黒田征樹の発言 (本会議)

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○黒田征樹君 日本維新の会、黒田征樹です。
 会派を代表して、地方税法を改正する法律案等について御質問いたします。(拍手)
 まず、今月十四日、拉致被害者である有本恵子さんの父、有本明弘さんがお亡くなりになられました。心から御冥福をお祈りいたします。
 政府認定の拉致被害者のうち親世代で御健在なのは、横田めぐみさんの母、早紀江さんのみとなりました。拉致問題は何としても早紀江さんの御存命のうちに解決しなければいけません。そんな中で総理が打ち出した北朝鮮との連絡事務所の設置案に関して、めぐみさんの弟、拓也さんは、時間稼ぎにしかならないと明確に反対を表明されました。総理には、御家族の思いに寄り添った判断を求めたいと思います。
 日本維新の会も、微力ながら、あらゆる方策を尽くして、拉致被害者、特定失踪者の救出が実現できるよう、全力を注いでまいります。
 それでは、質問に移ります。
 まず初めに、全国の自治体で問題となっているインフラの老朽化について、総務大臣に伺います。
 先月二十八日、埼玉県八潮市内の県道で陥没事故が発生してから本日で三週間となりました。この事故の原因は下水道管の老朽化と言われておりますが、これは八潮市に限ったことではなく、日本全国どこでも起こり得る問題です。
 埋設から五十年を超え、標準的な耐用年数を過ぎている下水道管は、日本全国で約三万キロメートル、下水道管全体の約七%に及び、八年後にはこれが約九万キロメートルまで膨らむと言われております。
 下水道は市町村や都道府県などが管理することとされていますが、この状況が結果として事故につながったことについて、地方行政を所管する総務大臣はどのような問題意識を持っておられますか。お答えください。
 また、インフラの老朽化は下水道管のみではなく、高度経済成長期に集中的に整備された道路や橋梁、学校といったインフラが整備後五十年を経過し、今後一斉に更新の時期を迎えます。五年後の令和十二年には、半数以上の道路橋が建設後五十年を経過いたします。
 自治体が管理するインフラの更新には地方債を発行することとなりますが、既に市町村の経常収支比率は九割を超え、元利償還金の五割程度を交付税措置したところで、自治体財政の悪化は避けられません。地方財政計画における財政需要の見込みが甘いのではありませんか。お答えいただきたいと思います。
 次に、地方創生についてお伺いいたします。
 昨年末、「地方創生二・〇の「基本的な考え方」」が示されましたが、目新しい問題意識や解決策は見つからず、これではどのように地方の成長力を開花させるのかが分かりません。
 「基本的な考え方」には、政策にKPI、いわゆる数値目標を設定するとの記載がありますが、今までも同様にKPIが設定されてきました。地方創生に十年間で一・四兆円を投じながら、人口減少、東京一極集中に歯止めがかからないのであれば、このKPIが東京一極集中打破という最終目標につながっていないことは明白であります。この問題に対処せず、規模ありきで地方創生の交付金を二千億円に倍増させても、効果は見込めません。
 地方創生担当大臣、今までのKPIの設定方法は適切だったとお考えでしょうか。また、東京一極集中の打破に向けて、国としてどのような成果目標を設定しているのか、お答えいただきたいと思います。
 そもそも、東京一極集中は、政治、経済、文化の中心が東京にあり、アクセスのよさ、ビジネスチャンス、選択肢の多さから人、物、金、情報が集まるという、日本の構造的な問題に目を背けていては解決することができません。段階的に道州制で多極分散を目指すにしても、まずは二極化を実現するため、副首都制定に向けた議論を始めるべきだと考えますが、政府としての見解を求めたいと思います。
 次に、臨時財政対策債について、総務大臣に伺います。
 総務大臣は、地方交付税を受け取っていない自治体、いわゆる不交付団体は、少ないよりも多い方がいいと考えているのか、まず初めに認識を伺いたいと思います。
 令和七年度の地方財政計画では、臨時財政対策債、いわゆる臨財債の新規発行額が平成十三年度の制度創設以降初めてゼロになったこと、我々は非常に前向きに捉えております。今後も、臨財債の新規発行なしで地方財政を維持することができるよう、政府には前向きな努力を求めます。
 一方で、現在、臨時財政対策債の累積残高は四十兆円を超えております。政府は巨額の累積残高にどのように向き合うのか、お答えいただきたいと思います。また、今後、臨財債の残高を現行の水準以上に増やさないよう努力するべきだと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。
 臨財債は、元利償還金相当額に対して交付税措置がされるとはいえ、実態は自治体の借金です。自治体ごとに臨財債の元利償還金相当額を算入した基準財政需要額を基準財政収入額が上回れば、実質的には自治体が自主財源で臨財債を返済しなければいけません。これは、地域経済の活性化により税収増を目指す自治体に対して、不公平な措置ではないでしょうか。
 臨財債は、当初三か年の臨時措置として導入されましたが、現在に至るまで期限が延長され続けております。ある意味、不公平とも言えるこの仕組みを、総務省はいつまでそのままにしておくのですか。お答えいただきたいと思います。そして、今後、借換えを除いて、臨財債の発行を止めるべきだというふうに考えますが、お考えをお聞かせください。
 臨財債の発行が続けられてきた原因は、所得税や法人税、消費税などの一定割合から成る地方交付税の原資が不足してきたことであります。本来は抜本的な対策を行うべきでしたが、政府はこれまで負担の先送りを続けてきました。臨財債の新規発行額がゼロになった今こそ、根本的に法定率を引き上げて、地方の財源を恒久的に確保するべきだと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。
