本会議

2025-02-12 参議院 全23発言

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会議録情報#0
令和七年二月十二日(水曜日)
   午前十時一分開議
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○議事日程 第四号
  令和七年二月十二日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(米国訪問に関する報告について)
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○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
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関口昌一#1
○議長(関口昌一君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の報告に関する件(米国訪問に関する報告について)
 内閣総理大臣から発言を求められております。発言を許します。石破茂内閣総理大臣。
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#2
○内閣総理大臣(石破茂君) 私は、二月六日から八日まで米国ワシントンを訪問し、トランプ米国大統領と日米首脳会談を行いました。その概要を報告いたします。
 日米同盟は、我が国の外交・安全保障の基軸です。今回、トランプ大統領との初めてとなる対面での日米首脳会談では、安全保障や経済の諸課題、現下の国際情勢について、幅広く、率直な意見交換を行いました。
 トランプ大統領とは、厳しく複雑な安全保障環境に関する情勢認識を共有し、日米同盟を新たな高みに引き上げていくことを確認いたしました。トランプ大統領に対しましては、日米豪印、日米韓、日米比といった同志国連携を更に強化していくことの重要性を確認し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて緊密に協力していくことを確認しました。
 その上で、日米同盟の抑止力・対処力を高め、日米が直面する地域の戦略的課題に緊密に連携の上、対処していくことで一致いたしました。私から、我が国の防衛力を今後とも抜本的に強化する旨を表明し、トランプ大統領はこれを歓迎しました。我が国の防衛力のあり方については、今後とも我が国周辺の厳しい安全保障環境等も踏まえ、主体的に判断をいたしてまいります。
 トランプ大統領は、米国による核を含むあらゆる能力を用いた、日本防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを明確に表明しました。トランプ大統領との間で、日米安全保障条約第五条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認しました。私から沖縄の負担軽減の必要性を説明し、トランプ大統領との間で、辺野古における普天間飛行場代替施設の建設及び普天間飛行場の返還を含む沖縄統合計画に従った在日米軍再編を着実に実施していく旨を確認しました。
 経済分野については、私から、我が国が五年連続で最大の対米投資国であることを述べ、トランプ大統領との間で経済面でも両国が緊密なパートナーであることを確認しました。私から、対米投資額を一兆ドルという未だかつてない規模まで引き上げたい、そのために共に取り組んでいきたいとの意思を伝え、トランプ大統領から、日本企業による対米投資に対する強い歓迎の言葉がありました。
 その上で、両国におけるビジネス環境を整備して投資・雇用を拡大していくこと、互いの産業を強化するとともにAIや先端半導体等の技術分野における開発で世界をリードすること、また、成長するインド太平洋の活力を取り込む取組を力強く推進していくことを通じて、日米のパートナーシップを更に高い次元に引き上げていくとの認識で一致いたしました。また、双方に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認しました。
 日米は互いの国において最大規模の海外直接投資と質の高い雇用を創出していること、両国の産業は、相互のサプライチェーンにおいて極めて重要な役割を果たし続けることを確認しました。こうした関係は、我が国の経済、産業にも大きく寄与するものです。
 中国、北朝鮮等の地域情勢についても意見交換を行いました。中国をめぐる諸課題については、東シナ海や南シナ海等におけるあらゆる力又は威圧による一方的な現状変更の試みに反対することを確認しました。また、トランプ大統領との間で、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調しました。
 また、北朝鮮については、情勢について認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性や、北朝鮮の完全な非核化に向けた確固たるコミットメントを確認しました。また、拉致問題の即時解決について、私から引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。
 日米首脳会談の成果として、今後の日米協力のいわば羅針盤となる文書として、日米首脳共同声明を発出しました。また、率直な意見交換を通じて、トランプ大統領との信頼関係構築に向けた一歩とすることができたことは、今後に向けて、大きな成果でありました。
 今回、発足したばかりのトランプ政権との間で、日米同盟の揺るぎない結束を、国際社会に力強く示すことができたと考えます。今回の成果を踏まえつつ、日米同盟を新たな高みに引き上げるとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、米国と更に連携・協力を深めていく考えであります。
 以上でございます。拍手
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関口昌一#3
○議長(関口昌一君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。佐藤正久君。
   〔佐藤正久君登壇、拍手〕
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佐藤正久#4
○佐藤正久君 自由民主党の佐藤正久です。
 会派を代表し、総理の帰朝報告に対し、質問をいたします。
 石破総理、初対面での日米首脳会談、内容的にも満点だったと思います。ただ、これからが大事で、具体的成果を出していかねばなりません。
 そこで、今回の首脳会談で構築された信頼関係をどのように評価した上で、経済面及び安保面等で日米関係の新たな黄金時代を構築していくお考えでしょうか。
 北朝鮮の核問題についても、今回、核の軍備管理ではなく、完全なる非核化の堅持、継続を確認できたことは、韓国も歓迎しており、大きな成果です。また、拉致問題の即時解決に対する日本の決意に大統領からの支持が確認されました。
 総理、それらを踏まえて、どのように日米で北朝鮮に対応していくお考えでしょうか。
 今回、自衛隊と米軍の指揮統制枠組みの向上、南西諸島における二国間プレゼンスの向上に加えて、台湾に関し、中国の力又は威圧による一方的な現状変更の試みに反対と初めて明確に日米首脳共同声明に盛り込まれたことは、台湾海峡の平和と安定維持の観点から大きな成果です。
 さらに、米国は二〇二七年度までの防衛予算増額及び二〇二七年度より後も抜本的に防衛力を強化する日本のコミットメントを歓迎する旨も明記されました。ただ、現在の防衛力整備計画は一ドル百八円ベースの積み上げで、ここ数年の為替動向を踏まえると、総額約四十三兆円では、共同声明で評価、歓迎された防衛力整備計画達成は困難と推察できます。
 防衛力整備計画の二七年度までの達成には、GDP比二・五%あるいはそれ以上の予算が必要で、二六、二七年度の僅か二年間の効率的な防衛予算の運用だけでは困難です。トランプ大統領は、同盟ただ乗りには厳しい態度と言われます。
 総理、厳しく複雑な安保環境の中で、二〇二七年度までに閣議決定された防衛力整備計画を達成するのか、それとも約四十三兆円の防衛費総額を守るのか、どちらを重視するのでしょうか。また、二〇二八年度以降の防衛力の抜本的強化とは何を指すのか、お答えください。
 米国新政権において対外援助の一時凍結やUSAIDの閉鎖などの動きがあり、仮にそうなれば、海外援助政策において国際的な空白が発生し、中国の影響力が広がることが懸念されます。自由で開かれたインド太平洋の実現のためには、我が国のODAやOSAの活用等を含めて、海外援助政策における国際的な空白が生じないよう、ODA等の増額を含め対応策を講じなければなりませんが、総理のお考えをお伺いします。
 USスチール案件に関し、バイデン大統領の決定を覆せるのはトランプ大統領しかいません。今回、買収ではなく投資ならオーケーと、今後の交渉環境を整えたことは大きな成果であります。
 日本製鉄の高い技術と出資によるUSスチールの再建は、トランプ大統領が望む製造業の米国回帰にも、アラスカの凍土上に建設するLNGパイプラインへの技術貢献にも寄与します。
 また、トランプ大統領は、約一千億ドルの対日貿易赤字に言及し、その対策として関税も否定しないとしますが、日本の投資により多くの雇用が生まれ、日本企業の従業員賃金は高いという事実もあります。対米交渉には、物品の貿易収支に加えて、我が国が数百億ドル規模の赤字とも言われるデジタル収支も考慮に入れて臨むべきです。
 トランプ大統領は、大統領令によって、各国との貿易赤字の調査が終わる四月以降に、国ごとに全品目を対象に関税を課すという考えを示しています。
 今後の対米交渉では、関税の応酬ではなく、米国の雇用や経済の確保及び我が国の経済発展の両立の観点、エネルギー輸入拡大や開発協力、デジタル収支の現状、半導体やAI等の先端技術や宇宙協力等、多角的な観点から取り組むことが重要と考えますが、総理の御所見をお伺いします。
 最後に、トランプ大統領の訪日ですが、大阪・関西万博は絶好の機会であると思います。トランプ大統領の万博訪問の感触について総理にお伺いして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#5
○内閣総理大臣(石破茂君) 佐藤正久議員の御質問にお答えをいたします。
 日米首脳会談の評価及び今後の対応についてでございます。
 今回の日米首脳会談では、安全保障や経済、現下の国際情勢について率直な意見交換を行い、幅広く認識の一致を図るとともに、トランプ大統領との信頼関係構築に向けた一歩とすることができたと考えております。
 また、北朝鮮情勢についても認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性や、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを確認するとともに、拉致問題の即時解決について、トランプ大統領から全面的な支持を得ることができました。
 今回の会談を踏まえ、首脳間を始めとする強固な信頼・協力関係の下、拉致、核、ミサイル問題を含む北朝鮮への対応において、日米で緊密に連携していきたいと考えております。
 防衛力の抜本的強化についてお尋ねがございました。
 防衛力整備計画の四十三兆円程度という規模は、防衛力の抜本的強化に必要な水準として積み上げたものであり、円安を伴う為替レートの変動や国内外の全般的な物価上昇が生じている状況にありましても、一層の効率化、合理化を徹底し、現行の防衛力整備計画に基づいて防衛力の抜本的強化を達成すべく努める方針に変わりはありません。
 また、現行の国家防衛戦略においては、「防衛力の抜本的強化は、将来にわたり、維持・強化していく必要がある。」とされており、今般の日米共同声明における、二〇二七年度より後も抜本的に防衛力を強化していくこととは、現行の国家安全保障戦略等に基づく取組を示すものでございます。
 我が国の海外援助政策の予算増額についてお尋ねをいただきました。
 ODAは開発途上国の経済社会開発を主たる目的とする支援の枠組み、OSAは同志国の安全保障上の能力や抑止力の強化を目的とする支援の枠組みであり、共に外交上の重要な手段であります。
