本会議

2025-05-30 参議院 全35発言

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会議録情報#0
令和七年五月三十日(金曜日)
   午前十時一分開議
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○議事日程 第二十四号
  令和七年五月三十日
   午前十時開議
 第一 譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第二 譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 航空法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 保険業法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
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○本日の会議に付した案件
 一、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
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関口昌一#1
○議長(関口昌一君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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関口昌一#2
○議長(関口昌一君) 御異議ないと認めます。小泉進次郎農林水産大臣。
   〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕
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小泉進次郎#3
○国務大臣(小泉進次郎君) 食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 生産資材・原材料価格の高止まりなどの中で、食品等の持続的な供給を実現するためには、持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を促進するとともに、農林漁業と食品産業との連携強化を始めとする食品産業の持続的な発展に向けた事業活動を促進することが必要であります。
 このため、食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進と食品等の取引の適正化のための措置を強化するため、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主な内容につきまして、御説明申し上げます。
 まず、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律の一部改正であります。
 第一に、法律名を「食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進及び食品等の取引の適正化に関する法律」に改めます。
 第二に、食品等事業者が、農林漁業者との連携強化を図る取組などを行おうとする場合には、これらの計画について農林水産大臣の認定を受けられるものとし、認定を受けた食品等事業者には、株式会社日本政策金融公庫による貸付けの特例などの措置を講ずることとしております。
 第三に、農林水産大臣は、取引の相手方から持続的な供給に要する費用等の考慮を求める事由を有して取引条件の協議の申出がされた場合には、誠実に協議に応ずることなどの飲食料品等事業者等の努力義務を定めます。また、これらの措置に関し、判断の基準となるべき事項を定め、当該基準に照らして必要に応じ、指導及び助言、勧告及び公表などの措置を講ずることとしております。また、指定飲食料品等を対象に、農林水産大臣は、その持続的な供給に要する費用に関して参照すべき指標の作成、公表などを行う団体を認定できることとしております。
 次に、卸売市場法の一部改正であります。
 中央卸売市場及び地方卸売市場において、その開設者が、指定飲食料品等の持続的な供給に要する費用に関して参照すべき指標などを公表することとしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。拍手
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関口昌一#4
○議長(関口昌一君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。横沢高徳君。
   〔横沢高徳君登壇、拍手〕
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横沢高徳#5
○横沢高徳君 立憲民主・社民・無所属の横沢高徳です。
 ただいま議題となりました食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。
 食べることは生きること。食料は人間の生命の維持に欠くことのできないものであり、体をつくる栄養とともに心の栄養にもなる、私たちの健康で充実した生活の基盤となる生きる力の源です。全ての国民が将来にわたって良質な食料を合理的な価格で入手できるようにすることは、政治の重要な役割です。
 世界的な人口増加等による食料需要の増大、気候変動による生産減少など、国内外で食料の安定供給が人類の課題となっております。
 我が国日本においては、ここ四半世紀で農業の担い手は二百三十四万人から最新では百十一万人と半分以下に減り、農地面積は四百八十七万ヘクタールから四百三十万ヘクタールと五十七万ヘクタール減少、三重県一県分の面積の農地が消滅、国内生産基盤の弱体化に歯止めが掛かりません。令和の米騒動と言われる今、食料の安定供給に対する国民の不安と関心は更に高まっています。
 まずは、国民の皆様が特にも関心を寄せている政治と米について、小泉農林水産大臣に伺います。
 今、メディアはこぞって備蓄米に注目していますが、そもそも日本の主食であるお米、不作でもないのに備蓄米を無制限で放出しなければならなくなっているこの事実を真摯に受け止めるべきです。これまでの日本の農政の在り方そのものが問われています。
 小泉大臣は、お米の生産量は足りていると考えているのか、備蓄米を無制限で放出した後、国民の皆様へのお米の安定供給可能な生産量が確保できるのか、今後、今回のような騒動は起きないと言えるのか、小泉大臣に伺います。
 家庭では、お米が高くてなかなか手が出ない、育ち盛りの子供におなかいっぱいお米を食べさせたいけど高くてね。飲食店では、お米が値上がりしたからといって価格に転嫁できる状況ではないんだよ。生産者は、米は高いけど米を作っている我々の収入はそこまで上がってない、どこがもうかっているんだかね。これが国民の生活の現場の生の声です。
 そんな中、江藤前大臣は、米は買ったことがない、売るほどあるとの発言で辞任されました。
 五キロ二千円、備蓄米を無制限で放出するという、小泉大臣は公言をされました。
 昨年改正された食料・農業・農村基本法二条五項に「食料システムの関係者によりその持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならない。」とありますが、今回の五キロ二千円は小泉大臣の独断で決まったようなものです。今回のように大臣の独断で価格が決められるのであれば、本法案の審議の前提が崩れているとも言えます。
 小泉大臣の五キロ二千円の独自価格決定と本法律案の合理的な価格形成の整合性について、大臣の分かりやすい答弁を求めます。
 また、小泉大臣は、資材、肥料、燃料、機械代の高騰の中、生産費、流通コストを考慮した合理的なお米の店頭価格は五キロ幾らになると考えているのか、数字で明確にお答えください。
 食料安全保障の確保では、国民への食料の安定的な供給が重要であり、食料の安定的な供給のためには安定した生産が必要、安定した生産のためには生産者の安定した所得の確保が必要です。
 我が国の食料自給率は三八%、先進国では最下位、食料生産の持続可能性を確保することは最重要課題であります。しかしながら、原材料価格の高止まりや円安、あらゆるものが高騰する中、コストが価格に反映されず、生産者を取り巻く状況は厳しさを増しています。
 改正案は、コストの負担を生産者に偏らせることなく食料の安定供給を目指すべきとの声に応えて提出に至ったものと理解をしています。そこで、改めて、改正案提出の背景は何であったのか、確認をさせてください。また、適正な価格形成の実現という目標に対して、食品等流通法の改正により対応するとした理由も併せて小泉大臣に伺います。
 次いで、再生産可能な価格形成について伺います。
 昨年の基本法質疑の際、再生産可能な価格形成について考慮すべきではないかとこの場で質問したところ、当時の坂本農林水産大臣は、再生産可能な価格形成は生産者だけに着目したものであり、食料システム全体の関係者が納得する仕組みづくりが重要との認識を示されました。食料の持続的な生産を確保するため、再生産可能な価格形成の必要性について、小泉大臣の見解を伺います。
