本会議
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和七年六月六日(金曜日)
午前十時一分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第二十六号
令和七年六月六日
午前十時開議
第一 日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第二 日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第三 行政書士法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第四 資金決済に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第五 円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、環境影響評価法の一部を改正する法律案(趣旨説明)
以下 議事日程のとおり
─────・─────
この発言だけを見る →午前十時一分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第二十六号
令和七年六月六日
午前十時開議
第一 日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第二 日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第三 行政書士法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第四 資金決済に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第五 円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
一、環境影響評価法の一部を改正する法律案(趣旨説明)
以下 議事日程のとおり
─────・─────
関
関口昌一#1
○議長(関口昌一君) これより会議を開きます。
この際、日程に追加して、
環境影響評価法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →この際、日程に追加して、
環境影響評価法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
関
浅
浅尾慶一郎#3
○国務大臣(浅尾慶一郎君) ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
環境影響評価法については、施行から四半世紀以上が経過し、環境影響評価の適用実績が着実に積み重ねられてきているところでありますが、今般、前回の改正法の施行から十年が経過したことから、同法の附則に定める施行状況の検討を行ったところ、次のような二つの課題が明らかになってきたところであります。
一点目は、今後、既存の工作物の建替えを行う環境影響評価の対象事業の割合が増加していくことが予想されているところ、現行法には、事業の位置や規模が大きく変わらない建替えに対する規定がなく、新規事業と同様に、事業位置の検討や周辺環境の調査を事業者に課しているところであります。
二点目は、過去の環境影響評価により得られた情報は、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施等に資するものであるところ、現行法では環境影響評価に係る書類の公表がおおむね一か月程度に限られており、これらの情報を十分に活用できていないことであります。
本法律案は、このような背景を踏まえ、工作物の建替えに関する環境影響評価手続の見直しを図るとともに、環境影響評価手続において作成された書類に含まれる環境情報の活用を進めるものであります。
次に、本法律案の内容の概要について、主に二点御説明申し上げます。
第一に、工作物の建替えに関する事業、具体的には、既存の工作物を除却又はその使用を廃止し、同種の工作物を同一又は近接した区域に新設する事業については、配慮書の記載事項のうち事業実施想定区域の選定に係る調査、予測及び評価に関するものに代えて、既存の工作物による環境影響に関する調査結果を踏まえ、環境の保全のための配慮の内容を明らかにするものとします。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、事業の特性を踏まえた効果的・効率的な環境影響評価手続を実施することが可能となります。
第二に、環境影響評価手続において作成される書類について、現行法の規定による公表の期間後においても、これらの書類を作成した事業者等の同意を得た上で、環境大臣が公開できるものとします。これにより、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施や、事業の透明性の向上による地域の理解醸成に貢献します。
以上が、この法案の趣旨でございます。拍手
─────────────
この発言だけを見る →環境影響評価法については、施行から四半世紀以上が経過し、環境影響評価の適用実績が着実に積み重ねられてきているところでありますが、今般、前回の改正法の施行から十年が経過したことから、同法の附則に定める施行状況の検討を行ったところ、次のような二つの課題が明らかになってきたところであります。
一点目は、今後、既存の工作物の建替えを行う環境影響評価の対象事業の割合が増加していくことが予想されているところ、現行法には、事業の位置や規模が大きく変わらない建替えに対する規定がなく、新規事業と同様に、事業位置の検討や周辺環境の調査を事業者に課しているところであります。
二点目は、過去の環境影響評価により得られた情報は、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施等に資するものであるところ、現行法では環境影響評価に係る書類の公表がおおむね一か月程度に限られており、これらの情報を十分に活用できていないことであります。
本法律案は、このような背景を踏まえ、工作物の建替えに関する環境影響評価手続の見直しを図るとともに、環境影響評価手続において作成された書類に含まれる環境情報の活用を進めるものであります。
次に、本法律案の内容の概要について、主に二点御説明申し上げます。
第一に、工作物の建替えに関する事業、具体的には、既存の工作物を除却又はその使用を廃止し、同種の工作物を同一又は近接した区域に新設する事業については、配慮書の記載事項のうち事業実施想定区域の選定に係る調査、予測及び評価に関するものに代えて、既存の工作物による環境影響に関する調査結果を踏まえ、環境の保全のための配慮の内容を明らかにするものとします。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、事業の特性を踏まえた効果的・効率的な環境影響評価手続を実施することが可能となります。
第二に、環境影響評価手続において作成される書類について、現行法の規定による公表の期間後においても、これらの書類を作成した事業者等の同意を得た上で、環境大臣が公開できるものとします。これにより、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施や、事業の透明性の向上による地域の理解醸成に貢献します。
以上が、この法案の趣旨でございます。拍手
─────────────
関
川
川田龍平#5
○川田龍平君 立憲民主・社民・無所属の川田龍平です。
ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、質問いたします。
冒頭、在日米軍横田基地で発生したPFAS汚染水の漏出について、防衛大臣及び環境大臣に伺います。
本件について、米軍は本年四月三十日に報告書を公表しましたが、報道によれば、米側は当初非公表とする意向であり、日本政府もそれに従ったとあります。これが事実だとすると、ゆゆしき事態です。
昨年六月には、日本政府も当然事案について把握していたと思われますが、政府は国民に対して漏出事故があった旨を伝える活動などは行ったのでしょうか。事故発生から今日までの経緯について、事案を把握した時期、政府が取ってきた対応を含めて、防衛大臣、環境大臣に説明を求めます。
今回の在日米軍基地からの漏出事故に限らず、政府のPFAS対応については、情報公開と予防原則がないがしろにされており、不信感が募ります。PFASの食品健康影響評価についても、非公開会合において大事な議論が進められました。石破総理は本年三月二十八日の参議院予算委員会において、私のPFASの水質基準はもう一度厳格に公開の場で議論するべきだという質問に対し、公開ということが大事であって、包み隠すことなくいろんな議論を公開していく、科学的見地に基づいて厳正に判断されるために政府として努力する旨答弁しています。
PFASに係る水質基準を決める議論や、漏出等の事故については、国民に分かりやすいように公開の場で情報発信していくべきであると考えますが、環境大臣に認識を伺います。
加えて、同報告書では、在日米軍のPCBを含む変圧器が米側で定められた手続によらず処分されていた件についても言及されていたとの報道もあります。
PFAS、PCBなどの問題は水質と土壌汚染に関わるものであり、規定違反の処理が行われていたというのは環境省としても看過できないものと考えますが、環境大臣の認識を伺います。
環境影響評価制度、環境アセス制度について伺います。
環境アセスは、開発と環境保全の二項対立から脱却し、持続可能で環境に調和した社会へ移行するための事業者と社会とのコミュニケーションツールとして有効であると考えます。しかし、普天間飛行場代替施設建設事業、リニア中央新幹線事業、神宮外苑再開発事業などにおける住民との対立、さらに、近年各地で発生している再エネトラブル等の状況を見ると制度が十分に機能しているとは言えず、多くの課題を抱えています。
