古賀之士の発言 (経済産業委員会)
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○古賀之士君 ありがとうございます。
出版文化産業振興財団の調べによりますと、全国の書店というのは今、一万九百二十七店と、一万一千店ぐらいです。二十年足らずで実は七千七百店も減っているという現状がございます。自治体に、市町村ごとの自治体レベルで書店が、町の本屋さんが一店もないというのも実は結構ありまして、県レベルで見ると二十一県も数えることができるわけですね。その割合、二七・九%です。だからこそ、逆に言うと、経産省さんが町の本屋さん何とか守り育てていかなければならないんだというプロジェクトチームの発足の意味合いも出てくるかと思います。
実は、この発足して、今年の二月の七日、読売新聞さんと講談社さんがこの書店に対する様々な提言を二月の七日に発表しております。提言は全部で十六ページあるんですけれども、例えば、町の本屋さんのためにキャッシュレスの手数料を減免できないだろうかと。やはり、通販などに比べるとポイントが多分付きづらい。実質的にはもう値引きができないこの再販制度の中で、どうしてもポイントをということでやっぱり有利不利が出てくるんじゃないだろうか。あるいは、その提言の中にも、ICタグを書籍に挟み込んでほしい、こういうことで粗利の利益を向上させることができるし、町の本屋さんにとってはなかなか棚卸しもままならない状況だったり、それから、万引きが実は全国で本だけでも百九十三億円の被害に上っているという数字もあるんですね。このICタグを付けることによって、その万引きの防止にもなるんじゃないだろうかというような提言もございます。
後でまとめて武藤大臣に様々なこの観点からの御所見をいただきたいと思っておりますので、今述べさせていただいております。
こういったことも考えると、やはり町の本屋さんを守っていくというのは大変重要なことだと思っております。と同時に、これ様々な観点の中でもう一つあるのは、書店と、それから自治体にはあるもの、これ実は図書館なんですね。ですから、二〇一三年だったと記憶していますが、佐賀県の武雄市で、図書館と、その中に本屋さんであるTSUTAYAさんとそしてスターバックスさんが入ったという、全国でもなかなか初めての試みの図書館がオープンしました。
ここやっぱり驚いたのは、まず、ウィン・ウィンの関係が構築されていると。自治体には家賃が入ってくるんですね。そして、TSUTAYAさんも利益を上げています。驚いたのは幾つもあって、まず、開いている時間帯が朝九時から夜の九時まで、年中無休なんですね。こういう大切な体系ですので入りやすくなる。したがって、実は総入場者が一千万人を超えているんです。
これは具体的に、元この武雄市長だった樋渡さんにもお話を週末、私、お電話でしましたけれども、やはり、これから生き残っていく、書店が生き残っていくための一つの方策としては、こういう図書館とそれから町の本屋さんとの共存というものを考えていく必要は当然あるんじゃないだろうかという御意見でした。
と同時に、私が今思っているのは、その樋渡さんも、まず最初は地元の本屋さんに声を掛けたんだそうです、図書館に入りませんかと。ところが、やっぱりなかなか、規模感ですとか、さらには、いや、元々無料で借りられる場所に行って本が本当に売れるんだろうかというようなこともあって、結局地元の本屋さんは断られたという経緯があったそうです。
ちなみに、でも、これから先は、共存を考えていくのであれば、町の本屋さんにまず声を掛けていくというのは大事なことですし、それから購入もそうです。既にやっていらっしゃる自治体もありますけど、図書館の、購入そのものをしっかり、その流通の経路をもう一度考えていくという考え方もあるんではないかと思っております。
さらに、また読売新聞さんと講談社さんの提言に戻りますが、この中で、私、ほおっと思ったのが、フランスが二〇二一年に若者文化をサポートするカルチャーパス制度というのを導入しております。これ、どういう制度かといいますと、十五歳から十八歳の年齢ごとに、日本円にしておよそ三千二百円から四万八千円を支給して、本屋代に、本代に、書籍代に使ってもらう。漫画の購入費もオーケーです。そのほか、コンサートですとか美術館ですとか、こういったところのチケット代に充てることができる仕組みですね。実際にこれでフランスは書籍の売上げを押し上げて、実は日本の漫画も広く購入されているという結果が出ております。