 消費者は安心、安全で安価な食料を求めています。生産者は安心、安全な食料生産と高収益を求めています。この相反する望みをかなえることは、今回の法改正により実現可能と考えているのか、併せて小泉大臣に伺います。
 次いで、事業者の努力義務について伺います。
 改正案では、飲食料品等事業者等に対し、二つの努力義務を課すこととしています。
 一つ目は、コストや価格などの取引条件を示して協議の申出があった場合に誠実に協議に応ずるというものです。今回法律に明記することで、協議の拒否や一方的な取引条件の変更などを防ぐとともに、決定過程の透明性向上につながるものと評価いたします。
 ただし、改正案は誠実に協議に応ずることを努力義務としているのであり、あくまでも取引条件は取引当事者間で決定されます。協議の内容によっては、これまでのように立場の弱い生産者側に負担のしわ寄せが行く可能性も考えられます。コスト割れの供給を阻止するための具体策をどのようにするのか、小泉大臣に伺います。
 二つ目の努力義務は、取引の相手側から商慣習の見直しなどの提案があった場合には必要な検討及び協力を行うことです。
 衆議院では、賞味期限の三分の一を経過した商品の納入を受け付けないという、いわゆる三分の一ルールのほか、発注から納入までの時間の緩和、納入負担の削減などが想定されるとの答弁がありました。
 また、リードタイムの問題に関して、製パン業に対し一部の小売店から納品の前日に発注がされることで、見込みでパンを製造することもあり、商品が売れない場合には過剰となるばかりか、丹精込めて作った製品を自らの手で破棄しなければならず、心理的な負担、労力の負担は大きく、また食品ロスにもつながる、こうした商慣習は改める必要があります。
 そこで、商慣習の見直しに係る判断基準を定める際の基本的な方針について確認をさせていただきます。また、農林水産大臣は、ルールを守らない行動に対して指導、助言等を厳格に行うべきと考えますが、大臣の見解を伺います。
 衆議院では、事業者が努力義務を果たしているのか否か、判断基準について議論がありました。
 省令で定める判断基準については、事業者の講じる措置がどのような場合に著しく不十分と認められるのかといったものだけではなく、取引における事業者の望ましい行為も併せて定めることが法律の実効性確保につながるものと考えます。江藤前大臣は衆議院での質疑で、上限と下限を定めた取引の事例をすばらしいと評価されていましたが、どのように判断基準を定めようとしているのか、小泉大臣に丁寧に答弁を求めます。
 改正案では、取引において、持続的な供給に要する費用について認識しにくい飲食料品等を農林水産大臣が省令で指定することとしており、具体的には、米、野菜、牛乳、豆腐・納豆が候補とされています。この指定品目について、農林水産大臣が認定したコスト指標作成団体がコスト指標を作成することとしています。
 そこで、指標作成団体の認定に至る手続とその際の留意事項について、政府の考えを伺います。また、農林水産大臣は指標作成団体に対し必要な指導及び助言を行うものとされていますが、これらの具体的な内容について併せて伺います。
 改正案は、食品等事業者による事業活動の促進のための措置として、四つの事業活動計画の認定制度を設けようとしています。
 一つ目は、産地の近くに一次加工施設等を整備し農林漁業者との安定的な取引を確立する活動、二つ目は、物流施設でパレット上に荷物を自動で積む機械を導入するなど流通の合理化を図る活動、三つ目は、飲食店等に油の酸化防止装置を導入して省エネや油の消費量を減らすなど環境負荷を低減する活動、四つ目は、有機栽培などの取組を表示する電子POPモニターを売場に整備し、消費者が選びやすい情報を発信する活動と、衆議院で説明がありました。
 安定取引関係確立事業活動等については、農林漁業者の所得向上につながることが重要と考えますが、どのように推進するのか伺います。また、その成果指標についても、所得の向上につながるように設定すべきと考えますが、併せて小泉大臣に見解を伺います。
 改正案は、いかにして消費者の理解を得て、関係者が納得する形で持続性のある価格形成につなげられるかが最大のポイントと考えます。理解はするけど消費者が購入を戸惑う価格になってしまっては意味がありません。
 改正案は、取引の適正化と食品等事業者の事業活動の促進を図ることを目的としていますが、それらによって再生産可能な価格が実現できるか、農業関係者の多くは期待をするとともに、懐疑的でもあります。
 消費者は安心、安全で安価な食料を入手したい、生産者は安心、安全な食料生産と再生産可能な所得を確保したい、この望みをかなえることが政治に求められています。
 価格は市場で、所得は政策での考えの下、立憲民主党は、食料安全保障の視点から、令和版直接支払制度を創設すること、すなわち国内生産基盤の強化に向けた新たな食料確保・農地維持支払制度を提案しています。
 食料を守ることは国民の命を守ること。日本の農政の在り方について国会で大いに議論されることを期待し、質問を終わります。
 御清聴いただき、ありがとうございました。拍手
   〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕
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小泉進次郎#6
○国務大臣(小泉進次郎君) 横沢高徳議員の御質問にお答えいたします。
 米の生産量についてのお尋ねがありました。
 六年産米については、米の生産量が前年よりも十八万トン多くなっています。この生産量や民間在庫の水準、これまで売り渡した備蓄米の量を踏まえれば、全体として米の供給量は足りていますが、流通関係者や消費者の不足感が払拭されていないと考えられます。
 他方、七年産の主食用米は、買入れを当面中止している備蓄米と合わせ、百三十三・四万ヘクタール、例年の水準であれば、昨年から四十万トン増の七百十九万トンが主食用として供給される見込みです。この百三十三・四万ヘクタールは、過去五年間で最大の生産面積となる見込みです。
 今後のことは予断を持って申し上げられませんが、あらゆる事態を想定して必要な対応を行ってまいります。
 次に、米の価格の在り方についてのお尋ねがありました。
 五キロ幾らと考えているのかというお尋ねでありますが、価格は市場で決まるものであり、具体的な水準を申し上げることは困難であります。その上で、現在、昨年の二倍にもなっている米価に対して、迅速に対応しなければ消費者の米離れが進みかねません。このため、まずは今回の随意契約による政府備蓄米の売渡しを行っているところです。
 また、今回の五キロ二千円は、古々米、古古古米としての評価等も反映した売渡価格を基に一般的なマージンなどを加えた試算です。今回、一旦現在の米価が落ち着いたならば、生産者と消費者が双方納得のいく価格が形成されていくことが重要です。
 食料システム法案は、飼料価格等の高止まりの中でも食料を持続的に供給していくため、費用を考慮した価格形成を促すものです。米についても、今回の法案の取組を通じて消費者と生産者の双方の理解を深めてまいります。
 次に、法案提出の背景と理由についてのお尋ねがありました。
 この法案は、円安の進行やウクライナ情勢などにより、輸入に依存している肥料、飼料などの資材価格やエネルギー価格が高騰し、食料の生産、供給に要する費用が上昇する一方、価格転嫁が十分に進まず、食料の持続的な供給に懸念が生じていたことを背景として提出したところです。
 現行の食品流通法は、食品の流通の合理化を図るための計画制度を定めるとともに、食品の流通に関する調査等により取引の適正化を図るものですが、生産から販売に至る食料システム全体での食料の持続的な供給を図るため、計画制度について、流通の合理化だけでなく農林漁業者との取引の拡大、環境負荷の低減などにも拡充するとともに、取引の適正化について、取引実態の調査に加え、費用を考慮した誠実な協議などの努力義務を定め、指導、助言、勧告、公表などの措置を講ずることにより、一層強化することとしたところです。
 次に、再生産可能な価格形成についてのお尋ねがありました。
 生産者にも消費者にも、特定の方にしわ寄せが生じる仕組みでは、食料を持続的に供給していくことはできません。このため、この法案では、生産者の再生産可能な価格形成ばかりを追求するのではなく、食料システム全体で費用を考慮した価格形成を進めていくこととしています。
 今回の取組は非常に難しい課題ですが、食料を持続的に供給していくためには不可欠な取組ですので、危機感と挑戦の決意を持って取り組んでまいります。
 次に、事業者の努力義務についてのお尋ねがありました。
 この法案は、取引当事者間で取引条件を定めることを前提とし、費用などの考慮を求める事由を示して、協議の申出があった場合には誠実に協議に応じることを努力義務としています。その上で、この努力義務について、売手も買手もどのような取組を行う必要があるのかを明確化するため、その行動規範を判断基準として農林水産省令で定めることとしています。
 判断基準の内容は引き続き関係者と協議をして具体化していきますが、公正なものとなるよう丁寧に協議を進めてまいります。
 次に、商慣習の見直しについてのお尋ねがありました。