 ODAにつきましては、新たな時代における国際協力の仕組みを不断に検討しながら、様々な形でODAを拡充し、我が国の開発協力の実施基盤の強化のため、必要な努力を行ってまいります。
 OSAにつきましても、我が国の安全保障にとっての意義や各国のニーズ等を踏まえ、取組を推進していく考えであります。
 国際社会が対立と分断を深める中、自由で開かれたインド太平洋を実現すべく、ODAやOSA等の国際支援に今後取り組み、国際社会を協調に導く役割を果たしてまいります。
 合衆国と今後の協力の在り方についてお尋ねを頂戴をいたしました。
 今般の会談では、両国におけるビジネス環境を整備して投資・雇用を拡大していくこと、互いに産業を強化するとともにAIや先端半導体等の技術分野における開発で世界をリードすること、また、成長するインド太平洋の活力を取り込む取組を力強く推進していくことを通じて、日米のパートナーシップを更に高い次元に引き上げていくとの認識で一致をいたしました。また、双方に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認いたしました。
 こうした成果を踏まえ、御指摘の宇宙分野も含め、幅広い分野で合衆国との協力を深めてまいります。
 トランプ大統領の万博訪問の可能性についてお尋ねを頂戴いたしました。
 さきの日米首脳会談では、トランプ大統領と大阪・関西万博をめぐっても意見を交わしました。トランプ大統領は、米国館の内容を始め、万博に関心を強く持たれておりました。
 トランプ大統領の訪日時期等につきましては現時点で決まってはおりませんが、いずれにせよ近い将来に訪日が実現するように米側とも意思疎通をいたしてまいります。
 以上です。拍手
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関口昌一#6
○議長(関口昌一君) 福山哲郎君。
   〔福山哲郎君登壇、拍手〕
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福山哲郎#7
○福山哲郎君 立憲民主党の福山哲郎です。
 会派を代表して、日米首脳会談について、石破総理に質問させていただきます。なお、定番の国会答弁の、仮定の御質問にはお答えいたしかねますという答弁はされないよう、また、具体的にお答えいただきますよう、お願いいたします。
 石破総理、トランプ大統領との首脳会談、お疲れさまでした。率直に言って、共同声明を見る限り、安全保障分野での成果は十分に得られたのではないでしょうか。また、会見のやり取りを拝見しても、一定の個人的な関係も築かれたという印象を受けました。事前の調整に奔走されたであろう外務省や経産省、官邸等の関係者にも敬意を表します。また、石破総理に改めて敬意を表します。
 立憲民主党は、日米同盟は日本外交の基軸だと考えています。そのことを前提に質問させていただきます。
 今回の共同声明において、「日米関係の新たな黄金時代を追求する決意を確認した。」とありますが、日米が追求する黄金時代とは一体どういった時代であり、具体的に何を追求するのでしょうか。お答えください。
 一方で、石破総理が予算委員会等で常に確認したいと言われていた法の支配、この文言は、日本の、自由で開かれたインド太平洋の中では中心的な理念、外交の在り方を示すものです。驚いたことに、法の支配という文言が共同声明の中に一度も出てきません。なぜ法の支配を落としたのでしょうか。
 今回の共同声明と、僅か十か月前に開かれた当時の岸田総理とバイデン大統領との共同声明とを見比べると、安全保障分野の文言はほぼ踏襲されています。しかし、この法の支配の文言だけは落ちています。
 もちろんアメリカが政権が替わったことは理解をしておりますが、アメリカとの事前調整の過程で、要請されて落としたのでしょうか。日本が自ら進んで法の支配を落としてアメリカに提示したのでしょうか。明確にお答えください。
 石破総理は、対米投資を一兆ドルに引き上げることを表明されました。いつまでに誰がどのように投資を積み上げるのか、お答えください。
 石破総理は、帰国後のインタビューで、関税について議題に出なかったと明確に答えられていますが、共同会見時にトランプ大統領は相互関税に言及されました。どのような印象を持ちましたか。
 会見での言及のとおり、トランプ大統領は日米首脳会談後、正式に鉄鋼、アルミニウムへの二五%の関税を例外なく課すと明らかにされました。日本にも課されることになるのでしょうか。また、日本政府にこのことをいつ伝えられたのでしょうか。首脳会談のときに話はあったのですか。今回、日本は報復措置を検討するのでしょうか、また、どのように対応するのでしょうか。お伺いします。既に、アメリカと同盟関係にあるEU、韓国は懸念を表明しています。
 また、それ以外にも、トランプ大統領は相互関税の導入にも言及しています。日本も対象になるということでしょうか。この鉄鋼、アルミニウムへの二五%追加関税、相互関税が日本企業にどのような影響をもたらすと考えているのでしょうか。お答えください。
 これらの関税措置は、アメリカ国内のインフレを助長し、ひいては世界経済の減速を招くものと強く危惧をしています。
 次に、USスチール問題についても質問いたします。
 首脳会談では、買収ではなく投資という表明がなされましたが、詳細は明らかにされませんでした。すると、その後、トランプ大統領は、誰もUSスチールの株式の過半数を取得することはできないと表明されました。このことを石破総理は聞かされていましたか。
 元々、日本製鉄はUSスチールについて、一株五十五ドルで全株式を取得する計画でした。約二兆円の投資です。この計画を白紙に戻すことになるなら、極めて遺憾です。
 首脳会談後すぐさま日本製鉄に判断を迫るような事態になることについて、総理はどうお考えですか。また、首脳会談では言及しなかったトランプ大統領の発言や関税措置は想定内のことなのでしょうか。ウィン・ウィンの関係を本当に築けるのでしょうか。
 総理、自由で開かれたインド太平洋の三本柱のうちの一つ目の柱は、まさに法の支配、自由貿易、航行の自由です。この法の支配や自由貿易体制について、関税をディールの材料にするトランプ大統領とその価値観を共有できていると言えるのでしょうか。お答えください。
 トランプ大統領は、アメリカ産のLNGの輸入を新たに開始すること、アラスカの石油とガスに関して日米間で共同事業を行うことを明らかにし、石破総理も、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認したと述べられました。一体幾らで、どのぐらいの量を買い付けるのでしょうか。また、アラスカのプロジェクトは、これまでアメリカからオファーがありましたか。いつからどのような形で日本は参加になるのでしょうか。お答えください。
 防衛協力についてもお伺いします。
 トランプ大統領は、日本に約十億ドルの防衛装備品等の売却を承認したと明らかにし、アメリカの抑止力をフルに発揮し、同盟国を一〇〇%防衛すると表明されました。一〇〇%防衛すると表明されたことはよしとしたいと思います、有り難いことだと思います。しかし、日本は一体何を購入するのでしょうか。
 共同声明の中にある、日本の南西諸島における二国間のプレゼンスの向上について、アメリカのプレゼンスの向上とはどのような状況を指すのでしょうか。お答えください。
 二〇二七年度以降の防衛力強化について、どのように考えているのでしょうか。またも増税ですか。具体的にお答えください。
 また、石破総理は、総理就任前から、また予算委員会でも、日米地位協定の改定に意欲を示してきました。首脳会談ではこの改定に向けた議論を提起したのでしょうか。
 しかし、昨年十一月にも沖縄で米兵による性犯罪が発生し、昨年の検挙件数は四件となり、過去十年で最多。沖縄県民の不安は払拭できません。主権国家として、トランプ大統領にはこれらの実態を伝え、在日アメリカ軍の綱紀粛正を求めたのでしょうか。
 トランプ大統領による中国への追加関税に対して中国が報復関税を発表するなど、今後も米中対立は更に厳しさを増すことが予想されます。中国への対応を念頭に、東シナ海における力又は威圧による現状変更の試みへの強い反対を確認しています。台湾海峡の平和と安定の確保にも言及されています。そのことは評価します。
 一方、昨年十一月の日中首脳会談、十二月の日中外相会談と、石破政権は中国との会談を重ねています。中国との対話を重ねることは評価します。尖閣周辺のブイの撤去も明らかになっています。
 そういう状況の中で、中国のメッセージをどう受け取り、そして石破政権はトランプ政権下の米中関係にどのように関与し、地域の平和と安定にどのように寄与していこうと考えているのでしょうか。また、国際機関への台湾の参加はいかなる機関を想定しているのでしょうか。お答えください。
 共同声明では、北朝鮮については、世界にとって深刻な脅威となっている核・ミサイル開発への対処の必要性や、完全な非核化に向けて日米が連携して取り組んでいくことを確認されました。
 米朝首脳会談がまた開催される可能性も指摘されています。トランプ大統領は就任日に、北朝鮮を核保有国と発言しました。これは日本政府の立場とは異なるものですが、その確認はされましたか。
 日米韓の連携強化を含め、北朝鮮に対する圧力強化や対話の可能性、完全な非核化に向けた外交努力の重要性についてどのような認識の共有がなされたのでしょうか。
 また、最重要課題の一つである拉致問題は、日本が即時解決を実現する決意を改めて表明し、アメリカはそれを支持したということですが、どのような協力が確認できたのでしょうか。お伺いします。
 トランプ大統領が表明したWHO脱退、パリ協定の再離脱方針、アメリカによるパレスチナ自治区ガザの所有権構想、所有構想等については、今回の首脳会談などでは言及がありませんでした。話題にもしなかったのでしょうか。なぜですか。
 トランプ大統領は、パレスチナ自治区ガザを長期的に所有し、再建を担う考えを示しました。国際法違反であることが指摘されています。その後、一部軌道修正はあったものの、日本が一貫して支持するイスラエルとパレスチナの二国家解決とは相入れません。イスラエルとパレスチナとの紛争について議論はあったのでしょうか。日本は国際社会と協調して二国家解決を目指すことに変わりはないのでしょうか。お答えください。
 重ねて、トランプ大統領は、国連パレスチナ難民救済事業機関、UNRWAへの資金拠出を停止しており、一月にはイスラエル国内でのUNRWAの活動を制限する法律が施行されました。我が国は、外務大臣名でこの法律についての深刻な懸念を表明しています。
 UNRWAの活動について、トランプ大統領と何らかの協議はあったのでしょうか。あわせて、日本はUNRWAへの拠出金を引き続き継続していくことを確認させてください。
 さらに、トランプ大統領は、国際刑事裁判所、ICCについて、ICCへの制裁を可能にする大統領令に署名をしました。ICCの赤根所長は深い遺憾の意を表明すると述べ、約八十の国・地域が国際的な法の支配を脅かすと非難する共同声明を発出していますが、日本は署名をしていません。なぜですか。ICCが果たす役割の重要性についてトランプ大統領に伝えることはされましたか。お聞かせください。法の支配への挑戦ではありませんか。
 足下の最も大きな懸念の一つは、アメリカ国際開発局、USAID、いわゆるUSAIDです。
 USAIDは、一九六一年以来、世界各地でアメリカの開発・人道支援活動を主導してきました。アメリカのソフトパワーの柱であり、日本が拠出するグローバルファンドとともに国際的な緊急事態で役割を果たしてきました。
 USAIDへの資金の凍結は、世界中の人道支援プログラムに深刻な影響を既に与えています。国連人口基金は、アフガニスタンではアメリカの支援がなければ千二百人の妊産婦が死亡し、十・九万人の望まない妊娠が新たに発生する可能性が高いと警告。ミャンマーでは、マラリア検査と薬の供給が停止しています。メキシコでは、トランプ大統領が懸念するフェンタニルや違法薬物が米国に流入するリスクが高まります。
 援助を停止することは、中国やロシアといった国々に影響力を拡大する余地、機会を与えることになります。現在進行中のプログラムを何とか継続させるべきであると考えます。
 今回の首脳会談において、国際援助の重要性について話はあったのでしょうか。また、総理自身、日本がこれらの空白をどのように埋め、どのように貢献するか、お考えはあるのでしょうか。日本外交は人間の安全保障をうたってきたのではありませんか。
