伊波洋一の発言 (外交防衛委員会)

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○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
 会派を代表して、日・フィリピン円滑化協定、RAA、及び日伊ACSAに反対の討論を行います。
 日・フィリピンRAAは、自衛隊とフィリピン国軍の一方が他方の国を訪問して活動する際の手続及び部隊の地位等を相互に定めるもので、日米地位協定の在日基地の規定を除いた、いわゆる訪問軍地位協定です。
 反対の理由の一つは、フィリピン国軍の日本国内における駐留や訓練、とりわけ沖縄における軍事訓練の強度が高まり、それにつれて周辺住民への基地被害が過重になることが懸念されます。沖縄県民は、これ以上の基地負担を拒否します。
 第二に、協定案では、日本とフィリピンが戦略的パートナー国として軍事的な協力を強化することが目指されています。仮にフィリピンと中国との間で南シナ海などにおいて軍事的な紛争が生じた場合、日本の自衛隊の関与が求められかねません。
 第三に、石破総理は日米地位協定を見直そうとしているはずです。私たち沖縄県民は、日米地位協定から生じる航空機騒音や墜落や落下物の危険、女性に対する暴力を含めた米兵の事件、事故など、日常的な基地負担について、幾らでも情報を提供し、日米地位協定改定に向けて協力する用意があります。本協定案は、石破政権の目指す方向とも相入れないものです。
 また、日伊ACSAは、自衛隊とイタリア軍の間における物品又は役務の提供に係る決済手続等の枠組みを定めるものです。
 これらの協定は、安保三文書に基づき同志国との軍事的な連携強化を図るものです。
 安保法制の当時は、日本が戦争できる国になるという危機感が語られていました。これは、どちらかといえば中東や地球の裏側などで、米軍の戦争に日本の自衛隊が巻き込まれるというイメージでした。しかし、岸田政権の安保三文書以降、進んでいるのは、台湾有事という米国の軍事戦略に基づいて、存立危機事態と敵基地攻撃能力がセットになって、日本の自衛隊が台湾海峡の中国軍を攻撃、それによって日中が全面戦争になり、全国の自衛隊基地、ミサイル部隊、弾薬庫が軍事目標になり、日本全土が戦場になるというシナリオです。日本はもはや戦争ができる国というよりは、戦場を引き受ける国になろうとしています。
 日本は、米国ヘグセス国防長官が求めるように、台湾有事において最前線に立つようなことがあってはなりません。安保三文書の路線ではなく、困難な課題や懸案はあっても、日中共同声明や日中平和友好条約など四つの基本文書に基づき、これまで先人たちが積み重ねてきた日中外交の成果に立脚して、中国との対話と交流を中心に外交努力を重ねて、互いに戦争しない日中関係を再構築し、東アジアの平和と安定をつくっていくべきです。
 このことを申し上げ、両協定案に対する反対の討論とします。

発言情報

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発言者: 伊波洋一

speaker_id: 1359

日付: 2025-06-05

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会