加田裕之の発言 (環境委員会)
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○加田裕之君 大臣、本当に実態を含めた形での温かい答弁に感謝申し上げたいと思います。
やはり大切なのは種の保存というものをいかにしてやっていくかでありますので、是非そのような観点から言わばフレキシブルにしっかりと前へ進めていただきたいと思います。
続きまして、今日は国土交通省の方から松原大臣官房審議官にお越しいただいております。瀬戸内海の、大阪湾の流域総合計画についてちょっとお伺いしたいと思うんですが、令和四年十月に、全国初となります兵庫県の栄養塩類の管理計画ができまして、豊かな海を目指して沿岸の下水処理場や工場では増加運転に取り組まれております。
漁業関係者からは、その下水処理場の排水口に近い沿岸では、ノリの色落ちが改善したりワカメが繁茂したり、一定の成果が見られているという話を聞いております。
しかしながら、兵庫県の窒素負荷量は一日当たり四十八トンから増えておらず、漁獲量が保たれていた三十年前、平成六年ですけど、九十五トンと比べてまだまだ足りないのが現状です。その結果、沖合漁業の全窒素濃度は、県条例によります下限値〇・二ミリグラム・パー・リットルをはるかに下回り、〇・〇八ミリグラム・パー・リットルになるほど貧栄養が深刻化しているのが現状です。
兵庫県の春の風物詩であるイカナゴについて、令和三年六月の瀬戸法改正時のときには、その漁獲量と栄養塩との関連性は既に解明されておりまして、その後の国、県を挙げた栄養補給を期待しておりましたが、結局、窒素負荷量が大幅に増えずに、今年の大阪湾のイカナゴ漁は禁漁、播磨灘では昨日から、昨日始まりましたけれども、僅かな漁獲しかないという悲惨な状況でございます。
また、イカナゴだけではなくて、沖合では毎年のようにノリが色落ちし、カレイ、エビ、貝などの底物の魚は年々姿を消していっております。さらに、海の栄養不足は瀬戸内海だけでなく、伊勢・三河湾、有明海など、他の漁業関係者からも同じ悲痛な叫びを聞いております。特に、伊勢・三河湾のイカナゴは、平成二十八年から禁漁を徹底しているのにもかかわらず回復しない。なぜか。この主因は、やはり大阪湾、播磨灘と同じ貧栄養であるからであります。
このような事態を招いたのは、私は、水質総量削減制度によって窒素、リンを際限なく減らし過ぎたことが根本的な問題であり、国の政策の転換がうまくいかなかったと言っても私は過言ではないと思っております。
この危機感から、環境省、そしてまた国土交通省、これはもう我々政治家もそうだと思うんですが、まず我々はしっかりとその現状を認識し、自覚し、そしてしっかりとこれを伝えていかなければいけないと思っております。
このため、生物の源である窒素、リンといった栄養塩は汚濁物質から外し、さらに海の基礎生産を担う植物プランクトンが含まれているCODも含めて、改定前に、適正に管理しながら必要に応じて漁獲量が保たれていた三十年前の負荷量へ戻すことができるよう、水質汚濁防止法を一刻も早く見直さなければならないのではないかと考えております。
特に、負荷量につきましては、一県で見た場合、兵庫県の場合は一日当たり四十トン以上の窒素の増加が求められておりますが、既に下水道や工場等での排水処理設備が整っている現状下で、環境省として窒素、リンの負荷量を大幅に増やす施策はあるのか、これは環境省の方にも聞きたい部分もあるんですけれども、これを早急に講じなければ、いつまでも内海生態系が崩壊したままでありまして、有益な水産生物を根絶してしまいかねないと思います。
そこで、令和六年三月に改正されました大阪湾流域総合計画の基本方針に基づいて窒素負荷量を倍増させること、そしてその基本方針では兵庫県の全窒素目標負荷量が一日当たり十五トンから令和三十年目標で二十九トンへと約倍増というのを目指しておりますが、これ一日も早く二十九トンを実現してほしいというのが現場の声でございます。
そこで、貧栄養化の状態について、現状の認識と、そして令和三十年の二十九トンの目標というのではなく、これは一刻も早く、一日も早く目標を達成すべきと考えますが、そのロードマップについてお伺いしたいと思います。