 今回の共同声明と比較して、昨年四月の岸田総理とバイデン大統領との共同声明では、日米両国でロシアのウクライナ侵略戦争に対する断固とした反対、北朝鮮とロシアとの軍事協力への深刻な懸念、ガザではイスラエル、パレスチナの二国家解決を求めることに加え、人道支援の必要性を高らかにうたっています。しかし、今回の共同声明では、これらについて全く言及がありません。
 昨年の共同声明に書かれていて今回の共同声明から落ちている内容は、白紙に戻るのか、維持されているのか、どのようなステータスになるのでしょうか。お答えください。
 来月、核兵器禁止条約の第三回締約国会議が開催されますが、今回の首脳会談では話題にされなかったようで非常に残念です。しかし、アメリカと同盟関係にあるドイツやオーストラリアも締約国会議にオブザーバーとして参加しています。もちろん拡大抑止の必要性は重々理解していますが、日本が参加できない理由は何でしょうか。
 総理は検証すると答弁されていますが、いつまで掛かっているのでしょうか。日本被団協がノーベル平和賞を受賞してきたことを踏まえ、また唯一の被爆国として決断をしていただきたいと思います。いつまでに結論を出すのか、オブザーバー参加を決断する気持ちはあるのか、お答えください。
 これほど世界各国で異常気象、災害が頻発している中で、脱炭素社会の実現に向けて日米の協力が後退することに強い懸念を抱きます。また、トランプ大統領が連邦政府のDEI、多様性、公平性、包括性プログラムを終了する大統領令に署名したことで、アメリカでの多様性に関する政策がこれも大きく後退し、差別主義的な状況が現れることを心配しています。
 日本は、こういったアメリカの状況にお付き合いすることなく、気候変動対策、選択的夫婦別姓制度や同性婚など多様性を確保する政策を加速させなければならないと考えています。この国会で何としても実現したいと考えます。総理の決断一つです。いかがでしょうか。
 尊敬する国際政治学者、高坂正堯先生は、一九六六年に出版された名著「国際政治」において、混乱した国際政治の状況とは、各国の行動を規律する準則、いわゆる法の支配ですね、準則が弱まり、他の国がいかなる行動様式を取るかを理解できないか、あるいは信用できない状況なのであると述べられています。約六十年前の炯眼です。
 まさに今の国際情勢は難しい時代だということは私も認識しています。しかし、失礼を承知で申し上げれば、結局、一兆ドルの投資、防衛装備品の購入、LNGの購入等々の大きなお土産を持っていっても、関税は課せられたということですね。
 トランプ大統領は間違いなくタフなネゴシエーターだと存じます。専権事項である外交をつかさどる石破総理を始め、政府の皆様の厳しさは重々承知をしています。それでも外交は動きます。国際社会で日本外交が今まで積み上げてきた信頼、法の支配や人間の安全保障といった理念が日本外交の中で揺らぐことのないよう、石破総理の御奮闘を期待し、質問とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#8
○内閣総理大臣(石破茂君) 福山哲郎議員の御質問にお答えを申し上げます。
 共同声明における黄金時代の趣旨についてお尋ねを頂戴をいたしました。
 今回の日米首脳会談において、トランプ大統領との間で、世界に平和と繁栄をもたらす日米関係の新たな黄金時代を追求する決意を確認をいたしました。ここで言う黄金時代とは、インド太平洋地域の平和と安定の基盤である日米同盟を一層強化し、日米関係を新たな高みに引き上げていくことを通じて世界の平和と繁栄に貢献していく、そうした日米首脳の決意を示した表現であると、このように認識をいたしております。
 共同声明における法の支配の文言の交渉経緯についてでございますが、法の支配は自由で開かれたインド太平洋の中核的な理念であり、今回の共同声明でも、自由で開かれたインド太平洋を堅持することを確認いたしております。また、私からは、力又は威圧によるあらゆる現状変更への試みに強く反対する旨を申し述べ、これを共同声明でも確認しておりますが、これはまさに法の支配の重要な要素であります。
 共同声明の交渉の詳細に関しましては、外交上のやり取りでございまして、この場で御紹介することは差し控えますが、我が国として法の支配を重視する立場に全く変わりはなく、この立場を踏まえて、様々な課題につきトランプ大統領と議論を行ったところでございます。
 対米投資についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 今回の会談におきまして、トランプ大統領に対し、日本企業による対米投資額を現在の七千八百三十億ドルから一兆ドルといういまだかつてない規模まで引き上げたい、そのために共に取り組んでいきたいとの意思をお伝えをいたしました。日米の緊密な経済関係を更に拡大・発展させる余地は大きく広がっており、今後、良好なビジネス環境が維持・強化されれば、自動車分野に加え、AIや先端半導体、あるいはエネルギー等の分野において対米投資が進んでいくことが想定されます。期限を切ってはおりませんが、こうした民間の投資を政府において把握し、必要に応じ両国における環境整備を進めてまいります。
 米国による関税措置についてでございます。
 トランプ大統領の関連の発言については承知をいたしております。今般の会談の時点では、御指摘の関税措置については正式に発表されておらず、会談で議論はありませんでしたが、いずれにせよ、我が国といたしましては、まずはこれらの措置の内容や我が国への影響を十分に精査しつつ、措置の対象からの除外を米国に働きかけるなど、必要な対応を行ってまいる考えでございます。
 日本製鉄によるUSスチールへの投資計画やトランプ大統領との関係についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 今回のトランプ大統領との首脳会談では、本件は、どちらかが利益を得るというような単なる買収ではなく、日本の技術と資金を活用し、米国に大胆な投資を行うことで、米国や世界が求める優れた製品を共に生み出し、日米がウィン・ウィンになるものにしようという認識を共有したところでございます。具体的な計画につきましては、民間の関係者において検討・調整が進められていくものと考えております。
 トランプ大統領による関税措置に関する発言につきましては承知をいたしておりますが、具体的な中身は明らかとなっていない点があり、我が国としては引き続き注視し、適切に対応いたしてまいります。
 法の支配は自由で開かれたインド太平洋の中核的な理念であることは先ほど申し述べたとおりでございます。私からは、力又は威圧によるあらゆる現状変更への試みに強く反対する旨を述べ、これを共同声明でも確認をいたしておりますが、これはまさに航行の自由の尊重を含めた法の支配の重要な要素でございます。
 また、共同声明で、自由で公正な経済秩序に支えられるインド太平洋地域の成長の促進に向け、日米が協力していくことも確認をいたしました。
 米国からのLNG輸入及びアラスカLNGプロジェクトについてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 今般の日米首脳会談におきましては、相互に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認をいたしました。米国からは既に年間五百万トンを超えるLNGを輸入しておりますが、更なる購入について、経済性や供給開始時期、供給量等も踏まえ、官民で検討してまいります。
 アラスカLNGプロジェクトにつきましては、これまでも米国から打診はございましたが、パイプラインの建設動向などを踏まえ、今後更に検討が進められるものと承知をいたしております。日米相互に利益のある形となるよう、日米の民間関係者間の議論を経済産業省を中心に促してまいります。
 米国からの装備品売却、南西地域における米国のプレゼンス向上及び防衛力強化についてでございます。
 一月三十一日に、アメリカ国防省から米国議会に対しまして、米国政府が我が国へのSM6の売却を承認した旨通知しており、トランプ大統領が言及した装備品の売却はこのことを指すものと承知をいたしております。防衛省において、令和四年度以降、継続的にSM6の取得を進めているところであり、引き続き着実な整備に取り組んでまいります。
 また、共同声明における日本の南西諸島における二国間のプレゼンスの向上は、南西地域における自衛隊の部隊配備など、我が国としての努力と同時に、日米同盟の抑止力、対処力を強化するため、南西地域における共同訓練など、日米間の取組についても不断に取り組んでいくことを確認したものでございます。
 お尋ねの日米首脳共同声明における防衛力の抜本的強化に関する取組に関する記述につきましては、現行の国家安全保障戦略及び国家防衛戦略に基づく既存のコミットメントを再確認したものであり、二〇二七年度より後の防衛費につきましては、これまでどおり、何ら決まっているものではございません。
 その上で、二〇二七年度より後の防衛力整備の具体的な内容につきましては、その時点での安全保障環境等を踏まえ、今後何が必要かを検討し、実施すべき事項を積み上げることとなります。
 地位協定の改正及び在日米軍の綱紀粛正についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 さきのトランプ大統領との首脳会談では、まずは強固な信頼関係を築くことを重視し、安全保障分野を含む日米関係全般について意見交換を行い、日米同盟の抑止力、対処力を高め、日米が直面する地域の戦略的課題に緊密に連携して向き合っていくことで一致をいたしました。
 私から沖縄の負担軽減の必要性を説明もいたしました。
 米軍関係者による事件、事故は、地元の皆様に大きな不安を与えるものであり、あってはならないものでございます。重要なことは、昨年七月の発表を含め、これまでに米側が発表した一連の再発防止策が実際に事件、事故の再発防止につながることであります。米側に対しましては、在日米軍の綱紀粛正と再発防止の徹底を働きかけており、引き続き、こうした働きかけを行うとともに、日米間で協力をいたしてまいります。
 米中関係、国際機関への台湾の参加についてでございます。
 米中両国の関係の安定は、国際社会にとっても極めて重要であると考えております。先般の日米首脳会談におきましても、トランプ大統領との間で、東シナ海や南シナ海等における力や威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対することを確認するとともに、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調しました。
 我が国といたしましては、引き続き、同盟国である米国との強固な信頼関係の下、中国に対して大国としての責任を果たしていくよう働きかけてまいります。
 トランプ大統領とは、国際機関への台湾の意味ある参加への支持を確認いたしました。引き続き、台湾の国際機関への参加について、台湾に関する基本的立場を踏まえつつ、WHOなどそれぞれの国際機関に台湾が参加することの意義などを総合的に踏まえて対応いたしてまいります。
 北朝鮮問題についてでございますが、今般の会談では、北朝鮮情勢について認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントに加え、日米韓の連携を更に強化していくことの重要性を確認いたしました。
 拉致問題に関しましては、私から、いまだに肉親と再会することができない拉致被害者御家族の苦しみ、切実な思いを大統領に直接伝達した上で、一日も早くこの問題を解決したいという決意を伝え、大統領に対し、米朝間の交渉の可能性も念頭に、改めて理解と協力を求めたところでございます。これに対し、トランプ大統領から拉致問題の解決に向けた全面的な支持を得たことは大きな成果であり、このことは拉致問題の解決に向けた我が国の主体的な取組に寄与するものであったと考えております。
 首脳会談におけるWHO、パリ協定、ガザ情勢の扱いについてでございます。
 今回は初めての会談であり、主に二国間関係やインド太平洋地域の諸課題を取り上げました。日米両国、そして国際社会が直面する課題は極めて多く、今回の首脳会談でそれらの全てを取り上げる時間はございませんでしたが、自由で開かれたインド太平洋を堅持し、世界に平和と繁栄をもたらすとの首脳間の共通認識を踏まえ、今後、両国政府間で話し合ってまいります。