人類が気候変動、生物多様性の損失、汚染という三つの危機に直面し、その克服が最重要課題となっている中、それぞれの危機への対応においては、トレードオフを回避、最小化し、シナジーをもたらすことが求められています。こうした時代の要請を背景に、環境アセス制度の重要性がより一層高まるとともに、制度の在り方を時代に即したものとしていくべきと考えますが、環境アセス制度の意義について環境大臣の認識を伺います。
本法律案については、制度改善の第一歩として一定程度評価いたしますが、制度運用に懸念や課題があるため、以下質問いたします。
手続が簡略される建て替え事業の事業種について、環境大臣に伺います。
本法律案は、既存工作物と位置や規模が大きく変わらない建て替え事業について、配慮書の記載事項を一部簡略化するものでありますが、中央環境審議会では、手続件数が増加傾向にあり、今後更なる導入拡大が期待される陸上風力発電を主眼に制度検討が行われていました。
しかし、提出された法律案では、対象となる事業種を、法アセスの対象となる事業種のうち公有水面の埋立て及び干拓を除く全ての事業種としているため、風力発電以外にも対象が拡大されることに対し、原子力発電所や火力発電所の建て替え手続を簡略化するものではないかと懸念する声も上がっています。
対象事業種を拡大した理由及び風力発電以外の事業における手続の簡略化についても十分な検討はなされたのか、環境配慮を確保する上での問題は生じないのか、伺います。
次に、建て替え事業において求められる環境配慮の内容について環境大臣に伺います。
建て替え事業においては、環境アセス手続の効率化と同時に、環境保全の観点から、事業特性を踏まえた適切、適正な環境配慮の確保が不可欠です。本法律案では、配慮書の記載事項について、事業実施想定区域の周囲の概況等の記載を不要とする代わりに、建て替え事業に係る環境配慮の内容を記載することとしていますが、具体的に環境配慮の内容として何を求めていくのか、伺います。
その際、既存事業が実施されている現状からの改善、非悪化のみをもって環境配慮とするのでは不十分です。あくまで既存事業を実施する前の環境を基準に、事業者は環境影響の回避、低減に努めるべきであり、それを担保するためには、既存事業による影響をどのように捉え、建て替え事業による影響をどのように評価すべきかを国が整理し、事業者に対し明確に示していくことが、環境配慮の確保及び手続の円滑化の両面から必要と考えます。今後の対応について伺います。
環境アセスを実施していない建て替え事業における環境配慮の確保について、環境大臣に伺います。
本法律案では、過去に環境アセスを実施しているかどうかにかかわらず、位置や規模が大きく変わらない建て替え事業を手続見直しの対象とし、事業実施想定区域の選定に係る周囲の概況調査等を不要としています。しかし、法アセスの対象となる前に設置された風力や太陽光発電事業など環境アセスが実施されていない事業においては、周囲の概況や既存事業による環境影響の状況が確実に把握されているとは限りません。
こうした建て替え事業については、周囲の概況調査や環境アセス手続における事後調査に相当する調査を求めるなど、手続を実施した事業とは区別して、必要となる環境配慮の内容を示していくことが必要であると考えますが、環境配慮の確保に向けた方策を伺います。
次に、アセス図書の継続公開の義務化について、文部科学大臣及び環境大臣に伺います。
本法律案では、アセス図書の継続公開に事業者の同意を必要としています。これは、アセス図書が著作権法の著作物に該当するためと承知しています。しかし、アセス図書が公的手続を経て作成された公共性の高い文書であって、科学的視点に立脚し作成された成果物であることに鑑みると、国民的情報資産として公開を義務化することの国民的利益は大きいと考えます。本法律案成立後、その施行状況を検証し、場合によってはアセス図書を著作権法の適用除外とすることの検討も必要と考えます。
まず、なぜアセス図書を著作権法の適用除外とすることが難しいのかについて、文部科学大臣に伺います。
また、アセス図書の継続公開の義務化について、環境大臣に見解を伺います。
次に、戦略的環境影響評価の導入について、環境大臣に伺います。
個別事業の計画、実施に枠組みを与える上位の計画や政策の検討段階を対象とした戦略的環境影響評価、SEAの制度化は日本において長年の課題となっており、環境影響評価法制定時の附帯決議、前回改正時の衆議院の附帯決議において政府に対し検討を要請しています。しかし、SEAは法制化されておらず、本格的な検討も長年実施されていません。衆議院環境委員会の参考人質疑では、四人中三人の参考人がSEAの必要性について言及しています。
日本においても戦略的環境影響評価を制度化すべきであり、導入に向けた本格的な議論を早急に開始する必要があると考えますが、見解を伺います。
次に、環境アセス制度の早期見直しの必要性については環境大臣に伺います。
本法律案の附則では、環境アセス手続には五年から六年を要することから、改正後の規定に関する検討時期を法施行後十年としています。しかし、中央環境審議会における議論では、見直し期間が十年では変化の速い社会状況に制度が付いていけなくなると指摘されています。また、衆議院環境委員会の参考人質疑でも、三年又は五年程度で見直しが適当と述べられました。
次回の制度見直しが二〇三五年になってしまうと、ネットゼロ実現に向け、地域の資源を生かした再エネ中心の地域循環型社会環境への転換が求められる中、アセスメント制度が現行のままでは、気候変動や生物多様性関連の目標達成の足かせとなることも懸念されます。
中央環境審議会で整理された論点について、早急に検討を開始し、必要な法改正は十年を待たずに行うべきです。時代に即した制度としていくには不断の見直しが必要です。見直し期間を五年とすることについて答弁を求めます。
次に、オーフス条約について、外務大臣及び環境大臣に伺います。
環境に関する、情報へのアクセス、意思決定における市民参加及び司法へのアクセスに関する条約、いわゆるオーフス条約は一九九八年に採択され、二〇〇一年に発効していますが、日本はいまだに批准していません。私は、同条約を批准できていないことが環境アセス制度が十分に機能していない問題の根底にあると考えています。
環境問題がより適切に解決されるためには、市民の積極的な参加が不可欠です。地域の理解を得られなければ、再エネの導入拡大は進みません。このままでは、気候危機や生物多様性の損失を将来世代に押し付けることになります。オーフス条約を早期に批准し、環境影響評価法を始めとする必要な国内法の整備を進める必要があると考えます。
なぜいまだに日本は同条約を批准していないのか、外務大臣、その理由をお答えください。
また、環境大臣に、オーフス条約に対する認識、さらに、内閣における環境行政の責任者である環境大臣として、条約の批准に向けて政府内の議論を牽引していくおつもりはないのか、伺います。
オーフス条約に関連して、環境政策に係る多様な市民参画プロセスの担保について、環境大臣に伺います。
政府がパブリックコメントの大量投稿を問題視し、投稿の制限などの対策を検討していることが報じられています。AIを使った機械的な投稿への対応は必要ですが、ナショナルミニマムとしてのパブリックコメントの投稿規制を検討するのではなく、意味のある市民参加の機会及びその結果の政策への反映こそ検討すべきであります。今後のパブリックコメントへの対応及び多様な市民参画の担保について、環境大臣の見解を伺います。
最後に、一言申し上げます。
公害も薬害も同じです。企業の利益、経済を優先させた結果、多くの人の命と健康を奪ってきました。また、人間だけでなく、動物や植物に対してもです。薬害エイズと同じ過ちを二度と繰り返さないために、私は国会議員になりました。
しかし、今も史上最大の薬害、新型コロナワクチン、遺伝子製剤の被害は広がり続け、多くの人が苦しみ続けています。新型コロナワクチンによる予防接種健康被害の死亡認定件数は千件を超え、副作用疑い報告数も二千人を超えました。もはや一刻の猶予もありません。
また、海外に目を向ければ、パレスチナ・ガザでは紛争により、一日、三十人以上が死亡し、百五十人以上がけがしているということです。
一人一人は数字ではなく、一人一人に名前があり、その人の家族、人生があります。私たちは、一人一人に思いをはせ、誰一人切り捨てることなく、一国の経済的利益よりも、人の命、健康、人権と、動物や植物など環境を重視する社会を今こそ再考の府、良識の府参議院として議論するべきではないでしょうか。
私は、今、生物種、種、命の源が絶滅の危機に瀕しています、そのことを危惧しております。一昨日、衆議院に、在来種の保全と活用、農業者と地域を守り、持続可能な循環型農業を守るローカルフード法案を四党会派で共同提出いたしました。米不足の折、食料安全保障が求められる今こそ、何とぞ皆さんの力を貸してください。今国会での成立をよろしくお願いします。
立憲民主党は、再エネ、省エネによる地域分散型の自然エネルギー社会へ、エネルギー転換で地方から日本を元気にするとともに、未来世代に責任を持つ政治、未来世代に負担を先送りしない環境政策を実現することをお約束します。
その第一歩として、環境アセス制度がきちんと機能するよう、仕組みや運用を改善していくことを強く求め、私の質問を終わります。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、質問いたします。
冒頭、在日米軍横田基地で発生したPFAS汚染水の漏出について、防衛大臣及び環境大臣に伺います。
本件について、米軍は本年四月三十日に報告書を公表しましたが、報道によれば、米側は当初非公表とする意向であり、日本政府もそれに従ったとあります。これが事実だとすると、ゆゆしき事態です。
昨年六月には、日本政府も当然事案について把握していたと思われますが、政府は国民に対して漏出事故があった旨を伝える活動などは行ったのでしょうか。事故発生から今日までの経緯について、事案を把握した時期、政府が取ってきた対応を含めて、防衛大臣、環境大臣に説明を求めます。
今回の在日米軍基地からの漏出事故に限らず、政府のPFAS対応については、情報公開と予防原則がないがしろにされており、不信感が募ります。PFASの食品健康影響評価についても、非公開会合において大事な議論が進められました。石破総理は本年三月二十八日の参議院予算委員会において、私のPFASの水質基準はもう一度厳格に公開の場で議論するべきだという質問に対し、公開ということが大事であって、包み隠すことなくいろんな議論を公開していく、科学的見地に基づいて厳正に判断されるために政府として努力する旨答弁しています。
