浅尾慶一郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(浅尾慶一郎君) 川田龍平議員から、米軍横田飛行場におけるPFOS等の漏出事案についてのお尋ねがありました。
 お尋ねの事案については、二〇二三年十一月の報道を受け、防衛省から米側へ事実確認をしたところと承知をしております。
 次に、PFASに係る情報発信についてのお尋ねがありました。
 PFOS等に係る水道水質基準化については、これまで中央環境審議会等で議論を重ねてまいりましたが、これらにおける議論及び会議資料については環境省ホームページで公開されております。また、お尋ねの漏出等の事故の有無にかかわらず、公共用水域や地下水におけるPFOS等については、水質汚濁防止法に基づく常時監視の一環として全国の地方自治体においてモニタリングを行っており、その結果を取りまとめて環境省のホームページで公開しております。
 なお、暫定指針値の超過が判明した場合には、地方自治体において、分析結果の公表や住民への飲用摂取防止の周知など適切な対応が取られているものと承知をしております。
 次に、横田飛行場内におけるPFAS及びPCBの処理についてお尋ねがありました。
 御指摘の報道については承知をしております。いずれにせよ、環境省としては、米側が関係法令等に基づき適切に対応するよう、関係省庁と連携しながら対応してまいります。
 次に、環境影響評価制度の意義についてお尋ねがありました。
 環境影響評価制度は、事業者自らが事業の実施前に環境への影響評価を実施し、環境の保全の観点から、より良い事業計画を作り上げていくための手続を定めたものであります。一連の手続において、人の健康や生活環境の保全、生物多様性や人と自然との豊かな触れ合いの確保、環境負荷の低減といったそれぞれの観点から、調査、予測、評価を実施するとともに、影響に応じて環境要素間の影響についても検討を行うこととしています。
 また、国や自治体、国民の皆様が環境保全の見地から意見を述べる機会を確保するとともに、免許等の実施権者が環境影響評価の結果を免許等の審査に反映させることを求めており、事業が環境保全に十分配慮して行われることを担保しています。
 このように、環境影響評価制度は、我が国における環境保全を進めていく上で非常に意義のある制度であると考えています。
 次に、本法律案における風力発電事業以外の事業種の取扱いについてお尋ねがありました。
 既存工作物と位置や規模が大きく変わらない工作物を新設しようとする建て替え事業については、審議会でも御議論をいただいた上で、事業種にかかわらず、既存工作物の環境影響に関する調査結果を活用することで、より効果的かつ効率的な環境影響評価を実施することが可能になると考えています。このため、本法律案における手続の適正化は、工作物の建て替えが想定される事業種全てを対象とすることが適当と考えています。
 また、建て替え事業については、風力発電事業以外の事業も含め、事業実施想定区域を選定する際に必要となる周囲の概況などの調査は不要とする一方で、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載しなければならないこととしています。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、建て替え事業の特性を踏まえた配慮書手続の適正化を図ることができると考えています。
 次に、建て替え事業に係る配慮書に記載する環境配慮の内容についてお尋ねがありました。
 御指摘の環境配慮の内容については、既存事業の環境影響を考慮した内容について記載しなければならないこととしております。
 具体的には、今後、法に基づく下位法令等で定めることとしていますが、例えば、既存の風力発電事業においてバードストライクの発生が確認されているような場合には、鳥類の衝突を回避するため風車の配置等を見直す旨の方針等が示される必要があると考えており、有識者等の御意見を伺いながら検討を進めてまいります。
 次に、既存事業による影響の把握や建て替え事業による影響の評価手法の整理についてお尋ねがありました。
 既存事業の環境影響を把握するための手法や当該影響を踏まえた環境配慮の検討に関する考え方等については、法に基づく下位法令等で定めることとしています。今後、この下位法令等を定めていく際には、建て替え事業に係る適正な環境配慮の確保及び手続の円滑化がなされるよう、有識者等の意見も踏まえながら検討を進めるとともに、その手法や考え方等については、事業者を含めた関係者に対して明確に示すことができるよう努めてまいります。
