石破茂の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(石破茂君) 秋野公造議員の御質問にお答え申し上げます。
首脳会談の手応えについてでございますが、今回の首脳会談では、トランプ大統領との間で、安全保障や経済の諸課題、現下の国際情勢について、幅広く率直な意見交換を行いました。会談の成果として、今後の日米協力の言わば羅針盤となる文書として、日米首脳共同声明を発出することができました。率直な意見交換を通じましてトランプ大統領との信頼関係構築に向けた一歩とすることができたことは、今後に向けて大きな成果であったと考えております。
日本製鉄によるUSスチールへの投資計画についてでございます。
バイデン前大統領による買収禁止について、日米双方の経済界から今後の日米間の投資に強い懸念の声が上がっていたことを重く受け止め、判断理由の説明を求めたところでございますが、十分な回答はございませんでした。
今回のトランプ大統領との首脳会談では、本件は、どちらかが利益を得るというような単なる買収ではなく、日本の技術と資金を活用し、米国に大胆な投資を行うことで、米国や世界が求める優れた製品を共に生み出し、日米がウィン・ウィンになるものにしようという認識を共有したところでございます。
御指摘の技術流出への懸念につきましても、今後の投資計画の検討・調整におきまして配慮していくことは極めて重要と考えておるところでございます。
鉄鋼製品等の追加関税措置をめぐる動向については承知をしておりますが、具体的な中身が明らかとなっていない点があり、我が国としては引き続き注視し、適切に対応してまいりたいと考えております。
首脳会談において、東アジアでの戦争回避、拉致問題に関する議論があったか、このことについてのお尋ねを頂戴をいたしました。
今般の会談では、大統領との間で、厳しく複雑な安全保障環境に関する情勢認識を共有した上で、日米同盟の抑止力、対処力を高め、日米が直面する地域の戦略的課題に緊密に連携の上、対処していくことで一致したほか、日米安全保障条約第五条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認をいたしました。また、会談冒頭で私からトランプ大統領の平和への強い思いに触れましたところ、大統領からも強い賛意が示されたところでございます。
会談でのやり取りを通じまして、日米同盟がこの地域の平和と安定に果たす役割、何よりも力による一方的な現状変更の試みは認めないということを確認することができたと受け止めております。
拉致問題に関しましては、私から、いまだに肉親と再会することができない拉致被害者御家族の苦しみ、切実な思いを大統領に直接伝達した上で、一日も早くこの問題を解決したいという決意を伝え、大統領に対し、米朝間の交渉の可能性も念頭に、改めて理解と協力を求めたところであります。これに対し、大統領から拉致問題の解決に向けた全面的な支持を得たことは大きな成果であり、このことは拉致問題の解決に向けた我が国の主体的な取組に寄与するものであったと、かように考えております。
米国からのLNGの輸入、購入についてでございます。
今般の日米首脳会談におきましては、相互に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認いたしました。
米国から経済性や調達時期等の観点から競争力の高いLNGの供給が開始されれば、供給源の多角化にも貢献をし、我が国のエネルギー安全保障に資するものと認識をいたしております。
LNGは、化石燃料の中で温室効果ガスの排出が最も少なく、再生可能エネルギーの調整電源の中心的な役割を果たすものでございます。エネルギー安定供給と脱炭素を両立する観点から、再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入するとともに、特定の電源や燃料源に過度に依存しないよう、バランスの取れた電源構成を目指してまいります。
首脳会談における国際保健に関する議論の有無等についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
日米両国、そして国際社会が直面する課題は極めて多くございます。今回の首脳会談で全てを取り上げる時間的余裕はございませんでしたが、世界に平和と繁栄をもたらすとの首脳間の共通認識を踏まえ、今後、両国政府間で話し合ってまいりたいと考えております。
米国は国際保健の取組の重要な貢献者であり、我が国としましては、引き続き、米国を含む各国と連携し、国際保健の諸課題に取り組んでいく所存でございます。
首脳共同声明では、国際機関への台湾の意味ある参加への支持を確認をいたしております。
トランプ大統領訪日の際の広島、長崎訪問についてお尋ねをいただきました。
さきの首脳会談の際、私はトランプ大統領に早期の訪日を招請しましたが、国内での訪問先を含め、それ以上の詳細につきましては現時点では決まっておりません。
その上で、より一般論で申し上げれば、核兵器のない世界に向けた国際社会の取組を主導することは唯一の戦争被爆国である我が国の使命であり、その際、秋野議員御指摘のとおり、被爆の実相を伝えることは我が国でしかできない役割であるということをよく認識をしておるところでございます。
政府といたしましては、今後とも、核廃絶決議案の国連総会への提出を含め、核兵器国、非核兵器国が広く参加するNPT体制を維持・強化し、核兵器のない世界に向けた現実的で実践的な取組を進めてまいります。
以上でございます。(拍手)
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