 その上で、我が国として、将来の独立したパレスチナ国家とイスラエルが平和かつ安全に共存する二国家解決を支持する立場に変わりはございません。
 UNRWA及びICCについてお尋ねを頂戴いたしました。
 今回の首脳会談で全てを取り上げる時間はございませんでしたが、自由で開かれたインド太平洋を堅持し、世界に平和と繁栄をもたらすとの首脳間の共通認識を踏まえ、今後、両国政府間で話し合ってまいりたいと考えております。
 その上で申し上げれば、パレスチナ難民支援においてUNRWAは不可欠な役割を担っており、六年度補正予算や七年度予算において拠出金を計上いたしております。我が国といたしましても、現地の状況を踏まえながら、人道支援に必要な措置をタイムリーに講じていく考えでございます。
 我が国は、重大な犯罪行為の撲滅と予防、法の支配の徹底のため、世界初の常設国際刑事法廷であり、元最高検検事で我が国出身の赤根智子氏を所長とする国際刑事裁判所、ICCを一貫して支持いたしております。そのICCが独立性を維持し、安全を確保しながらその活動を全うできますよう、今後の関連の動向を重大な関心を持って引き続き注視をいたしてまいります。
 首脳会談における国際援助の扱いについてでございます。
 今回の首脳会談では国際援助について取り上げることは時間はございませんでしたが、自由で開かれたインド太平洋を堅持し、世界に平和と繁栄をもたらすとの首脳間の共通認識を踏まえ、今後、両国政府間で話し合っていきたいと考えております。
 我が国は、これまでに、米国との間で、二国間対話に加え、G7、G20や国連等のマルチの取組において緊密に連携してきており、引き続き、米国との間で意思疎通を図りつつ、開発協力分野において積極的な役割を果たしていく考えでございます。
 地域情勢等に係る記述についてでございますが、今回の共同声明は、日米協力やインド太平洋地域における連携を中心に、日米首脳間の一致した認識を示したものでございます。
 御指摘のロ朝軍事協力については、これを抑止し対処する必要性を確認したところでございます。
 その上で、ロシアによるウクライナ侵略に関しましては、我が国として、ロシアによる侵略を終わらせ、一日も早くウクライナにおける公正かつ永続的な平和を実現すべく、今後とも、米国を始めとする国際社会と緊密に連携して取り組んでいく考えでございます。
 中東情勢に関しましても、我が国として二国家解決を支持する立場に何ら変わりはなく、関係国、機関とも緊密に意思疎通をしながら、喫緊の人道支援に加え、中長期的な復旧復興支援においても積極的な役割を果たしてまいります。白紙に戻るということはございません。
 核兵器禁止条約についてでございます。
 核兵器禁止条約に関する対応につきましては、これまでオブザーバー参加をした国々の状況等に関する検証を行いつつ、熟慮をいたしておるところでございます。第三回締約国会合が本年三月に開催予定であることを念頭に置き、適切に判断をいたします。
 気候変動対策、選択的夫婦別氏制度、同性婚制度についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、全ての国の取組が重要であることに変わりはございません。我が国といたしましては、脱炭素と経済成長の実現に向け、気候変動問題に積極的に取り組んでまいります。
 全ての人々が生きがいを感じ、尊厳が損なわれることなく、多様性が尊重される包摂的な社会を実現することは重要であり、私どもの政権でも、このような方針の下、地域共生社会の実現などの取組を進めてまいります。
 その上で、夫婦の氏の在り方につきましては、内閣府が行った令和三年の世論調査を見ましても国民の御意見が分かれていることなどから、政府といたしましては、家族の形態や国民意識の変化、家族の一体感や子供への影響など、様々な点を考慮の上、国会において建設的な議論が行われ、より幅広い国民の御理解が形成されることが重要であると考えております。
 自民党総裁として申し上げれば、いつまでも結論を先延ばしにしてよい問題とは考えておらないと、かねてから申し上げているとおりでございます。党としての考え方を明らかにすべく、議論の頻度を上げ、その熟度を高めてまいります。
 同性婚につきましては、これが認められないことにより負担を感じておられる方々のお声は十分に承知をいたしております。他方で、同性婚制度は、国民生活の基本に関わるものであり、国民一人一人の家族観とも密接に関わるものでありますため、政府といたしましては、国民各層の御意見や国会における御議論の状況、同性婚に関する訴訟の状況等についても注視していく必要があると考えております。
 以上でございます。拍手
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関口昌一#9
○議長(関口昌一君) 秋野公造君。
   〔秋野公造君登壇、拍手〕
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秋野公造#10
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。
 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました総理の米国訪問に関する報告に対して質疑を行います。
 この度の日米首脳会談は、総理とトランプ大統領との間で率直な意見が交わされ、個人的な信頼関係を築く重要な一歩となったと考えておりますが、まずは総理の手応えについてお伺いします。
 特に、総理と大統領との間で、日米同盟の抑止力と対処力を共に高め、地域の課題に緊密に連携して向き合っていくことが確認し合えたことは大きな成果だと思います。
 その上で、日本製鉄によるUSスチール買収計画についてバイデン前大統領が禁止命令を出しましたが、同盟国に対して安全保障上の理由とは何だったのか、総理の分析をお伺いをします。
 今回、買収ではなく投資となった意義と、日本製鉄が持つ高級鋼材の技術流出をどう防ぐのか、また、総理の帰国後にトランプ大統領は鉄鋼製品等に二五%の追加関税を課すことを表明しましたが、今回の議論との関係について総理の御見解をお伺いします。
 一昨年の国連総会にて、岸田前総理は、イデオロギーや価値観で国際社会が分断されていては世界の複雑で複合的な課題に対応できない旨を演説しました。
 総理が大統領と確認した地域の課題に緊密に連携していくことの意味は、尖閣諸島の防衛にとどまらず、抑止力を示しつつ、イデオロギーや価値観を超えて、東アジアで戦争を起こさせないといった議論まで踏み込まれたのか、お伺いをします。
 また、我が国にとって最重要課題である拉致問題についての議論もお伺いします。
 次に、経済面については、二国間の投資と雇用を大幅に増加させ、AIや半導体などの重要技術の開発で世界を牽引するために協力するとし、日本が経済面でもアメリカにとって最も緊密なパートナーであることがしっかり伝わったと思いますが、その上で、マルチな外交の方向性についてお伺いします。
 就任初日にパリ協定からの離脱を表明したトランプ大統領と米国産LNGの購入について議論があったと聞いておりますが、エネルギーの海外依存度が高い日本にとって我が国のエネルギー安全保障にどう資するのか、温暖化対策との整合性と併せて総理の答弁を求めます。
 次に、トランプ大統領は、WHOより脱退を表明しました。
 参議院は二〇二一年に、世界保健機関(WHO)の台湾への対応に関する決議を採択しました。決議の理由の一つは、国際的な防疫網を構築するためには、特定の地域が取り残されることによる地理的な空白を埋めることでありました。
 世界的な感染症、健康に関する課題は、国際協調の下で空白地域をつくることなく取り組む必要性があると考えますが、議論はなされたのか、また総理の今後の方針について答弁を求めます。
 最後に、核兵器のない世界についてお伺いします。
 もはや米ロ二国間に核軍縮条約は存在せず、包括的核実験禁止条約の批准も撤回され、核兵器国と非核兵器国の橋渡しをする日本の立場は更に重要となりました。
 私は、昨年九月に韓国国会の一機関のお招きを受けて、韓日国会―市民社会未来対話に参加をしました。議論の背景には、韓国国民の核武装に対する考え方に関する調査で、核保有に賛成する回答が直近で約六割を占める状況がありました。この数字は唯一の戦争被爆国日本にとっては極めて高く感じる一方で、私たちは隣国が核戦争の脅威を身近な問題として捉えていることを理解する必要があります。
 議論の中で、韓国の皆様は被爆の実相について高い関心を持ってくださいました。私の伯父は長崎原爆で被爆死し、伯父の無念を受けて、私は長崎大学の原爆後障害医療研究施設で学位を取得いたしました。韓国の皆様に、核兵器が一たび使われると大変なことになる、絶対に核兵器を使わせてはならないと被爆の実相を私の立場でお伝えしましたが、特に若い参加者の反応はとても強く、被爆の実相を、また核兵器の非人道性を共有すべき取組の重要性を感じました。
 被爆の実相を伝えることは日本にしかできない役割です。トランプ大統領が訪日した際には、広島と長崎にて被爆者のお声を直接聞いていただいて、被爆遺構を総理が御案内してはいかがでしょう。
 核兵器のない世界に向けて、橋渡しの具体的な内容を含め、総理の今後の方針と決意をお伺いし、質疑を終わります。
 ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#11
○内閣総理大臣(石破茂君) 秋野公造議員の御質問にお答え申し上げます。
 首脳会談の手応えについてでございますが、今回の首脳会談では、トランプ大統領との間で、安全保障や経済の諸課題、現下の国際情勢について、幅広く率直な意見交換を行いました。会談の成果として、今後の日米協力の言わば羅針盤となる文書として、日米首脳共同声明を発出することができました。率直な意見交換を通じましてトランプ大統領との信頼関係構築に向けた一歩とすることができたことは、今後に向けて大きな成果であったと考えております。
 日本製鉄によるUSスチールへの投資計画についてでございます。
 バイデン前大統領による買収禁止について、日米双方の経済界から今後の日米間の投資に強い懸念の声が上がっていたことを重く受け止め、判断理由の説明を求めたところでございますが、十分な回答はございませんでした。
 今回のトランプ大統領との首脳会談では、本件は、どちらかが利益を得るというような単なる買収ではなく、日本の技術と資金を活用し、米国に大胆な投資を行うことで、米国や世界が求める優れた製品を共に生み出し、日米がウィン・ウィンになるものにしようという認識を共有したところでございます。
 御指摘の技術流出への懸念につきましても、今後の投資計画の検討・調整におきまして配慮していくことは極めて重要と考えておるところでございます。
 鉄鋼製品等の追加関税措置をめぐる動向については承知をしておりますが、具体的な中身が明らかとなっていない点があり、我が国としては引き続き注視し、適切に対応してまいりたいと考えております。
 首脳会談において、東アジアでの戦争回避、拉致問題に関する議論があったか、このことについてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 今般の会談では、大統領との間で、厳しく複雑な安全保障環境に関する情勢認識を共有した上で、日米同盟の抑止力、対処力を高め、日米が直面する地域の戦略的課題に緊密に連携の上、対処していくことで一致したほか、日米安全保障条約第五条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認をいたしました。また、会談冒頭で私からトランプ大統領の平和への強い思いに触れましたところ、大統領からも強い賛意が示されたところでございます。
 会談でのやり取りを通じまして、日米同盟がこの地域の平和と安定に果たす役割、何よりも力による一方的な現状変更の試みは認めないということを確認することができたと受け止めております。
 拉致問題に関しましては、私から、いまだに肉親と再会することができない拉致被害者御家族の苦しみ、切実な思いを大統領に直接伝達した上で、一日も早くこの問題を解決したいという決意を伝え、大統領に対し、米朝間の交渉の可能性も念頭に、改めて理解と協力を求めたところであります。これに対し、大統領から拉致問題の解決に向けた全面的な支持を得たことは大きな成果であり、このことは拉致問題の解決に向けた我が国の主体的な取組に寄与するものであったと、かように考えております。
