国土交通委員会

2025-05-22 参議院 全217発言

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会議録情報#0
令和七年五月二十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     臼井 正一君     宮崎 雅夫君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
    佐々木さやか君     高橋 次郎君
     青島 健太君     嘉田由紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小西 洋之君
    理 事
                朝日健太郎君
                佐藤 信秋君
                森屋  隆君
                安江 伸夫君
                青島 健太君
    委 員
                江島  潔君
                高橋 克法君
                高橋はるみ君
                豊田 俊郎君
                永井  学君
                長谷川 岳君
                宮崎 雅夫君
                吉井  章君
                吉川ゆうみ君
                小沼  巧君
                杉尾 秀哉君
               佐々木さやか君
                里見 隆治君
                高橋 次郎君
                石井  章君
                嘉田由紀子君
                浜口  誠君
                大門実紀史君
                木村 英子君
   衆議院議員
       修正案提出者   城井  崇君
       修正案提出者   森山 浩行君
   国務大臣
       国土交通大臣   中野 洋昌君
   副大臣
       法務副大臣    高村 正大君
       国土交通副大臣  高橋 克法君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       吉井  章君
       国土交通大臣政
       務官       国定 勇人君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        清野 和彦君
   政府参考人
       法務省大臣官房
       審議官      内野 宗揮君
       国土交通省不動
       産・建設経済局
       長        平田  研君
       国土交通省都市
       局長       内田 欽也君
       国土交通省住宅
       局長       楠田 幹人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律案(閣法第三四号)(衆議院送付)
    ─────────────
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小西洋之#1
○委員長(小西洋之君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、臼井正一君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君が選任されました。
    ─────────────
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小西洋之#2
○委員長(小西洋之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省住宅局長楠田幹人君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小西洋之#3
○委員長(小西洋之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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小西洋之#4
○委員長(小西洋之君) 老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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豊田俊郎#5
○豊田俊郎君 おはようございます。久々に国交委員会での質問でございます。
 都市部においてはマンションは国民の主要な居住形態として定着し、生活の基本的基盤となっています。我が国の人口が一億二千六百万人のうち、約一千万人を超える人がこのマンションにお住まいということでございます。しかし、建物と所有者のこれ二つの老いということが叫ばれているわけでございますけれども、その対策は喫緊の課題であると考えています。
