山花郁夫の発言 (憲法審査会)

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○山花委員 はい。
 先ほど小林委員から御質問をいただきました。選挙困難事態ということがなかなか我々としては想定しづらいのではないかというのは、前回申し上げたとおりであります。御指摘のように、そうであるとすると、緊急集会について、重みがそれほど重要でなくなるのではないかという御指摘はそのとおりだと思います。
 ただ、今日、参議院の緊急集会の射程ということで議論されておりますけれども、今日の提出いただいた衆議院事務局の資料でも、解散のときと任期満了のときと二つ挙がっておりますけれども、それ以外にもあり得るのではないかということが考えられます。
 これまで最高裁は、いわゆる一票の格差が争われた裁判で、公職選挙法の定数配分規定全体を違憲であると判断しながら、いわゆる事情判決の法理によって、選挙の効力については維持をするという解決を繰り返してきました。
 しかし、最高裁の大法廷、昭和六十年七月十七日の補足意見で、選挙を無効とするがその効果は一定期間経過後に初めて発生するという内容の判決をすることもできないではないという意見が出され、最近の下級審の判決でも、広島高判の平成二十五年ですけれども、同様のものも現れています。
 二〇一六年まで最高裁判所の裁判官を務められた千葉勝美元判事も、「違憲審査 その焦点の定め方」という著書で、猶予期間付無効判決について検討されています。いわゆる将来効判決が下されたにもかかわらず国会が是正行為を行わないと、その時点の到来とともに議員が存在しないということになりますから、それにより、どうやって対処をするかということについて、一九八五年五月の「法学教室」で佐藤幸治教授が検討しておりますけれども、参議院の緊急集会により暫定的な法改正を行い、それにより総選挙を実施するという方法を示唆しています。
 佐藤教授のアイデアだと、参議院の緊急集会で、当時は定数配分ですけれども、今だと一票の格差になると思います、その格差の是正を行って、その後に衆議院議員選挙を行うということになりますから、こういった可能性があるのだとすると、これは七十日の縛りがあると考えることの方が難しいのではないでしょうか。
 また、事後の同意は遡及しないものと考えますので、ましてや、この是正措置に基づいて選出された衆議院議員が不同意の意思表示をすることは、自らの正統性を否定することになりますから、あり得ないということは付言しておきたいと思います。
 本来、違憲判決が下されるということはあってはならないことですし、ましてや、違憲判決が放置されるなんということはあってはいけないことだとは思いますけれども、実際、合区であるとか定数減などには相当な政治的なエネルギーが費やされて時間がかかることは、私たちが経験していることですので、こうしたことも想定すべきではないかと考えております。

発言情報

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発言者: 山花郁夫

speaker_id: 324

日付: 2025-03-27

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会