 米国からのLNGの輸入、購入についてでございます。
 今般の日米首脳会談におきましては、相互に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認いたしました。
 米国から経済性や調達時期等の観点から競争力の高いLNGの供給が開始されれば、供給源の多角化にも貢献をし、我が国のエネルギー安全保障に資するものと認識をいたしております。
 LNGは、化石燃料の中で温室効果ガスの排出が最も少なく、再生可能エネルギーの調整電源の中心的な役割を果たすものでございます。エネルギー安定供給と脱炭素を両立する観点から、再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入するとともに、特定の電源や燃料源に過度に依存しないよう、バランスの取れた電源構成を目指してまいります。
 首脳会談における国際保健に関する議論の有無等についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
 日米両国、そして国際社会が直面する課題は極めて多くございます。今回の首脳会談で全てを取り上げる時間的余裕はございませんでしたが、世界に平和と繁栄をもたらすとの首脳間の共通認識を踏まえ、今後、両国政府間で話し合ってまいりたいと考えております。
 米国は国際保健の取組の重要な貢献者であり、我が国としましては、引き続き、米国を含む各国と連携し、国際保健の諸課題に取り組んでいく所存でございます。
 首脳共同声明では、国際機関への台湾の意味ある参加への支持を確認をいたしております。
 トランプ大統領訪日の際の広島、長崎訪問についてお尋ねをいただきました。
 さきの首脳会談の際、私はトランプ大統領に早期の訪日を招請しましたが、国内での訪問先を含め、それ以上の詳細につきましては現時点では決まっておりません。
 その上で、より一般論で申し上げれば、核兵器のない世界に向けた国際社会の取組を主導することは唯一の戦争被爆国である我が国の使命であり、その際、秋野議員御指摘のとおり、被爆の実相を伝えることは我が国でしかできない役割であるということをよく認識をしておるところでございます。
 政府といたしましては、今後とも、核廃絶決議案の国連総会への提出を含め、核兵器国、非核兵器国が広く参加するNPT体制を維持・強化し、核兵器のない世界に向けた現実的で実践的な取組を進めてまいります。
 以上でございます。拍手
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関口昌一#12
○議長(関口昌一君) 柳ヶ瀬裕文君。
   〔柳ヶ瀬裕文君登壇、拍手〕
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柳ヶ瀬裕文#13
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文です。
 私は、会派を代表して、石破総理の米国訪問に関する報告に対し、石破総理及び岩屋外務大臣に質問をいたします。
 石破総理、トランプ大統領との会談を乗り切った、乗り切られたということで、ひとまずその御労苦をねぎらいたいと思います。本当にお疲れさまでございました。
 日米安全保障条約の第五条が尖閣諸島に適用されることを確認できたこと、また、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力関係を確認できたことを率直に評価したいと思いますけれども、懸念される事項がありますので、その点について質問してまいります。
 まず、北朝鮮による拉致問題について伺います。
 共同声明では、北朝鮮の完全な非核化については強い言葉が並ぶのに対して、拉致問題については、日本は即時解決の決意を表明し、米国はそれを支持したとあるだけです。声明のほかの部分については主語が「日米は」、「両首脳は」となっていますが、拉致問題については「日本は」となっており、アメリカの関与が消極的に読み取れます。
 そこで、石破総理に伺います。
 トランプ大統領は、北朝鮮に対して拉致問題の解決に向けて働きかけることを約束したのかどうなのか。具体的な行動計画や交渉のロードマップについて何らかの合意はできたのか。これまでのアメリカの対応と今回の会談の違いは何なのか。また、トランプ大統領の認識を踏まえ、拉致問題の一日も早い解決のために日米協力はどのようにあるべきと考えているのか、伺います。
 時間がありません。連絡事務所の設置などという絵空事ではない具体な解決案をお示しいただきたいと思います。
 共同声明には、米国から日本へのLNG輸出を増加することが明記されました。我が国のLNG調達の輸入依存度は九八%に上り、調達先を分散させることはエネルギーの安全保障強化に必須であります。今回の合意は、日米同盟の強化にも資するという点で一定評価できるものであります。
 一方で、収益性の問題をクリアする必要があります。アメリカから貿易収支を考慮して割高で大量に購入することになると、国内ガス事業者の収益性を下げることにつながりかねませんが、どのような対応策を考えているのか、石破総理に伺います。
 また、USスチールの例を見ても、開発投資という形で関与を要求されることが想定されます。日本企業としては巨額で莫大なコストが見込まれるアラスカのLNG開発投資については二の足を踏むことが考えられますが、政府としてどのような枠組みで民間企業の投資に関わっていくのか、石破総理の考えを伺います。
 トランプ大統領は九日、アメリカが輸入する全ての鉄鋼及びアルミニウムに二五%の関税を掛ける考えを明らかにしました。また、トランプ大統領は相互関税について言及し、その詳細はこれから明らかになるようであります。
 今回の日米首脳会談の注目点は、トランプ大統領が繰り出す関税攻勢に対し、これをいなしつつも、日米が互いに利益を確保できるところに着地できるのかということだったと理解していますが、この重要なテーマについて会談での合意内容は不明確で曖昧であります。
 そこで、これらの措置に関し会談で議題に上がったのか否か、及び、この先、日本からの輸出品に生じる影響について石破総理に確認をします。
 トランプ大統領は就任初日、WHOから脱退する旨の大統領令に署名をしました。WHOのコロナ対応における中国の利益に過剰な忖度をした実績を考慮すれば、私は日本も脱退すればよいと考えますが、アメリカがWHOから脱退すれば、中国が更に大きな影響力を有することとなります。
 日本としては、米国にWHOの脱退再考を促し、日米で協調してWHOにおける中国の影響力を押しとどめるような外交努力をするべきと考えますが、石破総理の見解を伺います。
 また、共同声明では、「両首脳は、国際機関への台湾の意味ある参加への支持を表明した。」とのことですが、これはすばらしい合意だと考えます。我が党がかねてから訴えてきた台湾のWHOへの参加を実現するべきときです。今回の会談を踏まえての石破総理の見解を伺います。
 平和のための日米協力について、石破総理に伺います。
 共同声明では、「米国は、核を含むあらゆる能力を用いた、日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを強調した。」とあります。中国、北朝鮮、ロシアといった地域の平和を脅かす存在がひしめく東アジアの情勢はいつ緊迫化してもおかしくないことから、米国が核という単語を明示したことは極めて重大な意味を持つと考えられます。
 これは米国が日本を防衛する手段として核兵器の使用も辞さないという意味だと理解しましたが、見解を伺います。
 日米同盟の抑止力及び対処力を高めることは、東アジアの安定にとって極めて重要です。
 共同声明では、「日本の南西諸島における二国間のプレゼンスの向上、より実践的な訓練及び演習を通じた即応性の向上」が盛り込まれました。台湾有事が発生すれば、軍事行動と邦人の退避が同時並行で進行することは明らかで、よりリアリティーのある訓練及び演習が不可欠であります。また、台湾と我が国最西端の与那国島は僅か百十キロしか離れておらず、戦火が先島諸島に及ぶことを前提に策定されている避難計画の実効性や不備の有無も検証が必要で、相当大掛かりな訓練及び演習になると想定しています。
 総理には、これらの訓練及び演習について具体的にどのような内容を想定しているのか、お示しください。
 二月三日の衆議院予算委員会で石破総理がガザ地区の傷病人及び学生の受入れについて前向きな答弁をされた後、トランプ大統領のガザ地区所有発言が伝えられました。石破総理はこのトランプ大統領の発言があることをあらかじめ知っていてこのような答弁をしたのか、確認をしておきます。
 当初、受入れはあくまで短期で傷病人のみと答弁がありましたが、その後、教育まで検討すると答弁がこれ変遷しています。受入れを検討しているガザの住民の人数、場所、滞在期間はどれくらいか、将来ガザに帰還することは確約されるのか、石破総理の見解を伺います。
 トランプ大統領はガザ地区を不動産事業の枠組みで考えているようですが、国際法上許容されることなのかと世界各地から疑問の声が上がっています。トランプ大統領の言うガザ地区外への移住が石破総理が答弁した手続で行われることはないということを、答弁された石破総理に確認しておきます。
 これ以降の質問は全て岩屋外務大臣に答弁を求めます。
 石破総理とトランプ大統領が対中国の立場で一致した首脳会談を実現したのに対し、岩屋外務大臣の中国訪問には疑問符が付きます。
 岩屋外務大臣は、昨年末の中国訪問後、観光目的で来日する中国人向けの短期滞在ビザの緩和措置を発表しました。これは一体何が目的でしょうか。
 中国で二〇一四年にスパイ法が施行されて以降、これまでに少なくとも十七名の日本人がむやみに拘束され、うち五名は今も服役中ないし公判係属中であります。尖閣諸島では中国海警局の船舶が毎日のように接続水域に入域し、昨年一年間で四十二日も領海侵犯を侵しています。共同声明でも、東シナ海における力による現状変更の試みと不当な海洋権益に関する主張、埋立地形の軍事化及び威嚇的な活動に対し、強い反対の意を両首脳が表明しました。邦人への人権侵害を行い、覇権的動機につき動かされている中国に対し、ビザの緩和は今やるようなことでしょうか。
 同盟国のアメリカでは、中国の会社法や中国共産党規約への懸念から、中国共産党員とその近親者の短期商用ビザと観光ビザの有効期限を最長十年から一か月に短縮するという我が国と真逆の対応を取っています。国民が納得できるよう、その真意を明らかにしていただきたいと思います。
 また、岩屋外務大臣に関しては、中国企業からのカジノ絡みの資金受領疑惑が向けられております。外国企業や外国人からの金銭に当たるものを直接又は間接的に、間接的にでも受け取ったことがあるのか、また、外国企業や外国人からパーティー券を購入してもらったことはあるのか、明確にお答えいただきたいと思います。
 石破総理におかれましては、引き続きトランプ大統領との信頼関係の構築を求め、岩屋外務大臣におかれましては、独り善がりではなく、真に国益に資する外交、そして国民が納得できる外交を行うよう、また説明責任をしっかりと果たされるよう強く求めて、私の質問を終わります。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#14
○内閣総理大臣(石破茂君) 柳ヶ瀬裕文議員の御質問にお答えを申し上げます。
 拉致問題についてでございます。
 拉致問題は我が国の国家主権に対する侵害でございまして、そうであります以上は、これは我が国が主体的に解決する問題であります。このことは累次申し上げているところでございます。
 今般の日米首脳会談では、私から、いまだに肉親と再会することができない拉致被害者御家族の苦しみや切実な思いを大統領に直接伝達いたしました上で、一日も早くこの問題を解決したいという決意を伝え、大統領に対し、米朝間の交渉の可能性も念頭に、改めて理解と協力を求めたところでございます。大統領から拉致問題の解決に向けた全面的な支持を得たことは大きな成果であり、このことは拉致問題の解決に向けた我が国の主体的な取組に寄与するものであったと、このように理解をいたしております。
 首脳会談でのやり取りや今後の取組についてこれ以上の詳細をお答えすることは差し控えますが、首脳間を始めとする強固な信頼・協力関係の下、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題を解決するため、日米間で緊密に連携をいたしてまいります。