 商慣習の見直しは、適正な取引を推進する観点からも、食品ロスを削減する観点からも極めて重要と考えています。このため、判断基準を定めるに当たっても、二つの視点を持って検討を進めてまいります。また、商慣習の見直しなどの提案があったにもかかわらず必要な検討、協力が行われない場合には、この法案に即し、指導、助言、勧告、公表などを適切に行ってまいります。
 次に、判断基準についてのお尋ねがありました。
 農林水産省令で定める判断基準の内容については現在関係者と協議を進めているところですが、例えば、売手に対しては、生産、製造に要する費用をきちんと把握し、費用が変動した際にはその水準や要因などを誠実に説明する、買手に対しては、売手からの協議の申出に速やかに応じ、どのように費用を考慮したのか誠実に説明するといった内容も想定されます。
 判断基準の策定に当たっては、生産から消費までの関係者の意見を十分に伺い、現場の実態を反映したものとすると同時に、公正取引委員会に協議し、食料・農業・農村政策審議会の意見も聴き、公正なものとするよう取り組んでまいります。
 次に、コスト指標作成団体についてのお尋ねがありました。
 コスト指標については、生産から販売に至る各段階の関係者の間で納得が得られるものとすることに留意する必要があります。このため、この法案では、コスト指標作成団体に対し、生産、製造、加工、流通、販売のうち、少なくとも複数の段階の事業者や団体が参画することを求めるとともに、その認定に当たっては、生産から販売に至る全ての段階の関係者の意見を聴き、さらに、公正取引委員会にも協議を行うなどの手続を経ることとしています。また、コスト指標作成団体の認定後においても、公正で正確なコスト指標を作成することが求められるため、特定の段階の意見に偏っていないか、正確な情報提供の前提となる秘密保持が厳守されているかなどの業務運営をチェックし、適宜適切な指導、助言を行ってまいります。
 次に、安定取引関係確立事業活動等についてのお尋ねがありました。
 食品産業は農林漁業者と消費者とをつなぐ重要な役割を果たしているため、この法案では、食品事業者が地域の農林漁業者との安定取引を進めるなどの取組を後押しすることとしています。また、その推進に当たっては、食品事業者や農林漁業者ばかりでなく、地方公共団体や商工会、研究機関など地域の関係者が雇用と所得を生み出すために取り組む連携支援計画の取組も後押しすることにより、前向きな取組を誘発することとしています。
 こうした取組により、農業・食料関連産業の国内生産額を拡大することを目指してまいります。拍手
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関口昌一#7
○議長(関口昌一君) 松野明美君。
   〔松野明美君登壇、拍手〕
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松野明美#8
○松野明美君 日本維新の会の松野明美です。
 私は、会派を代表し、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案につきまして、小泉農林水産大臣にお伺いいたします。
 初めに米についてです。
 昨年から令和の米騒動と騒がれ、農水省からは新米が出れば価格は落ち着くとの説明でしたが、落ち着くどころか事態は悪化し、今年から備蓄米の放出をしていますが、価格は昨年の約二倍となっています。
 昨年、我が党の代表を務めます大阪府の吉村知事から政府に対して備蓄米放出の要請がありましたが、無視されました。もっと早く備蓄米を放出していれば、ここまで高騰せず、国民に負担を強いることはなかったのではないでしょうか。これまでの対応は全てが遅く、失敗と言われても仕方ありません。
 スーパーの米売場では、米の価格が高く、買おうかどうか悩んでいる人たちがいます。自分は食べなくても、せめて、せめて子供たちにはおなかいっぱい食べてもらいたいと必死に頑張っている家庭もあります。学校では子供たちから給食の量が少ないという声も出ています。
 米の価格が高止まりし、国民が苦しんでいる中、前大臣の、米は買ったことがない、売るほどあるとの発言で多くの国民が怒り、傷つきました。そして、この度、小泉新農林水産大臣が誕生しました。消費者と生産者の双方を守る、非常に難しいかじ取り役だと考えます。
 現在の我が国の農業は明らかに衰退しています。私たち日本維新の会は、昭和のままの農政をぶち壊し、農業を成長産業へと変えていく、まさに今がラストチャンスだと考えています。
 大臣がこれからやろうとしている新しい農政改革、特に米政策や農協改革についてお聞かせください。
 国民が期待しているのは、米全体の価格が下がることです。備蓄米の価格を下げても、ブランド米を含めた米全体の価格を下げるのは容易ではありません。
 現在、備蓄米を販売している店は少なく、しかも、数に限りがあり、朝一番に配付される整理券がないと購入できない場合もあります。六月から放出される備蓄米は、随意契約により、特定の流通ルートによって店頭に並ぶとされています。しかし、安い備蓄米には購入希望者が殺到することが予想されます。もし消費者の間で奪い合いになり、欲しくてもなかなか買えない人が続出するような事態となれば、公平性を欠いた政策運用と言わざるを得ません。
 備蓄米は、国民の税金によって確保されてきた、言わば国民の財産です。本来、備蓄米は全ての国民に公平にその恩恵が届く仕組みであるべきだと考えますが、小泉大臣はいかがお考えですか。また、各家庭に備蓄米を配付するような仕組みがふさわしいと考えましたが、御見解をお伺いいたします。
 備蓄米は消費者へのインターネット販売も検討されています。しかしながら、昨今、インターネット上においては、転売や、販売を装った詐欺被害が後を絶ちません。このような中、国が関与する形で備蓄米のネット販売が行われるとなれば、政府がやっているという信頼感を逆手に取った詐欺サイトの出現など、新たな被害の誘発が懸念されます。
 こうした詐欺被害の可能性に対し、どのようなリスク認識をお持ちなのか、そして、被害防止のためにどのような対策をしていくおつもりか、お聞かせください。
 続きまして、法案について質問いたします。
 食は私たちの生命の維持に欠くことができないもので、良質な食料を適正な価格で入手できなければなりません。そのためには、生産、加工、運送、販売、それぞれの事業者の活躍が欠かせません。
 これまで、農業の生産から販売まで、生産者と消費者とをつなぐ法律、食品流通法がありました。重要な役割を持つ法律、食品流通法をなぜ改正するのでしょうか。何を変え、我が国の食料の供給に何を起こそうとしているのでしょうか。詳しく御説明ください。
 コスト指標について伺います。
 生産者が農産物を作るのに支払ったコストをきちんと回収するためには、そのコストを数字にして、取引条件の交渉が必要です。農業者、加工業者、流通業者、小売業者が、売る立場、買う立場からコストのデータに基づき、納得のある取引が実現できると考えます。
 今回の法律案には、国認定の団体がコストの指標を作成することになっていますが、品目はどうなるのでしょうか。限定するのか、品目は今後どこまで拡大するのでしょうか、伺います。
 これまで、農林水産業者、食品事業者は、長いデフレ経済の中で安売り競争にさらされ、コスト上昇分を販売価格に転嫁できず、経営が悪化してまいりました。これは、我が国の食料自給率が三八%と世界の主要先進国の中でも最低水準だからと考えます。
 日本の食生活は約六〇%を海外からの輸入農産物に頼っており、価格は自由競争の中で決まるため、正確な売値に反映されないのではないかと危惧しています。
 今回盛り込んだコスト指標の提示の実効性について伺います。
 一番難しい課題は、消費者への理解です。国民の八割が食品を購入する際、価格を意識するそうです。また、現在、物価高騰の中で安さ重視が強まっています。高い価格ですが、これが適正価格ですと訴えても、理解を得るのは簡単ではありません。農家の苦労、農産物の価値を消費者に伝えるために、本法案の役割と取組を伺います。
 農林水産物・食品の価格高騰の影響についてです。食卓に与える物価高の影響を可視化したカレーライス物価は、二年前の一食当たり二百九十八円から、現在は四百七円と四割近く上昇しています。食料品の高騰によって国民が思うように食べ物を口にできない状況は、食料安全保障の問題としても非常に重大です。
 大臣は、食料価格の高騰に対してどのような対策をお考えでしょうか。
 我が党は、食料品の消費税率二年間ゼロ%にすることを提案しています。食料品への消費税減税は国民が望んでいる対策ではないかと考えますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
 食料を安定して国民に届けるためには、生産現場から輸送が必要です。近年は、トラックの運転手不足、労働時間の規制で、運ぶ力が不安視されています。しかし、食は国民の命です。輸送を途絶えることは許されません。この食品の物流の安定のために、国の取組はどのようにお考えでしょうか、伺います。
 現在、世界的な地球温暖化による作物への影響、ウクライナ情勢、世界人口の増加などにより、いつでも簡単に我が国が食料を輸入できる状況ではなくなっています。食品産業に原材料を安定して手に入れてもらうことは重要ですが、これまでのように国産が足りなければ輸入すればよいという考えでは成り立たなくなっています。
