厚生労働委員会

2025-05-23 衆議院 全289発言

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会議録情報#0
令和七年五月二十三日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 藤丸  敏君
   理事 上野賢一郎君 理事 古賀  篤君
   理事 長坂 康正君 理事 井坂 信彦君
   理事 岡本 充功君 理事 早稲田ゆき君
   理事 梅村  聡君 理事 浅野  哲君
      井出 庸生君    井野 俊郎君
      上田 英俊君    勝目  康君
      草間  剛君    国光あやの君
      小寺 裕雄君    後藤 茂之君
      塩崎 彰久君    鈴木 貴子君
      鈴木 隼人君    田畑 裕明君
      田村 憲久君    根本  拓君
      長谷川淳二君    平口  洋君
      深澤 陽一君    福田かおる君
      三谷 英弘君    森下 千里君
      吉田 真次君    若山 慎司君
      池田 真紀君    大塚小百合君
      大西 健介君    酒井なつみ君
      宗野  創君    堤 かなめ君
      中島 克仁君    長妻  昭君
      長谷川嘉一君    宮川  伸君
      山井 和則君    柚木 道義君
      阿部 圭史君    池下  卓君
      猪口 幸子君    福田  徹君
      森ようすけ君    沼崎 満子君
      浜地 雅一君    八幡  愛君
      田村 貴昭君
    …………………………………
   厚生労働大臣       福岡 資麿君
   厚生労働副大臣      鰐淵 洋子君
   厚生労働大臣政務官    吉田 真次君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       巽  慎一君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  森光 敬子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           日原 知己君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  間 隆一郎君
   厚生労働委員会専門員   森  恭子君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十三日
 辞任         補欠選任
  安藤たかお君     鈴木 貴子君
  佐々木 紀君     三谷 英弘君
  長谷川淳二君     若山 慎司君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木 貴子君     井出 庸生君
  三谷 英弘君     井野 俊郎君
  若山 慎司君     勝目  康君
同日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     国光あやの君
  井野 俊郎君     小寺 裕雄君
  勝目  康君     長谷川淳二君
同日
 辞任         補欠選任
  国光あやの君     安藤たかお君
  小寺 裕雄君     上田 英俊君
同日
 辞任         補欠選任
  上田 英俊君     佐々木 紀君
    ―――――――――――――
五月二十二日
 国民を腎疾患から守る総合対策の早期確立に関する請願(上野賢一郎君紹介)(第一二三一号)
 同(眞野哲君紹介)(第一二四九号)
 同(村岡敏英君紹介)(第一三一四号)
 同(関芳弘君紹介)(第一三七四号)
 国立病院の機能強化に関する請願(小宮山泰子君紹介)(第一二三二号)
 同(佐藤公治君紹介)(第一二三三号)
 同(高橋永君紹介)(第一二三四号)
 同(松木けんこう君紹介)(第一二三五号)
 同(志位和夫君紹介)(第一二五〇号)
 同(浅野哲君紹介)(第一二五三号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一二五四号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一二五八号)
 同(白石洋一君紹介)(第一二五九号)
 同(斎藤アレックス君紹介)(第一二七四号)
 同(田中健君紹介)(第一二七五号)
 同(西川将人君紹介)(第一二七六号)
 同(渡辺創君紹介)(第一二八一号)
 同(大河原まさこ君紹介)(第一二九一号)
 同(篠原豪君紹介)(第一二九二号)
 同(村岡敏英君紹介)(第一三一五号)
 同(篠原孝君紹介)(第一三七九号)
 従来の健康保険証を残すことに関する請願(眞野哲君紹介)(第一二四八号)
 同(石川香織君紹介)(第一三七三号)
 パーキンソン病治療研究支援及び医療費助成制度の改善に関する請願(棚橋泰文君紹介)(第一二六二号)
 障害福祉についての法制度拡充に関する請願(西川厚志君紹介)(第一二六三号)
 人権を保障する福祉職員の賃金と職員配置基準を引き上げることに関する請願(斎藤アレックス君紹介)(第一二七三号)
 同(村岡敏英君紹介)(第一三一三号)
 難病・長期慢性疾病・小児慢性特定疾病対策の総合的な推進に関する請願(階猛君紹介)(第一二八〇号)
 同(井野俊郎君紹介)(第一二九三号)
 同(小熊慎司君紹介)(第一二九四号)
 同(吉良州司君紹介)(第一二九五号)
 同(鈴木英敬君紹介)(第一二九六号)
 同(鈴木貴子君紹介)(第一二九七号)
 同(武村展英君紹介)(第一二九八号)