 米国からのLNG輸入及びアラスカのLNG開発についてでございますが、今般の日米首脳会談におきましては、相互に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認をいたしました。米国からは既に年間五百万トンを超えるLNGを輸入しておりますが、更なる購入につきまして、経済性、供給開始時期、供給量などを踏まえまして、官民で検討していくことを想定をいたしております。
 アラスカLNGプロジェクトにつきましては、パイプラインの建設動向などを踏まえまして、今後、検討が進められるものと承知をしております。日米相互に利益のある形となりますよう、日米の民間関係者間の議論を経済産業省を中心に促してまいります。
 米国による関税措置についてのお尋ねを頂戴をいたしております。
 大統領の関連の発言については承知をいたしております。今般の会談の時点では、御指摘の関税措置については正式に発表をされておらず、会談で議論はありませんでしたが、我が国といたしましては、まずはこれらの措置の内容や我が国への影響を十分に精査をしつつ、措置の対象からの除外を米国に働きかけるなど、必要な対応を行っていく考えでございます。
 WHOに係る米国の脱退及び台湾の参加についてお尋ねを頂戴をいたしました。
 我が国といたしましては、WHOが保健をつかさどる国連の専門機関として、国際保健分野の諸課題の解決のために活動することを期待いたしております。米国は国際保健の取組の重要な貢献者、貢献国と考えておりまして、引き続き、米国を含む各国と連携し、国際保健の諸課題に取り組んでまいりたいと存じます。
 我が国は、台湾のWHO総会へのオブザーバー参加を一貫して支持しております。今般の日米首脳共同声明におきましても、国際機関への台湾の意味ある参加への支持を表明いたしました。引き続き、台湾のWHO総会へのオブザーバー参加の実現に向け、関係国と連携し、WHOに働きかけてまいります。
 米国が提供する核を含む拡大抑止についてでございます。
 我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面し、現実に核兵器などの日本に対する安全保障上の脅威が存在する中で、こうした脅威に対応するためには、我が国自身による防衛努力に加え、米国が提供する核を含む拡大抑止が不可欠であります。
 御指摘の文言は、日米安全保障条約の下での米国の対日防衛義務及び核を含む拡大抑止のコミットメントを示すものであり、今般の共同声明においてこれを改めて確認できたことは意義深い成果であったと考えておるところでございます。
 日米での訓練及び演習についてお尋ねをいただきました。
 日米間では、日米同盟の抑止力、対処力を強化するため、これまで、より高度かつ実践的な共同訓練を増加させるなど、不断の取組を行ってきたところでございます。今回の会談でも、これに引き続き取り組んでいくことを確認いたしております。
 我が国といたしましては、あらゆる事態に対応できますよう、共同訓練を充実させ、即応性の向上を図るべく、避難計画の実効性の向上を含め不断の取組を行ってまいります。
 ガザ地区の傷病者支援等についてお尋ねをいただきました。
 施政方針演説において述べましたとおり、ガザの深刻な人道状況や、それを受けた国際保健機関、WHOの要請も踏まえた医療支援の一環として、ガザにおいて傷病を負われ、患われた方々のうち、現地あるいは周辺での十分な治療が困難なごく少数の患者さんを日本で治療する可能性につきまして、現在、政府部内で鋭意検討しておるところでございます。
 また、パレスチナ人に対する人材育成支援については別途実現に向けて努力していく考えでございますが、本件傷病者支援とは異なるものでございます。
 傷病者支援等の具体的な人数、態様、時期等につきましては現在調整中であり、現時点では決まっておりませんが、現地に戻ることが大前提であり、ガザ地区から日本への移住を目的とするものではございません。また、大統領の一連の発言とも関係はございません。
 残余いただきました御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。拍手
   〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
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岩屋毅#15
○国務大臣(岩屋毅君) 柳ヶ瀬裕文議員にお答えいたします。
 今回の中国人観光客に対する短期滞在査証の緩和措置についてお尋ねがありました。
 中国との間では、戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築するという大きな方向性の下、課題と懸案を減らし、協力と連携を増やしていくために互いに努力していくことを確認しております。
 査証関連では、昨年十一月三十日より、中国は日本人に対する短期滞在に係る査証の免除措置を再開いたしました。
 こうした流れの中で、昨年十二月の日中ハイレベル人的・文化交流対話におきまして、国民交流の強化を念頭に、日本側としても、両国国民の相互理解増進、経済波及効果が大きい観光の推進、治安に与える影響などを総合的に勘案し、我が国として許容できる範囲内で、中国観光客に対する短期滞在査証緩和措置を発表したところでございます。
 今回の措置については、政府として、こうした経緯や狙いについて引き続き丁寧に説明を行ってまいります。
 私への外国企業や外国人からの金銭受領などについてお尋ねがありました。
 いずれのお尋ねについても、該当するものは全くございません。拍手
    ─────────────
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関口昌一#16
○議長(関口昌一君) 礒崎哲史君。
   〔礒崎哲史君登壇、拍手〕
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礒崎哲史#17
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
 会派を代表して、総理の帰朝報告に関連し、石破総理に質問いたします。
 今回の日米首脳会談は、トランプ大統領にとって就任後二人目となる首脳会談でした。これは、東アジアを取り巻く環境の重要性、とりわけアメリカの日本に対する期待の高さを物語っていると思います。まずは、本首脳会談を実現させた関係者の御努力に敬意を表したいと思います。
 今回の会談に当たって、相当な緊張感を持って臨まれたであろうことは想像に難くありません。そのような中、日米同盟がインド太平洋地域の平和と安定の礎だという認識の下、同盟の抑止力と対処力の更なる強化で一致したことや、サイバー、宇宙分野での連携強化を明記することで一致したことなど、率直に評価をしたいと思います。
 会談後の記者会見では日本の国会における政府答弁を引き合いに笑いを誘うなど、まずは一段落といったお気持ちではないでしょうか。石破総理、大変お疲れさまでした。
 ただし、ここは日本の国会です。定番の答弁だけでやり過ごされては困ります。真摯に御答弁いただくことを求め、質問に入ります。
 まず、率直に伺います。本会談において、総理が重要視されていたことは全てトランプ大統領に伝えることができましたか。そのうち、何割程度の項目で認識の一致が図れたと受け止めておられますでしょうか。お答えください。
 トランプ大統領は就任以来、多くの大統領令に署名をしています。そのうち、報道でも大きく扱われている関税について伺います。
 今回の会談では関税について余り話し合っていないと両首脳共に述べておられますが、国内外で関心も高く、相互関税と呼ばれる措置の導入が目前であった状況で、本テーマに関して話をしなかった理由についてお伺いします。
 今を遡ること約百年前、世界恐慌のさなか、アメリカは国内産業保護のため、一九三〇年にスムート・ホーリー関税法を制定し、関税を大幅に引き上げました。しかし、各国が報復関税を導入し、国際貿易が縮小、アメリカの輸出も激減し、世界恐慌を更に悪化させることとなり、四年後、ルーズベルト政権は関税引下げへと政策を転換させました。
 現状、カナダ、メキシコへの関税は延長されたものの、中国への関税は実際に動き出しており、まさにこの百年前の出来事を想起させますが、過去の教訓と現状について総理はどのように受け止めておられますか。お答えください。
 二〇二四年におけるアメリカの貿易赤字相手国第一位が中国、第二位がメキシコ、日本は第七位です。今回の会談において日米の関税に関する合意はありませんが、引き続き予断を許さない状況が続きます。
 一方、アメリカの貿易赤字相手国第二位のメキシコには多くの日本企業が進出し、メキシコ国内で製造した製品をアメリカに輸出しています。つまり、メキシコに対する関税措置は日本の企業にとって大きな痛手となります。
 アメリカの相互関税措置がグローバルにサプライチェーンを構築してきた日本企業に与える影響について、日本政府の認識を伺います。
 あわせて、大手メーカーと連係し、海外に進出している中小企業にとっては、非常に厳しい状況が想定されます。こうした中小企業に対して、政府として何らかの支援策を検討するお考えはありますか。お伺いします。
 アメリカの貿易赤字解消の一環として、アメリカ産LNGの活用について合意がなされました。日本のエネルギー自給率が低く、その多くを中東地域に頼っている現状を踏まえれば、リスク分散の観点で評価できる内容と受け止めています。
 一方で、アメリカからの輸入エネルギーが高コストとなれば、国内におけるコストプッシュ型の物価高を加速させることになり、日本の国益につながりません。さらに、アラスカのLNG開発に多額の投資を求められれば、これもコスト増につながります。さらに、LNGを購入するのは民間企業であり、価格や契約更新の時期など不確定要素も多いと考えます。
 トランプ大統領は、日本は間もなく歴史に残る記録的な量の輸入を始めると語ったと伝えられていますが、日本政府として時期や量、価格等に関してどのような展開を想定されているか、お答えください。
 また、貿易赤字への対応策として、LNGなどエネルギー購入以外にどのような観点で意見を交わしたのでしょうか。お伺いします。
 あわせて、経済安全保障上の重要物資である半導体や蓄電池に必要なレアメタルなど重要鉱物の安定供給などに向けた協力体制について、どのような意見交換がなされたのでしょうか。お答え願います。
 日本製鉄のUSスチール社買収交渉について伺います。
 会談では、USスチールを所有するのではなく、多額の投資を実施することで合意したと伝えられました。その後、トランプ大統領は、日本製鉄がUSスチールの株式の過半数を保有することはできないと述べたとも報道されています。
 元々、日本製鉄の計画は、USスチール株を全株取得し、日本製鉄の米子会社とUSスチールを合併し、USスチールの社名や本社所在地は残す予定でした。今回合意した時点における総理の認識は、元々の考え方の理解が進み合意をしたのか、あるいは方針変更を含めて合意をしたのか、どちらでしょうか。お答えください。
 今般、トランプ大統領が再びパリ協定からの離脱を表明しました。今回の大統領令では、パリ協定の離脱に関する規定にかかわらず、即時発効扱いとされており、早期に影響が及ぶことも考えられます。
 首脳会談において経済やエネルギーなど様々な分野での協力について合意を交わしていますが、地球温暖化に向けた日本の取組への影響について政府の認識を伺います。
 パリ協定離脱に始まり、WHOからの脱退、OECDの国際課税ルールへの不参加等、トランプ政権はいわゆる国際協調、ルール作りの枠組みからことごとく抜けようとしています。一方で、自動運転システムやスマートマニュファクチャリング等の国際的なルール作りは、新たなグローバル市場創出のために不可欠です。
 国際標準化戦略を含めた国際ルール作りにおける石破総理のスタンスと逆行する米国政府にどのようにアプローチしていくおつもりか、お伺いします。
 北朝鮮における日本人拉致問題についてお伺いします。
 今回の首脳会談に先立ち、石破総理は一月二十七日の衆議院本会議において、本件についてトランプ氏と緊密に意思疎通を図りたいと答弁されました。共同声明では、日本の決意に対するアメリカの支持が明記されたことを評価をいたします。その上で、問題解決に向けては日本が具体的に動き出すことが重要と考えますが、具体的取組について総理のお考えをお聞かせください。