PFASに係る水質基準を決める議論や、漏出等の事故については、国民に分かりやすいように公開の場で情報発信していくべきであると考えますが、環境大臣に認識を伺います。
加えて、同報告書では、在日米軍のPCBを含む変圧器が米側で定められた手続によらず処分されていた件についても言及されていたとの報道もあります。
PFAS、PCBなどの問題は水質と土壌汚染に関わるものであり、規定違反の処理が行われていたというのは環境省としても看過できないものと考えますが、環境大臣の認識を伺います。
環境影響評価制度、環境アセス制度について伺います。
環境アセスは、開発と環境保全の二項対立から脱却し、持続可能で環境に調和した社会へ移行するための事業者と社会とのコミュニケーションツールとして有効であると考えます。しかし、普天間飛行場代替施設建設事業、リニア中央新幹線事業、神宮外苑再開発事業などにおける住民との対立、さらに、近年各地で発生している再エネトラブル等の状況を見ると制度が十分に機能しているとは言えず、多くの課題を抱えています。
人類が気候変動、生物多様性の損失、汚染という三つの危機に直面し、その克服が最重要課題となっている中、それぞれの危機への対応においては、トレードオフを回避、最小化し、シナジーをもたらすことが求められています。こうした時代の要請を背景に、環境アセス制度の重要性がより一層高まるとともに、制度の在り方を時代に即したものとしていくべきと考えますが、環境アセス制度の意義について環境大臣の認識を伺います。
本法律案については、制度改善の第一歩として一定程度評価いたしますが、制度運用に懸念や課題があるため、以下質問いたします。
手続が簡略される建て替え事業の事業種について、環境大臣に伺います。
本法律案は、既存工作物と位置や規模が大きく変わらない建て替え事業について、配慮書の記載事項を一部簡略化するものでありますが、中央環境審議会では、手続件数が増加傾向にあり、今後更なる導入拡大が期待される陸上風力発電を主眼に制度検討が行われていました。
しかし、提出された法律案では、対象となる事業種を、法アセスの対象となる事業種のうち公有水面の埋立て及び干拓を除く全ての事業種としているため、風力発電以外にも対象が拡大されることに対し、原子力発電所や火力発電所の建て替え手続を簡略化するものではないかと懸念する声も上がっています。
対象事業種を拡大した理由及び風力発電以外の事業における手続の簡略化についても十分な検討はなされたのか、環境配慮を確保する上での問題は生じないのか、伺います。
次に、建て替え事業において求められる環境配慮の内容について環境大臣に伺います。
建て替え事業においては、環境アセス手続の効率化と同時に、環境保全の観点から、事業特性を踏まえた適切、適正な環境配慮の確保が不可欠です。本法律案では、配慮書の記載事項について、事業実施想定区域の周囲の概況等の記載を不要とする代わりに、建て替え事業に係る環境配慮の内容を記載することとしていますが、具体的に環境配慮の内容として何を求めていくのか、伺います。
その際、既存事業が実施されている現状からの改善、非悪化のみをもって環境配慮とするのでは不十分です。あくまで既存事業を実施する前の環境を基準に、事業者は環境影響の回避、低減に努めるべきであり、それを担保するためには、既存事業による影響をどのように捉え、建て替え事業による影響をどのように評価すべきかを国が整理し、事業者に対し明確に示していくことが、環境配慮の確保及び手続の円滑化の両面から必要と考えます。今後の対応について伺います。
環境アセスを実施していない建て替え事業における環境配慮の確保について、環境大臣に伺います。
本法律案では、過去に環境アセスを実施しているかどうかにかかわらず、位置や規模が大きく変わらない建て替え事業を手続見直しの対象とし、事業実施想定区域の選定に係る周囲の概況調査等を不要としています。しかし、法アセスの対象となる前に設置された風力や太陽光発電事業など環境アセスが実施されていない事業においては、周囲の概況や既存事業による環境影響の状況が確実に把握されているとは限りません。
こうした建て替え事業については、周囲の概況調査や環境アセス手続における事後調査に相当する調査を求めるなど、手続を実施した事業とは区別して、必要となる環境配慮の内容を示していくことが必要であると考えますが、環境配慮の確保に向けた方策を伺います。
次に、アセス図書の継続公開の義務化について、文部科学大臣及び環境大臣に伺います。
本法律案では、アセス図書の継続公開に事業者の同意を必要としています。これは、アセス図書が著作権法の著作物に該当するためと承知しています。しかし、アセス図書が公的手続を経て作成された公共性の高い文書であって、科学的視点に立脚し作成された成果物であることに鑑みると、国民的情報資産として公開を義務化することの国民的利益は大きいと考えます。本法律案成立後、その施行状況を検証し、場合によってはアセス図書を著作権法の適用除外とすることの検討も必要と考えます。
まず、なぜアセス図書を著作権法の適用除外とすることが難しいのかについて、文部科学大臣に伺います。
また、アセス図書の継続公開の義務化について、環境大臣に見解を伺います。
次に、戦略的環境影響評価の導入について、環境大臣に伺います。
個別事業の計画、実施に枠組みを与える上位の計画や政策の検討段階を対象とした戦略的環境影響評価、SEAの制度化は日本において長年の課題となっており、環境影響評価法制定時の附帯決議、前回改正時の衆議院の附帯決議において政府に対し検討を要請しています。しかし、SEAは法制化されておらず、本格的な検討も長年実施されていません。衆議院環境委員会の参考人質疑では、四人中三人の参考人がSEAの必要性について言及しています。
日本においても戦略的環境影響評価を制度化すべきであり、導入に向けた本格的な議論を早急に開始する必要があると考えますが、見解を伺います。
次に、環境アセス制度の早期見直しの必要性については環境大臣に伺います。
本法律案の附則では、環境アセス手続には五年から六年を要することから、改正後の規定に関する検討時期を法施行後十年としています。しかし、中央環境審議会における議論では、見直し期間が十年では変化の速い社会状況に制度が付いていけなくなると指摘されています。また、衆議院環境委員会の参考人質疑でも、三年又は五年程度で見直しが適当と述べられました。
次回の制度見直しが二〇三五年になってしまうと、ネットゼロ実現に向け、地域の資源を生かした再エネ中心の地域循環型社会環境への転換が求められる中、アセスメント制度が現行のままでは、気候変動や生物多様性関連の目標達成の足かせとなることも懸念されます。
中央環境審議会で整理された論点について、早急に検討を開始し、必要な法改正は十年を待たずに行うべきです。時代に即した制度としていくには不断の見直しが必要です。見直し期間を五年とすることについて答弁を求めます。
次に、オーフス条約について、外務大臣及び環境大臣に伺います。
環境に関する、情報へのアクセス、意思決定における市民参加及び司法へのアクセスに関する条約、いわゆるオーフス条約は一九九八年に採択され、二〇〇一年に発効していますが、日本はいまだに批准していません。私は、同条約を批准できていないことが環境アセス制度が十分に機能していない問題の根底にあると考えています。
環境問題がより適切に解決されるためには、市民の積極的な参加が不可欠です。地域の理解を得られなければ、再エネの導入拡大は進みません。このままでは、気候危機や生物多様性の損失を将来世代に押し付けることになります。オーフス条約を早期に批准し、環境影響評価法を始めとする必要な国内法の整備を進める必要があると考えます。
なぜいまだに日本は同条約を批准していないのか、外務大臣、その理由をお答えください。
また、環境大臣に、オーフス条約に対する認識、さらに、内閣における環境行政の責任者である環境大臣として、条約の批准に向けて政府内の議論を牽引していくおつもりはないのか、伺います。
オーフス条約に関連して、環境政策に係る多様な市民参画プロセスの担保について、環境大臣に伺います。
政府がパブリックコメントの大量投稿を問題視し、投稿の制限などの対策を検討していることが報じられています。AIを使った機械的な投稿への対応は必要ですが、ナショナルミニマムとしてのパブリックコメントの投稿規制を検討するのではなく、意味のある市民参加の機会及びその結果の政策への反映こそ検討すべきであります。今後のパブリックコメントへの対応及び多様な市民参画の担保について、環境大臣の見解を伺います。
最後に、一言申し上げます。
公害も薬害も同じです。企業の利益、経済を優先させた結果、多くの人の命と健康を奪ってきました。また、人間だけでなく、動物や植物に対してもです。薬害エイズと同じ過ちを二度と繰り返さないために、私は国会議員になりました。
しかし、今も史上最大の薬害、新型コロナワクチン、遺伝子製剤の被害は広がり続け、多くの人が苦しみ続けています。新型コロナワクチンによる予防接種健康被害の死亡認定件数は千件を超え、副作用疑い報告数も二千人を超えました。もはや一刻の猶予もありません。
また、海外に目を向ければ、パレスチナ・ガザでは紛争により、一日、三十人以上が死亡し、百五十人以上がけがしているということです。
一人一人は数字ではなく、一人一人に名前があり、その人の家族、人生があります。私たちは、一人一人に思いをはせ、誰一人切り捨てることなく、一国の経済的利益よりも、人の命、健康、人権と、動物や植物など環境を重視する社会を今こそ再考の府、良識の府参議院として議論するべきではないでしょうか。
私は、今、生物種、種、命の源が絶滅の危機に瀕しています、そのことを危惧しております。一昨日、衆議院に、在来種の保全と活用、農業者と地域を守り、持続可能な循環型農業を守るローカルフード法案を四党会派で共同提出いたしました。米不足の折、食料安全保障が求められる今こそ、何とぞ皆さんの力を貸してください。今国会での成立をよろしくお願いします。
立憲民主党は、再エネ、省エネによる地域分散型の自然エネルギー社会へ、エネルギー転換で地方から日本を元気にするとともに、未来世代に責任を持つ政治、未来世代に負担を先送りしない環境政策を実現することをお約束します。