 実は私、政治家になる前は土地家屋調査士として様々な不動産に関わりがございまして、その経験の中で所有者不明土地問題の解決の重要性を痛感してきたところでございます。
 国会議員になってからはこのことをライフワークとして取り組み、令和三年には、土地基本法の大改正、あわせて、民法、不動産登記法の大改正などを実現してきたところであります。その中でも、マンションの区分所有者が不明となり管理や再生を阻害する事態は、都会の所有者不明土地問題としていずれ必ず大きな問題になると考えていました。国会議員になった当初から一貫して政府には迅速な検討を強く後押しをしてきたところでございます。
 今回の法案は、マンションの管理の円滑化と再生の円滑化の両面から、民民の法律関係とマンション行政の法律関係のいずれについても様々な新制度を創設するものであり、まさに総合的、抜本的な対策を講じるものであると認識をしております。土地基本法の改正により土地の所有者の管理の責務を定めた上で、民法改正により物権関係の抜本的な見直しを行ったことが、応用的法律関係を定める区分所有法やマンション法に新たな視点を持ち込み、今回の法案の結実をしたものでございます。画期的な内容となっていると思います。
 今回の改正法案は、一つの重要な改正が、建て替えを始めとする区分所有建物の再生の円滑化であります。老朽化したマンションは居住者や近隣所有者にとって危険極まりない問題であり、また町づくりの観点からも問題になるため、建て替えをまず円滑にすることは非常に重要であると考えております。
 しかし、現行の区分所有法では、建て替えを決議することには五分の四の、以上のですね、五分の四以上の賛成多数が必要であり、非常にハードルが高い状況でございます。また、所在が不明な区分所有者がいるとその人は反対者と同じ扱いになるため、そういった人がいるだけで決議は成立しにくくなる状況になっています。大変本当に私のところにもいろんな方々から御相談をいただいているところでございます。
 そこで、改正法案では建て替えを円滑化するためにどのような措置を講じているのか、法務省にお尋ねします。
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内野宗揮#6
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。
 本改正法案におきましては、まず、建て替え決議を含みます全ての決議におきまして、所在等が不明であります区分所有者の扱いについて措置を講じてございます。すなわち、現行の区分所有法の下では、所在等が不明である区分所有者は多数決の母数に算入され、実質的には反対者と同様に扱われるということから、円滑な決議に支障が生ずるおそれがあると指摘されているところでございます。
 そこで、本改正法案におきましては、裁判所の関与の下、所在等が不明な区分所有者及びその議決権を集会の決議から除外するということができることといたしまして、決議の円滑化を図っておるところでございます。
 また、建て替え決議の多数決割合についても措置を講じてございます。これは、まさに委員から御指摘をいただきましたところでありますが、現行の区分所有法におきましては、建て替え決議をするには区分所有者及び議決権の各五分の四以上の賛成が必要とされているということでございまして、この多数決割合を満たすために必要な賛成を得ること、これなかなか容易ではないと。老朽化した区分所有建物の円滑な再生に支障が生ずるおそれがあると指摘をされているところでございます。
 そこで、本改正法案におきましては、建て替えの必要性が高く、反対者の権利の制約を強めることが許容されると考えられる事由がある場合、例えば耐震性が不足しているといったような場合、こういった事由がある場合には建て替え決議の多数決割合を四分の三に引き下げるということとしております。
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豊田俊郎#7
○豊田俊郎君 まさに命に関わる問題でございますので、四分の三と言わず、更に私は推し進める必要があるというふうに思いますけれども、一つの改正が行われたことは大変評価をしたいというふうに思います。
 建て替えなどの再生を円滑にしていくことが非常に重要であることは今の答弁でもお分かりいただいたというふうに思います。マンションの区分所有者は経済力や年齢、生活事情なども様々であり、合意形成の円滑化の取組だけで再生を進めることは大変難しいものと思っております。老朽化マンションの再生を円滑に進めるには、区分所有者の負担軽減を図ることも極めて重要でございます。予算や金融面などでの支援を積極的に行っていくことが必要であると思います。
 そこで、マンションの再生等を円滑に進めるため、予算や金融面などを含めてどのような支援を行っていくのか、これは国交省の御見解を伺いたいと思います。
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楠田幹人#8