 同(田中健君紹介)(第一二九九号)
 同(角田秀穂君紹介)(第一三〇〇号)
 同(根本拓君紹介)(第一三〇一号)
 同(長谷川嘉一君紹介)(第一三〇二号)
 同(馬場雄基君紹介)(第一三〇三号)
 同(林佑美君紹介)(第一三〇四号)
 同(福森和歌子君紹介)(第一三〇五号)
 同(船田元君紹介)(第一三〇六号)
 同(升田世喜男君紹介)(第一三〇七号)
 同(森山浩行君紹介)(第一三〇八号)
 同(吉田宣弘君紹介)(第一三〇九号)
 同(渡辺周君紹介)(第一三一〇号)
 同(東徹君紹介)(第一三一六号)
 同(池下卓君紹介)(第一三一七号)
 同(池田真紀君紹介)(第一三一八号)
 同(石川香織君紹介)(第一三一九号)
 同(岡田克也君紹介)(第一三二〇号)
 同(小渕優子君紹介)(第一三二一号)
 同(金子恵美君紹介)(第一三二二号)
 同(源馬謙太郎君紹介)(第一三二三号)
 同(酒井なつみ君紹介)(第一三二四号)
 同(佐原若子君紹介)(第一三二五号)
 同(世耕弘成君紹介)(第一三二六号)
 同(長友慎治君紹介)(第一三二七号)
 同(長谷川淳二君紹介)(第一三二八号)
 同(福田昭夫君紹介)(第一三二九号)
 同(藤岡たかお君紹介)(第一三三〇号)
 同(山本大地君紹介)(第一三三一号)
 同(石井智恵君紹介)(第一三三五号)
 同(佐藤英道君紹介)(第一三三六号)
 同(田所嘉徳君紹介)(第一三三七号)
 同(玉木雄一郎君紹介)(第一三三八号)
 同(津島淳君紹介)(第一三三九号)
 同(中曽根康隆君紹介)(第一三四〇号)
 同(福重隆浩君紹介)(第一三四一号)
 同(山井和則君紹介)(第一三四二号)
 同(高橋永君紹介)(第一四〇〇号)
 同(平林晃君紹介)(第一四〇一号)
 保険でよりよい歯科医療を求めることに関する請願(小山千帆君紹介)(第一三七五号)
 同(西川厚志君紹介)(第一三七六号)
 同(藤原規眞君紹介)(第一三七七号)
 同(牧義夫君紹介)(第一三七八号)
 従来の健康保険証を使い続けられるよう求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三八〇号)
 同(石川香織君紹介)(第一三八一号)
 同(市來伴子君紹介)(第一三八二号)
 同(大河原まさこ君紹介)(第一三八三号)
 同(大島敦君紹介)(第一三八四号)
 同(岡田華子君紹介)(第一三八五号)
 同(小熊慎司君紹介)(第一三八六号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三八七号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三八八号)
 同(仙田晃宏君紹介)(第一三八九号)
 同(竹内千春君紹介)(第一三九〇号)
 同(辰巳孝太郎君紹介)(第一三九一号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一三九二号)
 同(田村智子君紹介)(第一三九三号)
 同(長谷川嘉一君紹介)(第一三九四号)
 同(福田昭夫君紹介)(第一三九五号)
 同(堀川あきこ君紹介)(第一三九六号)
 同(緑川貴士君紹介)(第一三九七号)
 同(本村伸子君紹介)(第一三九八号)
 同(柚木道義君紹介)(第一三九九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出第五九号)
     ――――◇―――――
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藤丸敏#1
○藤丸委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省大臣官房年金管理審議官巽慎一君、医政局長森光敬子君、社会・援護局長日原知己君、年金局長間隆一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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藤丸敏#2
○藤丸委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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藤丸敏#3
○藤丸委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。森下千里君。
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森下千里#4
○森下委員 おはようございます。自由民主党、森下千里です。
 今日は年金に関する質問ということで、三十分時間を頂戴しております。精いっぱい質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 さて、今回、五年に一度の年金制度の改正を検討しておりますが、まずは公的年金制度の意義についてお伺いしたいと思います。
 少子高齢化が進んでいく中で、現役世代を中心に、将来、自分は年金がもらえるのだろうかという漠然とした不安があるのは事実だと思います。公的年金制度は、例えば老齢年金では、終身で所定の額を給付する公的な仕組みであり、民間の金融商品では代替できない大切な仕組みであると考えますが、改めて、保険料を支払う側である現役世代の方々が公的年金制度に加入する意義をお伺いしたいと思います。
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鰐淵洋子#5
○鰐淵副大臣 お答え申し上げます。
