小泉進次郎の発言 (本会議)
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○国務大臣(小泉進次郎君) 舟山康江議員の御質問にお答えいたします。
米価高騰の原因についてのお尋ねがありました。
六年産米については、生産量が前年より十八万トン増加する中で、集荷業者への生産者の出荷量が三十一万トン減少しました。他方、集荷業者以外への出荷量は前年より四十四万トン増加しました。
この結果、これまで大手集荷業者と取引していた卸、実需者においては、例年とは異なる調達ルートとして、業者間の取引市場からスポット的に高い価格で仕入れることが必要となりました。
また、米の不足感が継続する中で、生産者に支払われる概算金が前年と比べて高い中、集荷と卸の間の取引価格、相対取引価格も秋以降、継続して上昇してきています。さらに、端境期まで在庫をもたせるため、販売量を抑制する観点から店頭価格を引き上げるという動きがあるとも承知しています。これらにより、スーパーなど小売店での価格が高い水準になっていると考えております。
次に、米の供給状況についての認識についてのお尋ねがありました。
これまでの入札で三十一万トン売り渡したものの、流通関係者の間では引き続き強い不足感があり、スーパーでの店頭価格は依然として高止まったままです。
六年産の生産量や民間在庫の水準、これまで売り渡した備蓄米の量を踏まえれば、全体として米の供給量は足りていますが、流通関係者や消費者の不足感が払拭されなければ価格は下がらないと考えます。現在、昨年の二倍にもなっている米価は引き下げなければなりません。まずは、八月までの緊急的な措置として、今回の随意契約による売渡しを行い、市場を落ち着かせ、消費者の米離れを防ぐことが重要だと考えます。
次に、備蓄米放出の方法を一般競争から随意契約へと変更したことについてのお尋ねがありました。
これまで一般競争入札で行ってきましたが、残念ながら、小売、中食・外食事業者まで流通したのは約一割にとどまっており、備蓄米が広く行き渡らない状況です。このため、消費者の皆様に早く安定した価格で米を提供できるよう、随意契約に切り替える判断をしたものです。
次に、安定した価格とは何を指すかとのお尋ねがありました。
現在、昨年の二倍にもなっている米価は安定した価格とは言えず、まずは、八月までの緊急的な措置として、今回の随意契約による売渡しを行います。その上で、中長期的には、消費者が納得いく価格水準と、肥料などの生産資材や人件費の上昇を踏まえてもなお農家の営農継続が可能な価格水準、双方を満たすものでなければならないと認識しております。
次に、政府備蓄米の随意契約の手法についてのお尋ねがありました。
本来、備蓄は不作時に備え行うものでありますが、米の価格については一年間で昨年の二倍まで上昇しており、迅速に対応しなければ消費者の米離れが進みかねません。このため、今回、安価で安定的な米の供給を図る観点から、八月までの緊急的な措置として、随意契約による政府備蓄米の売渡しを行っているところです。
また、今回販売する政府備蓄米は、四年産、三年産であり、通常、生産者が販売する新米とは評価が大きく異なるものとなっていることに加え、新米が供給される前の八月までに消費者に提供される分であることから、新米の価格に直接影響があるものとは考えていません。
次に、売渡価格の設定根拠についてのお尋ねがありました。
今回販売する備蓄米については、これまで販売していた六年産、五年産三十一万トンとは異なり、通常出回っていない三、四年産であり、備蓄米としての買入れ価格や経年による品質評価等を根拠として今回の価格を設定しております。
次に、不測時への備えについてのお尋ねがありました。
食糧法上、本来、政府備蓄米は、大凶作や大規模な災害などによって生産量が大きく減少した際に国民の皆様へ米を安定的に届けるために常備、備蓄しています。
今回、備蓄米の放出を行っていますが、仮に価格の高止まりが解消され、国が買い戻す環境が整った場合には、備蓄米の放出数量と同数量を買うなど柔軟に対応し、適正備蓄水準を回復していきます。もちろん、輸入米を増やせば大丈夫との考えはありません。
次に、米の増産についてのお尋ねがありました。
七年産の主食用米は、買入れを当面中止している備蓄米と合わせ、百三十三・四万ヘクタールとなっており、昨年から四十万トン増の七百十九万トンが主食用として供給される見込みです。
中長期的には、新たな食料・農業・農村基本計画では、米全体の生産量について、二〇二三年の七百九十一万トンから、二〇三〇年には八百十八万トンまで増産させるKPIを設定しています。前向きに米作りを営める施策を推進してまいります。
次に、商慣習の見直しについてのお尋ねがありました。
商慣習の見直しについては、令和三年に、望ましい商慣習の在り方を盛り込んだガイドラインを策定したほか、令和五年から、関係事業者が参画した情報連絡会において見直しを促してきており、適正取引の推進と食品ロスの削減の両面から取り組んできました。
さらに、この法案では、商慣習の見直しなどの提案があった場合には、必要な検討、協力を行うことを努力義務とし、必要に応じて指導、助言、勧告、公表などを行うことにより、商慣習の見直しを一層促進していく考えです。
次に、コスト指標についてのお尋ねがありました。
コスト指標については、生産から販売に至る各段階の関係者の間で納得が得られるものとすることが必要です。
このため、この法案では、コスト指標を作成する団体に対し、生産、製造、加工、流通、販売のうち、少なくとも複数の段階の事業者や団体が参画し、役職員に対して秘密保持義務を課すことを求めることにより、公正で正確なコスト指標を作成することとしています。こうしたコスト指標を活用して、費用の考慮について誠実な協議が行われることにより、納得の得られる価格形成を目指しますが、そのためには関係者が十分に協議することが必要です。引き続き、関係者間の協議を粘り強く進めてまいります。
次に、輸入品との競合についてのお尋ねがありました。
輸入品との競合に打ち勝つためには、価格だけではなく、消費者に認められるだけの価値を備えていくことが不可欠です。このため、政府を挙げて取り組んでいる継続的な賃上げと歩調を合わせながら、この法案の計画制度により、生産性や付加価値の向上の取組を促進してまいります。
近年、異常気象や地政学的リスクの高まりにより、世界の食料生産、供給は不安定化しています。食料安全保障を確保していくためには、国内生産を増大することが必要であり、食料システム全体で費用を考慮した取引を促進してまいります。
次に、農地を守ることに対する支援を生産振興策と切り離して講じることについてのお尋ねがありました。
今後の支援の在り方については、新たな食料・農業・農村基本計画に即して、令和九年度に向けた新たな水田政策の在り方を検討していく中で、与野党の垣根を越えて議論を深めてまいります。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