大門実紀史の発言 (国土交通委員会)
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○大門実紀史君 現実には起こり得ません。
なぜならば、例えばこの図で、ちょうど衆議院でもっと具体的な話を米山委員とやられていますよね。例えばこの図でいきますと、区分所有者AさんがBさんにマンションを譲渡したと。Aさんが住んでいるときに共有部分に雨漏りがしたと。で、Aさん含めてマンションの住人が、もう取りあえず急いで自分たちで費用を出し合って雨漏りを修理したと。その後、分譲業者に修理代を請求しようとなったけど、なかなか折り合い付かないまま推移したと。このAさんは事情があって転居しなきゃいけないんで、このマンションをBさんに売ったと。で、Bさんがマンションを買って、Bさんが住んでいるわけですね。で、Bさんが現在の新区分所有者なんですけれども、結局、訴訟が提起されて、裁判になって、勝って修理費用を得たと。そうすると、Bさんにマンションを売ったAさんは既に自分で修理費用を負担していますよねという話ですよね。これを管理人からもらうことができるのかというと、これは、当然承継だと損害賠償権がBさんに移転しているから、Aさんは、払ったんだけども、それを取り戻す、回収することはできないというようなこと、今言ったことを具体的に言うとそういう例でおっしゃっていたんですけど。
これ、普通そうならないですよ。普通、修繕するときは、具体的に、みんなほとんど、どこだってそうなんですけど、共有部分の欠陥について区分所有者が費用を出し合って修理するというのはどんなケースがあるんですか。通常は、共有部分の工事は管理組合が決定して実施している修繕積立金から出されるものです、修繕積立金。これは持っていくことできません。そこから出されたものでありますので、Aさんが後から返してくれというような、そういうことは起こり得ないんですよね、起こり得ないんですね。
仮に考えると、もう管理組合がなくて、何というんですかね、もう自分たちで自費で、修繕積立金をやっていないと、自費で出し合って修繕するというケースがまれにあるかも分かりませんよね。その場合は、次の転売のときにその分、直した分価値が上がるわけだから、転売価格に乗せればいいわけでありまして、そういうレアケースでさえそういうことができるんで、こんな払ったのが返ってこないみたいな例を、あり得ない例を挙げるのはちょっと違うんじゃないかと思うんですよね。
何かいろいろ言われますけど、全部、基本的に欠陥の補修工事の場合は、まず明白な瑕疵や軽微な瑕疵であればもう損害賠償請求する前に業者が直すんですよ、普通は、普通は、明白な瑕疵とか軽微な。なぜなら、そうしないとその業者の信頼が落ちるわけですね。評判が悪くなるんですね。次の仕事来なくなりますので、そういうのは大体普通は応じるんですよね。もし応じないと、争いがある場合、和解交渉になりますよね。で、訴訟になりますよね。訴訟では、かえって訴訟に出た場合は、その訴訟が終わる前に補修を行っちゃうと瑕疵の立証が困難になるため、普通、訴訟になりますと、先に補修を自分たちでやることはあり得ないんですよ。だから、これも実例ないんです、そんなものは。さらに、重大な、新聞にも出るような重大な欠陥の場合は、まさに補修の費用が多額になりますので、こんなの自分たちで負担するなんてことはまたあり得ないわけですよね。
それが現実の世界なんで、そういうあり得ない例を国会で堂々と挙げて、何かもう当然承継やると大変な被害が旧区分者にあるようなことを並べ立てて、むしろ、今の現区分所有者が修繕できなくなるということの方が多大な被害だというふうに思うわけですね。
何でこんな無理な議論しているのかなと思うんですけれど、さっき申し上げましたけど、あり得ない話ばっかり挙げて、当然承継駄目だ、大変だ大変だとおっしゃるんですけれども、これ、やっぱり法務省の頭の中が、現場の実態から出発するんじゃなくて、さきに申し上げましたけど、自分たちの民法解釈を何が何でも堅持したいと。先にその法理論といいますか、皆さんの解釈ありきで、それを正当化するために、今申し上げたようなあり得ない事例あるいはレアケースばっかり並べて、これはできないんだと答弁しているだけじゃないんですか。いかがですか。