その第一歩として、環境アセス制度がきちんと機能するよう、仕組みや運用を改善していくことを強く求め、私の質問を終わります。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
浅
浅尾慶一郎#6
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 川田龍平議員から、米軍横田飛行場におけるPFOS等の漏出事案についてのお尋ねがありました。
お尋ねの事案については、二〇二三年十一月の報道を受け、防衛省から米側へ事実確認をしたところと承知をしております。
次に、PFASに係る情報発信についてのお尋ねがありました。
PFOS等に係る水道水質基準化については、これまで中央環境審議会等で議論を重ねてまいりましたが、これらにおける議論及び会議資料については環境省ホームページで公開されております。また、お尋ねの漏出等の事故の有無にかかわらず、公共用水域や地下水におけるPFOS等については、水質汚濁防止法に基づく常時監視の一環として全国の地方自治体においてモニタリングを行っており、その結果を取りまとめて環境省のホームページで公開しております。
なお、暫定指針値の超過が判明した場合には、地方自治体において、分析結果の公表や住民への飲用摂取防止の周知など適切な対応が取られているものと承知をしております。
次に、横田飛行場内におけるPFAS及びPCBの処理についてお尋ねがありました。
御指摘の報道については承知をしております。いずれにせよ、環境省としては、米側が関係法令等に基づき適切に対応するよう、関係省庁と連携しながら対応してまいります。
次に、環境影響評価制度の意義についてお尋ねがありました。
環境影響評価制度は、事業者自らが事業の実施前に環境への影響評価を実施し、環境の保全の観点から、より良い事業計画を作り上げていくための手続を定めたものであります。一連の手続において、人の健康や生活環境の保全、生物多様性や人と自然との豊かな触れ合いの確保、環境負荷の低減といったそれぞれの観点から、調査、予測、評価を実施するとともに、影響に応じて環境要素間の影響についても検討を行うこととしています。
また、国や自治体、国民の皆様が環境保全の見地から意見を述べる機会を確保するとともに、免許等の実施権者が環境影響評価の結果を免許等の審査に反映させることを求めており、事業が環境保全に十分配慮して行われることを担保しています。
このように、環境影響評価制度は、我が国における環境保全を進めていく上で非常に意義のある制度であると考えています。
次に、本法律案における風力発電事業以外の事業種の取扱いについてお尋ねがありました。
既存工作物と位置や規模が大きく変わらない工作物を新設しようとする建て替え事業については、審議会でも御議論をいただいた上で、事業種にかかわらず、既存工作物の環境影響に関する調査結果を活用することで、より効果的かつ効率的な環境影響評価を実施することが可能になると考えています。このため、本法律案における手続の適正化は、工作物の建て替えが想定される事業種全てを対象とすることが適当と考えています。
また、建て替え事業については、風力発電事業以外の事業も含め、事業実施想定区域を選定する際に必要となる周囲の概況などの調査は不要とする一方で、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載しなければならないこととしています。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、建て替え事業の特性を踏まえた配慮書手続の適正化を図ることができると考えています。
次に、建て替え事業に係る配慮書に記載する環境配慮の内容についてお尋ねがありました。
御指摘の環境配慮の内容については、既存事業の環境影響を考慮した内容について記載しなければならないこととしております。
具体的には、今後、法に基づく下位法令等で定めることとしていますが、例えば、既存の風力発電事業においてバードストライクの発生が確認されているような場合には、鳥類の衝突を回避するため風車の配置等を見直す旨の方針等が示される必要があると考えており、有識者等の御意見を伺いながら検討を進めてまいります。
次に、既存事業による影響の把握や建て替え事業による影響の評価手法の整理についてお尋ねがありました。
既存事業の環境影響を把握するための手法や当該影響を踏まえた環境配慮の検討に関する考え方等については、法に基づく下位法令等で定めることとしています。今後、この下位法令等を定めていく際には、建て替え事業に係る適正な環境配慮の確保及び手続の円滑化がなされるよう、有識者等の意見も踏まえながら検討を進めるとともに、その手法や考え方等については、事業者を含めた関係者に対して明確に示すことができるよう努めてまいります。
次に、過去に環境影響評価を実施していない既存事業の建て替えに係る環境配慮の確保についてお尋ねがありました。
建て替え事業については、過去に環境影響評価を実施しているか否かにかかわらず、既存事業が現に環境に及ぼしている影響に関する調査結果や情報を活用することで、より効果的、効率的に環境配慮をすることが可能であることから、本法律案による手続の見直しの対象としています。
仮に、事業者による既存事業の環境影響の把握や、建て替えに係る環境配慮の内容が不十分であると判断される場合には、既存事業の環境影響を把握するための調査、予測の再実施や、事業計画の見直しも含めた環境大臣意見を述べることで、適正な環境配慮を確保してまいります。
次に、環境影響評価図書の継続公開についてお尋ねがありました。
環境影響評価図書に含まれる情報は、後続の事業者による効果的なアセスの実施や、累積的な影響の評価への活用、透明性の向上による関係者の理解醸成につながることから、環境影響評価図書を継続的に公開することは環境保全の観点から重要であると考えています。こうした制度の趣旨について丁寧に説明することで、より多くの事業者の方々に継続公開に御協力いただけるよう努めてまいります。
次に、戦略的環境影響評価制度の導入に向けた検討についてお尋ねがありました。
戦略的環境影響評価については、早期段階の効果的な環境配慮の確保や、地域における適切なコミュニケーションの推進等を図る観点から、地球温暖化対策推進法に基づく促進区域制度の導入や、計画段階での環境配慮を可能とする再エネ海域利用法に基づく仕組みの導入などの取組を進めています。
本法律案の検討に際して中央環境審議会からいただいた答申でも、これらの取組は戦略的環境影響評価の趣旨に資するものであるとされており、引き続き、こうした取組に加え、更なる知見の収集等に努めてまいります。
次に、環境影響評価制度の早期の見直しの必要性についてお尋ねがありました。
改正法案の規定に基づく施行状況についての検討は、改正事項の効果を検証した上で実施する必要がありますが、一般に環境影響評価手続には五、六年を要し、また、その後の工事期間や工作物の供用開始までの期間などを含めれば更に期間を要します。そのため、五年では改正事項の効果検証に必要な期間を確保することは難しく、本法律案の規定に基づく施行状況についての検討時期は、施行後十年とすることが現実的と考えています。
他方、中央環境審議会による答申には、本改正事項の一つである環境影響評価図書の継続公開を始め、直ちに制度的な措置を講ずるべき事項から中期的な検討を要する事項まで、様々な性質のものが含まれています。
答申の内容を踏まえ、今年度以降、順次速やかに検討を進めるとともに、社会状況等の変化を踏まえた新たな課題についても迅速に対応してまいります。
次に、オーフス条約に対する認識等についてお尋ねがありました。
欧州地域を中心として結ばれているオーフス条約は、環境政策をより国民の立場に立ったものにしていくという点から、重要な示唆が含まれていると認識しています。
他方、オーフス条約の批准については、我が国の状況に合った形で反映することが可能かどうか、他国における実施状況なども踏まえながら慎重に検討する必要があると考えています。
最後に、パブリックコメントへの対応及び多様な市民参画の担保についてお尋ねがありました。
パブリックコメントについては、意見の数ではなく、その内容に着目するものであるとの制度趣旨を踏まえ、引き続き提出いただいた御意見を十分に考慮してまいります。
また、市民参画については、個別の法制度等において具体化されるものもあり、例えば環境影響評価法においては、事業者に対し説明会の実施や国民から広く意見を聴取する機会の確保を義務付けています。
いずれにしても、環境政策の推進に際しては、広く国民の方々の声にしっかりと耳を傾けながら進めていくことができるよう取り組んでまいります。拍手
〔国務大臣中谷元君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →お尋ねの事案については、二〇二三年十一月の報道を受け、防衛省から米側へ事実確認をしたところと承知をしております。
次に、PFASに係る情報発信についてのお尋ねがありました。
PFOS等に係る水道水質基準化については、これまで中央環境審議会等で議論を重ねてまいりましたが、これらにおける議論及び会議資料については環境省ホームページで公開されております。また、お尋ねの漏出等の事故の有無にかかわらず、公共用水域や地下水におけるPFOS等については、水質汚濁防止法に基づく常時監視の一環として全国の地方自治体においてモニタリングを行っており、その結果を取りまとめて環境省のホームページで公開しております。
なお、暫定指針値の超過が判明した場合には、地方自治体において、分析結果の公表や住民への飲用摂取防止の周知など適切な対応が取られているものと承知をしております。
次に、横田飛行場内におけるPFAS及びPCBの処理についてお尋ねがありました。
御指摘の報道については承知をしております。いずれにせよ、環境省としては、米側が関係法令等に基づき適切に対応するよう、関係省庁と連携しながら対応してまいります。
次に、環境影響評価制度の意義についてお尋ねがありました。
