石破茂の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(石破茂君) 吉良よし子議員の御質問にお答えを申し上げます。
企業・団体献金についてでございます。
自民党の旧派閥における政治資金収支報告書の不記載の問題は、政治資金パーティーによる会費収入額を正しく記載しなかったというものであり、企業・団体献金とは関係がございません。その上で、政治活動の公明と公正を確保するため、企業・団体献金も含め政治資金の透明性を高める取組は重要であると認識をいたしております。
政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、収支報告書の内容を誰でも簡単に確認できる、誰でも容易に確認できるデータベースの構築に取り組んでまいります。
企業・団体献金に関する規制の強化につきましては、憲法で保障された企業などの政治活動の自由にも関わる問題であることから、その必要性や相当性をよく議論する必要があるというのが我が党の基本的な考え方でございます。
他方、企業・団体献金に対する考え方は各党各会派によって様々であるということもよく承知をいたしておりまして、引き続き、その在り方について真摯な議論を行ってまいります。
消費税率引下げ、そしてインボイス制度の廃止についてのお尋ねを頂戴いたしております。
消費税につきましては、急速な高齢化などに伴い社会保障給付費が大きく増加する中におきまして、全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置付けられておりますことから、政府としてその引下げを行うことは適当ではないと考えております。
インボイス制度につきましても、複数税率の下で課税の適正性を確保するために必要な制度であり、これを廃止することは考えておりません。
インボイス制度に対する御不安、御懸念を抱かれておられる方々もいらっしゃいます。そのような不安などに対しましては、税負担や事務負担を軽減する二割特例などを周知いたしますとともに、事業者からの御相談に引き続き丁寧に対応いたしてまいります。
学校給食費についてでございます。
学校給食費につきましては、低所得世帯では既に無償となっておりまして、その割合は児童生徒の約一四%となっておるところでございます。
今回の補正予算におきまして、現在の物価高などの状況を踏まえ、地域の実情に応じた保護者負担の軽減の観点から学校給食費の支援も行えるよう、重点支援地方交付金を追加しておるところでございます。
学校給食費の無償化につきましては、今年六月に公表いたしました学校給食の実態調査の結果を踏まえ、考えられる課題を整理をいたしてまいります。その際、こども・子育て加速化プランにおきまして児童手当の抜本的拡充や高等教育費の負担軽減を進めているところであるなど、家計を支援する様々な施策を総合的に考慮する必要もあるものと、このように考えておるところでございます。
現在、既に独自の給食無償化を実施している自治体の傾向や、成果の検証状況などについて更なる分析を実施しておるところでございますが、このような分析も踏まえつつ、年末をめどに課題を整理いたしてまいります。
大学の学費値上げを止めるための予算措置についてのお尋ねを頂戴いたしております。
大学の授業料につきましては、関係法令等に基づき各大学の設置者においてこれまでも適切に設定いただいてきたと、かように認識をいたしております。
本年度から授業料等の減額などの対象を拡充するに当たり、支援拡充の趣旨に反するような学費値上げが行われることのないよう、各大学に通知したと、このように承知をいたしておるところでございます。
政府として、ベースとなる授業料減免は講じているところでございますが、仮に各大学が授業料の引上げを行う場合には、併せて大学独自で授業料減免の対象を拡大するなど、低所得世帯の学生への配慮、支援も併せて講じていただきたいと、このように考えております。
オスプレイの配備についてでございます。
昨年十一月に屋久島沖で発生した米軍オスプレイの墜落事故につきまして、事故の状況や原因は明らかとなっており、原因に対応した各種の安全対策の措置を講じることにより、同様の事故の予防や対処が可能であるということでございます。
我が国におきますオスプレイの配備は、災害救援や離島防衛を含みます我が国の安全保障にとって重要な意義を有しており、抑止力、対処力の向上に資するものであります。米軍オスプレイの配備撤回を求める考えや、自衛隊のオスプレイの配備を撤回する考えはございません。
オスプレイの安全性はこれまでも累次の機会に確認をしてきておりますが、引き続き安全確保には万全を期してまいります。
被爆者援護施策及び核兵器禁止条約についてでございます。
原爆被爆者への援護施策につきましては、これまで原爆被爆者援護法に基づき、国の責任において、原子爆弾の投下の結果として生じた放射能に起因する健康被害がほかの戦争被害とは異なる特殊の被害であることに鑑み、高齢化の進行しております被爆者の方々に対する保健、医療及び福祉にわたる総合的な援護対策を講じておるところでございます。
具体的には、被爆者の皆様に対しまして、健康診断の実施、医療費の助成、被爆者の状況に応じた各種手当の支給などの援護対策を実施しており、こうした対策を着実に今後も実施をいたしてまいります。
核兵器禁止条約への対応につきましては、米国との間で拡大抑止の信頼性を確保しつつ安全保障上の脅威に適切に対処していくとの大前提に立ちつつ、唯一の戦争被爆国としてその歴史的責務をどのように果たしていくべきかという難しい課題の一環と認識をいたしております。核兵器のない世界に向けた現実的で実践的な取組としていかなる対応が適当かを予断を持つことなく検証しておるところでございます。
原子力発電と温室効果ガスの排出削減目標についてでございます。
AI時代の電力需要増加が見込まれる中、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素を同時に実現し、エネルギー自給率を高めることが重要であり、Sプラス3Eの原則の下、あらゆる選択肢を確保していく必要がございます。そのため、徹底した省エネルギーとともに、再エネ、原子力など、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源の最大限活用を進めます。
現在、次期削減目標の策定とその実現策につきまして、国の審議会で検討を深めております。エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を目指すとの考えの下、世界全体での一・五度目標の実現に向け、科学的知見やこれまでの削減実績などを踏まえつつ、年内に案を取りまとめ、我が国のネットゼロへの道筋をお示ししたいと考えております。
子供たちへの性加害問題への認識及び子供に対する性犯罪の公訴時効についてのお尋ねでございました。
子供への性犯罪、性暴力は、子供の心身に有害な影響を及ぼし、かつその人権を著しく侵害する極めて悪質な行為であり、断じて許されるものではないと認識をいたしております。
令和五年の刑法等の改正により、性犯罪の公訴時効期間は五年延長され、被害者が十八歳未満である場合につきましては若年者の特性を踏まえて更に延長されたところであり、まずは改正後の規定が適切に運用されることが重要であると考えておるところでございます。
その上で、改正法では、政府は施行後五年を経過した場合に速やかに施策の在り方について検討することとされておるところでございまして、公訴時効の在り方につきましても検討の対象になり得る、このように考えておるところでございます。
以上であります。(拍手)
─────────────