 次に、過去に環境影響評価を実施していない既存事業の建て替えに係る環境配慮の確保についてお尋ねがありました。
 建て替え事業については、過去に環境影響評価を実施しているか否かにかかわらず、既存事業が現に環境に及ぼしている影響に関する調査結果や情報を活用することで、より効果的、効率的に環境配慮をすることが可能であることから、本法律案による手続の見直しの対象としています。
 仮に、事業者による既存事業の環境影響の把握や、建て替えに係る環境配慮の内容が不十分であると判断される場合には、既存事業の環境影響を把握するための調査、予測の再実施や、事業計画の見直しも含めた環境大臣意見を述べることで、適正な環境配慮を確保してまいります。
 次に、環境影響評価図書の継続公開についてお尋ねがありました。
 環境影響評価図書に含まれる情報は、後続の事業者による効果的なアセスの実施や、累積的な影響の評価への活用、透明性の向上による関係者の理解醸成につながることから、環境影響評価図書を継続的に公開することは環境保全の観点から重要であると考えています。こうした制度の趣旨について丁寧に説明することで、より多くの事業者の方々に継続公開に御協力いただけるよう努めてまいります。
 次に、戦略的環境影響評価制度の導入に向けた検討についてお尋ねがありました。
 戦略的環境影響評価については、早期段階の効果的な環境配慮の確保や、地域における適切なコミュニケーションの推進等を図る観点から、地球温暖化対策推進法に基づく促進区域制度の導入や、計画段階での環境配慮を可能とする再エネ海域利用法に基づく仕組みの導入などの取組を進めています。
 本法律案の検討に際して中央環境審議会からいただいた答申でも、これらの取組は戦略的環境影響評価の趣旨に資するものであるとされており、引き続き、こうした取組に加え、更なる知見の収集等に努めてまいります。
 次に、環境影響評価制度の早期の見直しの必要性についてお尋ねがありました。
 改正法案の規定に基づく施行状況についての検討は、改正事項の効果を検証した上で実施する必要がありますが、一般に環境影響評価手続には五、六年を要し、また、その後の工事期間や工作物の供用開始までの期間などを含めれば更に期間を要します。そのため、五年では改正事項の効果検証に必要な期間を確保することは難しく、本法律案の規定に基づく施行状況についての検討時期は、施行後十年とすることが現実的と考えています。
 他方、中央環境審議会による答申には、本改正事項の一つである環境影響評価図書の継続公開を始め、直ちに制度的な措置を講ずるべき事項から中期的な検討を要する事項まで、様々な性質のものが含まれています。
 答申の内容を踏まえ、今年度以降、順次速やかに検討を進めるとともに、社会状況等の変化を踏まえた新たな課題についても迅速に対応してまいります。
 次に、オーフス条約に対する認識等についてお尋ねがありました。
 欧州地域を中心として結ばれているオーフス条約は、環境政策をより国民の立場に立ったものにしていくという点から、重要な示唆が含まれていると認識しています。
 他方、オーフス条約の批准については、我が国の状況に合った形で反映することが可能かどうか、他国における実施状況なども踏まえながら慎重に検討する必要があると考えています。
 最後に、パブリックコメントへの対応及び多様な市民参画の担保についてお尋ねがありました。
 パブリックコメントについては、意見の数ではなく、その内容に着目するものであるとの制度趣旨を踏まえ、引き続き提出いただいた御意見を十分に考慮してまいります。
 また、市民参画については、個別の法制度等において具体化されるものもあり、例えば環境影響評価法においては、事業者に対し説明会の実施や国民から広く意見を聴取する機会の確保を義務付けています。
 いずれにしても、環境政策の推進に際しては、広く国民の方々の声にしっかりと耳を傾けながら進めていくことができるよう取り組んでまいります。(拍手)
   〔国務大臣中谷元君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 浅尾慶一郎

speaker_id: 14944

日付: 2025-06-06

院: 参議院

会議名: 本会議