こういうことは、やっぱりできるのは、今経産省さんが主導しているこういうプロジェクトチームだからこそできるんじゃないかなということも思ったりするわけですね。実際に若者の文化をそうやって底支えする、下支えしていくということで、町の本屋さんも助かる、図書館の利用者も増える、さらに経済的にお金も回っていく、地方創生にもつながっていくという考え方です。
これは、ちょっと町の本屋さんを助けるという意味では別の視点にはなりますけれども、もう一つ驚いたのが、やっぱり自治体によって図書館の規模が全然違いますので、やっぱり知的な格差が生まれているという現実がありますが、先ほど申し上げた佐賀県の武雄市の図書館でなぜこんなに入場者が多いんだろう、トータルでもう一千万人超えているんですよ、多いんだろうなと思ったら、実は、TSUTAYAさんの私、回し者じゃないんですが、TSUTAYAさんのVポイントのカードを持っていると、どこの自治体に住んでいても、働いていても、武雄の図書館から本が借りられるんですよ。したがって、お客さんは、当然持ち帰ったりするのはなかなかできないけれども、でも、本をその場で借りて、スタバでコーヒー飲みながらそれをできる限り読んで、あるいは、場合によっては、読み切れなかった、やっぱりこれ面白いぞと思ったら、その場で買うとかいうような形でうまくビジネスモデルができ上がっているんですね。
こういったことをちゃんとやっぱり踏まえた上で、どんどんどんどん新しいことに取り組んでいただきたいという思いが、せっかくつくっているんですからやっていただきたいという思いがあります。
それで、済みません、この読売新聞さんと講談社さんの提言も是非参考にしていただくことをお願いをしたいと思います。ちなみに、読売新聞といえば、今はホークスの会長ですけど、今日、王貞治さんの八十四回目の誕生日でございます。尊敬する一人でございますので、申し述べさせていただきます。
実は、プロ野球も担当していました、私はアナウンサー時代だったときに驚いたことがあります。番組で、大体複数回、本を出させていただきました。当然ローカルです。福岡の地元の、あるいはできることなら九州ブロックで本が売れてほしいなという、そういう思いです。驚いたことが二つ。
一つは、まずは、一番売れているのは実は本屋さんではなくてコンビニなんですよということでした。コンビニも今、皆さんも行かれてお分かりのとおり、本屋さんが売っている、置いている売場面積がだんだん縮小傾向になってきているんですね。だんだん売れなくなってきているからなんでしょうか。コンビニのいわゆる書籍の売場面積もだんだん狭くなってきている現実があります。
それと、もう一点驚いたのは、福岡で印刷するんです、福岡で作っているので、地元の局でしたから。ところが、一旦取次ぎである会社に、一旦刷った何万冊の本を全部一回東京に送るんですよ。送って、そしてそこから全国のその配送システムの取次店に乗っかって、そしてまた福岡や九州に戻ってくるんですよ。こういう物流システムなんですね。私、ちょっと今確認しそびれているんですけれども、今も続いているという話も聞きました。なぜならば、やっぱり、そういう出版流通の拠点というのはやっぱり東京一極集中でしたし、それから一つ一つ変えづらいというのもあるので、いまだにそういうのが残っていると。
つまり、流通の問題もやはり根底的に考えないといけない時期に今来ているんじゃないかと思います。それは当然、流通の取次店さんも守っていくためにもこれ必要なことじゃないかと思います。いずれこれやっぱり大いなる無駄じゃないだろうかというふうにも思う驚きがありました。
こういったものも是非、経済産業省さんがせっかく立ち上げた書店振興のプロジェクトですので、こういう非効率な部分が残っているのもちゃんと認識していただいて課題に取り組んでいただきたいんですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。