高良鉄美の発言 (外交防衛委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○高良鉄美君 いろいろな状況分析もあったようですけれども。
次に、この関連で、トランプ大統領は二月二十一日のラジオ番組のインタビューで、ロシアが攻撃したとしたが、侵攻の責任がプーチン氏にあるとの論調にはうんざりしていると憤っています。
ギャバード国家情報長官は、二〇二二年の初めには、ロシアによるウクライナ侵攻はロシア政府の責任によるものではないと主張しております。ウクライナのNATO加盟の動きをめぐってロシアが抱いた正当な安全保障上の懸念をバイデン政権が認識できなかったことが原因だとの見解を示しました。
ケネディ厚生長官は、ウクライナを破壊したのはアメリカだ、バイデンもロイド・オースティンも、アメリカが紛争に関与するのはプーチン政権の交代、軍を疲弊させることだと言っている、これはネオコンが二十年間抱いてきた野心だ、早期解決できた紛争だったのに長期戦にしてしまったとインタビューで述べています。
トランプ政権だけではありません。アメリカの歴代の要人の発言を振り返ってみますと、ソ連封じ込め政策の発案者であると言われていますジョージ・ケナン氏は、一九九七年二月五日付けのニューヨーク・タイムズ紙に寄稿しています。NATOの拡大は、ポスト冷戦時代全体を通じて、アメリカの政策の最も致命的な過ちとなるだろうと指摘し、このような決定は、ロシアの世論の国粋主義的、反西側的、軍国主義的傾向を助長し、ロシアの民主主義の発展を逆行させ、東西冷戦の雰囲気を復活させ、ロシアの対外政策の方向性を我々の望まない方向へと向かわせるだろうと予言しました。
外務省の国際情報局長や大使、防衛大学校教授を歴任された孫崎享さんの著書、「同盟は家臣ではない」というこの本ですね、(資料提示)これを資料の二として配付しています。
八十六ページにあるように、バイデン政権のCIA長官を務めたバーンズ氏は、駐ロ米国大使時代の二〇〇八年二月一日秘・本国宛て電報で、NATOの更なる東方拡大は潜在的脅威と強調しました。彼は、NATOの拡大、特に、ウクライナへの拡大はロシアにとり感情的、神経的問題であり、さらに戦略的考慮がウクライナとグルジアへのNATO拡大の強い反対となっている。ウクライナに関しては、NATO拡大は国を二つに分離し暴力に導き内乱にまで導き、ロシアに介入の決断を迫るものとなると警告しています。
元国務長官のキッシンジャー氏の発言も紹介しています。キッシンジャーは、二〇一四年三月四日ワシントンポスト紙に、いかにしてウクライナ危機を終結させるかを寄稿し、ウクライナはNATOに加盟すべきでないと述べました。
資料二の八十七ページに、ロシアの侵攻は突然生じたのではない、警告されていたのである。残念ながら、日本ではこの問題にはほとんど言及されていないとあります。
アメリカだけではなく、ヨーロッパの首脳からも同様の発言が見られます。
資料三は、二〇〇八年四月のNATO首脳会議で、バルカン三か国の新規加盟を了承し、旧ソ連のグルジア、ウクライナの新規加盟を見送ったという記事です。ブッシュ大統領は、旧ソ連のグルジアとウクライナの加盟を強く主張しましたが、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなど七か国が反対して見送られました。とりわけ、ドイツとフランスは、ウクライナへのNATO拡大によってロシアを刺激することは避けるべきという理由で強硬に反対しています。
岸田内閣は、バイデン政権に同調してロシア絶対悪の一本やりで、グローバルマジョリティーは言うに及ばず、アメリカを始め西側諸国においても、NATO東方拡大がロシアを武力侵攻に追い込んだという見解が決して特殊なものではないことに配慮しませんでした。その結果、バイデン政権が終わり、アメリカにすらはしごを外されてしまいました。
外務省にお尋ねします。
NATO東方拡大がロシアを追い詰めたという意見も決して特殊ではない、つまりアメリカも政権が替わればロシアを非難しないこともあり得ると、あり得ることを外務省事務方は二〇二二年の侵攻当時、侵攻開始当時、総理や外務大臣に情報として入れなかったのでしょうか。客観的な事実のみお答えください。