齋藤健の発言 (予算委員会)
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○齋藤(健)委員 是非、産業界との間で溝が生じないように取り組んでいただけたらと思います。
トランプ大統領が最初に当選をした二〇一六年ですが、そのとき、私は農林副大臣をやっていまして、トランプ氏が当選するとは思っていなかったものですから衝撃を受けまして、これから農産物で一体どういうことが起こるんだろうかということを大変危惧をいたしましたので、トランプさんに関する本を読みあさりました。
その中に「トランプ自伝」というのがありまして、これは彼が四十歳のときに生い立ちから何から書いた本なんですけれども、その中で日本のことも言及されています。
何と言っているかといいますと、日本は、何十年もの間、主として利己的な貿易政策でアメリカを圧迫することによって富を蓄えてきた、アメリカの指導者は、日本のこのやり方を十分理解することも、それにうまく対処することもできずにいるというのを四十歳のときに書いていて、私は、この頭の構造は今も変わっていないのではないかなと、日米の経済関係が劇的に変わっているにもかかわらず。
今、彼は、そういう意味では、アメリカのこれまでの指導者ができなかったこの日本への対処というものをやろうとしているのかもしれない。したがって、根が深いなというふうに思います。
しかも、トランプ大統領は、ベッセント財務長官とグリア通商代表を日本の交渉の担当閣僚として指名をいたしました。最強のメンバーを二枚看板で当ててきたということでありますので、アメリカの本気度は極めて高いなというふうに思っています。
私も、自分で、自ら交渉に巻き込まれていた頃に感じていたことでありますけれども、日本の大臣とアメリカの大臣はちょっと性格が違うなと強く思っています。
アメリカの大臣というのは、いわば大統領が依頼者で、大臣はその依頼に応える弁護士みたいな存在だなと思いました。つまり、依頼者が黒であっても白の判決を得るのが優秀な弁護士だということでありますので、大臣は、大統領の言うことをそのまま実現するというのが大臣の仕事みたいに感じてきました。
日本の大臣は、むしろ、日米間で、なぜアメリカの車が日本で売れないのかというのを真面目に考えて対応しようとするんですけれども、向こうは、とにかく大統領の言うことを実現するんだというその一本やりで来ますので、そういう意味では、この交渉というのはタフなものになるんだろうなと思っています。
しかも、トランプ政権の場合は、閣僚にどこまでマンデート、権限が下りているか非常に不明なところがありますので、私は、最後は総理の出番ということに、残念ながら、御苦労をかけるわけですけれども、ならざるを得ないなと思っています。そういう意味では、四月七日の総理とトランプ大統領の電話会談は私は非常によかったなというふうに思っていますので、今後も、例えば、今回、赤澤を行かせるからよろしく頼むねとかいうふうに細かくコミュニケーションを総理と大統領の間で電話で取るようにすることが、トランプ政権の性格を考えると極めて重要なんじゃないかなと思っています。
これから米中の対立が激化する中で、いろいろな影響が出てくるでしょう。アメリカの農産物がどこに行ってしまうのかという問題も出てくるでしょう。それから、米国債の市場にもいろいろな影響が出てくるでしょう。恐らく交渉の過程においてもいろいろな新しい変化が起こってくるんだろうと思っていますので、その都度、そのチャンスをつかんで日本側のカードに繰り入れていく、そういう柔軟な目配りも大切だろうと思っていますので、様々な選択肢を用意しながら、是非、交渉に御関係の皆様には、日の丸を背負っているという意識を片時も忘れることなく、取り組んでいただきたいなというふうに思っております。
関税絡みの質問はこれだけにさせていただいて、最後に、書店問題について一問だけ質問をしたいなと思います。
私は、日本の本屋さんがどんどんなくなっていくということに大変危機感を感じています。過去二十年間で、書店は半減しました。そして、一軒も本屋さんがないという自治体が何と四分の一になりました。我々は本屋のすばらしさを知っています。本屋がいかに我々の視野を広げてくれたか、これがなくなったら大変だなという意識を持っていますけれども、本屋が一軒も存在していない市町村で生まれた子供は、本屋のすばらしさを知らないどころか、本屋の存在すら知らないということで育っていくことになるわけでありまして、これは、私は文化の危機どころか国力の劣化にもつながるのではないかというふうに危機感を持っているので、経産大臣のときにプロジェクトチームをつくって、盛り上げようと思っています。
これは、基本はやはり文化の問題であろうかと思っていますので、書店問題に対する文部科学大臣の決意みたいなものをお聞かせいただければありがたいなと思います。