 公的年金制度は、老齢や障害、死亡によって生活の安定が損なわれることを防ぐため、世代間扶養の仕組みによりまして、賃金や物価の動向に応じた給付を一生涯支給するものでございます。国民生活を支える重要な柱となっております。
 このような役割、機能は、国が運営に責任を持つ公的年金だからこそ果たすことができるものでございまして、将来にわたり現行の社会保険方式による国民皆年金を堅持し、少子高齢化が進む中にあっても、持続可能なものとして国民の皆様の信頼に応えていくことが重要であると考えております。
 今回の法案でも、こうした考え方の下、必要な改正事項を盛り込んでおります。
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森下千里#6
○森下委員 おっしゃるとおりでございまして、まさに一生涯いただける、こんな金融商品は他にはあり得ないというふうに考えております。
 公的年金を始めとする社会保険制度の根幹は、支え合いだと私は思っています。しかし、年金制度がつくられた昭和の時代とこれだけ時代が変わっていく中で、どこまで支え合えるんだろうか、そんなふうにも思っていたりします。
 年金制度は制度として長い歴史を持ちますが、制度開設から、人々の働き方、これもかなり様変わりし、多様化してまいりました。また、ライフスタイルも変わり、考え方も変わってきている。何より、人口増の社会から人口減社会へと変わってまいりました。
 このような社会の中で、年金制度も時代の変化に対応していく必要があると考えます。先ほどおっしゃられたとおりでございますが、持続可能性、これが本当に何より大切だと思いますが、今回の年金制度改正の趣旨をお伺いしたいと思います。
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鰐淵洋子#7
○鰐淵副大臣 お答え申し上げます。
 今回の改正の趣旨でございますが、社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化を図る観点から、働き方に中立的で、ライフスタイルの多様化等を踏まえた制度の構築や、高齢期における生活の安定、所得再分配機能の強化といったことなどを目的としておりまして、様々な改正項目を盛り込む重要な法案となっております。
 具体的な改正項目といたしましては、いわゆる百六万円の壁を撤廃し、より手厚い年金を受けられるようにする被用者保険の適用拡大のほか、就労収入を得ながら年金をより多く受け取れるようにする在職老齢年金制度の見直し、また、iDeCoの加入可能年齢の上限を七十歳未満に引き上げる措置などを盛り込んでおります。
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森下千里#8
○森下委員 ありがとうございます。
 現状の社会保険料の労使折半、これを私は大変に重く感じています。労使折半によって、社会保険の対象者の人件費は、額面金額よりも実質約一五%から二〇%、これが企業負担増となっているわけなんですが、皆さんよく手取りとおっしゃいますが、実際には見えない報酬がついていると私は理解すべきだと思います。また、ちゃんと労使折半が、企業がやってくださっていることで自分を守ってくれている、そう理解するということも必要なのではないかなと思います。
 私は、社会に出てから芸能の仕事をしておりました。芸能というのは、基本はマネジメント契約というふうになり、いわゆる業務委託のような形になります。というわけで、厚生年金に一度も加入したことがなく、私から見ると、誰かがこの厚生年金を払ってくれるなんて、まるで夢のようだなというふうに強く憧れがありました。よくある一階、二階、三階の図解をした部分ですけれども、私は一生二階に上がれないんじゃないかなと思って、残念な思いでした。国民基金に入って二階に上がれるんですよ。けれども、厚生年金というのは自分一人の力で上がることができません。
 このような状況の中で、やはり、今既に厚生年金に入っていただいている方に関しましては、企業の労使折半についても理解をしていただきたいなというふうに思っております。また、厚生年金の仕組みと企業負担についての理解、これができていなければ、労働者側もメリットを感じられないと思います。反対に、感じておられる方、最近は、芸能界の中でも、こうした社会保険に対する考え方は随分変わってきていると思っております。例えば労災に入りたいとか、そういったお声も聞こえてきているところでございます。
 けれども、一方で、やはり理解していなければ、なかなかこれは、企業と労働者側の相思相愛にならないのではないかというふうに考えております。企業として、これはまた正しく評価をしてもらえなければ、非正規雇用や業務委託の選択に目が向いてしまうのではないかなというふうにも思います。また、消費税負担から見ても、給与は非課税のため、業務委託と比較して実質約一〇%の企業負担増となります。やはり、正規雇用を敬遠しがちになってしまうのではないか、そんな思いもあります。
 その状況の中で、まずは、今回の適用拡大について質問をさせていただきたいと思います。今回の年金制度改正では、大きな改正事項が幾つもあると思いますが、被用者保険の重要な取組の一つである適用拡大について考えています。
 今回の改正で、五十人以下の企業で働くパート、アルバイトの方についても、週に二十時間以上働けば被用者保険に加入することとなり、年金の増額などのメリットがあります。一方で、中小企業からは、経営が厳しい中で保険料負担が急激に増加するということに対しての懸念が多い、これも私、地元ではよく聞く声であります。
 適用拡大の意義、これは強く理解するところでありますが、こうした適用を拡大していくに当たって、中小企業の皆さんへの配慮、これをどうされるのか、御説明いただきたいと思います。