○政府参考人(楠田幹人君) お答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、マンションの区分所有者はその経済力や年齢、生活状況など様々であり、老朽化マンションの再生を円滑に進めるためには、区分所有者の負担を軽減し、合意形成をしやすい環境を整えることが重要でございます。
 このため、令和七年度予算で創設をいたしましたマンション総合対策モデル事業を活用し、マンション再生の計画や実施などの取組を予算面から支援をしてまいります。また、住宅金融支援機構による融資を御活用いただくことも可能であり、特に高齢者の方々に対しては、毎月の返済額を金利負担のみとするリバースモーゲージ型の融資を行うことにより負担の軽減を図ってまいります。
 加えて、本改正法案では、十分な保留床を確保し、事業採算性を高めるため、隣接地の権利を再生後のマンションの区分所有権に変換することや、特定行政庁の判断で建築基準法で定める高さ制限を緩和することを可能とする措置を講じることとしております。
 区分所有法の改正による合意形成の円滑化と併せて、こうした負担軽減措置の活用を促すことにより、マンションの再生等が円滑に進むよう、しっかり取り組んでまいります。
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豊田俊郎#9
○豊田俊郎君 とはいえ、このマンションは大変規模が大きいこともございますし、それももちろんそうなんですけれども、大事なことは、日頃からしっかりと管理していくことが重要だというふうに思っております。しかし、多くの人が住むだけに、中には、管理を人任せにしたり、管理組合における意思決定に無関心で、集会に参加しないとか、代理人等によって議決権行使をしないとかといった区分所有者も大変多い、少なくはないというふうに思っております。
 こういった関心なく集会に出席しないような区分所有者は現行法では反対扱いになってしまうが、これに対して今回の法改正ではどのような措置を設けているのか、この辺は法務省に伺いたいというふうに思います。
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内野宗揮#10
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。
 今委員から御指摘いただきましたように、現行の区分所有法におきましては、集会の決議をするために必要な多数決割合は区分所有者全員の頭数と議決権を母数として定められております。そのため、集会に出席をせず、議決権も行使しない区分所有者や、先ほど申し上げましたが、所在等が不明である区分所有者、これ実質的には反対者と同様に扱われることになってしまいまして、必要な決議を行うための支障になっているという指摘がございます。
 そこで、本改正法案におきましては、先ほど申し上げました所在等が不明な区分所有者に対する対応のほか、区分所有権の処分を伴う決議以外の決議、例えば共用部分の管理に関する決議、こういったようなものでありますけれども、これにつきまして、出席者を母数とする多数決によることといたしまして、決議の円滑化を図っているところでございます。
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豊田俊郎#11
○豊田俊郎君 共用部分に対しての管理の決議を出席者の二分の一ということにするということでございますので、このことにおいては一歩前進したというふうに思います。区分所有建物としての意思決定を円滑にすることができるようになるわけで、これは大変意義というか、いい認識、いい改正であるというふうに思っております。
 とはいえですよ、大事なことは、集会に出席しない区分所有者は決議の母数から除外されることになり、今度は決議が成立すればその決議に拘束されることになります。規約の変更なども出席者の多数によりすることができると聞いていますが、区分所有者の権利や義務に大きな影響を与える可能性がありますし、共用部分に大きな変更を加える場合には相当額の費用負担が必要となるわけでございます。そこで、そういった点を踏まえると、やはり区分所有者がしっかりと集会に参加し議論をすることや、参加できないとしてもあらかじめ書面や代理人によって議決権を行使することなど、建物の管理に主体的に取り組んでもらう認識、意識を持ってもらうことが重要であると考えています。
 そういった観点から、今回の改正では何か手当てをして、そのことに対してですね、この改正では何らかの手当てをしているのか、法務省に伺いたいというふうに思います。
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内野宗揮#12
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、区分所有建物を適正かつ円滑に管理をするということをしていくためには、区分所有者に建物の管理に主体的に取り組んでいただく意識を持っていただくということが重要であると考えております。
 そこで、本改正法案では、区分所有者の責務規定といたしまして、区分所有者は区分所有者の団体の構成員として建物並びにその敷地及び附属施設の管理が適正かつ円滑に行われるよう相互に協力しなければならない旨の規定を新設することとしております。
