高橋永の発言 (文部科学委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○高橋(永)委員 力強いお言葉、ありがとうございます。
 これまで国際的な研究人材獲得の戦略の必要性について議論してまいりました。ただ、もう一つ、極めて本質的な観点があると思っています。それは、研究者は研究資金や施設の整備だけで動くわけではないということです。彼らが何より重視するのは、政治からの独立性、つまり、科学が自由で真理に忠実であることを保障する制度的な土台です。
 アメリカは、今、トランプ大統領の復権に伴って、科学、学問の軽視、気候変動やLGBTQプラス、多様性といった研究領域への資金削減や、大学への監視の強化をしつつあります。だからこそ、今、米国の研究者が国外移動を検討しているわけでございます。
 しかし、アメリカのこうした政権による露骨な介入が続く中でも、アメリカのナショナルアカデミー、NASは、政府からの独立性を制度的に維持しています。会員は、政府ではなく学術界自身によって選出され、政府はその人事に関与できません。しかし、確固とした制度を持ったNASですら、政権の圧力や予算削減によってその機能や信頼性が試されている状況です。
 学術の独立性という近代国家の常識すら持ち合わせない無知な政権が出現したら、国民に保障されるべき科学の中立性を保つのは容易なことではありません。
 こうした背景を踏まえると、先般、衆議院で通過した日本学術会議の改革法案には重大な疑問を感じざるを得ません。学問の自由とは、単に個々の研究者の権利を守るにとどまらず、学術機関や研究コミュニティー全体が政治的介入から自律的に運営され、自由な発想と批判的精神を保持することを意味するものではないでしょうか。
 そうした前提に立ったとき、今回の日本学術会議改革の法案が結果として学術界の独立性や自由な研究環境を損なうおそれがあるのではないか、学術会議改革の議論の前提として、学問や学術、研究の自由の本質をどのように捉えているのか、文部科学省の率直な意見を、見解をお聞かせください。

発言情報

speech_id: 121705124X01420250528_062

発言者: 高橋永

speaker_id: 25181

日付: 2025-05-28

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会