 これまで以上の農産物の安定的な生産と、食品事業者をしっかりと守っていく体制が必要です。お考えをお聞かせください。
 農は国の基です。持てる力を最大限に生かせる農政こそ持続可能な農政であり、全ては国民のため。米の価格を適正な価格に戻すのは通過点です。その後、新しい農政改革を実現できるかどうかの苦しい勝負どころを迎えます。
 未来を賭けたレースは既に始まっています。沿道の声にしっかり耳を傾けながら、最後まで全力で走り抜いていただきたい。そのことを最後に申し上げ、質問といたします。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕
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小泉進次郎#9
○国務大臣(小泉進次郎君) 松野明美議員の御質問にお答えいたします。
 今後の農政の方向性についてのお尋ねがありました。
 我が国の農業は、農業者の減少、高齢化など、様々な課題に直面していることから、平時からの食料安全保障を実現するための将来に向けた投資として、農業の構造転換を集中的に推し進めていくことが重要です。
 米価高騰への対応については、随意契約による備蓄米の売渡し等をスピード感ときめ細やかな目配りを持って取り組んでまいります。
 農協については、昨日、JA全中の山野会長始めJAグループの幹部の皆様とお会いし、現在進めている随意契約による備蓄米の売渡しについても、消費者の米離れを防ぐためという点で一致し、御理解をいただくことができました。
 今後は、農産物を高く売れるマーケットの開拓や輸出拡大などにより一層力を入れていただきたいと考えており、これらの課題に連携して取り組んでまいります。
 次に、政府備蓄米を各家庭に配給すべきとの御提案がありました。
 仮に配給をする場合、全国にあまねく分配することとなれば、分配の計画、物流事業者との調整など、実際に国民の皆様の手に届くまでには大幅な時間が掛かる等の課題があり、スピード感を持ってお届けすることは難しいと考えられます。
 次に、政府備蓄米のネット販売における詐欺被害や転売のリスク認識と対策についてのお尋ねがありました。
 米の価格高騰に便乗した詐欺サイトや転売のリスクを多くの方々が心配していることは承知しています。米に限らず、ネット販売の詐欺被害への防止について、警察庁や消費者庁において詐欺サイトの手口やその対策について情報提供や取締り等が行われているところであり、当省においても被害防止に向けた注意喚起を行ってまいります。
 転売に関しては、政府備蓄米の売渡しを行う際には、売渡し相手の事業者に対して転売防止に努めることを契約で定め、転売を防ぐこととしています。また、ネット通販、フリマサイトにおいて転売禁止の対応をされている事業者も確認しております。今後も、転売を防ぐために必要な対応を検討してまいります。
 次に、法改正の理由と狙いについてのお尋ねがありました。
 現行の食品流通法は、食品の流通の合理化を図るための計画制度を定めるとともに、食品の流通に関する調査等により、取引の適正化を図るものです。
 今回、生産から販売に至る食料システム全体での食料の持続的な供給を図るため、計画制度について、流通の合理化だけでなく、農林漁業者との取引の拡大、環境負荷の低減などにも拡充するとともに、取引の適正化について、取引実態の調査に加え、費用を考慮した誠実な協議などの努力義務を定め、指導、助言、勧告、公表などの措置を講ずることにより、一層強化することとしたところです。こうした措置を通じて、食料の持続的な供給を実現し、食料安全保障を強化しようとしています。
 次に、品目の指定についてのお尋ねがありました。
 この法案は、食料全般を対象として持続的な供給を実現しようとしていますが、特に指定する品目については、生産から販売に至る各段階のコストの指標を公表することとしています。
 現在、指定品目の候補として、米、野菜、飲用牛乳、豆腐・納豆の四つの品目を対象に、品目ごとの関係者により、どのようにコスト指標を策定するのかなど協議を進めており、引き続き、食料・農業・農村政策審議会の意見も伺って、丁寧に品目指定に向けて取り組んでまいります。
 また、その他の品目の指定についても様々な要望をいただいていますが、まずは、現在協議中の四品目に関して制度運用の土台をしっかりと固めることに注力してまいります。
 次に、コスト指標の実効性についてのお尋ねがありました。
 この法案では、費用などを示して協議の申出があった場合には誠実に協議するなどの努力義務を定め、必要に応じて指導、助言、勧告、公表などを実施することにより、費用を考慮した取引を促すこととしています。
 多くの関係者が活用できるコスト指標は、指定品目ごとに産地などの実情を反映したものであることが重要です。このため、生産、製造、加工、流通、販売の複数の段階の事業者、事業者団体が参画した指標作成団体の下で公正かつ正確なコスト指標を作成することにより、その実効性を高めてまいります。
 次に、消費者の理解についてのお尋ねがありました。
 費用を考慮した価格形成を実現していく上では、消費者の理解醸成が何よりも重要です。このため、この法案では、国からの情報発信を積極的に行うほか、生産から販売に至るコスト指標を策定し、消費者の手元に届くまでにどれだけのコストが掛かっているのかを明確にします。さらに、直接消費者と接する食品事業者が生産現場などの実情を分かりやすく伝える取組を後押しすることとしており、これらの措置を通じて消費者理解の醸成に取り組んでまいります。
 次に、食料価格の高騰と食料品への消費税減税についてのお尋ねがありました。
 我が国の食品価格は欧米に比べ高い上昇率で推移しており、特に、現在、昨年の二倍にもなっている米価に対して、まずは八月までの緊急的な措置として、今回の随意契約による売渡しを行っています。農林水産省としては、こうした取組を通じてマーケットを落ち着かせるべく努力してまいります。
 また、消費税の在り方については、農林水産省の所管ではありませんので、答弁は差し控えさせていただきます。
 次に、食品の物流の安定についてのお尋ねがありました。
 政府では、これまでも、物流革新に向けた政策パッケージを取りまとめ、官も民も、物流事業者も荷主事業者も協力して、物流の効率化、安定化に努めてきたところです。
 特に、食品については、産地から消費地までの輸送距離が長いなどの特性があるため、鮮度を保ちつつトラックドライバーの負担を軽減できるよう、中継共同物流拠点の整備を進めてきたほか、トラック輸送への集中を分散させるため、船舶、鉄道などへのモーダルシフトを推進してきたところです。
 さらに、この法案では、伝票の電子化などのデジタル化、データ連携を始め、様々な流通の合理化の取組に対し長期低利融資などの支援措置を講ずることとしており、食品の物流の効率化、安定化に一層取り組んでまいります。
 農産物の安定的な生産と食品業者を守る体制の必要性についてのお尋ねがありました。
 農産物の安定的な生産に向けては、人、農地、技術を最大限活用するなど生産基盤の更なる強化を図っていく必要があり、新たな基本計画に基づき、初動五年間で農業の構造転換を集中的に推し進められるよう、施策の充実強化を図ってまいります。
 また、食品事業者については、この法案における農業者と連携して国産原材料の安定調達を図る取組などを支援する計画認定制度などを通じて、その発展に努めてまいります。拍手
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関口昌一#10
○議長(関口昌一君) 舟山康江君。
   〔舟山康江君登壇、拍手〕
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舟山康江#11
○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江です。
 ただいま議題となりました両法律案につきまして、会派を代表して、関係各大臣に質問をいたします。
 法案自体の問題点や課題をただす前に、消費者、そして生産者も含めて、国民全員が小泉新大臣の一挙手一投足を注視している米価高騰対策について質問します。
 問題の原因の的確な特定が、有効な対策の実行には不可欠です。三月の予算委員会以降、何度も指摘をしていますが、私は、昨年夏以降の米価高騰の引き金は供給不足だったと考えます。
 これに対して、政府は米価高騰の原因を流通の目詰まりの一言で片付けてきましたが、小泉大臣は、就任前は政府と同じ考えだったのか、また、就任後の現在はどのようなお考えか、まずはお聞かせください。
 二十六日の決算委員会で小泉大臣は、需要があれば、備蓄米の在庫六十万トンを全て放出してもいいと答弁しましたが、供給量さえ増やせば米価高騰は解消するという分析をした、つまりは、原因を供給不足と特定した上で、既に三十一万トン放出した今なお供給不足との認識なのか、併せてお答えください。
 また、小泉大臣が就任後、備蓄米放出の方法を一般競争入札から随意契約へと方針転換した根拠もお聞かせください。
 大臣所信では、米については、消費者に安定した価格で提供することが農林水産省の使命だと表明されていますが、安定した価格とは何を指すのでしょうか。低価格ですか、再生産を考慮した持続可能な価格ですか。小泉大臣、お答えください。