環境影響評価制度は、事業者自らが事業の実施前に環境への影響評価を実施し、環境の保全の観点から、より良い事業計画を作り上げていくための手続を定めたものであります。一連の手続において、人の健康や生活環境の保全、生物多様性や人と自然との豊かな触れ合いの確保、環境負荷の低減といったそれぞれの観点から、調査、予測、評価を実施するとともに、影響に応じて環境要素間の影響についても検討を行うこととしています。
また、国や自治体、国民の皆様が環境保全の見地から意見を述べる機会を確保するとともに、免許等の実施権者が環境影響評価の結果を免許等の審査に反映させることを求めており、事業が環境保全に十分配慮して行われることを担保しています。
このように、環境影響評価制度は、我が国における環境保全を進めていく上で非常に意義のある制度であると考えています。
次に、本法律案における風力発電事業以外の事業種の取扱いについてお尋ねがありました。
既存工作物と位置や規模が大きく変わらない工作物を新設しようとする建て替え事業については、審議会でも御議論をいただいた上で、事業種にかかわらず、既存工作物の環境影響に関する調査結果を活用することで、より効果的かつ効率的な環境影響評価を実施することが可能になると考えています。このため、本法律案における手続の適正化は、工作物の建て替えが想定される事業種全てを対象とすることが適当と考えています。
また、建て替え事業については、風力発電事業以外の事業も含め、事業実施想定区域を選定する際に必要となる周囲の概況などの調査は不要とする一方で、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載しなければならないこととしています。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、建て替え事業の特性を踏まえた配慮書手続の適正化を図ることができると考えています。
次に、建て替え事業に係る配慮書に記載する環境配慮の内容についてお尋ねがありました。
御指摘の環境配慮の内容については、既存事業の環境影響を考慮した内容について記載しなければならないこととしております。
具体的には、今後、法に基づく下位法令等で定めることとしていますが、例えば、既存の風力発電事業においてバードストライクの発生が確認されているような場合には、鳥類の衝突を回避するため風車の配置等を見直す旨の方針等が示される必要があると考えており、有識者等の御意見を伺いながら検討を進めてまいります。
次に、既存事業による影響の把握や建て替え事業による影響の評価手法の整理についてお尋ねがありました。
既存事業の環境影響を把握するための手法や当該影響を踏まえた環境配慮の検討に関する考え方等については、法に基づく下位法令等で定めることとしています。今後、この下位法令等を定めていく際には、建て替え事業に係る適正な環境配慮の確保及び手続の円滑化がなされるよう、有識者等の意見も踏まえながら検討を進めるとともに、その手法や考え方等については、事業者を含めた関係者に対して明確に示すことができるよう努めてまいります。
次に、過去に環境影響評価を実施していない既存事業の建て替えに係る環境配慮の確保についてお尋ねがありました。
建て替え事業については、過去に環境影響評価を実施しているか否かにかかわらず、既存事業が現に環境に及ぼしている影響に関する調査結果や情報を活用することで、より効果的、効率的に環境配慮をすることが可能であることから、本法律案による手続の見直しの対象としています。
仮に、事業者による既存事業の環境影響の把握や、建て替えに係る環境配慮の内容が不十分であると判断される場合には、既存事業の環境影響を把握するための調査、予測の再実施や、事業計画の見直しも含めた環境大臣意見を述べることで、適正な環境配慮を確保してまいります。
次に、環境影響評価図書の継続公開についてお尋ねがありました。
環境影響評価図書に含まれる情報は、後続の事業者による効果的なアセスの実施や、累積的な影響の評価への活用、透明性の向上による関係者の理解醸成につながることから、環境影響評価図書を継続的に公開することは環境保全の観点から重要であると考えています。こうした制度の趣旨について丁寧に説明することで、より多くの事業者の方々に継続公開に御協力いただけるよう努めてまいります。
次に、戦略的環境影響評価制度の導入に向けた検討についてお尋ねがありました。
戦略的環境影響評価については、早期段階の効果的な環境配慮の確保や、地域における適切なコミュニケーションの推進等を図る観点から、地球温暖化対策推進法に基づく促進区域制度の導入や、計画段階での環境配慮を可能とする再エネ海域利用法に基づく仕組みの導入などの取組を進めています。
本法律案の検討に際して中央環境審議会からいただいた答申でも、これらの取組は戦略的環境影響評価の趣旨に資するものであるとされており、引き続き、こうした取組に加え、更なる知見の収集等に努めてまいります。
次に、環境影響評価制度の早期の見直しの必要性についてお尋ねがありました。
改正法案の規定に基づく施行状況についての検討は、改正事項の効果を検証した上で実施する必要がありますが、一般に環境影響評価手続には五、六年を要し、また、その後の工事期間や工作物の供用開始までの期間などを含めれば更に期間を要します。そのため、五年では改正事項の効果検証に必要な期間を確保することは難しく、本法律案の規定に基づく施行状況についての検討時期は、施行後十年とすることが現実的と考えています。
他方、中央環境審議会による答申には、本改正事項の一つである環境影響評価図書の継続公開を始め、直ちに制度的な措置を講ずるべき事項から中期的な検討を要する事項まで、様々な性質のものが含まれています。
答申の内容を踏まえ、今年度以降、順次速やかに検討を進めるとともに、社会状況等の変化を踏まえた新たな課題についても迅速に対応してまいります。
次に、オーフス条約に対する認識等についてお尋ねがありました。
欧州地域を中心として結ばれているオーフス条約は、環境政策をより国民の立場に立ったものにしていくという点から、重要な示唆が含まれていると認識しています。
他方、オーフス条約の批准については、我が国の状況に合った形で反映することが可能かどうか、他国における実施状況なども踏まえながら慎重に検討する必要があると考えています。
最後に、パブリックコメントへの対応及び多様な市民参画の担保についてお尋ねがありました。
パブリックコメントについては、意見の数ではなく、その内容に着目するものであるとの制度趣旨を踏まえ、引き続き提出いただいた御意見を十分に考慮してまいります。
また、市民参画については、個別の法制度等において具体化されるものもあり、例えば環境影響評価法においては、事業者に対し説明会の実施や国民から広く意見を聴取する機会の確保を義務付けています。
いずれにしても、環境政策の推進に際しては、広く国民の方々の声にしっかりと耳を傾けながら進めていくことができるよう取り組んでまいります。拍手
〔国務大臣中谷元君登壇、拍手〕
中
中谷元#7
○国務大臣(中谷元君) 川田龍平議員にお答えをいたします。
二〇二三年一月に発生した横田飛行場におけるPFOS等が含まれた水の漏出事案についてお尋ねがありました。
お尋ねの事案につきましては、米側から情報提供がなかったため、二〇二三年十一月の報道を受けまして、防衛省から米側に事実関係の確認を行っているところであります。
防衛省としましては、できる限り早期に回答が得られるよう米側に働きかけをしてきており、回答が得られ次第、関係自治体に情報提供したいと考えております。拍手
〔国務大臣あべ俊子君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →二〇二三年一月に発生した横田飛行場におけるPFOS等が含まれた水の漏出事案についてお尋ねがありました。
お尋ねの事案につきましては、米側から情報提供がなかったため、二〇二三年十一月の報道を受けまして、防衛省から米側に事実関係の確認を行っているところであります。
防衛省としましては、できる限り早期に回答が得られるよう米側に働きかけをしてきており、回答が得られ次第、関係自治体に情報提供したいと考えております。拍手
〔国務大臣あべ俊子君登壇、拍手〕
あ
あべ俊子#8
○国務大臣(あべ俊子君) 川田議員にお答えいたします。
アセス図書の著作権法上の扱いについてお尋ねがありました。
著作物に当たるものは、一部の例外を除き、著作権法上、保護を受けます。また、原則として、著作権者の許諾を得れば、著作物の利用が可能です。アセス図書の公開については、こうした考え方も踏まえ、環境省において整理を行い、必要な措置を図っているものと承知しております。拍手
〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →アセス図書の著作権法上の扱いについてお尋ねがありました。
著作物に当たるものは、一部の例外を除き、著作権法上、保護を受けます。また、原則として、著作権者の許諾を得れば、著作物の利用が可能です。アセス図書の公開については、こうした考え方も踏まえ、環境省において整理を行い、必要な措置を図っているものと承知しております。拍手
〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
岩
岩屋毅#9
○国務大臣(岩屋毅君) 川田龍平議員にお答えいたします。
オーフス条約についてのお尋ねがありました。
同条約は、一九九八年にデンマーク・オーフス市で開催された国連欧州経済委員会で採択をされました。その内容としては、環境に関する情報へのアクセス権、政策決定への参加権、司法へのアクセス権を締約国が自国民に保障するものであり、現在、欧州諸国を中心に四十八か国が締結していると承知しております。
我が国が仮に同条約を締結する場合、その国内実施のためには国内法制度との関係を検討する必要がございます。
外務省としては、締約国の条約実施状況や他国の締結状況等を見極めつつ、慎重に検討する必要があると考えているところでございます。拍手
─────────────
この発言だけを見る →オーフス条約についてのお尋ねがありました。
同条約は、一九九八年にデンマーク・オーフス市で開催された国連欧州経済委員会で採択をされました。その内容としては、環境に関する情報へのアクセス権、政策決定への参加権、司法へのアクセス権を締約国が自国民に保障するものであり、現在、欧州諸国を中心に四十八か国が締結していると承知しております。
