松沢成文の発言 (憲法審査会)

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○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文です。
 久しぶりに憲法審査会に復帰しましたので、よろしくお願いをいたします。
 本日のテーマである参議院の緊急集会について意見を述べます。
 我が党は憲法が定める参議院の緊急集会の意義は理解しておりますが、緊急集会の開催には明確な制約があります。参議院の緊急集会の要件は、衆議院の解散中であること、国家としての緊急の必要があること、そして内閣の求めによることの三つでありますが、それぞれ制限と限界があるのです。
 まずは、長期にわたる対応を想定していないことです。
 衆議院の解散中であるということは、つまり解散中にしか緊急集会が開けないということです。したがって、大規模災害の発生、感染症のパンデミックや、あるいは戦争拡大などの中長期にわたる国家の緊急事態には対応できません。また、衆議院議員が不在となる期間として想定されるのは、解散から選挙までの四十日に加え、特別国会が開かれるまでの三十日を合わせて最大七十日間です。これ以上の長期にわたる期間まで参議院に単独で国会機能を任せるということを現行憲法が認めていると解釈するには無理があります。緊急集会が想定しているのは、国政選挙を通常どおり行える程度の状況、つまり近いうちに国会が開催されることを前提にしています。
 したがって、長期にわたる国家緊急事態が発生し、選挙の適正な実施が七十日を超えて困難であることが明白な場合は、参議院の緊急集会だけでは対処が極めて困難になります。
 第二の限界は、緊急集会の機能です。
 国会法は、内閣が参議院に緊急集会を求めるには、内閣総理大臣から、招集の期日を定め、案件を示して、参議院議長に請求するとされています。加えて、緊急集会において、議員は、その案件に関するものに限り議案を発議することができるとされています。つまり、緊急集会で議員が発議できるのは、内閣の請求の際に総理が示した案件に限られることになります。しかし、長期にわたる緊急事態が発生した場合、対応すべき課題は複雑多岐にわたり、当初想定した案件のみを議論するだけでは対処できなくなることが容易に予想されます。このように、参議院の緊急集会が国家の緊急事態において包括的に対応することは想定されておらず、不可能なのです。
 したがって、これまで述べてきた点を踏まえれば、いかなる緊急事態にあったとしても、国会の機能や二院制という統治機構の大原則を維持して、恣意的な権力の統制を図り、加えて、選挙が実施不可能なことによって国会議員が不在になる事態を避けなければなりません。そのためにも、憲法に新たに緊急事態条項を設ける必要があると考えます。
 そこで、我が党は、国民民主党と衆議院の有志の会との三会派で条文案をまとめています。ポイントは、巨大地震、テロ、パンデミック、戦争など、想定される国家的緊急事態の際にも国民の生命と財産を守るために必要な規定を整備し、議員任期の延長など、国会機能を可能な限り維持できるようにする規定を追加します。
 そして、国会による立法措置を待ついとまがない場合に限って行政権限を一時的に強化する緊急政令、緊急財政処分を規定し、迅速に対応できる仕組みを追加します。
 立憲主義の精神に基づき、こうした条文を憲法に明確に規定し、大規模災害を始め、国家の緊急事態に対応できる憲法体制をつくりたいと考えております。
 是非とも、私たち三党派の緊急事態条項案をこの憲法審査会の審議の俎上にのせていただきたく、会長並びに幹事会の皆様にお願いを申し上げます。
 これまでの衆参両院の憲法審査会における審議の議事録を見てみますと、大政党における衆参両院議員の緊急集会に対する見解が異なり、統一されておりません。一刻も早く党内で統一見解をつくり、この審査会で表明すべきと考えます。
 最後に、我が日本国に迫る国家的危機の発生の可能性がかつてなく高まっています。地震大国日本には、南海トラフ型巨大地震、首都圏直下型地震の切迫性が予測されています。日本のみならず、全世界がコロナ禍の惨事を……

発言情報

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発言者: 松沢成文

speaker_id: 17799

日付: 2025-04-16

院: 参議院

会議名: 憲法審査会