 一般競争入札から随意契約への変更は、備蓄米放出の目的自体も大きく変えました。当初は、流通の円滑化により高騰し過ぎた価格を鎮静化する方針だったはずですが、流通経費まで国が負担し、低価格で直接大手小売に販売する手法は、国による価格介入であり、市場をゆがめないのか。あわせて、需給バランスが崩れ、暴落のおそれはないのか。小泉大臣、お聞かせください。
 この度の随意契約で、受付開始直後から申込みが殺到したのも当然です。六十キロ税込み一万一千五百五十六円の売渡価格は、精米換算で五キロ千七十円ですから、小売価格二千円でも十分過ぎる利益が見込まれ、余りに好条件という印象ですが、小泉大臣、この売渡価格の設定根拠も教えてください。
 本来、不測時の最終手段であるべき備蓄米を全て放出するのは、食料安全保障上も問題です。七年産の備蓄米は当面買入れ禁止との方針も相まって、不測時の備えとして機能しなくなるんじゃないですか。小泉大臣、よもや輸入米を増やせば大丈夫と思っているわけではないですよね。
 供給不足の根本的な原因も考える必要があります。
 ぎりぎりの供給量では、不足の発生や懸念が生じると一気に供給不足となり、市場は混乱します。農業は、自然状況に左右され、工業製品と違い、計画生産は不可能です。加えて、かつては食管制度の下、圧倒的な過剰対策として減反政策が強力に進められてきましたが、稲作はコスト割れの低米価などの厳しい営農環境を背景に急激な担い手減少と高齢化に直面しており、近い将来、米の生産抑制をしなくても需要量が果たして賄えるのかという、私は大いに懸念を持っています。
 今回の低価格誘導策とも言える大臣のメッセージが、米農家の生産意欲減退に拍車を掛ける懸念はありませんか。今回の事態を教訓に、むしろ増産を後押しする政策に転換すべきではないのか。小泉大臣に伺います。
 改めて、基本法がうたう国内生産の増大を基本に食料の安定供給を図るためには、持続可能な仕組み、すなわち生産者側が再生産できる仕組みが必要であり、それには所得の確保が欠かせません。
 財務大臣の諮問機関、財政制度等審議会は、昨年十一月二十九日の令和七年度予算の編成等に関する建議で、輸入可能なものは輸入し、ほかの課題に財政余力を、さらには、食料自給率の向上を目指した国内生産の底上げは大きな国民負担とも述べています。
 世界の食料需給が不安定化する中、何とかして国内生産の増大を図ろうとしている折、加藤大臣も審議会の建議と同じ認識なんでしょうか。国内生産の増大を基本とする基本法の方向性を否定、米も足りなくなれば輸入すればいいとお考えですか。
 かつて、FAO、国連食糧農業機関主催の世界の食料安全保障に関するハイレベル会合で、当時の総理自らが、各国が自らの潜在的な資源を最大限活用して農業生産を強化することが重要と表明されています。飢餓人口が最悪のペースで増加する現在、足りなければ輸入すればいいという財政審の発想は、国際社会の一員としても大いに問題で、即刻改めるべきだと考えますが、改めて、加藤大臣の見解をお伺いします。
 米にとどまらず、肥料や資材などの生産コスト上昇の一方で、総じて農畜産物価格への転嫁は進まず、経営圧迫を生んでいます。
 食料・農業・農村政策審議会の答申でも的確に指摘されているように、国内の農産物・食品価格はほとんど上昇しないまま推移し、消費者も低価格な食料を求めるようになる中で安売り競争が常態化し、サプライチェーン全体を通じて食品価格を上げることを敬遠する意識が醸成、固定化している現状を受け止めて、再生産可能な価格の実現を図る今回の法案は重要だと考えます。
 食品の持続的な供給に向け、まずは商慣行や規格の見直しが必要です。例えば、賞味期限のいわゆる三分の一ルールや生鮮品の厳格な規格は、賞味期限前に廃棄されたり、ちょっとした傷や曲がりで流通に乗らなかったりと、無駄を生んでいます。これがコストアップや食品ロス、環境負荷増大につながっている現実を考えると、早急に見直すべきではないでしょうか。小泉大臣の決断を求めます。
 その上で、適正な価格形成の在り方を考える必要があります。
 本法律案では、指定食料品等を対象にコスト指標を作成し、取引価格へのコスト転嫁を通じて持続的な供給を図るものだと理解しています。まずは、米、野菜、飲用牛乳及び豆腐・納豆を想定しているようですが、コスト指標の公平性、客観性が新制度の成否に直結します。地域差や季節的要因、加工方法など、食品特有の諸条件が多岐に混在する中、公平かつ客観的なコスト指標をいかに決定するのか、また、それをどのようなプロセスで適正な価格設定につなげていくのかを、克服すべき課題も含めて、小泉大臣、分かりやすくお聞かせください。
 価格転嫁には課題もあります。海外の競合品よりも割高になれば、消費者が安い輸入品に流れかねません。品質や鮮度の差が現れやすく、すみ分けできる生鮮品などとは異なり、今回対象となっている米のほか、小麦、大豆、ソバなどの土地利用型の農作物や長期保存が可能な生乳以外の乳製品の場合、海外との競合に直面しないでしょうか。小泉大臣にお伺いします。
 そうなれば、価格低下の圧力にさらされ、再生産が脅かされます。課題解決には政策的に所得を支えることが不可欠であり、これが直接支払制度です。
 民主党政権時の戸別所得補償制度は、標準的な生産費と標準的な販売価格の差を補填し、再生産を後押しすることで、まさしく、価格は市場で、所得は政策でとの基本理念の下、価格に反映されない多面的な役割を政策的に下支えするものでした。当時、戸別所得補償で米価が下がると大きな批判を呼びましたが、まさに生産者への直接支払支援は消費者利益にも直結し、このことは経済学の分析でも明らかです。
 再生産可能な所得を確保するには、適正価格に加え、価格には反映されない農業の価値、役割を貨幣で測り、それを直接支援すべきです。
 農業生産以外の多面的機能は、全体で約八兆円、水田及び畑の洪水防止機能で三・五兆円と評価されており、農地を守ることに対する支援を生産振興策と切り離して講じることは理にかなっていると思いますが、いかがでしょうか。小泉大臣の見解を求めます。
 これこそが生産者、消費者双方にメリットがあり、国土を守る政策であることを強く訴え、質問を終わります。
 ありがとうございます。拍手
   〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕
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小泉進次郎#12
○国務大臣(小泉進次郎君) 舟山康江議員の御質問にお答えいたします。
 米価高騰の原因についてのお尋ねがありました。
 六年産米については、生産量が前年より十八万トン増加する中で、集荷業者への生産者の出荷量が三十一万トン減少しました。他方、集荷業者以外への出荷量は前年より四十四万トン増加しました。
 この結果、これまで大手集荷業者と取引していた卸、実需者においては、例年とは異なる調達ルートとして、業者間の取引市場からスポット的に高い価格で仕入れることが必要となりました。
 また、米の不足感が継続する中で、生産者に支払われる概算金が前年と比べて高い中、集荷と卸の間の取引価格、相対取引価格も秋以降、継続して上昇してきています。さらに、端境期まで在庫をもたせるため、販売量を抑制する観点から店頭価格を引き上げるという動きがあるとも承知しています。これらにより、スーパーなど小売店での価格が高い水準になっていると考えております。
 次に、米の供給状況についての認識についてのお尋ねがありました。
 これまでの入札で三十一万トン売り渡したものの、流通関係者の間では引き続き強い不足感があり、スーパーでの店頭価格は依然として高止まったままです。
 六年産の生産量や民間在庫の水準、これまで売り渡した備蓄米の量を踏まえれば、全体として米の供給量は足りていますが、流通関係者や消費者の不足感が払拭されなければ価格は下がらないと考えます。現在、昨年の二倍にもなっている米価は引き下げなければなりません。まずは、八月までの緊急的な措置として、今回の随意契約による売渡しを行い、市場を落ち着かせ、消費者の米離れを防ぐことが重要だと考えます。
 次に、備蓄米放出の方法を一般競争から随意契約へと変更したことについてのお尋ねがありました。
 これまで一般競争入札で行ってきましたが、残念ながら、小売、中食・外食事業者まで流通したのは約一割にとどまっており、備蓄米が広く行き渡らない状況です。このため、消費者の皆様に早く安定した価格で米を提供できるよう、随意契約に切り替える判断をしたものです。
 次に、安定した価格とは何を指すかとのお尋ねがありました。
 現在、昨年の二倍にもなっている米価は安定した価格とは言えず、まずは、八月までの緊急的な措置として、今回の随意契約による売渡しを行います。その上で、中長期的には、消費者が納得いく価格水準と、肥料などの生産資材や人件費の上昇を踏まえてもなお農家の営農継続が可能な価格水準、双方を満たすものでなければならないと認識しております。
 次に、政府備蓄米の随意契約の手法についてのお尋ねがありました。
 本来、備蓄は不作時に備え行うものでありますが、米の価格については一年間で昨年の二倍まで上昇しており、迅速に対応しなければ消費者の米離れが進みかねません。このため、今回、安価で安定的な米の供給を図る観点から、八月までの緊急的な措置として、随意契約による政府備蓄米の売渡しを行っているところです。