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間隆一郎#9
○間政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、今回の見直しでは、今まで以上に小規模な企業を対象といたしますので、企業経営に与える影響や事務負担の増加等も踏まえて、施行までの十分な準備期間の確保や段階的な施行により、必要な配慮を行うこととしております。
 加えて、様々な助成措置等を活用できるよう、関係省庁とも連携して支援体制を整備することなどにより、円滑な施行ができる環境も整備したいと思っております。
 さらに、企業経営に与える影響や事務負担の増加等も踏まえて、事業主の方の事務負担軽減を図る観点から、年金事務所への来所が不要になる電子申請の推進、情報が記載された届け書などを事業所へ送付して、それを確認してお返しいただくというようなターンアラウンド方式、社会保険労務士等の専門家の事業所等への無料派遣などにより、事務負担の軽減にも更に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
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森下千里#10
○森下委員 雇用側である企業を守らなければ、働く場所はなくなります。結果、労働者を守ることはできません。しかも、地方は、中小企業、小規模事業者、そして会社経営の事業者さんも大変に多いというところが事実です。今回の適用拡大で、作業が煩雑になり、また金額、事務負担、これも増えてしまうということは大変に懸念しております。今おっしゃったとおりで、事務負担にもかなり私は配慮が必要なのではないかなというふうに感じております。
 また、既に現在、同じ労働、同じ収入であっても、企業の規模や雇用形態によって保障の差が出るということは、これは現行制度の私は課題であると考えております。更に適用拡大が広がれば、実際には、資金力がある大企業が人材を確保するのに優位になっていくのではないかと懸念をしております。
 私は、地方での暮らしを守る、そのことが何より大切だと思っております。地方は、やはり中小企業、小規模事業者の方が圧倒的に多いです。こうした年金制度も人材確保につながる大切な大切な問題です。私は、中小企業向けの助成がより必要であると思います。とにかく負担を増やさないでほしい、そう思っております。無料の電子申請ツールや手続代行支援を拡充する、こういったことの事務負担も軽減させていただきたいと思いますし、何より、持続可能性と公平性を確保するには、より制度をシンプルにするとともに、心強い支援が必要であると思っております。
 また、被用者保険の適用拡大は、法人だけではなく、個人事業者として事業を営んでいる方にも影響することとなります。具体的には、常時五人以上を使用するとする個人事業者について、これまで業務によっては被用者保険の適用外とする扱いがされておりましたが、今回の改正で非適用業種を解消することとなります。
 ただ、こうした個人事業者は、小規模に事業を営んでいることも多く、昨今の賃上げにより経営的に厳しい状況に置かれていることから、非適用業種の解消に際しましては、個人事業者に影響が出ないようにしっかりと配慮をすべきではないでしょうか。
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間隆一郎#11
○間政府参考人 お答えいたします。
 今回の法案では、御指摘のように、五人以上の従業員を使用する個人事業所について非適用業種の解消を行うことといたしまして、該当する事業所で働く正社員の方も含め、短時間労働者の方も適用対象とすることとしてございます。
 その上で、今回は、施行日以後に新たに開業する事業所については、法律の施行を前提とした対応が可能であると考えられることから、開業後に五人以上の従業員を使用することとなった時点で被用者保険に加入いただくこととしております。
 一方で、施行日時点で既に開業されている個人事業所につきましては、新規事業所と比較して、開業時点では予期していなかった適用拡大に伴う事務負担や経営への影響が生じるため、当分の間は適用対象としないこととした上で、人材確保に積極的な個人事業所が任意でやりたい、適用していきたいというふうにお考えになる場合には、保険料調整制度の対象とするなど支援をしたい、このように考えております。
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森下千里#12
○森下委員 ありがとうございます。
 これまでは事業所側のお話を聞かせていただいておりましたが、反対に、今度は被用者の視点での質問にさせていただきたいと思います。
 今回、被用者保険の適用拡大が進むことで、これまで被用者保険が適用されてこなかった方々が新たに被用者保険に加入し、保険料を負担することとなります。地元では、やはりパート、アルバイトで働く女性も多いのですが、こうした方々の視点に立って、新たに被用者保険に加入することでどのような影響があるのかを伺いたいと思います。
 例えば、夫が自営業等で国民年金の第一号被保険者である場合に、妻がこれまで厚生年金に加入せず短時間で労働していた場合、国民年金保険料を今年度では月に一万七千五百十円負担することになると思いますが、適用拡大によって被用者保険に加入すると、負担はどう変わるんでしょうか。
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間隆一郎#13
○間政府参考人 お答えいたします。
 主に、自営業者や従業員五十人以下の事業所で働かれる単身の方などは第一号被保険者となります。今委員御指摘のように、原則として、定額の国民年金の保険料として月額一万七千五百十円を御負担いただき、その期間は基礎年金となって、基礎年金が受給できるということでございます。