我が国が仮に同条約を締結する場合、その国内実施のためには国内法制度との関係を検討する必要がございます。
外務省としては、締約国の条約実施状況や他国の締結状況等を見極めつつ、慎重に検討する必要があると考えているところでございます。拍手
─────────────
関
串
串田誠一#11
○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一です。
ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、質問いたします。
本改正案は建て替えによる環境への影響に主眼を置いていますが、再生エネルギーそのものへの問題も取り組む必要があります。この観点から質問していきます。
まず、太陽光パネルなどの廃棄物のリサイクル問題について質問いたします。
日本で使用されている太陽光パネルは九五%が海外製であり、そのうち中国製は八割を占めています。全ての成分が公開されているわけではなく、特に有害物質とされている鉛、セレン、カドミウムなどの含有量が明示されていない場合があります。
環境委員会で太陽光パネルのリサイクル工場を視察する機会をいただきましたが、廃棄物処理業者は、有害物質の情報がないためにリサイクルが難しく、埋立処分を行っているケースが多いと懸念を示されていました。
そこで、環境影響評価においては、作動している工作物だけではなく、それを廃棄する際に環境へ及ぼす影響も配慮していくべきであると思いますが、環境大臣にお聞きします。
次に、製造プロセスについて質問します。
中国では多結晶シリコンの製造に石炭火力発電が使用されることが多いと言われており、製造過程で放射性物質や大気汚染物質である二酸化硫黄、窒素酸化物、二酸化炭素が発生する可能性が指摘されています。
そこで、地球温暖化や環境に配慮するために再生エネルギーを高める目的で進められている事業が、逆に環境に悪影響を与えるものになっているのではないでしょうか。環境大臣の考えをお聞きします。
今年五月、ロイターによると、中国製の太陽光システムのインバーターやバッテリーに、製品の仕様書に記載のない通信機器が過去九か月間に複数の製品から発見されたと報道されました。これらの装置は、遠隔操作を通じて電力網を不安定化させ、大規模な停電を引き起こす可能性があるとされ、関係者は、事実上、送電網を物理的に破壊する方法が組み込まれていたとコメントしていたとされています。米国エネルギー省では専門家がサイバーセキュリティーの脆弱性を調査していると報じられています。
そこで、我が国はこの問題について認識しているのか、また調査をしているのか、経済産業大臣にお聞きをします。
森の一面を覆う太陽光パネル、野生動物のすみかを破壊する風力発電、そのいずれも外国製であり、リサイクル困難なものが利用されています。太陽光パネルも、森林ではなく、ビルや住宅地の屋根、あるいはこれまでシリコン型パネルでは利用できなかった場所に対して開発を進める必要があります。
その弾力性により湾曲した面にも使用可能な太陽光パネルであるフレキシブル太陽光パネル、特にペロブスカイト太陽電池については、日本が技術開発と国産化で先行していると思います。ペロブスカイト太陽電池は、薄くて軽量、柔軟性があることから、従来のシリコン型パネルでは利用できなかった場所にも設置可能な次世代技術であり、日本が世界をリードしています。日本はペロブスカイト太陽電池の主要材料であるヨウ素の世界第二位の生産国であり、供給網の安定性から国産化に有利です。
せっかくリードしていたのに、世界に追い付かれ、追い越されてきたのが半導体分野ではないでしょうか。再生エネルギー分野は今後も世界的に発展が予想されます。このリードを更に広げて圧倒的なシェアを築き、他国がこの分野から撤退せざるを得ない状態になるまで国力を注ぐべきであると思いますが、環境大臣の見解をお聞きします。
風力発電について質問します。
風力発電においても、中国、デンマーク、米国、ドイツ、スペインなどの外国製品が主流です。日本企業でも、かつては三菱重工業や日立製作所が風車を製造していた時期がありましたが、撤退してしまいました。
太陽光パネルについても言えることですが、日本の基幹産業ともいうべきエネルギー部門を外国製品で賄うということは、エネルギー安全保障上の観点からも問題だと思います。
そこで、日本の企業が撤退をせざるを得なくなった原因と、そのときに国として何か対策ができたのではないか、なぜ国内製品を用いたエネルギー政策を進めなかったのか、その理由を経済産業大臣にお聞きします。
送電ロス対策について質問します。
再生エネルギーの比重を高めることは、例えば風力発電の場合、大量の電力を消費地である都市部に送電することになり、既に北海道から都内への送電が経済産業省によって検討されています。しかし、送電網が長くなることは、送電ロスが増えることを意味します。この点、超電導送電は、液体窒素が冷却することで抵抗をほぼゼロにし、従来の銅、アルミケーブルよりはるかに効率的に送電可能であるとされています。また、高圧直流送電は長距離送電に適していると言われています。
これらの送電技術に関する国内の研究成果などを経済産業大臣にお聞きします。
大型の風力発電では、消費地との距離が長くなるため、災害が発生した場合には供給ができなくなるリスクが高くなります。これに対して、国内で開発、製造が期待できる小型風力発電は、ビルなどに設置することも可能であり、発電場所と消費地が隣接していて、送電ロスを極力少なくすることができます。まさに、エネルギーの地産地消です。また、森林を破壊せず、災害時においても、個別の風力発電により電力の発生源が独立しているため、電力網の分断は避けられます。
そこで、小型風力発電の国内企業への支援を高めて、再生エネルギーを国内で賄える体制づくりを進めるべきであると思いますが、環境大臣の見解をお聞きします。
次に、風力発電と野生動物との関連について質問します。
風車の回転ブレードに鳥が衝突して死亡する、いわゆるバードストライクが報告されています。特に、オジロワシやオオタカなどの猛禽類の絶滅危惧種が風力発電所付近で衝突死した事例が北海道などで報告されています。風力発電所の建設により、渡り鳥の飛行ルートや採餌場が分断されることも指摘されています。
また、風車の回転による低周波音や振動が人へ及ぼす悪影響を考慮し、設置場所としては山林の尾根伝いなどが選定されやすいですが、野生動物への悪影響は考慮されているのでしょうか。
確かに、近隣住民への影響は少なくなるかもしれませんが、人と動物の共生を実現するためには、野生動物のすみかを確保することが大前提です。しかしながら、人間の生活環境ばかりを重視する余り、野生動物の生活圏にまで侵害することになってしまっているのが現実ではないでしょうか。
本改正は野生動物を保護する配慮が行われているのか、環境大臣にお聞きします。
エネルギー政策は、日本の将来にとって極めて重要です。特に、エネルギー安全保障の観点からは、食料における自給率と同様に、海外に過度に依存しない体制づくりが必要になってきます。ペロブスカイト太陽電池や小型風力発電は環境に優しく、国際的な潮流にも合致しています。世界シェアを勝ち取ることが期待できるものであり、日本の一大産業として発展する可能性も秘めています。
加えて、地熱資源量では世界第三位であり、深層部まで掘削することで立地場所を選ばない、環境にも優しい次世代地熱発電の技術開発が進められています。
環境影響評価は何のためにあるのでしょうか。これまでの地球環境を持続させることではないでしょうか。そのためにも、人と動物との共生社会の実現が大切です。再生エネルギーも、人間の暮らしやすさだけを基準に考えるのではなく、動物にとっての生活圏を守りながら進めていかなければならないと思っています。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、質問いたします。
本改正案は建て替えによる環境への影響に主眼を置いていますが、再生エネルギーそのものへの問題も取り組む必要があります。この観点から質問していきます。
まず、太陽光パネルなどの廃棄物のリサイクル問題について質問いたします。
日本で使用されている太陽光パネルは九五%が海外製であり、そのうち中国製は八割を占めています。全ての成分が公開されているわけではなく、特に有害物質とされている鉛、セレン、カドミウムなどの含有量が明示されていない場合があります。
環境委員会で太陽光パネルのリサイクル工場を視察する機会をいただきましたが、廃棄物処理業者は、有害物質の情報がないためにリサイクルが難しく、埋立処分を行っているケースが多いと懸念を示されていました。
そこで、環境影響評価においては、作動している工作物だけではなく、それを廃棄する際に環境へ及ぼす影響も配慮していくべきであると思いますが、環境大臣にお聞きします。
次に、製造プロセスについて質問します。
中国では多結晶シリコンの製造に石炭火力発電が使用されることが多いと言われており、製造過程で放射性物質や大気汚染物質である二酸化硫黄、窒素酸化物、二酸化炭素が発生する可能性が指摘されています。
そこで、地球温暖化や環境に配慮するために再生エネルギーを高める目的で進められている事業が、逆に環境に悪影響を与えるものになっているのではないでしょうか。環境大臣の考えをお聞きします。
今年五月、ロイターによると、中国製の太陽光システムのインバーターやバッテリーに、製品の仕様書に記載のない通信機器が過去九か月間に複数の製品から発見されたと報道されました。これらの装置は、遠隔操作を通じて電力網を不安定化させ、大規模な停電を引き起こす可能性があるとされ、関係者は、事実上、送電網を物理的に破壊する方法が組み込まれていたとコメントしていたとされています。米国エネルギー省では専門家がサイバーセキュリティーの脆弱性を調査していると報じられています。
そこで、我が国はこの問題について認識しているのか、また調査をしているのか、経済産業大臣にお聞きをします。
森の一面を覆う太陽光パネル、野生動物のすみかを破壊する風力発電、そのいずれも外国製であり、リサイクル困難なものが利用されています。太陽光パネルも、森林ではなく、ビルや住宅地の屋根、あるいはこれまでシリコン型パネルでは利用できなかった場所に対して開発を進める必要があります。
