永野厚郎の発言 (環境委員会)

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○政府特別補佐人(永野厚郎君) 公害等調整委員会は、公害に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るとともに、鉱業等と一般公益又は他の産業との土地利用に関する調整などを行うことを任務とし、総務省の外局として置かれている委員会でございます。
 当委員会が令和六年中に行った業務について御説明申し上げます。
 まず、公害紛争の処理に関する業務について御説明申し上げます。
 第一に、令和六年に当委員会に係属した公害紛争事件は、調停が二件、裁定が七十三件、義務履行勧告が二件の合計七十七件でございます。
 主な事件としましては、さいたま市の申請人らが、スクラップ加工工場からの騒音によって精神的苦痛を受けたと主張して、当該工場に対して損害賠償を求めた責任裁定申請事件、西宮市の申請人らが、国道及び高速道路から発生している騒音、振動、低周波音及び大気汚染によって健康被害及び財産被害を受けていると主張して、国及び道路会社に対して損害賠償を求めた責任裁定申請事件などがございます。
 また、令和六年中に終結した事件は四十件でございます。
 主な事件としましては、東海市の申請人らが、自動車部品塗装工場から発生している粉じん及び悪臭によって財産被害及び健康被害を受けていると主張して、当該工場に対して損害賠償を求めた責任裁定申請事件などがございます。
 本事件については、専門委員の知見の活用、現地調査等の手続を進めた結果、職権で調停に移行し、当事者間での調停が成立しました。
 そのほか、水俣病損害賠償調停申請事件の調停成立後に症状が進行したとして慰謝料等の増額を求める申請が三件係属し、うち一件について手続が終了しております。
 当委員会は、社会情勢を反映して、多様化する公害紛争への機動的かつ的確な対応と、利用者である国民の利便性の向上を図ることにより、制度の利用の促進に努めております。
 具体的には、手続におけるウェブ会議の活用や現地での審問期日の開催等により利用者のアクセス向上を図ること、事実調査の充実や専門委員の知見の活用等により事案の解明及び判断の精度を高めること、国民や法曹関係者、関係する相談機関への積極的な広報活動により制度に対する周知を浸透させることなどに力を入れており、今後もこうした取組を一層推進してまいります。
 第二に、地方公共団体における公害紛争処理の状況についてですが、都道府県公害審査会等における公害紛争事件は、令和六年には七十三件の事件が係属し、同年中に三十五件が終結しております。
 また、全国の地方公共団体の窓口に寄せられた公害苦情の受付件数は、令和五年度は約六万九千件となっております。
 当委員会は、今後とも、公害紛争処理制度全体としての適切な解決を実現するため、住民に身近な場での解決を担う地方公共団体への情報提供、相談支援などにも努め、緊密な連携を図ってまいります。
 続きまして、鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。
 第一に、当委員会は、鉱業法等に基づく特定の許認可等の処分に不服がある者からの申請について裁定を行い、一般公益や他の産業との調整を図っております。
 令和六年に当委員会に係属した事件は、香川県において、岩石採取業者が行った岩石採取計画の認可申請に対し、岩石採取の権原に関する書面の不備などを理由として処分庁が行った不認可処分について事業者がその取消しを求めた不服裁定申請事件が一件あり、審理手続を進めております。
 第二に、土地収用法に基づく審査請求に対して国土交通大臣が裁決を行う場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。
 令和六年に当委員会に係属した意見の照会等は、同一事案についての百名を超える当事者からの申請を含め百十件であり、全て同年中に処理しております。
 続きまして、当委員会における令和七年度歳出予算案について御説明申し上げます。
 当委員会の歳出予算額は、六億一千万円でございます。
 厳しい財政状況の中、事件処理の迅速かつ適正な解決に資するよう、事実関係を明らかにする事件調査の実施経費として二千万円などを計上しております。
 以上が、令和六年中に行った業務及び令和七年度歳出予算案の概要でございます。
 公害等調整委員会としましては、今後とも、迅速かつ適正な紛争解決に向けて、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 永野厚郎

speaker_id: 25005

日付: 2025-03-11

院: 参議院

会議名: 環境委員会