 第一号被保険者の方が被用者保険の適用拡大により厚生年金に加入した場合には、保険料負担が労使折半となります。事業主の方も半分出してくださる。
 具体例で申し上げますと、月額賃金八・八万円で働く方の場合には、本人の御負担は月額約八千百円と半分以下になります。その上で、将来受け取れる年金が、基礎年金に加えて、厚生年金も終身で支給されることになるため、給付と負担、両面でのメリットがある、このように考えております。
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森下千里#14
○森下委員 ありがとうございます。
 では、反対に、夫がサラリーマン等で厚生年金の被保険者であって、その妻が夫の被扶養の範囲内で働いていた場合には、第三号被保険者としてこれまで保険料が生じていなかったところ、被用者保険加入により新たに保険料負担が生じることとなります。こうした方々にはどのような影響があるのか、伺いたいと思います。
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間隆一郎#15
○間政府参考人 お答えいたします。
 今御指摘の、第三号被保険者が被用者保険の適用拡大により被用者保険に加入した場合には、御本人への影響という意味では、将来受け取れる年金が、基礎年金に加えて、厚生年金も終身で支給されるというメリットに加えて、健康保険においても、傷病手当金や出産手当金が受け取れるというメリットもございます。
 その上で、保険料負担につきましては、三号被保険者のときには、配偶者の方が厚生年金の中で概念的にはまとめて御負担いただいているということで、御本人の負担はないわけでございますが、被用者保険に加入いたしますと、月額賃金で八・八万円で厚生年金に加入した場合には、御本人の保険料負担は月額約八千百円となるところでございます。これが新たな御負担となる。
 これに対して、今回の仕組みでは、こういう方も含めて、保険料負担を軽減するような保険料調整制度というのも今回導入させていただきたい、このように考えております。
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森下千里#16
○森下委員 ありがとうございます。
 このように、人によってどういった形になるのかというのは、本当に千差万別というか、ある程度あると思うんですけれども、差が出るなというふうに思います。
 今回の中で、補助金について、これは私、自民党の部会の中でもさんざん申し上げてきたんですが、キャリアアップ助成金について伺いたいと思います。
 キャリアアップ助成金で支援をすると私もこれまで説明を受けてまいりましたが、正直、やや不安が残っています。そもそも、キャリアアップ助成金というのは、働き控えを解消するものが狙いであるというふうに伺っておりまして、今回の年金の適用拡大とは根っこが違うのではないかなと思っており、どこまで対応できるかが正直分からないというところがあります。
 また、これも計画書を提出しなければならないといった煩雑さがあり、事務負担も増えます。また、社会保険適用時処遇改善コースを使うことになるのかなと私もプランを見ながら思っておったんですが、これもワンショットでありますし、労働時間延長プラン、これを組み合わせる等、こういったものがやはり複雑で分かりにくいというところがありまして、こういったキャリアアップ助成金を使用する場合であっても、何を使っていいのかというのをしっかり御指導していただかなければいけませんし、それだけではなくて、本当に大丈夫だということを周知していただきながら、厚労省としてどういったサポートをされていくのか、お伺いしたいと思います。
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間隆一郎#17
○間政府参考人 お答えいたします。
 適用拡大を進めていく上で、ただいま御指摘のキャリアアップ助成金につきましても、使い勝手等を改善しながらしっかり取り組んでまいりたいと思います。
 その上で、やはり企業の方への御支援というのは、本質的には稼ぐ力を高めていくということなんだろうというふうに思います。そういう意味では、生産性の向上等に資する支援を活用いただけるよう関係省庁と連携して取り組んでいきたいですし、それらも、余りにもいろいろなメニューがあって使いづらいというお話もございます。その意味では、経営等相談窓口でよろず支援拠点事業といったようなものもあるというふうに承知しておりますので、関係省庁と連携した取組をしっかりやっていくことが必要だ、このように認識しております。
 それに加えて、先ほど御紹介したような事務的な負担軽減も含めて応援をさせていただきたいと思っております。
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森下千里#18
○森下委員 ありがとうございます。
 まさに、メニューが多過ぎると選べないのはレストランも同じでありまして、できれば簡素化していただきたいというのが正直なところであります。
 また、そもそも、こういったお金に関する制度自体を我々国民がきちんと理解をしていない、又は、きちんと理解をする場が余りなかったというのが正直なところだと思います。
 私は、二十代後半になりますが、ファイナンシャルプランナーの資格を取りました。将来生きていくに当たってお金の勉強はすべきだなというふうに思ったから資格を取得したんですけれども、その当時、共に、もう既に資格を持っていた友人、友達からは、制度を通じて国を知ることができるというふうに言っていただいたのを大変覚えておりまして、制度を知っていれば困ったときにどうにか助けてくれるというふうに、私は、そのときに言っていたことを信じております。国がどんな状況であって、どんな未来を目指しているのか、これはやはり制度を通じても感じることができるというふうに、私も国会に上がらせていただきまして、この七か月間ですが、感じてまいりました。
