浜口誠の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。
 会派を代表して、令和七年度予算案に対して反対討論を行います。
 まず、ミャンマー地震に対して申し上げます。
 被災した皆様、亡くなられた皆様に心からお見舞いとお悔やみを申し上げます。
 政府として、邦人の安否確認、救出に万全を期すとともに、被災した国々への支援に向け、国際社会と連携した対応を強く求めます。
 さて、参議院において予算委員会での議論が行われているにもかかわらず、三月二十五日、石破総理は、米やガソリンの価格高騰などを念頭に、予算成立後に強力な物価高対策を打ち出す考えを表明しました。まだ予算が成立していない中で、石破総理自ら、今回の予算案が物価高対策が不十分であり、課題のある予算案だと言っているのと同じです。真摯な議論を行っている参議院に対して極めて失礼で、不適切な発言です。
 予算案に課題があるなら、参議院で国民民主党が提案する基礎控除を更に引き上げて、国民の手取りを増やすための所得税減税や、ガソリンの暫定税率をすぐに廃止して、ガソリン高で苦しむ地方の暮らしや経済を支えるための予算の修正を行うべきではないですか。
 石破総理のこうした発言を踏まえても、来年度予算は、物価高騰で苦しむ国民に寄り添い、国民生活を支える予算になっていないことは明らかです。
 本予算に対する反対理由を四点申し上げます。
 まず一点目は、昨年十二月十一日の国民民主党、自民党、公明党三党の幹事長合意が守られた予算になっていないという点です。
 合意内容は、いわゆる百三万円の壁は国民民主党の主張する百七十八万円を目指して来年から引き上げる、いわゆるガソリンの暫定税率を廃止する。この公党の幹事長合意は極めて重いものです。
 しかしながら、昨年から行ってきた三党協議の結果、年収の壁への対応は、政府案に与党修正が行われたものの、国民民主党が目指すものとは乖離が大きく、ガソリンの暫定税率の廃止も、いつから廃止するか与党から明確に示されず、幹事長合意を満たすものとはなりませんでした。
 三党の幹事長合意が守られていない予算案には、国民民主党は断固反対です。幹事長合意の誠実な履行に向けて、与党の今後の対応を強く求めます。
 二点目は、手取りを増やす政策が不十分であるという点です。
 日本経済は、長く続いた賃金デフレから脱却できる兆しが見えてきた一方で、国民の皆さんからは、給料は上がってきたが、税金や社会保険料が高くなって手取りが増えないといった声も多く寄せられています。国の税収は過去最高なのに、国民の暮らしは豊かにならない。政治の役割は、国の懐を豊かにすることではなく、国民の懐を豊かにすることです。
 こうした考えの下、国民民主党は、基礎控除の引上げによって、年収の壁百三万円を百七十八万円に引き上げ、所得税の減税によって手取りを増やす政策の実現を強く求めてきました。一九九五年から三十年間変わらなかった百三万円の壁の見直し、基礎控除の引上げは、物価上昇等を踏まえた憲法第二十五条の生存権に基づく最低生計費への対応、働き控えの対応、手取りを増やすことで消費や経済の活性化という三つを目的としており、国民の民意に基づく国民のための政策です。
 しかしながら、衆議院での修正に反映された与党案は、低所得者対策が主目的となり、年収二百万円以下の基礎控除等は恒久措置として百六十万円に引き上げられたものの、新たに四つの年収要件が設けられました。年収の壁をなくそうとしていたにもかかわらず、新たな壁が四つもできるなど本末転倒です。
 また、税は簡素でシンプルでないと国民の理解と納得が得られません。与党案の基礎控除の見直しは非常に複雑であり、税の原則からも大きな課題があります。
 所得税の減税額も年収別に二万円から三万円程度であり、国民民主党の百七十八万円に引き上げた場合と比べると、中間層以上の減税額は十一万円から二十万円以上も大幅に少なくなっています。低所得者層への対策ももちろん重要ですが、物価高で生活が苦しい状況は中間層も同じです。所得税収の約八割は、年収五百万円以上の中間層が中心に負担しています。今の日本を支えている現役世代である中間層に政府はもっと寄り添って、手取りを増やす政策で応援していくべきです。
 中間層以上への減税額が小さい与党案では、手取りを増やして消費を拡大し、更なる賃上げにつなげていく経済の好循環をつくり出すことはできません。国民が真面目に働けば、給料が上がり、手取りも増えていく、こうした社会の実現につながる予算を提案していくことが政府の役割です。
 三点目は、地方の暮らしや経済を支える予算案になっていない点です。
 一日も早くガソリンの暫定税率を廃止して、ガソリン代を一円でも安くしてほしい。車が生活必需品であり、一世帯当たり三台、四台の車を保有している地方の皆さんからは悲鳴、SOSが届いています。
 昨年十二月以降、政府は、ガソリン等への補助金をリッター当たり十円程度減額し、現在ではレギュラーガソリン一リッター当たり百八十五円の、補助金を支給する基準額となっています。政府は四月以降もガソリン等への補助金を継続する方針ですが、補助金に対しては、会計検査院から、ガソリン価格の引下げにつながっていない懸念や、価格のモニタリング等に百三十億円を上限とする多額の予算が計上されているなど問題点が指摘されています。
 ガソリンの暫定税率は、一九七四年以降五十年以上続いており、本来の税金に上乗せされている部分です。暫定税率によってガソリンの税金は二倍の負担になっています。ガソリンの暫定税率が廃止され、ガソリン価格が安くなれば、地方を中心とした家計を助けることができます。物流費も下がり、物価高騰対策にもなります。企業は経費削減により利益を確保し、持続的な賃上げにつなげていくこともできます。幅広い政策効果が期待できるガソリンの暫定税率はすぐにでも廃止すべきです。
 四月以降、ガソリン等の補助金の予算残高は約一・二兆円、この予算を活用すれば、六月までに暫定税率を廃止できると考えます。今必要なのは、政治の本気と決断です。自民党幹部からも暫定税率廃止を早急に判断すべきとの意見もあり、正論です。地方の暮らしと経済を守るため、六月までにガソリンの暫定税率廃止することを強く求めます。
 四点目は、予算の修正が、政府・与党のメンツを保つことが優先され、国民生活を第一に考えた予算案の大幅な修正を行わなかった点です。
 今回の衆議院での予算案の修正は、当初予算として、一九九六年以降、二十九年ぶりの国会修正となりました。本来は、予算書を修正した上で改めて国会に予算案を出し直し、大幅な予算案の修正を行うべきでありましたが、今回の予算案の修正は、政府・与党が自らのメンツを守るため、小幅な修正にとどまりました。国民のための予算案とするには大幅な予算案の修正が必要だったにもかかわらず、それを政府・与党が行わなかったことは、国民に対して不誠実な対応ではありませんか。
 物価高で苦しい状況が続く国民生活の支援、デフレからの完全な脱却、三年連続して実質賃金マイナス、トランプ政権による世界経済の不透明感の増大などに対応していくためには、野党からの幅広い提案や政策を受け入れていくことが極めて重要です。そのためには、大幅な予算修正を行うことが政府の責務であったと考えます。
 以上、令和七年度の予算案に反対する理由です。
 国民民主党は、今後も、諦めることなく、粘り強く、国民目線で、もっともっと手取りを増やすための政策を貫き、その実現に向けて全力で取り組んでいくことを宣言をいたしまして、反対討論を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

speech_id: 121715254X00920250331_009

発言者: 浜口誠

speaker_id: 6458

日付: 2025-03-31

院: 参議院

会議名: 本会議