萩生田光一の発言 (文部科学委員会)
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○萩生田委員 おはようございます。自民党の萩生田光一です。
久しぶりに文部科学委員会で質問に立たせていただきました。
我が党では、この問題について特命委員会をつくり、当時政調会長だった私自ら特命委員長になりまして、ここにいらっしゃる多くの我が党のメンバーと共に何度も議論を重ねてきました。
我々は、教師という職業は尊い仕事だと思っています。私、よく申し上げるんですけれども、その先生との出会いは子供たちにとって一生を左右するほど重要な仕事である、そして誰もが一度は憧れる職業が教師である、こう申し上げてまいりました。
では、そんな教師のあるべき姿はどういうものなのか、そしてその姿を実現する働き方、給与や働く時間の考え方も含め、そして、大学での養成問題、教員配置、マンパワーなど、学校全体のトータルパッケージの議論を積み上げてきた経緯があります。
残念ながら、この議論が始まってから報道は、いわゆる給特法に焦点を当てて、これの是か非か、もっと言えば二項対立のような話になってきたんですけれども、これはあくまで令和の学校教育を変える大きな政策の一つのツールでありまして、この法案が通ったからといって全てバラ色になるわけじゃないです。もっと言えば、道半ばで、これだけで終わるわけじゃなくて、これからも現場の改革をしながら子供たちに最良の教育を提供していく、それが我々の使命だというふうに思っております。
担任する子供のことを思って、例えば、同じ答案用紙でも、五分で丸つけが終わる先生もいれば、赤ペンでコメントを入れたり、あるいは大きな花丸を書いたりして励ます、激励をする、そういうメッセージを書く先生方もいらっしゃいます。じゃ、五分で終わることが十五分かかる先生は、これは無駄かといったら、そうじゃないんですね。やはり先生方の子供たちとの寄り添い方の一つの在り方でありまして、我々はそういう仕事の仕方を尊重していきたいというふうに思います。
あるいは、教員の皆さんがいい授業をするために文献をしっかり読み込む。職員室で読んでいたら、これは仕事なんですか、あるいは自分の向上のためにやっている趣味ですか、なかなか区別がつきません。しかし、トータルでそういう力をつけていただくことが子供たちに還元をする教師力になるわけでありますから、私は、例えば学校現場で本を読むことも、ある意味では仕事時間内にあっていいんだと思っています。
区別がつかないこういった時間の在り方をどうやって法律で担保していくのか、また給与で評価していくのかというのが今回の大きな問題だろうというふうに思います。私は、こういう職業だからこそ、教師という職業は、特別な法律、人材確保法で確保されて、そして特別な地方公務員という位置づけなんだと思います。そういった原点にもう一回戻ろうという問題意識で党内議論を進めてまいりました。
私が文科大臣だった令和元年の頃は、給特法の一部改正を行いましたけれども、当時は、学校にはタイムカードもなければ、時間管理という概念がほとんどの自治体でなかったんです。時間外は今よりも多くて、そして、労働基準法の考え方とずれがあると答弁したのは、当時の給特法の仕組みそのものが時間管理の必要性を希薄化していたという認識の下での議論だった、そう思っております。特別法なんですから、考え方に違いがあるのは当然だと思います。
前回の給特法改正後、業務時間の把握が徹底されるようになりました。上限指針の策定に加えて、四十年ぶりとなる小学校の三十五人学級の実現。それから、十年ごとに行っていた教員免許更新制の発展的な解消。小学校高学年では教科担任制を、配置をする強化。また、スクールサポートスタッフ、今では当たり前に使っていただいておりますけれども、当時はこれはまだ非常に人数が少なかったんですが、大幅拡充を進めてきて、その結果、時間外労働は減少してきたと思っています。
しかし、先ほど申し上げたように、道まだ半ばです。今回、地方にも働き方改革のための計画策定などの義務をかけます。首長の総合教育会議にも状況を共有してもらって、地方の教育予算の拡充も考えてもらう。私は、これは、給特法が働き方改革を推進する法律となる抜本的な見直しの第一歩だと思います。
仮に給特法を廃止をしてしまったら、勤務時間や勤務条件をめぐって校長と教師の間で混乱や対立のあるような学校に過ごす子供たちというのは、本当に幸せなんだろうか。時間外勤務命令を出すことができる市町村や校長の懐は全く痛まないのに、自分の権限のないところで給与負担が増えていく都道府県は黙っているのだろうか。あるいは、市町村が残業代を負担するとなりましたら、財政力のないところには教師が行かなくなります。だとしたら、その地域に生まれた子供たちはどうなるのか。親は、豊かな市町村に引っ越しをしよう、そういう決心をするのではないかと思います。
時間外勤務手当ではなく、むしろ給特法の精神を尊重しながら、教師の職責にふさわしいベースアップとして教職調整額を一〇%以上にする、我が党はそういう結論に至りました。
給特法は、命令された業務の時間だけ残業代を払うのではなくて、子供を育てるという教師の裁量を確保し、その職責に対して給料を上乗せして処遇する、まさに特別法です。
そして、今の子供たちにとって、本当に多様化をしている学校。保護者の要求も、我々の子供のときとは比べ物になりません。昨日、ちょうど立川でちょっと残念な事件が起こりました。でも、先生たちは子供を守るのに必死で頑張っていただいたと思います。
小学校では、今、十の教科がありますけれども、内容も高度化をして、子供たちの学び方も令和の時代に合わせて変えていこうという時代に、一人の先生が十教科全て教えられるマルチな人間というのは本当にいるんでしょうかね。鉄棒ができて、そしてオルガンが弾けて、そして英語をしゃべれて、こういう先生方というのは本当にいるのかというふうに考えます。それを考えたら、やはり専科を増やしていく、マンパワーを教育現場に入れていくことは、私は大げさじゃなくて必要なことだと思います。
そうした対応が公立の学校に求められるようになってきている今、特に、様々な課題や障害を抱えている子供たちがとても増えている現状も見過ごせません。一人の先生が三十人を超える子供たちに本当に目配りできる環境ではないのではないかと思っています。それに、社会の側から見たときに、今の学校は昔の学校と違っていて、社会が変わっている中で、学校にみんなが依存し過ぎています。
そんな中で、先生たちは、子供たちのため、歯を食いしばって頑張っていらっしゃいます。先生たちからは、頼むからもっと子供たちに関わらせてくれ、憧れたやりがいのある仕事に、姿にしてほしいという声を聞いてまいりました。だから、少人数学級も進めなくてはいけませんし、専科の教師も必要ですし、スクールサポートスタッフのような人も増やさなくてはならないと思っています。子供の数が減ったから教師を減らす、そんなことを続けていたら、公立学校が教育を支えている地方から真っ先に教師がいなくなってしまうと私は思います。そういうトータルな話が必要なので、何か一つやればいいという話ではありません。
そこで、大臣にお伺いします。
令和の日本型学校教育を実現していくには、トータルで学校を変えていかなくてはなりません。その際、我が党の特命委員会では、令和七年度中に義務標準法改正案を国会に提出をし、令和八年度から中学校の三十五人学級を実現するべきと提言していますが、改めてこの場で今年度中に義務標準法改正案を国会に提出すると大臣から確約をいただきたいと思いますが、いかがですか。