 この規定は訓示的な規定ではありますけれども、法務省といたしましては、区分所有者に建物の管理に主体的に取り組む意識を持っていただけるよう、本改正法案の周知、広報に当たりまして、先ほど委員御指摘の中にもありましたように、書面や代理人による議決権の行使といった仕組みのほかにも、こういった責務規定の趣旨といったことについても説明にしっかりと努めてまいりたいと考えているところでございます。
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豊田俊郎#13
○豊田俊郎君 当時、マンションが盛んに建てられていたときには、四十、五十戸ぐらいのマンションが多かったんですけれども、最近は、まさに高層マンションも含めて、一棟で百世帯、二百世帯という、本当に今まででは想定されていない。で、法律は三十戸、四十戸、五十戸のマンションに対応するような法の立て付けでございましたので、これの、今もう新しい、もうそういう建物は新しいわけですから、その改修とか建て替えというのはよほど先の事情だというふうに思いますけれども、しかし、この問題は必ずやってくる。将来にやっぱり禍根を残さない意味でも、法律の整備というのは私は大変重要だと思っておるところでございます。
 高齢化、高経年のマンションにおいては建て替えが必要なケースも多いため、建て替えを円滑化にすることは大変重要であるわけですが、各区分所有者において管理に対する意識をしっかり持ってもらった上で、日常的な管理をしっかり行ってもらうことも重要で、先ほど申し上げましたとおり重要ですが、この管理と再生の円滑化は両輪でこそその効果を最大限に発揮するものと考えています。
 他方で、昨年の元旦には能登半島地震が発生しました。そのほかにも、南海トラフ地震での大規模地震へのこれ注意の呼びかけがございました。臨時情報が発令されたところでございます。加えて、首都直下型地震の発生の可能性が高まっていることも指摘をされております。このことは、先ほど申し上げました劣化とは別の問題であるというふうに思います。
 我が国は地震大国であると言われてきましたが、これまで大規模な地震の発生可能性が高まっている情勢というのはこれまでにない状況ではないかなと思います。地震が発生すれば、建物は大きな被害を受けることになります。居住者のほか、近隣住民にも被害を生じさせかねない、そういった意味で、日常的な管理や大規模修繕などをしっかりやっていくことが日々行う防災としての重要な点であると思います。
 万一、建物が被害を受けてしまった場合には、平時よりももっと円滑に建物を再生することができるようにしていくこと、ですから、老いで、またその建物が老朽化によって建て替えを迫られる場合と、今回は地震や他の災害によってその建て替えや改修が迫られる、この二つのケースがあるわけでございますけれども、そのような観点から、今回のこの改正案では、大規模な災害が発生した場合に特化して再生の円滑化を図るような措置がこれ講じられているのか、その辺を確認したいというふうに思います。法務省から答弁願います。
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内野宗揮#14
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。
 現行の被災区分所有法におきましては、政令で指定された災害により区分所有建物が大きな被害を受けた場合に、建て替え決議を始めといたします現行の区分所有法の各種決議につきまして、多数決割合を引き下げると、こういうことがされておりません。
 しかし、大規模な災害が発生をし、区分所有建物が大きな被害を受けたという場合には、区分所有建物の内外の住民等に危険を及ぼすおそれがございます。その復旧復興を迅速に図る必要性が高いにもかかわらず、被災した区分所有者がその区分所有建物を離れて生活するようになるなどいたしまして、迅速な合意形成が難しくなるということが想定されるところでございます。
 そこで、本改正法案におきましては、政令で定める災害により被災した区分所有建物に関する建て替え決議などの各種決議につきまして、政令の施行の日から起算して六年を超えない範囲内で政令で定める期間を経過する日までの間にされるものに限りましてその多数決割合を三分の二に引き下げるということとして、円滑な復興を促すこととしているところでございます。
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豊田俊郎#15
○豊田俊郎君 分かりました。
 被災区分所有法において、建て替えなど再生に関する議決の多数決割合が大きく引き下げられるということでございます。かつ、議決可能期間もしっかりとこれは確保されているということであるというふうに思います。
 しかし、しかしなんですけれども、被災区分所有法が適用されるためには、発生した被害が政令で指定される必要がございます。この政令の指定に当たっては建物の被害状況などを考慮するのではないかとも思いますが、実際に被災地の復旧や復興において重要な役割を果たしているのは、これは現地の自治体なんですね。法律じゃないです、現地の自治体なんです。現地の自治体から被災区分所有法の政令の指定の要望があった場合にはこれをしっかりと重んじる必要があると思いますが、ここも法務省の考え方をお聞きしたいというふうに思います。副大臣の答弁を。
