算につきましては、物価高騰やウクライナ情勢などの見通しが困難な中、予期せぬ事態に対して万全を期すために十分な予備費を措置したことや、工事実施に当たっての地元調整など、やむを得ない要因が発生したことなどの事情により、結果として、御指摘のように不用や繰越しが生じたものと認識をいたしております。
 会計検査院の決算検査報告につきましては、厳粛かつ真摯に受け止めております。
 検査報告事項につきましては、令和六年度補正予算で計上している低所得世帯向け給付金や電気・ガス料金負担軽減支援事業について事務費などが過大にならないよう配慮するなど、事務事業の在り方の見直しに努めております。また、各種の会議や研修における適正な会計処理の周知徹底などを進めることで確実な改善に努めてまいります。
 令和四年度補正予算に関する会計検査院の指摘事項についてお尋ねを頂戴いたしました。
 令和四年度補正予算につきまして繰越額が大きかったとの御指摘がありましたが、これは、新型コロナの感染拡大や物価高騰の見通しが困難な事情等がある中で、予期せぬ事態に対して万全を期すために十分な予算を措置した上に、地方公共団体や事業者からの申請を受けて支出する事業が多かったことが要因であると、このように考えております。
 令和六年度補正予算の執行に当たりましては、検査報告事項なども踏まえ、効率的かつ適切な執行に努めますとともに、経済対策のフォローアップも通じた施策の進捗把握にも努めてまいります。
 防衛予算の執行状況についてのお尋ねをいただきました。
 防衛費が増加する中で、その執行を適切に管理し、予算及び決算について必要な情報を開示いたしますことは、防衛力の抜本的強化を着実に実現するとともに、その必要性などについて国民の皆様方の御理解を得る上で極めて重要であると考えております。
 そのため、会計検査院から所見をいただいております点につきましても、例えば、令和五年度決算における人件・糧食費、歳出化経費、一般物件費という三分類や、スタンドオフ防衛能力を始めとする十五の分野ごとの執行実績につきましても今後速やかに公表すること、防衛力整備計画で示された主要装備品の契約状況について前年度までの実績を毎年度当初に公表いたしますとともに、計画期間の終了後五年間の取得状況をお示しすることなどの取組を防衛省において実施することといたしております。
 政府といたしましては、国民の皆様方の御理解を得ながら、防衛力の抜本的強化を着実に進めていくことができますよう、これまで以上に丁寧な説明に心掛けてまいります。
 マイナンバーについてのお尋ねを頂戴いたしました。
 自治体の情報照会件数は毎年増加いたしておりますものの、会計検査院の報告にもあるとおり、一部の自治体や事務手続で情報照会が低調となっております。
 自治体の事務の効率化につながりますよう、情報照会の活用に当たって、各自治体が抱える課題の把握を目的とした調査を政府として実施いたしておるところであり、一月末を目途に調査結果を取りまとめ、適切に対応いたしてまいります。
 残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁をさせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 石破茂

speaker_id: 20757

日付: 2024-12-20

院: 参議院

会議名: 本会議