 また、今回販売する政府備蓄米は、四年産、三年産であり、通常、生産者が販売する新米とは評価が大きく異なるものとなっていることに加え、新米が供給される前の八月までに消費者に提供される分であることから、新米の価格に直接影響があるものとは考えていません。
 次に、売渡価格の設定根拠についてのお尋ねがありました。
 今回販売する備蓄米については、これまで販売していた六年産、五年産三十一万トンとは異なり、通常出回っていない三、四年産であり、備蓄米としての買入れ価格や経年による品質評価等を根拠として今回の価格を設定しております。
 次に、不測時への備えについてのお尋ねがありました。
 食糧法上、本来、政府備蓄米は、大凶作や大規模な災害などによって生産量が大きく減少した際に国民の皆様へ米を安定的に届けるために常備、備蓄しています。
 今回、備蓄米の放出を行っていますが、仮に価格の高止まりが解消され、国が買い戻す環境が整った場合には、備蓄米の放出数量と同数量を買うなど柔軟に対応し、適正備蓄水準を回復していきます。もちろん、輸入米を増やせば大丈夫との考えはありません。
 次に、米の増産についてのお尋ねがありました。
 七年産の主食用米は、買入れを当面中止している備蓄米と合わせ、百三十三・四万ヘクタールとなっており、昨年から四十万トン増の七百十九万トンが主食用として供給される見込みです。
 中長期的には、新たな食料・農業・農村基本計画では、米全体の生産量について、二〇二三年の七百九十一万トンから、二〇三〇年には八百十八万トンまで増産させるKPIを設定しています。前向きに米作りを営める施策を推進してまいります。
 次に、商慣習の見直しについてのお尋ねがありました。
 商慣習の見直しについては、令和三年に、望ましい商慣習の在り方を盛り込んだガイドラインを策定したほか、令和五年から、関係事業者が参画した情報連絡会において見直しを促してきており、適正取引の推進と食品ロスの削減の両面から取り組んできました。
 さらに、この法案では、商慣習の見直しなどの提案があった場合には、必要な検討、協力を行うことを努力義務とし、必要に応じて指導、助言、勧告、公表などを行うことにより、商慣習の見直しを一層促進していく考えです。
 次に、コスト指標についてのお尋ねがありました。
 コスト指標については、生産から販売に至る各段階の関係者の間で納得が得られるものとすることが必要です。
 このため、この法案では、コスト指標を作成する団体に対し、生産、製造、加工、流通、販売のうち、少なくとも複数の段階の事業者や団体が参画し、役職員に対して秘密保持義務を課すことを求めることにより、公正で正確なコスト指標を作成することとしています。こうしたコスト指標を活用して、費用の考慮について誠実な協議が行われることにより、納得の得られる価格形成を目指しますが、そのためには関係者が十分に協議することが必要です。引き続き、関係者間の協議を粘り強く進めてまいります。
 次に、輸入品との競合についてのお尋ねがありました。
 輸入品との競合に打ち勝つためには、価格だけではなく、消費者に認められるだけの価値を備えていくことが不可欠です。このため、政府を挙げて取り組んでいる継続的な賃上げと歩調を合わせながら、この法案の計画制度により、生産性や付加価値の向上の取組を促進してまいります。
 近年、異常気象や地政学的リスクの高まりにより、世界の食料生産、供給は不安定化しています。食料安全保障を確保していくためには、国内生産を増大することが必要であり、食料システム全体で費用を考慮した取引を促進してまいります。
 次に、農地を守ることに対する支援を生産振興策と切り離して講じることについてのお尋ねがありました。
 今後の支援の在り方については、新たな食料・農業・農村基本計画に即して、令和九年度に向けた新たな水田政策の在り方を検討していく中で、与野党の垣根を越えて議論を深めてまいります。拍手
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
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加藤勝信#13
○国務大臣(加藤勝信君) 舟山議員より、財政制度等審議会の建議や米などの輸入についての考えについてのお尋ねがございました。
 財政制度等審議会の昨年十一月の建議では、昨年改正された食料・農業・農村基本法において、食料安全保障の確保の手段として国内の農業生産の増大を図ることを基本としつつ、安定的な輸入と備蓄の確保を図るとともに、海外への輸出により食料の供給能力を確保することも明記され、アプローチがより多角的なものとなっている、食料安全保障の確保においては、国内生産の増大を基本とするという新基本法の趣旨を踏まえつつ、各手段を比較較量して進めることが重要などの指摘がなされたところであります。これはあくまで基本法に沿ったものであり、米も足りなくなれば輸入すればいいとの趣旨ではないと認識しております。
 財務省としては、食料安全保障を輸入に依存することは適当でないと考えており、米を含めて、先月閣議決定されました食料・農業・農村基本計画に基づき、国内における生産性の向上などを通じて、将来にわたって安定供給が確保できるよう、所管である農林水産省とよく連携してまいりたいと考えております。拍手
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関口昌一#14
○議長(関口昌一君) 紙智子君。
   〔紙智子君登壇、拍手〕
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紙智子#15
○紙智子君 日本共産党の紙智子です。
 会派を代表して、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律等改正案について質問いたします。
 農政の焦点になっている米価の高騰についてお聞きします。
 昨年の春先から、米不足が発生していると町のお米屋さんから訴えられました。私は昨年の六月に農水省に備蓄米の放出を求めましたが、米はあると言って応じませんでした。七月から深刻化しても、新米が出てくれば落ち着くと言い続けました。米価高騰に苦しむ国民の世論に押されて、備蓄米の放出を決めたのは今年に入って一月です。それでもスーパーや米穀店に出たのは三月末で、放出量の僅か一%、米価の高止まりは続いたままです。
 政府に余りにも危機感がなかったと言わざるを得ません。小泉農林水産大臣の認識をお聞きします。
 新たな政府備蓄米の売渡し方式についてお聞きします。
 農林水産大臣は、米価を五キロ二千円に下げると宣言し、競争入札から随意契約に変えて、六月初旬には店頭に並べると発言しました。暮らしが悪化する下で、店頭価格の引下げは国民の願いに応えることであると思います。しかし、米穀店や業者から話を聞くと、疑問や不安が出されました。
 一つは、公平感が保たれるかということです。既に入札で政府備蓄米を買った卸や小売店は自分たちでトラックを確保して配送していますが、随意契約の場合、輸送料は国が負担する、物流を無料にするといいます。不公平をどう克服するのでしょうか。
 二つ目は、備蓄米をいかに消費者にスムーズに届けるのかという問題です。通常の物流に新たに備蓄米を流すための物流が必要になりますので、トラックと運転手を確保する必要があります。米のカビ検査や、玄米を精米するための精米機の確保、新たなパッケージ作りが必要となります。こうした新たな負担が生まれます。競争入札で購入した場合も含めて、これ支援するべきではありませんか。
 三つ目は、随意契約米を二千円で出すことで全体の米価の高騰を抑えることができるのですか。農林水産大臣にお答えいただきたいと思います。
 同時に、今必要なのは、米価の高騰に苦しむ経済的困窮者、子供食堂やフードバンク、さらには病院、高齢者施設、保育園など、社会福祉施設や学校給食に米を確実に届ける支援を求めます。文科大臣、農林水産大臣、お答えください。
 次に、農政の根本問題で農林水産大臣に質問します。
 なぜ米価が高止まりしたのでしょうか。昨年の夏以来、米の業者は、米不足の不安に駆られ、直接農家の庭先に高値で買い付けに行き、集荷競争が起こりました。米価が安定しないのは、流通を自由化した上、米価は市場で決まる、政府は価格に介入しないという考え方に固執したからです。
 農業で生活できない状態に追い込んだことも問題です。生産者の年間所得は一万円、時給十円が続きました。農業で生活できないので、二〇一〇年から二〇二〇年に農家戸数は四十六万戸も減少しました。農地もこの十年間で二十六万ヘクタール減少、米の生産量は十年間で百三十五万トンも減少しました。生産者には減反を押し付けて、供給量の不足を招いたことが米価の高騰につながったのではありませんか。
 政府の需給見通しにも問題があります。生産者には主食用の米が余らないようにぎりぎりの生産を求め、備蓄もぎりぎりの水準です。今の需給計画では、異常気象、温暖化や経済状況などの影響による僅かな需給の変動で米不足や価格高騰が起こる、そのことが今回明らかになりました。
 米をめぐる危機的な状況を打開するには、ぎりぎりの需給計画から、ゆとりある需給計画に変えるべきです。そのためには、米の増産に踏み切るべきです。明言いただきたいと思います。今の備蓄量は一・八か月分、百万トンです。公的備蓄こそ増やすべきではありませんか。