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高村正大#16
○副大臣(高村正大君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、被災区分所有法の規定が適用されるためには、区分所有建物等が政令で指定された災害により滅失等したことが必要とされております。
 政令による災害の指定がされるかどうかは、被災地の区分所有建物の被害状況や自治体からの要望等を踏まえながら、被災区分所有法に定める特別の措置の適用が被災地の健全な復興に資するかどうかという観点から判断されるものと考えております。
 法務省といたしましては、本改正法案の施行後、運用状況等を注視するとともに、被災地に寄り添う観点から被災地の区分所有建物の被害状況や自治体からの要望といった現場の声をしっかりと把握するよう努め、被災地の健全な復興を促す観点も踏まえ、適時適切に対応していきたいと考えております。
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豊田俊郎#17
○豊田俊郎君 まさしくそうだというふうに思います。これからいつ起こるであろう地震に、やっぱり自治体とのその連携というものが大変重要になってくるというふうに思います。
 最後にします。マンションの政策に携わる地方公共団体の取組について伺います。
 マンションは、その規模などを踏まえて、外壁の剥離等が生じた場合には周辺地域の住民へ与える影響が大変多いわけです。マンションが空き家化し、除却等の行政代執行が必要な状態になると、財政面を含め地方公共団体の負担は計り知れないことから、こうした状態になる前に早めに能動的な働きかけを行うことが重要と、あると考えますけれども、国交省に伺いたいというふうに思います。
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楠田幹人#18
○政府参考人(楠田幹人君) お答えをいたします。
 マンションは私有財産でございますので、区分所有者の責任で適切に管理をしていただくということが基本となるわけでございますが、御指摘のとおり、区分所有形態という特殊性や管理不全となった場合の周辺への影響の大きさ、さらには行政代執行が必要となった場合の地方公共団体の負担の大きさなどを踏まえますと、地方公共団体がマンションの管理や再生に積極的に関与し、管理組合の取組をしっかり支援していくことが重要であると考えております。
 このため、本改正法案におきましては、地方公共団体からの要望も踏まえまして、地方公共団体が所在不明の空き室の状況なども含めましてマンションの管理状況などを適切に把握できるよう、報告徴収等を行える措置を講じますとともに、危険なマンションに対する指導、勧告や、地方公共団体等が裁判所に申し立て、その選任する管理人に管理不全の居室などを管理させる制度を創設するなど、地方公共団体がマンションの管理や再生に積極的に関与するために必要な措置を講ずることとしております。
 これらの措置の活用により、マンションの適正な管理や円滑な再生に向けた取組がより一層進むよう、地方公共団体の御意見も引き続き丁寧にお伺いをしながら、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
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豊田俊郎#19
○豊田俊郎君 今回の能登半島地震でも大きな家屋の崩壊があったわけでございますけれども、幸いにして、今回は能登半島には区分建物がなかったと伺っております。これが都市部であったとするならば大きな被害、また、今回の法整備が私は大きなその建て替えなり改修に役割を果たすというふうに思っております。
 ここは、最後の最後なんですけれども、地方公共団体が報告徴収や勧告、財産管理制度の申立てなどを適切に講じるためには、地方公共団体に対する私は丁寧な支援が必要だと考えております。予算面も含めて、こうした積極的な対応を行う地方公共団体に対してどのような支援を行おうとしているのか、ここは、国交省副大臣の答弁ですかね、是非いい答弁をよろしくお願いします。
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高橋克法#20
○副大臣(高橋克法君) お答え申し上げます。
 地域のマンション政策を担う地方公共団体の取組が実効性のあるものとなるように、地方公共団体に対して様々な面で支援を行うことは大変重要なことだと認識しています。
 このため、地方公共団体において、新たな業務の的確かつ効率的な実施や、それを担う人材の育成が可能となりますように、危険なマンションに対する報告徴収や指導、勧告を行うに当たっての判断要素などをまとめたガイドラインの作成でありますとか、地方公共団体の職員向けの研修、説明会の開催などにまずは取り組んでまいります。
