森下千里の発言 (厚生労働委員会)
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○森下委員 ありがとうございます。
現状の社会保険料の労使折半、これを私は大変に重く感じています。労使折半によって、社会保険の対象者の人件費は、額面金額よりも実質約一五%から二〇%、これが企業負担増となっているわけなんですが、皆さんよく手取りとおっしゃいますが、実際には見えない報酬がついていると私は理解すべきだと思います。また、ちゃんと労使折半が、企業がやってくださっていることで自分を守ってくれている、そう理解するということも必要なのではないかなと思います。
私は、社会に出てから芸能の仕事をしておりました。芸能というのは、基本はマネジメント契約というふうになり、いわゆる業務委託のような形になります。というわけで、厚生年金に一度も加入したことがなく、私から見ると、誰かがこの厚生年金を払ってくれるなんて、まるで夢のようだなというふうに強く憧れがありました。よくある一階、二階、三階の図解をした部分ですけれども、私は一生二階に上がれないんじゃないかなと思って、残念な思いでした。国民基金に入って二階に上がれるんですよ。けれども、厚生年金というのは自分一人の力で上がることができません。
このような状況の中で、やはり、今既に厚生年金に入っていただいている方に関しましては、企業の労使折半についても理解をしていただきたいなというふうに思っております。また、厚生年金の仕組みと企業負担についての理解、これができていなければ、労働者側もメリットを感じられないと思います。反対に、感じておられる方、最近は、芸能界の中でも、こうした社会保険に対する考え方は随分変わってきていると思っております。例えば労災に入りたいとか、そういったお声も聞こえてきているところでございます。
けれども、一方で、やはり理解していなければ、なかなかこれは、企業と労働者側の相思相愛にならないのではないかというふうに考えております。企業として、これはまた正しく評価をしてもらえなければ、非正規雇用や業務委託の選択に目が向いてしまうのではないかなというふうにも思います。また、消費税負担から見ても、給与は非課税のため、業務委託と比較して実質約一〇%の企業負担増となります。やはり、正規雇用を敬遠しがちになってしまうのではないか、そんな思いもあります。
その状況の中で、まずは、今回の適用拡大について質問をさせていただきたいと思います。今回の年金制度改正では、大きな改正事項が幾つもあると思いますが、被用者保険の重要な取組の一つである適用拡大について考えています。
今回の改正で、五十人以下の企業で働くパート、アルバイトの方についても、週に二十時間以上働けば被用者保険に加入することとなり、年金の増額などのメリットがあります。一方で、中小企業からは、経営が厳しい中で保険料負担が急激に増加するということに対しての懸念が多い、これも私、地元ではよく聞く声であります。
適用拡大の意義、これは強く理解するところでありますが、こうした適用を拡大していくに当たって、中小企業の皆さんへの配慮、これをどうされるのか、御説明いただきたいと思います。