 日米同盟の根底は、自由、民主主義、人権、法の支配という普遍的な価値観があるはずです。しかし、今の米国は自国第一主義が普遍的価値より優先されつつあると言えます。強固な日米同盟を堅持するためには、両国の普遍的価値を重視するよう、これまで以上に日本政府として働きかけを行っていくべきと考えます。その意味において、与野党関係なく政府を支えていくことが重要であると考えます。
 そこで、今般のような会談に臨まれる際には、外遊後の帰朝報告だけでなく、外遊に向かう前に与野党の意見を聞く場を持ってはいかがでしょうか。
 例えば、我が党の玉木雄一郎衆議院議員は先月、スイスのダボス会議に参加をし、独自に多くの各国関係者と直接会って懇談をしてきています。そこで得た情報やそれに基づく意見や提案も、総理が各国首脳と会って話す際の情報になります。当然、他の多くの与野党の議員の方々も、それぞれ独自の外交チャンネルで得たものがあると思います。
 外交日程を硬直化させないため、形式にもこだわらず、首脳会談といった場で、失礼しました、党首会談といった場でもいいと思います。政局は水際まで。日本のトップ外交に深みを持たせ、より民意を反映させるためにも、意義ある作業だと考えます。最後に、本提案に対する石破総理の御所見をお伺いし、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#18
○内閣総理大臣(石破茂君) 礒崎哲史議員の御質問にお答え申し上げます。
 首脳会談でどれだけの認識の一致が図れたかとのお尋ねを頂戴をいたしました。
 外交上のやり取りの結果につき、定量的に何割くらいとお答えすることは実に困難なのでありますが、今回の日米首脳会談において、安全保障や経済の諸課題、現下の国際情勢などについて率直な意見交換を行い、幅広く認識の一致は図れたと、このように考えております。
 もちろん、日米両国、そして国際社会が直面する課題は極めて多いのでありまして、今回の首脳会談でそれを全て取り上げるということは困難であったことは御理解をいただきたいと思っております。自由で開かれたインド太平洋を堅持し、暴力の続く混乱した社会に平和と繁栄をもたらすとの首脳間の共通認識を踏まえ、今後、両政府間でより一層話し合ってまいりたいと考えております。
 相互関税についてでありますが、発言は承知をいたしております。今般の会談の時点では、御指摘の相互関税については正式に発表されておりませんでしたので、当然のことながら、会談で議論はございませんでしたが、いずれにいたしましても、我が国といたしましては、まずは今後明らかになる措置の具体的な内容及び我が国への影響を十分精査をいたしました上で、適切に対応いたしてまいります。
 過去の教訓、現状についてのお尋ねがございました。
 一九二九年の大恐慌を背景といたしまして、御指摘のスムート・ホーリー法によりアメリカが関税を引き上げたことが、世界経済のブロック化につながっていく様々な要因の一つとなったと、そういうような御指摘があることは承知をいたしております。久しぶりに勉強させていただきました。ありがとうございます。
 我が国としては、現在の関税措置をめぐる動向を引き続き高い関心を持って注視してまいりますとともに、その影響を十分に精査し、適切に対応いたしてまいります。
 米国による関税措置についての日本政府の認識及び影響を受ける中小企業への支援策についてでございます。
 御指摘の関税措置をめぐる動向は承知をいたしております。米国によるメキシコに対する関税措置は一旦見送られましたが、政府といたしましては、今後とも、米国が講じる関税措置を注視し、グローバルにサプライチェーンを構築している日本企業に与える影響を踏まえて適切に対応いたしてまいります。
 経産省では、ジェトロに相談窓口を二月二日に設置をいたしました。中小企業を始めとする日本企業への情報提供や助言などの支援を行っておるところでございます。今後とも、日本企業に寄り添った支援を丁寧、懇切に進めてまいりたいと思っております。
 米国からのLNG輸入についてでございますが、今般の首脳会談におきましては、相互に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加を含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認をいたしました。既にアメリカからは年間五百万トンを超えますLNGを輸入しておりますが、更なる購入につきましては、経済性や供給開始時期、供給量などを踏まえまして、官民で検討していくことを想定をいたしております。
 貿易赤字及び経済安全保障協力に関するやり取りについてでございます。
 御指摘の貿易赤字をめぐりましては、今般の会談において、大統領の問題意識を踏まえ、双方に利益のある形で貿易を推進することにつきまして意見交換を行いました。
 会談後に発出されました共同声明におきまして、経済安全保障を含む経済協力が同盟協力の不可欠な一部を成すことを確認をいたしますとともに、重要鉱物のサプライチェーンの多角化に関する協力の取組を歓迎する旨、明記をいたしたところでございます。
 日米の緊密な経済パートナーシップを更に高い次元に引き上げていくべく、新政権、トランプ新政権との間で引き続き取り組んでまいります。
 日本製鉄によりますUSスチールの投資計画についてのお尋ねでございます。
 今回の首脳会談では、本件は、どちらかが利益を得るというような単なる買収ではなく、日本の技術と資金を活用し、米国に大胆な投資を行うことで、米国や世界が求める優れた製品を共に生み出し、日米がウィン・ウィンになるものにしようとの認識を共有したところでございます。具体的な計画につきましては、民間の関係者において検討・調整が進められていくものと、このように承知をいたしております。
 地球温暖化に向けた日本の取組への影響についてでございますが、気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、全ての国の取組が重要であることに変わりはございません。世界の気候変動対策へのアメリカの関与は引き続き重要でございます。
 我が国といたしましては、州政府や産業界も含め、米国と協力していく方法を探求しつつ、欧州やアジア諸国と連携し、気候変動問題には積極的に取り組んでまいります。
 国際的なルール形成に関する政府の立場及び米国政府との関係についてでございます。
 グローバルに産業構造が変化する中、国際標準化などの国際的なルール作りは国際競争に勝ち抜くために不可欠であり、日本経済の成長戦略として極めて重要でございます。
 米国が国際社会において果たし得る役割は引き続き重要であり、我が国といたしましては、御指摘いただきましたような国際的なルール作り、国際社会が直面する諸課題への対応において米国との緊密な連携を確保すべく、引き続き様々なレベルで意思疎通を重ねてまいります。
 拉致問題についてでございます。
 今般の日米首脳会談では、私から、いまだに肉親と再会することができない被害者御家族の苦しみ、切実な思い、これらを大統領に直接伝達いたしました上で、一日も早くこの問題を解決したいという決意を伝え、大統領に対し、米朝間の交渉の可能性も念頭に、改めて理解と協力を求めたところでございます。これに対しまして、大統領から拉致問題の解決に向けた全面的な支持を得たことは大きな成果であり、このことは拉致問題の解決に向けた我が国の主体的な取組に寄与するものであったと考えております。
 日米の強固な信頼・協力関係の下、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題を解決するため、私自身の強い決意の下、政府として総力を挙げて最も有効な手だてを講じるものといたしております。
 外国訪問前の与野党の皆様からの意見を承ることにつきましてのお尋ねであります。
 外交を進めるに当たりまして、国民の皆様及びその代表者であります国会の御理解、御支援をいただくことは極めて重要でございます。
 国会での質疑の在り方につきましては国会で議論をいただくものでございますが、委員の、議員の御指摘は、事前にそのような機会を持ってはどうかという御提案だというふうに承知をいたしております。御提案、誠にありがとうございました。
 今後も、各議員、政党との御議論も踏まえながら外交政策を進めてまいりますので、どうぞ建設的な御提案、御提言を賜りますようお願いを申し上げます。
 以上でございます。拍手
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関口昌一#19
○議長(関口昌一君) 山添拓君。
   〔山添拓君登壇、拍手〕
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山添拓#20
○山添拓君 日本共産党を代表し、石破総理の訪米報告について総理に質問します。
 米国トランプ大統領との初めての首脳会談で総理に求められたのは、世界が直面する課題について認識し、解決に向けて話し合うとともに、批判すべきは率直に批判し、対等、平等な主権国家同士の信頼関係を構築することにありました。
 ところが、現実にはどうだったか。パレスチナ・ガザ地区の住民を強制移住させる、パリ協定やWHO、人権理事会から離脱する、トランプ大統領の一連の動きは、国際社会が積み重ねてきた協調と共存のための秩序を踏みにじる暴挙と言うほかありません。
 総理は、首脳会談でこうしたトランプ氏の動きを一つでも批判しましたか。ひたすらトランプ氏におもねり、称賛の言葉を並べるばかりだったのではありませんか。
 共同声明は、力による現状変更の試みへの反対を確認しています。トランプ氏は、イスラエル・ネタニヤフ首相との首脳会談で、米国がガザを長期的に所有する、ガザの住民を全て外部に移住させると述べました。まさに力による現状変更の試みではありませんか。
 恒久的な停戦をどう実現するか、危機的な人道状況をどう改善し、破壊されたガザの復興をどう進めるか、緊急の支援策が求められる中、トランプ氏が不動産開発のように掲げた構想は余りに浅はかです。
 総理は、トランプ氏の構想が国連憲章と国際法、二国家解決という国際社会の合意に反する暴論であるとの認識をお持ちですか。
 トランプ氏は、ネタニヤフ首相らに逮捕状を発行したICC、国際刑事裁判所の職員への制裁を可能とする大統領令に署名しました。ICCの赤根智子所長は声明で、裁判所の独立性と公平性を損ない、罪のない犠牲者から正義と希望を奪うことを求めるものだ、断固拒否すると厳しく批判しています。
 フランスやドイツ、イギリスなど七十九の国と地域による共同声明は、国際的な法の支配を脅かすものだと非難しています。日本がこの共同声明に加わらなかったのはなぜですか。日本は、ICC規程の起草時より、法の支配の徹底のため一貫して支持してきたのではなかったですか。明確にお答えください。
 昨年、大気中の二酸化炭素濃度が二〇一〇年の観測開始以降最も高く、上昇率も過去最大だったといいます。環境省は、大規模な森林火災や化石燃料の使用など、人間の活動による排出量の増加が理由と考えられるとしています。気候危機対策は、文字どおり待ったなしです。
 総理は訪米前、米国のパリ協定からの離脱について、引き続き米国の適切な関与を求めていかなければならないと述べました。トランプ氏にパリ協定離脱を改めるよう求めましたか。地球温暖化はでっち上げだ、掘って掘って掘りまくれなどと言い、化石燃料の増産を促すトランプ氏を何ら批判しなかったのではありませんか。
 総理が米国の貿易赤字の穴埋めのためにLNGを新たに購入すると約束したことは、気候危機打開に背を向けるトランプ氏に擦り寄り、その姿勢を助長するものです。人類が直面する危機を前に、世界の流れへの逆行ではありませんか。
 トランプ氏は、WHOからの離脱表明の直後、拠出金が減額されるなら検討し直すと言い、移民や麻薬の流入を理由にメキシコやカナダへの追加関税を求めたかと思えば、国境警備の強化を合意し、発動を延期しました。米国第一の姿勢を恫喝的に示し、取引といって譲歩を迫るやり方が、国際社会との矛盾を深め、米国の同盟国との間でもあつれきを生んでいることを総理はどう認識していますか。
 こうした下で、日米同盟を更なる高みに引き上げるなどと言い、日米同盟絶対の姿勢を続けていてよいのかが厳しく問われます。
 米国は、二〇二七年度より後も抜本的に防衛力を強化していくことに対する日本のコミットメントを歓迎したといいます。安保三文書に基づく五年で四十三兆円のその先も、大軍拡を続けるつもりですか。
