山添拓の発言 (外交防衛委員会)

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○山添拓君 日本共産党を代表し、日・フィリピン部隊間協力円滑化協定及び日・イタリア物品役務相互提供協定の承認にいずれも反対の討論を行います。
 日・フィリピン部隊間協力円滑化協定は、日本の自衛隊とフィリピン軍との間で、相互に相手国を訪問し、共同訓練を始めとする協力活動を一層行いやすくするために、訪問部隊が相手国に滞在する際の各種手続や法的地位を定めるものです。
 安保三文書の一つ、国家防衛戦略は、米国のインド太平洋地域における軍事戦略を前提に、中国の対外姿勢と軍事動向を深刻な懸念事項、最大の戦略的な挑戦と位置付け、同志国等との連携の強化を明記しました。この下で政府は、フィリピンに対する政府安全保障能力強化支援、OSAによる警戒管制レーダーの供与等を進め、米比の軍事演習バリカタンに初参加するなど、戦争体制づくりを強めています。
 本協定は、日米同盟を中心に、抑止力強化の名の下に自衛隊の海外活動と外国との共同の軍事活動の更なる強化を図ろうとするものであり、憲法九条に反し、認められません。
 また、本協定は、フィリピン軍の構成員等が公務中に起こした犯罪について、日米地位協定と同様、派遣国に第一次裁判権を与えています。外国軍隊の活動のために重要な国家主権を制限することは認められません。
 加えて、フィリピンは、日本と異なり、既に二〇〇六年に死刑を廃止しており、公務外に日本の刑法下で死刑が科されるような重大な罪を犯した場合、フィリピン側は身柄の引渡義務を負わず、重大な犯罪ほど日本が裁判権を行使できなくなるおそれがあります。極めて不平等です。
 さらに、協定実施のための協議機関である合同委員会は、日米合同委員会などと同様に、議事録さえ公開されないおそれが強く、国民に知らせることなく種々の取決めを行うことになりかねません。
 日・イタリア物品役務相互提供協定は、自衛隊とイタリア軍との間で物品、役務を相互に提供する際の決済手続の枠組み等を定めるものです。日米ACSAなどと同様に、安保法制の下で、平時から集団的自衛権の行使が可能とされる存立危機事態に至るまで、部隊間相互の物品、役務の支援を担保するもので、相手国の艦艇や発進準備中の戦闘機への給油、整備も対象となり得ます。他国の武力行使と一体化した後方支援をも担保する協定であり、憲法九条に違反します。
 イタリアとの間でも、同志国等との連携の強化の一環として軍事協力が強化され、日英と次期戦闘機の共同開発を進めるほか、自衛隊の艦艇や航空機を派遣する共同訓練も増加しています。本協定は、こうした両国の軍事協力を一層加速させるものであり、容認できません。
 以上、討論とします。

発言情報

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発言者: 山添拓

speaker_id: 1521

日付: 2025-06-05

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会