 生産者と消費者が安心できる政策が必要です。生産者をめぐる状況は厳しいままです。資材費が高騰し、米価が上がっても長年の赤字を埋める水準には至っていません。二千円が独り歩きしないか不安の声が上がっています。生産者にとって再生産可能な米価が保障され、消費者にとっても負担が重くならないようにするべきです。安定供給と価格の安定は国の役割だと考えます。そのためにも、農家が安心して増産に励めるように価格保障、所得補償を抜本的に充実すべきです。農業所得に占める補助金の割合は欧米並みに拡充すべきです。農林水産大臣、答弁を求めます。
 トランプ関税について聞きます。
 アメリカは、ミニマムアクセス米の輸入枠の拡大、大豆、トウモロコシなど、輸入拡大を求めていると報道されています。米通商代表部、USTRは、日本に農産物の更なる市場開放を迫っています。日本の農業を犠牲にしてはなりません。江藤拓前農水大臣は、日米貿易協定の交渉が乾いた雑巾を絞るようなものだった、これ以上の輸入自由化はできないと述べました。小泉大臣も同じ認識なのか、お聞きします。
 日本政府は、これまで牛肉・オレンジの輸入自由化や米輸入などの圧力に屈して自由化を進めてきました。安心、安全な食料は日本の大地から。圧力に屈せず食料主権を守ることを求めます。
 法案について、以下、農林水産大臣に質問します。
 生産者は、農作物の価格を自分でコントロールできません。高騰する飼料、資材などの生産コストを販売価格に転嫁することを願っています。しかし、本法案は、農家経営の持続性ではなく、食品等の持続的な供給になりました。これで農家経営の持続性は保たれるのでしょうか。
 政府が参考にしたというフランスの法律には明記されている農民の労働報酬の保護の文言が、本法案にはありません。昨年、岸田文雄首相は、人件費等のコストに配慮をした価格形成の仕組みの法制化をすると答弁をしました。ならば、そう明記すべきではありませんか。
 農作物の買いたたきを防ぐことが必要です。法文の文言は、適正な費用ではなく、合理的な費用となっています。これで買いたたきは防げるのでしょうか。
 生産コストは、品目や時期、地域によって変動します。生産コストはきめ細かく把握することが必要です。その役割を担う人員、特に減らされ続けた公的統計の人員を増やして体制を強化すべきではありませんか。
 一方、加工、流通、販売に係るコストは企業秘密もあって明らかになりません。流通、販売業者は生産側より相対的に力が強いのが実態です。適正な価格形成を目指すには、法案で設置が明記されたコスト指標作成団体の役割が重要です。高い専門性や独立性を持たせる必要があるのではありませんか。コスト指標作成団体の実効性を確保するためには、変動する生産コストを自動的に販売価格に反映させる仕組みが必要ではありませんか。
 以上、お答えください。
 日本共産党は、生産者に自己責任を迫る新自由主義的農政ではなく、人と環境に優しい農政の転換が必要だと考えます。農業を日本の基幹的産業と位置付け、食料自給率を高め、軍事費の拡大ではなく農業予算を増やすように求めて、質問といたします。拍手
   〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕
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小泉進次郎#16
○国務大臣(小泉進次郎君) 紙智子議員の御質問にお答えいたします。
 米の現状認識についてお尋ねがありました。
 令和六年産米の生産量が前年よりも十八万トン多かった一方、流通の幹となっている集荷業者への出荷数量が三十一万トン減少しました。このため、これまでの入札で三十一万トン売り渡しましたが、残念ながら、流通関係者の間では引き続き強い不足感があり、スーパーでの店頭価格は依然として高止まったままです。
 現在、昨年の二倍にもなっている米価は引き下げなければなりません。まずは八月までの緊急的な措置として、スピード感ときめ細やかな目配りを持って今回の随意契約による売渡しを行い、市場を落ち着かせて、消費者の米離れを防ぐことが重要だと考えています。
 次に、備蓄米について、輸送料、精米や物流への課題、米価の高騰への効果、子供食堂等への支援についてのお尋ねがありました。
 輸送料については、随意契約による政府備蓄米の売渡しにおいては多数の買受け者がいることから、円滑に倉庫からの出庫、輸送等が行えるよう取り組み、国が一元的に対応しているところです。
 また、精米や物流への課題に対しては、今週、国土交通大臣や、精米等の機能を持つ卸売業者の団体の方々に私が直接お会いし、スピーディーな備蓄米の流通について協力の要請を行っており、よく連携して進めていきます。
 さらに、町の米穀店の方々の精米機能も活用いただく観点から、本日から開始の随意契約による売渡しにおいては、町のお米屋さんなどを対象とすることとしています。
 米の価格については、まずは八月までの緊急的な措置として、今回の随意契約による売渡しを行い、市場の価格を落ち着かせ、消費者の米離れを防ぐことが重要であることから、スピード感を持って引き続き対応していきます。
 また、子供食堂等への支援については、農林水産省では、子供食堂等に対し、食育を目的として政府備蓄米の無償交付を行っています。さらに、政府備蓄米の売渡しに当たっては、集荷業者、卸売業者、小売業者の方々にも、病院や学校給食等への備蓄米の円滑な供給に配慮いただくようお願いしてきたところです。
 引き続き、こうした施設等への備蓄米の供給については、よく目配りをしながら対応していきたいと考えております。
 次に、米の増産と公的備蓄の増加についてのお尋ねがありました。
 七年産の主食用米は、買入れを当面中止している備蓄米と合わせ百三十三・四万ヘクタールとなっており、昨年から四十万トン増の七百十九万トンが主食用として供給される見込みです。この百三十三・四万ヘクタールは、過去五年間で最大の生産面積となる見込みです。
 さらに、産地に向けて、主食用米の作付けについて前向きになれるメッセージを発信するとともに、消費者の皆様にもこのような増産の見通しをしっかり伝えていきます。
 また、政府備蓄米の備蓄水準については、十年に一度の不作等の事態があっても不足分を補って国産米で一年間供給できる水準として、百万トン程度としています。その水準については、参議院農林水産委員会の決議において「今後検討される新たな水田政策の下においても、米の生産・流通・備蓄政策全般について必要な検証を行うこと。」とされたことを踏まえ、よく検討してまいります。
 次に、価格保障、所得補償の抜本的充実と、農業所得に占める補助金の割合を欧米並みに拡充すべきとのお尋ねがありました。
 各国で比較可能な最新の二〇二一年のデータにおける農業所得に占める直接支払の割合は、日本五七%、EU六三%、アメリカ一二%であり、我が国の直接支払の水準が欧米と比べて低いとは考えておりません。
 今後の農業者への支援の在り方やその水準については、新たな食料・農業・農村基本計画に即して、令和九年度に向けた新たな水田政策の在り方を検討していく中で、与野党の垣根を越えて議論を深めてまいります。
 次に、日米協議に対するスタンスについて、江藤前大臣と同じかというお尋ねがありました。
 今後のアメリカとの協議に当たっては、日本の農業、生産者のためにならないものは認められないとの立場で、政府一丸となって取り組んでまいります。その思いは江藤大臣と同じです。
 次に、法案の目的についてのお尋ねがありました。
 生産資材などの価格が高騰する中で、生産、製造、加工、流通、販売、消費の各段階を含め、特定の方にしわ寄せが生じる仕組みでは、食料の持続的な供給、ひいては食料安全保障を確保することはできません。このため、この法案では、農業経営の持続性を目的とするのではなく、食料システム全体で食料の持続的な供給を実現していくこととしています。
 次に、農民の労働報酬の保護についてのお尋ねがありました。
 食料の生産から販売の各段階では、人件費のみならず、肥料、飼料などの資材費、光熱費、輸送費などの様々な費用が掛かっています。このため、この法案では、御指摘の農民の労働報酬を特記するのではなく、食料システム全体を通じて、食料の持続的な供給に要する様々な費用を対象とし、これらを考慮した価格形成を促すこととしています。
 次に、合理的な費用についてのお尋ねがありました。
 この法案では、生産などの段階ごとに着目するのではなく、生産から販売に至る食料システム全体に着目して、食料の持続的な供給を図ることとしています。このため、考慮すべき費用についても、食料システムの関係者が相互に納得する合理的な費用を考慮することとしています。食料の持続的な供給を実現するためには関係者の理解と協調が不可欠であり、誠実な協議を通じて、買いたたきによる一方的な取引を抑止できるものと考えています。
 次に、生産コストを把握する体制の強化についてお尋ねがありました。
 費用を考慮した価格形成を進めるためには、何よりも消費者の理解が重要であり、消費者の手元に届くまでにどれだけのコストが掛かっているかを明確にすることが必要です。このため、コスト指標の作成に当たっては、公的統計だけでなく、業界データなど、生産から販売に至る各段階の関係者が把握し得る様々なコスト把握の充実に努めていくこととしています。
