佐藤正久の発言 (外交防衛委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○佐藤正久君 こういうものは早めに打ち消さないと、どんどん広がるんですよ。この前指摘したように、この青山氏の本は七冊、これが出て、売れて売れまくっているので、また八冊目が出るんですよ。今年は墜落から四十年の節目の年ということで、来月には、「日航一二三便墜落事件 四十年の真実」と、事故でなく事件という表題で、四十年の真実と。放っておくとどんどん広がっていく。結果として、これを信じた遺族が、御巣鷹山の誰でもみんなが通る場所に、自衛隊によって撃墜、殺害された家族と、ああいう慰霊碑も建ててしまったということがあります。
大臣、隊員の名誉というのが一番大事なんですよ。事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えると、こういう厳しい宣誓をし署名捺印をするのは、これは自衛隊だけです。警察、消防よりもきつい、まさに利他の精神、自己犠牲の精神で国家国民を守ると、そういう宣誓をやるのが自衛隊なんです。
防衛大臣、吉田茂元総理は、防衛大学校一期生の卒業生の何人かにこう言ったそうです。君たちは、自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり歓迎されたりすることなく自衛隊を終わるかもしれない、きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない、御苦労なことだと思う、しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡のときとか災害派遣のときとか、まさに国民や国家が困窮に陥っているときだけなのだ、言葉を換えれば、君たちが日陰者であるときの方が国民や日本は幸せなのだ、どうか耐えてもらいたいと言ったそうです。
当時の時代背景もあるんでしょうけれども、私は間違っていると思います。国家国民のために、日本を守るために命を懸ける、そういう自衛隊や警察、消防、海上保安庁のような公安職の方々は尊敬されるべき存在であって、日陰者ではないと思います。
大臣がこの事件について、一二三便について、態度が曖昧なまま、このしっかり対応をしないと、まさに隊員の名誉、こういうものが失われると思います。
なぜ私がここまで言うかというと、私も現役時代、非常につらい思いもしました。イラクに行くときに、まさに家族と隊員の涙の別れ。奥大使、井ノ上一等書記官が、外交官が凶弾に倒れた、それまで一緒に調査していた二人が凶弾に倒れた。国内は、イラクへの自衛隊派遣は反対という世論が沸騰しました。アメリカ兵も殺され、多くの兵が殺されるというときに、自衛隊が初めて危ないところに行き、死人が出るだろうという論調も広まった。
二十一年前の一月十六日、まさに大臣から、長官から部隊の旗をもらい、出発するとき、家族と隊員のしばしの別れの時間は、もう涙です。小さな子供は隊員の迷彩服をぎゅっと握り、そばで奥様は下を向いて泣いている。隊員にも家族がいます。私の嫁も娘も泣いていました。おえつを漏らされて、うずくまって泣いていたお母さんもいました。
その式典の前に長官から、裏門から出ろと言われたんです、裏門から出ろと。正門には反対派がいっぱいいて、憲法違反、自衛隊のイラク派兵は反対、いろいろあるので、もめ事を避けるために裏門から出ろと。これは本当に悔しかったです。
政治の命令で命を懸けて行くのに、まさに宣誓のとおりですよ。湾岸戦争で自衛隊、もう日本は人的貢献をしなかった、お金出して、だけどクウェート政府からは全く感謝されずに、感謝広告、ワシントン・ポストにも日本の名前がなかった。その後、海上自衛隊の掃海艇が、残った危ない、ほかの国が処理できなかったものを処理しなさいと命令が下り、その数年後にまたイラク戦争があった。今度は、陸上自衛隊、航空自衛隊がイラク、クウェートに行けと、政府の命令ですよ。にもかかわらず、裏門から出ろと。こういう政治をやっては私はいけないと思います。
今回の件も、本当に防衛省が手を打たなければ、本がどんどんまた広がる。大臣、今年は墜落から四十年ですよ。そういうときに、今の対応のままで本当にいいのかと。この夏は相当、この本の発売もあり、盛り上がる可能性があります。防衛大臣や南雲統合司令官等に対するこのフェイクニュース、偽情報というのは自衛隊に対する信頼を落としかねない、おとしめる。そういうものがあってもおかしくない時代ですよ。まさに認知戦、情報戦の時代。それを信じた遺族がこういう慰霊碑も建てる、そういう状況になっている。大臣、本当にこのままでいいのかと。
私の質問の要求もあり、防衛省は、御巣鷹山のこの慰霊碑の存在を確認したと聞いています。大臣、このまま放置していいんですか。N総理、自衛隊によって撃墜された。隊員、家族、四十年、この節目の年に多くの方が慰霊登山に行きます。これが間違っているなら何らかの対応を取るべきだと私は思いますが、いかがでしょうか。