 また、本改正法案では、区分所有者の意向把握や合意形成の支援等を行う民間団体をマンション管理適正化支援法人として登録できる制度を創設することとしており、地方公共団体がこうした法人の協力も得ながら地域全体で管理組合の活動を支援できる体制の構築を進めてまいります。
 さらに、令和七年度予算において創設をいたしましたマンション総合対策モデル事業を活用しまして、マンションの管理状況等の把握や管理組合の合意形成のための専門家の派遣などに取り組む地方公共団体を予算の面からも支援してまいります。
 今後も、この新たな制度の実施状況等を丁寧に把握をしながら、地方公共団体の取組を積極的に支援してまいりたいと思いますので、現場に最も精通した豊田委員におかれましては、これからも御指導、御指摘のほどよろしくお願い申し上げます。
 以上です。
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豊田俊郎#21
○豊田俊郎君 いや、本当に、栃木県でも、高根沢にはマンションあるかどうか分かりませんけれども、多分、宇都宮には相当な数があるというふうに思います。また、私の地域もそうなんですけれども、一気にベッドタウン化したときに、住宅公団が建てた住宅も、賃貸の部分と分譲をしたマンション、これ二通りございますけれども、本当にこの分譲したマンションについては建て替えが難しい、また大規模改修が難しいと言われているわけでございますけれども、私としては、引き続き関係者間で連携して、マンションの適正管理や円滑な再生に向けた取組、そして、予算化をして支援をするということでございますけれども、その金額に対しても、十分とは言わないまでも、やっぱり衣食住の住ですから、ここはしっかりした国の関与が今後とも必要になってくるというふうに思います。そのことを期待して、私の質問を終わります。
 以上です。ありがとうございました。
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森屋隆#22
○森屋隆君 立憲民主・社民・無所属会派の森屋隆でございます。
 約二十年ぶりとなる区分所有法の改正も含まれる本法律案は、今後、老朽化したマンション等の増加が見込まれる中で、これらの適切な維持管理、そして建て替え等、今ありましたけれども、この建て替え等の促進を図るものと承知をしています。
 何点か質問をさせていただきます。
 まず、この老朽化マンションは増加している一方で、マンションの建て替え等の実績は令和六年四月一日までの累計で二百九十七件、約二万四千戸であり、また、マンションの敷地売却の実績は累計で十一件、七百戸にとどまっています。
 まず初めに国土交通大臣に伺いますが、このような状況において、本法律案で措置されるこの施策により、マンションの再生等がどの程度進むのか、想定しているのか、このことについて伺いたいと思いますし、また、建て替え等の実績が少ない要因として、今も豊田先生の方からありましたけれども、合意形成の難しさが挙げられています。
 本法律案では、一定の条件に該当する場合には建て替え決議等の多数決割合の緩和をする措置のほか、裁判所により所在不明とされた区分所有者を決議の分母から除外できるといった措置を講じることとしています。しかし、この合意形成をしやすくするだけでは、私は、マンションの再生は十分に促進されるものではないんだろうと、こんなふうに思っています。
 マンションの建て替え等が進まない最大の要因は、区分所有者の費用負担に問題があると、こういうふうに考えています。マンション建て替え事業の実施に当たって必要となる区分所有者の負担額は、近年増加傾向にあります。平成二十九年から令和三年までのこの事業における平均負担額は二千万円近くと、高騰、高額になっています。一方で、築年数が古いマンションほど高齢世帯主の住戸の割合が増えている傾向にあります。高齢者の中には、高額な費用の捻出ができない方も多くおられます。このような方は、建て替えにどうしても反対せざるを得ない、こういった状況があるんだろうと思います。
 建て替え費用等の負担が難しい居住者であっても安心してマンションに居住できるための財政的支援を講じる必要があるのではないかと、こういうふうに考えております。併せてこれについても国土交通大臣のお考えを伺いたいと思います。よろしくお願いします。
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中野洋昌#23
○国務大臣(中野洋昌君) 森屋委員にお答え申し上げます。
 質問二点あったかと思いますので、二つお答えをさせていただきます。
 委員御指摘のとおり、まさにマンションの再生等を進めるためには、一つは合意形成の促進ということであるんですが、もう一つはやはり負担軽減、保留床の確保等による負担軽減に取り組むことが重要であるというふうに考えております。
 どのくらい進むのかというところでございますが、本改正案におきまして、建物、敷地の一括売却等を多数決議で行うことや、耐震性が不十分等の場合に多数決要件を更に緩和をすること、あるいは隣接地の権利を再生後マンションの区分所有権に変換をすること、こうしたことを可能とすることによりまして、施行後五年間でマンションの再生等の件数を累計一千件まで増加をさせるということをKPIとして設定をさせていただきました。