その弾力性により湾曲した面にも使用可能な太陽光パネルであるフレキシブル太陽光パネル、特にペロブスカイト太陽電池については、日本が技術開発と国産化で先行していると思います。ペロブスカイト太陽電池は、薄くて軽量、柔軟性があることから、従来のシリコン型パネルでは利用できなかった場所にも設置可能な次世代技術であり、日本が世界をリードしています。日本はペロブスカイト太陽電池の主要材料であるヨウ素の世界第二位の生産国であり、供給網の安定性から国産化に有利です。
せっかくリードしていたのに、世界に追い付かれ、追い越されてきたのが半導体分野ではないでしょうか。再生エネルギー分野は今後も世界的に発展が予想されます。このリードを更に広げて圧倒的なシェアを築き、他国がこの分野から撤退せざるを得ない状態になるまで国力を注ぐべきであると思いますが、環境大臣の見解をお聞きします。
風力発電について質問します。
風力発電においても、中国、デンマーク、米国、ドイツ、スペインなどの外国製品が主流です。日本企業でも、かつては三菱重工業や日立製作所が風車を製造していた時期がありましたが、撤退してしまいました。
太陽光パネルについても言えることですが、日本の基幹産業ともいうべきエネルギー部門を外国製品で賄うということは、エネルギー安全保障上の観点からも問題だと思います。
そこで、日本の企業が撤退をせざるを得なくなった原因と、そのときに国として何か対策ができたのではないか、なぜ国内製品を用いたエネルギー政策を進めなかったのか、その理由を経済産業大臣にお聞きします。
送電ロス対策について質問します。
再生エネルギーの比重を高めることは、例えば風力発電の場合、大量の電力を消費地である都市部に送電することになり、既に北海道から都内への送電が経済産業省によって検討されています。しかし、送電網が長くなることは、送電ロスが増えることを意味します。この点、超電導送電は、液体窒素が冷却することで抵抗をほぼゼロにし、従来の銅、アルミケーブルよりはるかに効率的に送電可能であるとされています。また、高圧直流送電は長距離送電に適していると言われています。
これらの送電技術に関する国内の研究成果などを経済産業大臣にお聞きします。
大型の風力発電では、消費地との距離が長くなるため、災害が発生した場合には供給ができなくなるリスクが高くなります。これに対して、国内で開発、製造が期待できる小型風力発電は、ビルなどに設置することも可能であり、発電場所と消費地が隣接していて、送電ロスを極力少なくすることができます。まさに、エネルギーの地産地消です。また、森林を破壊せず、災害時においても、個別の風力発電により電力の発生源が独立しているため、電力網の分断は避けられます。
そこで、小型風力発電の国内企業への支援を高めて、再生エネルギーを国内で賄える体制づくりを進めるべきであると思いますが、環境大臣の見解をお聞きします。
次に、風力発電と野生動物との関連について質問します。
風車の回転ブレードに鳥が衝突して死亡する、いわゆるバードストライクが報告されています。特に、オジロワシやオオタカなどの猛禽類の絶滅危惧種が風力発電所付近で衝突死した事例が北海道などで報告されています。風力発電所の建設により、渡り鳥の飛行ルートや採餌場が分断されることも指摘されています。
また、風車の回転による低周波音や振動が人へ及ぼす悪影響を考慮し、設置場所としては山林の尾根伝いなどが選定されやすいですが、野生動物への悪影響は考慮されているのでしょうか。
確かに、近隣住民への影響は少なくなるかもしれませんが、人と動物の共生を実現するためには、野生動物のすみかを確保することが大前提です。しかしながら、人間の生活環境ばかりを重視する余り、野生動物の生活圏にまで侵害することになってしまっているのが現実ではないでしょうか。
本改正は野生動物を保護する配慮が行われているのか、環境大臣にお聞きします。
エネルギー政策は、日本の将来にとって極めて重要です。特に、エネルギー安全保障の観点からは、食料における自給率と同様に、海外に過度に依存しない体制づくりが必要になってきます。ペロブスカイト太陽電池や小型風力発電は環境に優しく、国際的な潮流にも合致しています。世界シェアを勝ち取ることが期待できるものであり、日本の一大産業として発展する可能性も秘めています。
加えて、地熱資源量では世界第三位であり、深層部まで掘削することで立地場所を選ばない、環境にも優しい次世代地熱発電の技術開発が進められています。
環境影響評価は何のためにあるのでしょうか。これまでの地球環境を持続させることではないでしょうか。そのためにも、人と動物との共生社会の実現が大切です。再生エネルギーも、人間の暮らしやすさだけを基準に考えるのではなく、動物にとっての生活圏を守りながら進めていかなければならないと思っています。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
浅
浅尾慶一郎#12
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 串田議員から、工作物の廃棄に関する環境影響評価についてお尋ねがありました。
環境影響評価法においては、工作物の新設等に伴って発生する廃棄物のほか、当該事業の実施後に工作物の撤去又は廃棄が予定される場合には、これらの撤去又は廃棄に伴って発生する廃棄物についても、事業者により実行可能な範囲内で、環境影響を回避、低減するための措置を検討することを求めています。
このように、現行法においても、廃棄物の排出抑制やリサイクルを含む環境保全措置に係る検討が事業者によって実施されることを確保しているところであり、引き続き丁寧な制度の運用に努めてまいります。
次に、再エネ事業による環境への悪影響についてお尋ねがありました。
再エネ事業については、発電時のみならず、発電設備の製造の段階を含め、環境負荷の低減が図られることが望ましいと考えており、太陽光パネルの製造に際しても、製造拠点のあるそれぞれの国の関係法令に従って環境保全が図られるべきものと認識しております。
その上で、我が国において再エネ事業を実施するに当たっては、環境に適正に配慮され、円滑な地域の合意形成が図られることが重要です。
このため、環境省としては、環境影響評価制度の運用を通じた再エネ事業者による適正な環境配慮の確保や、自然公園法を始めとした保護制度の適切な運用等に取り組んでいるところであります。
今後とも、関係省庁と連携し、環境に適正に配慮され、地域と共生した再エネの最大限導入に取り組んでまいります。
次に、ペロブスカイト太陽電池についてお尋ねがありました。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量、柔軟という特徴を有しており、従来の太陽電池では設置が困難だった場所への設置が可能となることに加え、主な原材料の一つであるヨウ素は日本が世界第二位の産出量を有し、強靱なエネルギー供給構造の実現につながることが期待されます。その社会実装は、脱炭素、エネルギー安定供給、経済成長の同時実現に向けて重要であり、供給側、需要側双方の取組が必要と考えています。
環境省としては、昨年十一月に作成された次世代型太陽電池戦略を踏まえ、経済産業省とも連携しながら、需要創出に向けた取組を進めてまいります。具体的には、本年二月に閣議決定した政府実行計画に基づき、政府施設への率先導入を推進するとともに、自治体や民間企業の導入支援を実施し、コスト低減や需要拡大に資する社会実装モデルを創出してまいります。
こうした需要創出の取組を通じ、ペロブスカイト太陽電池の早期社会実装に向けて、積極的に貢献してまいります。
次に、小型風力発電についてお尋ねがありました。
小型風力発電は、需要場所の近くに設置することでエネルギーの地産地消に貢献できると考えております。他方、騒音影響など、地域への適切な配慮も必要と認識しています。
環境省では、脱炭素社会に資する技術開発、実証を支援しており、この一環として、例えば、静音性に優れた小型風力発電の国内企業による開発に取り組んできました。また、民間事業者や地方自治体による再エネ設備の導入支援において、小型風力発電設備も対象としています。
引き続き、関係省庁と連携して、小型風力発電を含めた再エネの最大限の導入に取り組んでまいります。
最後に、改正法案における野生動物への配慮についてお尋ねがありました。
現行の環境影響評価法においても、事業の実施によって動植物の生息・生育地の喪失や生態系への影響が考えられる場合には、事業者に対して、調査、予測、評価を実施し、それらの影響を回避、低減する措置をとることを求めています。
これに加えて、本法案では、工作物の建て替え事業については、御指摘の野生動物への影響を含む既存事業による環境影響を踏まえた環境配慮の内容を配慮書に記載しなければならないこととし、環境影響評価図書については、鳥類の渡りへの影響等が懸念されている累積的な影響の評価等に活用できるよう、環境大臣が継続公開できることとするなどの措置を講じることとしています。
引き続き、環境影響評価制度の適切な運用を通じて、人の健康の保護や生活環境の保全とともに、野生動物を含む生物多様性の確保に努めてまいります。拍手
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →環境影響評価法においては、工作物の新設等に伴って発生する廃棄物のほか、当該事業の実施後に工作物の撤去又は廃棄が予定される場合には、これらの撤去又は廃棄に伴って発生する廃棄物についても、事業者により実行可能な範囲内で、環境影響を回避、低減するための措置を検討することを求めています。
このように、現行法においても、廃棄物の排出抑制やリサイクルを含む環境保全措置に係る検討が事業者によって実施されることを確保しているところであり、引き続き丁寧な制度の運用に努めてまいります。
次に、再エネ事業による環境への悪影響についてお尋ねがありました。
再エネ事業については、発電時のみならず、発電設備の製造の段階を含め、環境負荷の低減が図られることが望ましいと考えており、太陽光パネルの製造に際しても、製造拠点のあるそれぞれの国の関係法令に従って環境保全が図られるべきものと認識しております。
その上で、我が国において再エネ事業を実施するに当たっては、環境に適正に配慮され、円滑な地域の合意形成が図られることが重要です。