 しかし、そういった中で、やはり考えるのは、お金について勉強する場が余りにもないということであります。また、別の友人でありますが、こうしたお金の勉強をもっとするべきだろうといって、お金の教養を学べる学校をつくったという方がおられます。私もちなみに通いました。こうした大人になってから本当に必要な税や又は社会保険などの仕組み、これを義務教育の中で学べてもいいのではないかなと私は常に思っておりまして、全体的にもっと我々の、国民の金融リテラシー自身を上げていく必要があるというふうに考えております。でなければ、先ほどから申し上げておりますとおりで、今回のように適用拡大しても、自分がどう変わるのかが分からない、又は、得するのか損するのか、困ったときにどう助かるんだろうか、そういった道を探していくのも難しいのではないかなというふうに感じております。
 また、繰り返しになりますが、反対に、こうした制度が分かれば、労使折半のことが分かれば、社会保険に入るメリットを感じる、働く会社を選ぶ選択肢も変わっていく、そんなことも考えられます。
 そういった中で、少し余談というか回り道になりますが、例えばですが、私は、企業負担分を含めた見える化の給料明細、こういったものを義務化する、導入する。具体的に言うと、労使折半の内容を明示した形式などを制度化するということによって、従業員の方が企業負担の実態を可視化できるようにしていく。こういったことを通じて、保険料についても知る機会を増やすことができるのではないかというふうに思っております。
 再度再度で大変恐縮なんですが、そもそも制度が複雑過ぎるというのは問題であると思いますが、とはいえ、現在の年金制度を周知させることの努力がまず必要だと私は考えています。年金の教養、お金の教養を学べるような機会をつくるということ、学校や大学、企業になってからでもこういったことは可能ではないのでしょうか。
 保険料の仕組みを学ぶプログラムを制度化する、そうしたことや、より周知をしていくことなどを通じて、年金制度に関しましても、金融リテラシーを向上する、保険料への理解を高める、こういったことが必要だと思いますが、厚労省としてできること、また既に取り組んでおられることがございましたら、教えていただきたいと思います。
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間隆一郎#19
○間政府参考人 お答えいたします。
 公的年金は、長生きや障害、死亡という予測することができない将来のリスクに対して社会全体で支える社会保険でございます。積立貯蓄との違いや保険料を納付する意義につきましても、丁寧に説明していくことが重要と考えています。
 こうした観点から、厚生労働省におきましては、若い世代向けの参加型広報としての学生との年金対話集会や、年金制度の意義等を解説する若者向けユーチューブ動画や、これを活用した中高生向け年金教育教材、こういうのを作っておりますし、将来受給可能な年金額を簡単に試算できる公的年金シミュレーター、これもかなりアクセスがございますが、こういったものの取組を進めております。
 さらに、公的、私的年金や資産形成に関する知識を一体的に学べるよう、金融経済教育推進機構等と連携して、年金に関するセミナーなどを実施しております。
 さらには、今開いております年金広報検討会におきましては、学校教育の話がございました、全国家庭科教育協会の先生方にもオブザーバーとして参加していただいて、一緒に考えていきたいと。
 引き続き、分かりやすく正確な年金教育広報に取り組んでまいりたい、このように考えております。
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森下千里#20
○森下委員 ありがとうございます。
 私も、このシミュレーターは何度も何度も使っております。ありがとうございます。
 このようにして、知っていると本当に救われることがあると思いますし、安心することができると思います。ですので、今おっしゃっていた対話集会やユーチューブ、こういったことの周知もしっかりと励んでいきたいですし、私も広報に力を注いでまいりたいというふうに思っております。
 また、このように多くの方が制度をより理解してくださることができれば、私たちの本日のこういった審議も、多くの方からの共感だったり理解が生まれる、そしてすばらしい審議がもっと行われていくのではないかなというふうにも期待をしておるところでございます。
 さて、今回の改正では、遺族厚生年金についても見直しの対象となりますが、制度の見直し内容が受給時点の年齢で異なるので、どういう方に影響が生じるのか、分かりにくいという声も聞きます。
 遺族厚生年金は、夫や妻に先立たれた御高齢の方が生活していく上で重要な収入の柱であり、とても関心が高い事項です。特に、女性は男性よりも長生きするというデータが出ております。地元でも、旦那さんが先に亡くなった方から、私は将来大丈夫なんですかなんという不安の声も聞きます。
 このような中で、遺族厚生年金の支給期間を有期化するという見直し事項がありますが、六十歳以上の高齢になってから配偶者に先立たれた方が遺族厚生年金を受給することになった場合は、今回の見直しの影響を受けるのか、伺いたいと思います。
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間隆一郎#21
○間政府参考人 お答えいたします。