 なお、生産段階のコスト把握などの統計調査を担う農林水産省の統計職員については、行政機関のスリム化の中で定員合理化が進められてきたところでありますが、持続的な統計調査の実施のため、統計職員に加え、統計職員のOBや農業者などを専門調査員として確保しており、今後とも、正確な調査結果の提供に努めていく考えです。
 次に、コスト指標作成団体の専門性、独立性についてお尋ねがありました。
 コスト指標は、生産から販売に至る多くの関係者が活用するほか、消費者の理解を得る上で重要なものであるため、公正で正確であることが求められます。このため、この法案では、コスト指標作成団体の公正な運営がなされるよう、生産、製造、加工、流通、販売のうち、少なくとも複数の段階の事業者、事業者団体が参画するほか、正確な情報提供を受けることができるよう、その役職員に対して秘密保持義務を課すこととしています。こうした措置を通じて、コスト指標作成団体の専門性と独立性を確保してまいります。
 次に、生産コストを自動的に販売価格に反映させる仕組みについてのお尋ねがありました。
 農林水産省では、令和五年八月以降、生産、製造、流通、販売、消費などの食料システムの関係者が参画した協議会を開催し、費用を考慮した価格形成について協議してきましたが、関係者からは、価格決定はあくまでも取引当事者間で行うべき、価格が自動的に改定されるような強制的な価格決定方式では需給が考慮されなくなるなどの意見が示されたところです。
 こうした意見も踏まえ、この法案では、取引条件は取引当事者間で決定することとした上で、生産から販売までの各段階で誠実な協議が行われるよう求め、合理的な価格形成を促すこととしています。拍手
   〔国務大臣あべ俊子君登壇、拍手〕
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あべ俊子#17
○国務大臣(あべ俊子君) 紙智子議員にお答えいたします。
 学校給食に米を届ける支援についてお尋ねがありました。
 文部科学省では、全国学校給食推進連合会を通じて今般の物価高騰などの影響を聞いたところ、主食である米については、各学校設置者において年間使用量を契約していることが多く、基本的には学校給食に必要な量が確保されていると伺っているところです。
 文部科学省としては、現下の食材費の高騰が続く中でも学校給食が安定的に実施されるよう、教育委員会等に対して重点支援地方交付金の積極的な活用を促してきたところであり、引き続き、本交付金の活用を促すなど、学校給食用食材の調達に支障が生じないよう努めてまいります。拍手
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関口昌一#18
○議長(関口昌一君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
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関口昌一#19
○議長(関口昌一君) 日程第一 譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律案
 日程第二 譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長若松謙維君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔若松謙維君登壇、拍手〕
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若松謙維#20
○若松謙維君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律案は、金銭債務を担保するため、動産、債権その他の財産を担保の目的とすることを内容とする契約の利用状況に鑑み、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関し、譲渡担保権者及び留保売主等の権利の内容、被担保債権の範囲、権利の順位等について定めるとともに、これらの権利の実行の方法等について定めようとするものであります。
 次に、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴い、同法において定める譲渡担保権等の十分な公示を行うための動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の規定の整備その他関係法律の整備等を行うとともに、所要の経過措置を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、譲渡担保契約等のルールを法律で明文化することによる効果、譲渡担保権の対抗要件の在り方、企業倒産時における労働債権保護の必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ─────────────
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関口昌一#21
○議長(関口昌一君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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関口昌一#22
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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関口昌一#23
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成           二百三十二  
  反対               〇  
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。拍手
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
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関口昌一#24
○議長(関口昌一君) 日程第三 航空法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長小西洋之君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔小西洋之君登壇、拍手〕
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小西洋之#25
○小西洋之君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、最近の航空分野における事故の発生状況、災害時における航空輸送の確保の要請等に鑑み、航空機の航行の安全を確保するため、頻繁に離着陸が行われる空港等において離着陸を行うパイロットに対する技能発揮訓練の義務付け、滑走路への誤進入防止に係る事項の空港等の機能確保基準への追加等の措置を講ずるとともに、地方管理空港に係る滑走路等の応急の災害復旧工事の国土交通大臣による代行制度の創設等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、滑走路誤進入の防止に向けた具体的な取組内容、空港の機能を適切に維持するための方策、我が国のこれからの航空・空港政策の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ─────────────
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関口昌一#26
○議長(関口昌一君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
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関口昌一#27
○議長(関口昌一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
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関口昌一#28
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成           二百二十八  
  反対               四  
 よって、本案は可決されました。拍手
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
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関口昌一#29
○議長(関口昌一君) 日程第四 保険業法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長三宅伸吾君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔三宅伸吾君登壇、拍手〕
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