 米国はNATO加盟国にGDP比五%の軍事費を要求し、日本に対しても三%以上を求める声が報じられています。物価高騰が国民生活に困難を強いる中、物価上昇率をはるかに上回る軍事予算の拡大が既に暮らしの予算を圧迫しています。やめるべきです。
 共同声明は、南西諸島における二国間のプレゼンスの向上を強調しました。政府は来年度、外国領土を直接攻撃できる長射程ミサイルをいよいよ現実に配備するといいます。どこに配備するのですか。沖縄を始め南西諸島で、ミサイル配備に当たり事前に住民に説明する予定はありますか。
 政府は昨年、沖縄県うるま市で陸上自衛隊の訓練場を新設する計画を、地元の強い反対を受け断念しました。日米間でどれだけ軍事力の強化を約束しても、住民の声を無視して押し進めることは許されません。真っ先に標的となりかねないミサイル基地や弾薬庫を有無を言わさず増やし続けるなど言語道断です。東アジアの軍事的緊張を高め、平和を脅かす大軍拡はやめるべきです。答弁を求めます。
 共同声明が、沖縄辺野古新基地建設の着実な実施が極めて重要などとしたことは看過できません。衆議院で我が党の赤嶺政賢議員が指摘したように、来年度末の時点で埋立ては二割に満たないにもかかわらず、予算は八割を使ってしまう計算です。見積りを超過することは明らかです。政治的にも技術的にも財政的にも破綻した辺野古新基地建設は中止すべきです。答弁を求めます。
 共同声明に、沖縄で相次ぐ米兵による性暴力事件に言及がないのはなぜですか。約一年で少なくとも五件もの米兵の性犯罪事件が発覚しました。玉城デニー知事は、米軍が実施している再発防止策の実効性に強い疑念を持たざるを得ないと述べています。日本政府は、綱紀粛正を求めると米側の主張をただ繰り返すのではなく、実効ある対策とその検証を求めるべきではありませんか。
 共同声明は、米軍基地周辺で広がるPFAS汚染の問題にも触れていません。沖縄県の専門家会議は四日、米軍が新たに導入した泡消火剤にしか含まれない成分が基地周辺の地下水から検出されたことなどから、基地が汚染源だと結論付けました。ところが、政府は、米軍との因果関係は不明と逃げ回っています。先日、政府に対策を要請した市民団体、宜野湾ちゅら水会は、現状を人権侵害だと批判しています。基地への立入りを含め、日米両政府が責任を持って調査し、直ちに対策を求めるべきではありませんか。
 米兵による犯罪や基地由来の環境破壊、米軍機による事故などの際、必ず立ちはだかるのが日米地位協定の壁です。総理の持論はその改定だと聞きます。トランプ氏に抜本的な改定を求めなかったのですか。お答えください。
 総理は首脳会談で、対米投資を一兆ドル、約百五十兆円に引き上げると表明しました。トランプ氏が日本に求める貿易赤字解消に協力して巨額の対米投資をあおるのではなく、物価高騰に苦しむ国民生活を支えるために、国内での設備投資や大幅賃上げを実現する実効的な政策こそ今政治に求められているのではありませんか。
 トランプ流の横暴勝手をただそうともせず、国民そっちのけで日米一体の軍事体制強化に邁進する。総理はかつて著書で日本はまだ真の独立国とは言えないと記しましたが、まるで忘れてしまったかのようです。到底委ねることはできません。日米同盟絶対のゆがみを正す本物の改革こそ必要であることを強調し、質問といたします。拍手
   〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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石破茂#21
○内閣総理大臣(石破茂君) 山添拓議員の御質問にお答え申し上げます。
 トランプ大統領とのやり取りについてでございますが、対話相手のいかんにかかわらず、各国首脳と国際社会の諸課題について率直に意見を交わすためには、まず、先方と信頼関係を構築をし、諸課題に係る認識を一致させるということが第一でございます。
 さきの日米首脳会談の内容の詳細に関しましては、外交上のやり取りでございますので詳細を御紹介をすることはいたしませんが、率直な意見交換を通じまして大統領の信頼関係構築に向けた一歩とすることができたと、このように意味のある成果であったと考えております。
 ガザに対する発言についてでありますが、アメリカの中におきまして様々な議論がある現段階において、大統領による発言の逐一について日本政府として見解を述べることは適切ではございません。その推移を注意深く見極めていきたいと考えておりますが、その上で我が国として二国家解決を支持する立場には全く変わりはございません。関係国、機関とも緊密に意思疎通をしながら、喫緊の人道支援に加えまして、中長期的な復旧復興支援においても積極的に役割を果たしてまいります。
 ICCへの制裁に関する共同声明についてでございます。
 御指摘に関します我が国の対応につきましては、様々な要素を総合的に勘案した上で決定したものでありますが、個別の声明の交渉経緯等につきましては差し控えるものといたします。
 我が国は、重大な犯罪行為の撲滅と予防、法の支配の徹底のため、世界初の常設国際刑事法廷であり、元最高検検事、我が国の元最高検検事で我が国出身の赤根智子氏を所長とする国際刑事裁判所、ICCを一貫して支持をしてきております。そのICCが独立性を維持し、安全を確保しながらその活動が全うできますよう、今後の関連の動向を重大な関心を持って引き続き注視をいたしてまいります。
 パリ協定の扱い、LNGの位置付けについてでございます。
 日米両国、そして国際社会が直面する課題は実に多いのでありまして、今回の首脳会談で全てを取り上げるような、そのような時間的な余裕はないことは御理解いただけると存じます。
 その上で、世界の気候変動対策へのアメリカの関与は引き続き重要と認識をしておりまして、アメリカとの協力を探求しつつ、気候変動問題には積極的に今後とも取り組んでまいります。
 LNGは、化石燃料の中で温室効果ガスの排出が最も少ないものでございます。再生可能エネルギーの調整電源の中心的な役割を果たすものでありまして、日本へのLNG輸出増加を含む日米エネルギー協力の強化は気候変動対応に完全に逆行するとの御指摘は全く当たるものではございません。
 外交姿勢の認識についてであります。
 大統領を含めまして、他国の首脳の理念、外交手法について解説したり批評したりはいたしません。
 その上で、アメリカにはアメリカの国益があり、各同盟国には各同盟国の国益がございます。これをお互いに追求することは当然のことでございます。むしろ、だからこそ率直に意見を交わし、両者の国益を相乗的に高め合うことが最善であると、このように考えております。日米関係につきましても、このような議論を通じまして同盟を更なる高みに引き上げたいと、このように考えておるところでございます。
 二〇二七年度より後の防衛力強化についてでございます。
 現行の国家防衛戦略におきましては、「防衛力の抜本的強化は、将来にわたり、維持・強化していく必要がある。」とされており、今般の共同声明における、二〇二七年度より後も抜本的に防衛力を強化していくこととは、現行の国家安全保障戦略等に基づく取組を示すものでございます。
 その上で、二〇二七年度より後の防衛力整備の具体的な内容につきましては、その時点での安全保障環境などを踏まえまして、何が必要かを検討し、実施すべき事項を積み上げるということになります。当然のことでございます。
 南西諸島へのミサイル部隊配備を含む防衛力強化についてでありますが、令和七年度に配備を予定しております一二式地対艦誘導弾能力向上型の具体的な配備場所につきましては、現在検討中でございまして、総合的に検討いたしました上で適切な時期に決定をいたしてまいります。配備に当たりましては、地元の皆様の御理解が得られますように、丁寧な御説明、丁寧な説明や適切な情報提供に努めてまいります。
 南西地域の防衛強化を含む防衛力の抜本的強化、日米同盟の対処力の強化は、抑止力を向上させ、我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させることにつながるものであります。地元の皆様の御理解が得られますよう努めてまいりますとともに、防衛力の抜本的強化の取組を着実に進めてまいります。
 普天間飛行場につきましては、辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づきまして着実に工事を進めていくことが、一日も早い全面返還を実現し、危険性を除去することにつながるものでございます。
 その上で、普天間飛行場代替施設建設事業につきましては、有識者の御助言も得つつ、十分に技術的検討が行われ、飛行場として問題なく建設可能なものであると承知をいたしております。工事費につきましては、引き続き抑制に努めてまいります。
 今後とも、様々な機会を通じまして地元の皆様への丁寧な説明を行いながら、移設工事を着実に進めてまいります。
 在日米軍によります性犯罪についてでございます。
 昨年は、沖縄における米軍関係者による性犯罪が三件起訴に至りました。米軍関係者による性犯罪はあってはならないものであり、こうした事件が相次いで発生したことを政府といたしましては極めて深刻に受け止めております。さきの首脳会談の場でも沖縄の負担軽減の必要性を説明したところであります。
 昨年七月の発表を含めまして、これまでに米側が発表した一連の再発防止策が実際に事件、事故の再発防止につながるということが重要であります。米側に対しましては、在日米軍の綱紀粛正と再発防止の徹底を働きかけてもおり、引き続き、こうした働きかけを行うとともに、日米間で協力をいたしてまいります。
 PFOS等についてお尋ねがございました。
 PFOS等をめぐる問題につきまして、地域住民の皆様方が御不安を抱えておられるということは十分に承知をいたしております。
 PFOS等は日本国内においてこれまでも様々な用途に使用されてきたものでございまして、現時点でPFOS等の検出と在日米軍との因果関係につきまして確たることを申し上げることは困難であります。
 その上で、在日米軍との関係では、これまでも現にPFOS等の漏出が起こりました際には、環境補足協定に従い、在日米軍施設・区域への立入り等を実施してきておるところであります。
 政府といたしましては、引き続き、関係自治体、関係省庁、在日米軍とも緊密に連携し、必要な対応を行ってまいります。
 地位協定の改定についてでございます。
 さきのトランプ大統領との首脳会談におきましては、まずは強固な信頼関係を築くことを重視し、安全保障分野を含む日米関係全般について意見交換を行い、日米同盟の抑止力、対処力を高め、日米が直面する地域の戦略的課題に緊密に連携して向き合っていくことで一致をいたしました。私から沖縄の負担軽減の必要性を説明をいたしました。
 地位協定につきましては、自民党のアジアにおける安全保障のあり方特命委員会におきまして議論が行われているところでございますが、党における議論も踏まえつつ、日米同盟の抑止力、対処力を強化するとともに、在日米軍の信頼性、同盟の強靱性、持続性を高めていくという観点から検討し、適切に判断をいたします。
 対米投資拡大の是非についてでございます。
 今回、大統領に対しまして、私から、対米投資額を一兆ドルといういまだかつてない規模に引き上げたい、共にそのために取り組みたいという強い意思を伝えたところでございます。
 これは、AIや先端半導体などの技術分野、エネルギー分野を始め、双方に利益がある形で協力していくことを考えておるところであります。日米は互いの国において最大規模の海外直接投資と質の高い雇用を創出しておりまして、こうした関係は我が国の経済、産業にも大きく寄与するものでございます。
 同時に、国内投資の更なる拡大も、内閣が掲げます賃上げと投資が牽引する成長型経済の実現に向けて極めて重要なものでございます。年間で、二〇三〇年度百三十五兆円、二〇四〇年度二百兆円という新たな官民目標の実現に向けまして、国内投資を積極的に促進をいたしてまいります。
 以上であります。拍手
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関口昌一#22
○議長(関口昌一君) これにて質疑は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時七分散会
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