 端的に申し上げれば、今委員御指摘の方については影響はないということでございますが、今回の法案、男女差を解消する観点から、遺族年金の見直しの対象になるのは、二十代から五十代の十八歳未満のお子さんのいらっしゃらない方が対象でございます。制度上の男女差のない六十歳以降の方、それから既に受給権を有している方、二十代から五十代の十八歳未満のお子さんのいらっしゃる方については給付内容が維持される、こうしたことをしっかり広報してまいりたいと思います。
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森下千里#22
○森下委員 ありがとうございます。
 男女差をなくすのは大切なことだなと私も思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、年金制度で、賦課方式による世代間の支え合いということで、次世代を担う子供の育成を支援していくこと、これも大変に重要なことだと考えています。
 晩婚化が進む中で、比較的高齢になってから子を持たれる親、親と言うのもあれですけれども、親御さんもおられたり、また、事情があり、お孫さんを養子縁組にされた方も地元でおられました。こうした御家庭の中で、これから先に、子が成人する前に親が退職等により年金生活に入るケースも想定されます。こうした方々は年金を受給しながら自分の生活と子育ての双方を維持していく必要が生じますが、年金制度として、年金を受給しながら子育てを行う方々への支援を拡充していくこと、これについてお伺いしたいと思います。
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間隆一郎#23
○間政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、子供、子育て支援に関する施策を充実することは重要でございまして、今回の法案は、児童扶養手当や民間企業の扶養手当についての支援などを踏まえまして、年金制度におきましても、子を持つ年金受給者の保障を強化する観点から改善を、制度拡充をしたいと考えております。
 具体的には、現行では第一子、第二子に比べて低額としております第三子以降の加算する額を、第一子、第二子の同額とした上で、加算する額を現行の金額から約二割程度増額をするということを考えております。これは、老齢、障害、遺族、同じでございます。
 また、老齢基礎年金におきましても、一定の納付実績に応じた子の加算を創設するほか、老齢厚生年金において、現行では加算を受けるために必要な厚生年金の被保険者期間が二百四十月、二十年であるところを、百二十月、十年へ短縮する、こういうことを考えているところでございます。
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森下千里#24
○森下委員 ありがとうございます。
 今回の改正でかなり拡充範囲を広げてくださっていてありがたいなと思うのですが、ちょっと欲張ったことを申し上げますと、年金受給開始の年齢が六十五歳、子供が十八歳以下というふうになりますと、四十七歳で子供を授かっていないといけない状況になりますよね。これは男性であれば可能なんですが、実は女性だとなかなか厳しいなというハードルがあるなというふうに感じております。先ほど申し上げたように、男女差をなくすという意味でも、また少し何か違う支援があったらいいななんというふうにちょっと独り言を申し上げて、次の質問に移りたいと思います。
 最後の質問になるかなと思うんですけれども、今、外国人の方が増えてまいりました。国籍要件がないため、外国人でも、住民票があり、条件に該当すれば、年金に加入することとなります。しかし、年金受給資格というのは十年でありますので、十年に満たない場合に帰国されますと、現在は、脱退一時金制度ということで、出国一時金として、支払った分の金額が戻ってくるというふうに伺っております。
 ただ、本当に最近、外国の方は増えておりまして、五年から十年滞在した外国人の割合は、二〇二〇年で約六%でしたが、二〇二三年になりますと約一八%、急激に増えています。また、技能実習制度に代わり、育成就労制度が創設される予定となりましたので、これは三年、五年で計八年と長い時間、外国人の方が滞在するというのが増えるのではないかというふうに考えておりますので、外国人に対する年金について、今回の変更点をまず説明していただきたい。
 もう一つ、これはお互いさまになるんですが、元々、年金制度に似た制度がある国に、例えば一時的な派遣等であって、外国と、年金制度に二重に加入することとなってしまった場合、二重負担になってしまうことがあり得ます。これについてどう対処されるのか、お伺いしたいと思います。
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間隆一郎#25
○間政府参考人 お答えいたします。
 脱退一時金につきまして、改正内容を御説明申し上げます。
 現行制度では、外国人が再入国許可を受けて出国した場合でも脱退一時金の受給が可能でございますが、一時的な帰国の際に受給すると、それまでの年金加入期間がなくなったことになってしまいます。
 このため、今回の法案では、将来の年金受給に結びつけやすくする観点から、再入国許可つきで出国した方には、当該許可の有効期間内は脱退一時金を支給しないこととしております。
 あわせて、今委員御紹介がありました育成就労制度が創設されたことなどを背景として、特定技能と合わせれば八年程度我が国に滞在する方が増加すると考えられますことから、政令での対応でございますが、脱退一時金の支給上限を現行の五年から八年、御本人の保険料八年分を一時金としてお支払いするという形にしたいというふうに考えております。