 次に、百三万円の壁に関して、総務大臣にお伺いします。
 この壁を引き上げることは、働き控えの解消、生存権の保障、生活苦への対応など様々な意義があると言われており、我々も前向きに考えております。一方で、控除額の引上げに対する自治体の不安も払拭する必要があります。
 百三万円の壁を引き上げるため、政府は、個人住民税の給与所得控除額を十万円引き上げるとしております。普通交付税を受け取っている交付団体では、この控除の引上げで失った地方税額のうち、単純計算で七五%が普通交付税の形で当該自治体の手に戻ることになりますが、一方、地方税収の減収分を加味しても不交付団体である自治体は、減収分が何らかの形で戻るということはありません。
 政府は、控除の引上げが不交付団体となる自治体へ与える影響、これをどのように考えているのか、お答えいただきたいと思います。不交付団体へのこのような影響により、自治体が産業育成や環境改善など自らの魅力を磨くモチベーションをそぐ可能性も考えられますが、総務大臣はどのようにお考えでしょうか。お答えいただきたいと思います。
 百三万円の壁を百二十三万円まで引き上げるのはあくまで物価対応であり、地方全体として一般財源総額を確保したと総務省からは伺っております。しかし、今後、個人住民税の控除額を引き上げた場合、不交付団体はより大きな減収となり、交付団体と不交付団体で減収の幅に差が生じると思われますが、総務大臣はどのようにお考えでしょうか。加えて、仮に百三万円の壁を政府の主張する百二十三万円から更に引き上げたとして、自治体の財政再建への意欲をそぎ得る臨財債の発行をゼロのまま維持できますか。見解をお伺いいたします。
 一般論として、国が地方税の大枠を左右すれば、自治体が取ることができる政策の選択肢はおのずと狭まります。総務大臣は、税源移譲の必要性についてどのようにお考えでしょうか。税源移譲に向けた総務大臣の決意を伺います。
 次に、特別交付税について、総務大臣に伺います。
 特別交付税は、地方交付税全体の六%を占め、災害復旧や除雪、排雪、防災の備えなどで活用される、なくてはならない重要な制度であります。
 しかし、その算定方法がブラックボックスであると、その批判は絶えません。特別交付税の中には、算定によって自動的に金額が決まるものと、総務省や都道府県が特殊の財政需要を勘案して決めるものとありますが、その額はおよそ半々であると言われております。そして、後者に関して、国会議員が自治体から特別交付税に関する陳情を受け総務省につなぐことも、年度末によく見られる光景であります。
 このように、算定のプロセスが外部から見て分かりづらいことから、令和四年には、徳島県の石井町、板野町、つるぎ町が、特別交付税の減額が不当だとして、県を相手取って訴訟を起こしたこともありました。政府は、都道府県とも連携し、特別交付税の算定根拠の更なる明確化に取り組むべきだと考えますが、大臣の考えをお聞かせください。
 住民の命と安全を守るため、自治体が上下水道や道路の維持費用、そしてインフラを保全する最低限の財源に困らないようにすることは、地方交付税の重要な存在意義です。
 一方、令和七年度の地方財政計画には、二地域居住、関係人口の取組に係る特別交付税措置の創設、ふるさとミライカレッジに係る特別交付税措置の創設、事業承継人材等と地域企業とのマッチングに係る特別交付税措置の創設といった内容が盛り込まれております。
 地域ごとに処方箋が異なる地域活性化のための事業を特別交付税のメニューに盛り込んで国が支援することについて、総務大臣はどのようにお考えでしょうか。そもそも、これらのように地域を売り出す、そういった攻めの事業は、自治体が自主財源で行うべきだと考えますが、総務大臣の見解をお伺いいたします。
 最後に、統治機構改革について、総務大臣にお伺いします。
 人口減少社会を迎える中で、現在の都道府県制度、市町村制度で持続可能な行政運営はできません。実際に、全国の市町村では、周辺自治体に事務委託若しくは周辺自治体と事務組合で賄うなど、フルスペックの行政ができなくなってきております。そんな中で、市町村合併や広域的な財政調整を見据えて、段階的に道州制に向けた議論も始める必要があります。
 先日の総務委員会において、村上大臣は、個人的な見解と前置きした上で、現在千七百四十一ある市区町村の数について、人口が減少していく中で、将来的には三百から四百の市で済む、県庁も要らない、道州制も意味がないと述べられておりました。
 我々は、政府と国会の役割を、外交、安全保障、そしてマクロ経済などに絞り込み、権限と財源を大幅に地方に移譲する道州制を掲げております。その立場から、一層制は、権限、財源共に弱い市が直接中央政府と対峙しなければならず、地方への抜本的な分権が進まないように思われますが、今後の分権の必要性も含め、大臣のお考えをお聞かせください。
 考え方は様々あるにしても、人口減少社会を乗り切るために、都道府県の在り方、市町村の在り方に課題があるというところは一致していると思います。
 そこで、持続可能な日本の統治機構改革に向けて、実効性のある協議体を創設するべきだと考えますが、大臣の見解をお伺いいたします。
 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣村上誠一郎君登壇〕

発言情報

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発言者: 黒田征樹

speaker_id: 2756

日付: 2025-02-18

院: 衆議院

会議名: 本会議