古庄玄知の発言 (憲法審査会)
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○古庄玄知君 古庄です。
憲法五十四条二項は、「衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。」と、これ本文でこう書いています。ただし書で、「但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。」と、こういうふうに書いていまして、これはもう明らかに、衆議院が解散されたときというのが明確に書かれているわけですから、これを衆議院が任期満了になったときとかあるいは緊急事態が発生したときなどにまで拡張するということは、この条文の、明確に書かれているこの条文からして、おかしいのではないかというふうに思います。仮に、そういうふうな根拠に基づいて例えば内閣が緊急集会なるものを開いたとすれば、恐らくいろんな人から訴訟沙汰になって裁判の嵐が降ってくるんじゃないかなというふうに思います。
あと、問題は、「但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、」と書いています。じゃ、この国に緊急の必要とは一体何ぞやということが次の議論になってくると思います。
これは、判断者によって緊急性があるかないかということは違ってくると思うんですね。例えば、ミサイルが一発飛び込んでこない限りは緊急性はないと考えるのか、もっと簡単な、船が近づいただけで緊急性があると考えるのか、判断者によって違ってきます。そのために、この緊急性があるかないかということについて、大体どういう場合は緊急性があるというふうに具体的な例を五個か十個ぐらい挙げて、そのほかこれに類するものというふうに、まあ憲法に書くのが大変ならば国会法か何か、あるいは下位法で緊急事態法とかなんとかというそういう法律を作って、そこで具体的に、こういう場合は緊急事態なんだよというふうに書く必要があるんじゃないかなというふうに思います。
先ほどの話に戻りますが、今、国家緊急事態の場合にどうするかという議論もこの緊急集会に絡めて議論されていますけれども、先ほど言ったように、この憲法五十四条二項を根拠にして緊急事態に対処するということは、これはできないというふうになると私は考えております。
したがって、国家緊急事態については、別個に、憲法上その根拠を求める、そして、じゃ、どういう場合が国家の緊急事態と言えるのか、また、そのときにどういうふうな手続を取って誰がどういうふうな指揮をするのかというのは、新たに憲法上記載しなければならないというふうに考えます。だから、そういう国家緊急事態が発生しないというのであればそれはそれでもいいけれども、国家緊急事態というのが発生する可能性は極めて高いわけですから、そういう場合に備えてこの法律及び憲法を整備しておく必要があろうと思います。逆に、それが権力者の恣意を防ぐことになるのではないかなというふうに私は考えております。
ということで、私の持ち時間になりましたので、これで終わります。