 また、今、お互いさまの話でございますけれども、保険料の二重負担の解消を図るために、社会保障協定を各国と締結してございます。これについて順次進めているところでございまして、我が国はこれまでに二十三か国と社会保障協定を締結しているほか、一か国と署名済み、五か国と交渉を行っているところでございまして、今後とも、外務省とともに、社会保障協定の締結に向けた取組を一層進めてまいりたい、このように思っております。
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森下千里#26
○森下委員 このように、年金は幅広く保障がされるというふうに承知をしております。けれども、実際には、町というか地元を歩いておりますと、高齢の方からは、こんな金額じゃ暮らせないという厳しいお声も聞きます。そういう声を聞きますと、正直、私たちの世代は本当に大丈夫なんだろうかというふうに思うところもありますので、是非とも、年金に対してやはりもっと皆さんが期待をしていただけるように、分かりやすく周知をしていただくということが大変に重要かと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
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藤丸敏#27
○藤丸委員長 次に、長谷川淳二君。
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長谷川淳二#28
○長谷川(淳)委員 自由民主党の長谷川淳二でございます。
 年金制度改革関連法案に関する質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 早速始めさせていただきます。
 日本の人口一億二千七百万人のうち、令和四年度末現在で約六千七百四十四万人が公的年金制度に加入されています。それに対して、約三千九百七十五万人の年金受給者がおられます。日本の人口の半分が年金加入者、四分の一が年金受給者ということでございます。
 被保険者が、年金加入者が年間約四十一兆円の保険料を納付し、国庫負担の約十三兆円と合わせて、年金受給者に対して年間約五十三兆円の給付が行われています。高齢者世帯の約五割が年金収入だけで生活をされており、高齢者世帯の収入の約六割が年金所得からとなっています。まさに公的年金は老後の所得保障の柱として重要な役割を担っています。
 一方で、年金加入者である現役世代には、先ほど森下委員から話がありましたが、やはり少子高齢化の影響などによって、将来不安とともに、年金制度への不安や不信が根強くあるのも事実でございます。世界有数の長寿国である我が国において高齢期の生活の基本を支えている公的年金制度を、まずは一つは、社会経済の変化に対応した、時代に合った制度にしていくこと、そしてもう一つは、長期的に安定してその役割を果たし続けられるようにすることが最重要課題だと思います。
 その上で、年金加入者、年金受給者の双方の理解をいただくことと同時に、厚生年金保険料は労使折半でございます、事業主に対する配慮も必要でございます。そうした観点から質問させていただきたいと思います。
 まず、本法案の前提となった令和六年財政検証についてお伺いをいたします。
 財政検証の諸前提については、実質ゼロ成長を見込んだ過去三十年投影ケースでも実質賃金上昇率の設定が実際より高くなっているんじゃないか、あるいは合計特殊出生率が直近で更に低下しているのではないかということで、楽観的であるのではないかという指摘がございます。しかし一方で、年金財政に影響を与える要素は、実質賃金上昇率や合計特殊出生率だけでなく、GPIFの実質運用利回りや労働参加率などの要素も重要であると思います。
 令和六年の財政検証の経済前提について、様々な要素を総合的に勘案し、専門家による検討を経たものであり、過去三十年の実績と比べて決して楽観的な前提になっているとは言えないというのが厚労省の説明であると理解していますが、具体的に、GPIFの実質運用利回り、そしてもう一つは労働参加率、三つ目は外国人の入国超過数、それぞれの要素をどのように反映させて全体として妥当な前提となっていると言えるのか、厚労省の見解をお伺いします。
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間隆一郎#29
○間政府参考人 お答えいたします。
 ただいま御指摘のありました財政検証の経済前提のうち、GPIFのまず実質運用利回りでございますけれども、GPIFの運用実績を基礎に保守的に設定する観点から、成長型経済移行・継続ケースは、十年移動平均の上位七〇%をカバーする値にしております。過去三十年投影ケースは、同上位八〇%をカバーする値を基礎に設定しております。かなり幅広く設定しております。
 また、就業率につきましては、独立行政法人労働政策研究・研修機構の労働力需給の推計を基に、成長型経済移行・継続ケースは、女性及び高齢者等の労働市場への参加が進展するシナリオで、過去三十年投影ケースは、女性及び高齢者等の労働参加が一定程度進むシナリオを用いて設定をしてございます。
 さらに、外国人の入国超過数につきましては、国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口において設定されている二〇一六年から二〇一九年の平均値を用いているところでございます。
 その上で、特に人口の前提につきましては、国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口を用いつつ、これについては、出生や死亡、外国人の入国超過の状況などについて幅を持って推計をしている、決め打ちではなくて幅を持って推計している、こういうことでございます。
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