 このペースでマンションの再生等が進めば、十年後には外壁剥落等の危険があるマンションをおおむね解消できる状態になるというふうに考えておりますので、この目標の達成に向けまして、関係者と緊密に連携をして取組を進めてまいりたいというふうに思います。
 もう一つの御質問の、マンションの再生等に際しまして、費用負担が難しい区分所有者等であっても安心して再生等の取組に御協力をいただけるように、本改正法案による制度的な措置もあるんですけれども、あわせて、委員御指摘のとおりの、予算や金融の面からも支援をしてまいりたいと考えております。
 令和七年度予算におきまして創設をしましたマンション総合対策モデル事業を活用しまして、マンションの建て替えや一棟リノベーションなどの計画あるいは実施などの取組を、これは予算面から支援してまいりたいと思います。さらに、住宅金融支援機構による金融面の融資を御活用いただくというところと、特に御指摘の収入面で不安を抱える高齢者の方々に対しましては、毎月の返済額を金利負担のみとする、今リバースモーゲージ型の融資も行っております。こうした取組で費用負担の軽減も図ってまいりたいと思います。
 引き続き、関係団体、現場の方々のお話を丁寧に伺いまして、制度、そして予算や金融、税制などあらゆる政策ツールを総動員して、マンションの円滑な再生等に向けた取組をしっかりと進めたいと考えております。
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森屋隆#24
○森屋隆君 千件のKPIということで目標値があるということでございますから、関係するところと連携をしていただいて、是非この目標値に達成していただいて、建て替え等々を含めて行ってもらいたいと思っていますし、また、少し安心しましたけれども、その予算面だとか融資、あるいは高齢者ですよね、やはり高齢者の方が、言葉が適切かどうか分かりませんけれども、あと何年住むのか生きるのか分からない中で、やっぱり高額の負担というのは難しい状況があるかと思いますので、そういったところの御配慮もいただければと、こういうふうに思っています。
 次に、マンションの、本法案のある意味肝でもありますけれども、この共用部分に関わる損害賠償請求権等の行使の円滑化について伺いたいと思います。
 分譲マンションでは、この共用部分について瑕疵があり、各区分所有者がその損害賠償請求を別々に行ったとしても、この賠償金はそれぞれの当然持分割合になるため少額にとどまると思っています。そうしたことによって、この瑕疵の十分な補修ができない場合があります。このため、現行の区分所有法では、管理者は共用部分について生じた損害賠償金等の請求及び受領について各区分所有者を代理し、各区分所有者のために訴訟追行することができるとされています。
 他方で、裁判例には、この共用部分等に関わる請求権に生じた後にこの区分所有権が譲渡された場合には、旧区分所有者との関係だけでなくて、現に区分所有者である者との関係においても管理者による訴えが不適法となるとのこの取扱いをしたものがあるというふうに聞いています。これにより、管理者が共用部分の瑕疵を補修するための費用を得られず、対策を講じるのが難しい状態になっています。
 そこで、本法律案では、区分所有法を改正し、管理者は、共用部分等に関わる請求権を有する者が区分所有権の譲渡により区分所有者でなくなった場合であっても、その旧区分所有者を含めてこの共用部分等に関わる請求権を有する者全体を代理することができることとしています。しかし、本法律案では、これに加えて、別段の意思表示をした旧区分所有者については、管理者はこの者の代理はできないこととしています。これでは、この旧区分所有者が代理を拒んだ場合には瑕疵の補修に必要な損害賠償金の請求を十分に行えないような状況が発生するんだと、こういうようなおそれがあると思います。
 この別段の意思表示をした旧区分所有者をこの代理対象から除外した理由、これは何なのかということで、これは高村副大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
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高村正大#25
○副大臣(高村正大君) お答え申し上げます。
 本改正法案では、管理者は、共有部分等について生じた損害賠償金の請求権を有する旧区分所有者を代理等することができるとしつつ、旧区分所有者が別段の意思表示をした場合には当該旧区分所有者を代理等することができないとしております。
 旧区分所有者は、現区分所有者と異なり、規約の変更や集会の決議に参加する立場にないため、管理者の代理権の制限を提案することができず、また、集会の決議による管理者の解任や裁判所への解任請求をすることもできません。
 このように、旧区分所有者には管理者の監督方法がないため、法律で一律に管理者による代理等を強制することが適当でないと考えられました。そこで、旧区分所有者は別段の意思表示をすることができることとしたことでございます。
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森屋隆#26
○森屋隆君 やはり問題は残るのかなと、こういうふうに思っているんですけれども、そういった観点でもう一つお聞きをしますけれども、一部の団体においては、この旧区分所有者から新区分所有者へ所有権が移転する際に、損害賠償請求権も新区分所有者に当然移転されるべきと、こう主張がされております。
 本法律案が提出されるこの過程において、区分所有法制のこの見直しを要する要件というんですかね、要綱の答申した法制審議会の部会においても、この当然承継について議論があったものと承知はしているんですけれども、具体的にどのような議論があって当該規定を改定案に設けないこととなったのか、これについてもお聞かせをいただきたいと思います。
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内野宗揮#27
○政府参考人(内野宗揮君) お答え申し上げます。
 法制審議会区分所有法制部会におきましては、共用部分等について生じた損害賠償金に関する請求権の行使の円滑化について調査審議が重ねられております。
 同部会におきます議論を踏まえまして、事務局案といたしまして、当該請求権につきまして、管理者は区分所有者及び旧区分所有者を代理等することができることとしつつ、今、副大臣からも申し上げましたとおり、別段の意思表示をした旧区分所有者は代理等の対象外とする案が提案されたところでございました。
 この事務局案に対しましては、御指摘のような当然承継の立場から、当該請求権の発生後に区分所有権が譲渡された場合には当該請求権は新区分所有者に当然に移転するものとする規律を設けるべきであるとする意見がありました。しかし、この意見につきましては、分譲契約の契約不適合責任に基づく損害賠償請求権が、その性質上、各区分所有者に帰属する権利であるということからしますと、当該損害賠償請求権が区分所有権の譲渡に伴って当然に譲受人に移転することを整合的に説明することは困難であると考えられたところであります。
 その後も同部会におきまして調査審議が重ねられたものの、事務局案に対する新たな視点からの指摘や反応はなく、当然承継の規律を設けるべきと御提案をいただいたその委員や幹事以外からは特段当然承継の考え方に積極的に賛成する意見はなかったところであります。そして、同部会は、本改正法案と同様の内容で要綱案を全会一致で取りまとめた次第であります。
 このような同部会におきます調査審議の結果等を踏まえますと、マンションの分譲契約の契約不適合責任に基づく損害賠償請求権は区分所有権とは別の債権でありまして、区分所有権の譲渡に伴い、区分所有権の意思にかかわらずに、法律上、その処分や移転を一律に強制する特別な規律を設けることは財産権の保障等の観点から特に慎重な検討が必要であると考えられたため、本改正法案におきましては当然承継の考え方に基づく規定は設けられていないというところでございます。
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森屋隆#28
○森屋隆君 非常に難しい問題ではあるんだと承知はしているんですけど、何かこの取りこぼしがあるようなことも感じていますし、今のやり取りの中でこうだということがなかなか言い切れていないんだろうと思うんですけれども。
 この今のやり取りの中も含めてですけれども、この共用部分のこの補修に対する要は懸念があるわけでありますから、衆議院において、この本法律案の附則に、この賠償金等の請求状況等を勘案した法案について検討を行うこととする修正案が提出をされ、我が党会派が修正案を出しましたけれども、そして可決がされました。
 政府においては、この修正案を踏まえて、マンションの適切な維持に支障を来す、又は不利益を被る住民が生じるような事態、これを把握した場合には更なるこの制度の見直しをちゅうちょなく実施すべきだと、そういったことがやっぱり考えなきゃいけないと、こういうふうに思っているんですけれども、このことについてお伺いしたいと思います。
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高村正大#29
○副大臣(高村正大君) お答え申し上げます。
 衆議院で修正された本改正法案では、附則第八条第一項として、改正後の区分所有法第二十六条第二項の別段の意思表示等に係る規約の設定等の状況及び同項に規定する保険金等の請求等の状況等を勘案し、管理者又は区分所有者若しくは区分所有者であった者からの相談に的確に応じることができる体制の整備その他分譲マンション等の共有部分の補修等に係る紛争の予防及び解決のための方策について検討を加え、必要があると認められるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとされております。
 この規定等を踏まえ、法務省としては、国土交通省とも連携の上、まずはしっかりと別段の意思表示等に係る規約の設定等の状況及び同項に規定する保険金等の請求等の状況等の把握に務め、その結果も踏まえ、適切に対応していきたいと考えております。
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