このため、環境省としては、環境影響評価制度の運用を通じた再エネ事業者による適正な環境配慮の確保や、自然公園法を始めとした保護制度の適切な運用等に取り組んでいるところであります。
今後とも、関係省庁と連携し、環境に適正に配慮され、地域と共生した再エネの最大限導入に取り組んでまいります。
次に、ペロブスカイト太陽電池についてお尋ねがありました。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量、柔軟という特徴を有しており、従来の太陽電池では設置が困難だった場所への設置が可能となることに加え、主な原材料の一つであるヨウ素は日本が世界第二位の産出量を有し、強靱なエネルギー供給構造の実現につながることが期待されます。その社会実装は、脱炭素、エネルギー安定供給、経済成長の同時実現に向けて重要であり、供給側、需要側双方の取組が必要と考えています。
環境省としては、昨年十一月に作成された次世代型太陽電池戦略を踏まえ、経済産業省とも連携しながら、需要創出に向けた取組を進めてまいります。具体的には、本年二月に閣議決定した政府実行計画に基づき、政府施設への率先導入を推進するとともに、自治体や民間企業の導入支援を実施し、コスト低減や需要拡大に資する社会実装モデルを創出してまいります。
こうした需要創出の取組を通じ、ペロブスカイト太陽電池の早期社会実装に向けて、積極的に貢献してまいります。
次に、小型風力発電についてお尋ねがありました。
小型風力発電は、需要場所の近くに設置することでエネルギーの地産地消に貢献できると考えております。他方、騒音影響など、地域への適切な配慮も必要と認識しています。
環境省では、脱炭素社会に資する技術開発、実証を支援しており、この一環として、例えば、静音性に優れた小型風力発電の国内企業による開発に取り組んできました。また、民間事業者や地方自治体による再エネ設備の導入支援において、小型風力発電設備も対象としています。
引き続き、関係省庁と連携して、小型風力発電を含めた再エネの最大限の導入に取り組んでまいります。
最後に、改正法案における野生動物への配慮についてお尋ねがありました。
現行の環境影響評価法においても、事業の実施によって動植物の生息・生育地の喪失や生態系への影響が考えられる場合には、事業者に対して、調査、予測、評価を実施し、それらの影響を回避、低減する措置をとることを求めています。
これに加えて、本法案では、工作物の建て替え事業については、御指摘の野生動物への影響を含む既存事業による環境影響を踏まえた環境配慮の内容を配慮書に記載しなければならないこととし、環境影響評価図書については、鳥類の渡りへの影響等が懸念されている累積的な影響の評価等に活用できるよう、環境大臣が継続公開できることとするなどの措置を講じることとしています。
引き続き、環境影響評価制度の適切な運用を通じて、人の健康の保護や生活環境の保全とともに、野生動物を含む生物多様性の確保に努めてまいります。拍手
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕
武
武藤容治#13
○国務大臣(武藤容治君) 串田誠一議員の御質問にお答えをします。
太陽光発電設備のサイバーセキュリティーについてお尋ねがありました。
報道は承知しており、有志国とも問題意識を共有するとともに、国内の幅広い団体に対して、不審な通信機器が搭載されていないか確認と報告を要請しています。現時点では不審な事案についての報告はありませんけれども、引き続き確認を継続してまいります。
引き続き、安定供給のため、太陽光発電のサイバーセキュリティー確保に努めます。
次に、我が国の風力発電産業についてお尋ねがありました。
現在、大型風車を製造できる日本企業がないのは、世界の洋上風力市場が急拡大をした二〇一〇年代後半に風車の受注や大型化競争で海外企業に後れを取ったことなどが背景だと考えています。また、こうした事業環境の変化への対応が官民共に十分ではなかったとの反省があります。こうした反省も踏まえ、二〇一九年に洋上風力の導入促進に向けて再エネ海域利用法を制定し、二〇二〇年には官民連携の下で、国内調達比率を六〇%とする目標や国内の案件形成目標等を掲げた洋上風力産業ビジョンを策定しました。
経産省としては、こうした目標の達成に向けて、企業への設備投資支援やコスト低減に向けた技術開発、人材育成などを総合的に実施してまいります。
次に、送電ロスの低減に向けた送電技術に関する国内の研究成果についてお尋ねがありました。
御指摘の超電導送電について、平成十九年度から超電導ケーブルの技術開発を行い、送電効率九九・九%以上を達成の見通しが立ち、システム安定性が実証されました。実用化に向けては更なるコスト低減が必要であると認識をしています。
そして、高圧直流送電につきましては、安全性の向上を図るため、令和二年度から、ケーブルの故障検知や自動での送電停止に関する技術開発を行い、機能が十分確認をされました。その上で、更なる安全性の向上等に向け、ケーブルの防護管の取付け技術の開発が必要であり、現在、支援を行っています。
経産省として、引き続き、送電ロスの低減に向けた技術開発を進めてまいります。
以上です。拍手
─────────────
この発言だけを見る →太陽光発電設備のサイバーセキュリティーについてお尋ねがありました。
報道は承知しており、有志国とも問題意識を共有するとともに、国内の幅広い団体に対して、不審な通信機器が搭載されていないか確認と報告を要請しています。現時点では不審な事案についての報告はありませんけれども、引き続き確認を継続してまいります。
引き続き、安定供給のため、太陽光発電のサイバーセキュリティー確保に努めます。
次に、我が国の風力発電産業についてお尋ねがありました。
現在、大型風車を製造できる日本企業がないのは、世界の洋上風力市場が急拡大をした二〇一〇年代後半に風車の受注や大型化競争で海外企業に後れを取ったことなどが背景だと考えています。また、こうした事業環境の変化への対応が官民共に十分ではなかったとの反省があります。こうした反省も踏まえ、二〇一九年に洋上風力の導入促進に向けて再エネ海域利用法を制定し、二〇二〇年には官民連携の下で、国内調達比率を六〇%とする目標や国内の案件形成目標等を掲げた洋上風力産業ビジョンを策定しました。
経産省としては、こうした目標の達成に向けて、企業への設備投資支援やコスト低減に向けた技術開発、人材育成などを総合的に実施してまいります。
次に、送電ロスの低減に向けた送電技術に関する国内の研究成果についてお尋ねがありました。
御指摘の超電導送電について、平成十九年度から超電導ケーブルの技術開発を行い、送電効率九九・九%以上を達成の見通しが立ち、システム安定性が実証されました。実用化に向けては更なるコスト低減が必要であると認識をしています。
そして、高圧直流送電につきましては、安全性の向上を図るため、令和二年度から、ケーブルの故障検知や自動での送電停止に関する技術開発を行い、機能が十分確認をされました。その上で、更なる安全性の向上等に向け、ケーブルの防護管の取付け技術の開発が必要であり、現在、支援を行っています。
経産省として、引き続き、送電ロスの低減に向けた技術開発を進めてまいります。
以上です。拍手
─────────────
関
浜
浜野喜史#15
○浜野喜史君 国民民主党の浜野喜史です。
環境影響評価法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、質問いたします。
浅尾環境大臣にお伺いします。
今回の法改正によって、建替配慮書は、位置が大きく変わらないことから、事業実施想定区域に係る周囲の概況などの調査が不要となります。対象は、陸上風力を中心とした再生可能エネルギーのみならず、安定供給の要として我が国の電力供給を支える火力発電所、原子力発電所の建て替えも含んでいると認識しておりますが、見解をお伺いいたします。
電力の安定供給や脱炭素化のために、火力発電所の高効率化、CCSの導入に向けた建て替えや、原子力発電の効率性、安全性を高めた次世代革新炉への建て替えは必要不可欠であります。これまでは、旧来施設と同規模、同敷地での建て替えであっても新設事業と同様の手続が求められ、事業の負担となっておりました。今回の法改正で具体的にどのような合理化が図られると考えているのか、説明願います。
次に、アセス図書の継続公開に関して伺います。
従来、アセス図書は一定期間が過ぎると閲覧できなくなり、事業者が事後的に情報へアクセスすることが困難でした。一方、長期間にわたる事業運営においては、アセス図書に記載された予測値の妥当性を後に検証、確認する必要性が増しています。今回の改正でアセス図書のオンラインによる継続的な公開義務が盛り込まれましたが、具体的にどのように公開されるのか、制度設計について伺います。
不要なプロセスを合理化する今回の法改正は、脱炭素化に向けたGXを進めていく上でも有意義なものであります。GXを進めていくためには、合理化できるものは合理化し、無駄のない対応を進めていくと同時に、必要な施策に対する積極的な投資が必要です。従来までの考え方に縛られると、二〇五〇年カーボンニュートラルは到底達成できません。こうした観点から、我が国の経済財政政策について伺います。
武藤経産大臣に伺います。
脱炭素化を進めていく上では、電力や石油、化学、紙パルプやセメント産業といった様々な産業において大胆な技術革新が必要です。
一方、製品、サービスの創出プロセスを脱炭素化しても、製品、サービスの価値自体は基本的には変わらず、事業者にとってはコスト増となり、GXに向けた技術革新を促進していくには政府からの支援が必要不可欠です。
政府は、GX経済移行債で二十兆円程度の支援を行うこととしており、その償還財源は化石燃料賦課金制度や有償オークションで賄うこととしております。そのうち、有償オークションについては火力発電事業者に対して導入するということですが、火力発電事業者に限定する理由について説明願います。
加えて、GXコスト、GXに関するコストは社会で公平に広く負担されるべきものであり、特定の事業者に負担を寄せるべきではないと考えておりますが、見解を伺います。
次に、加藤財務大臣に伺います。
GX経済移行債を発行せず、一般財源でGXを推進することも可能ではないかと考えます。なぜGX経済移行債を発行することとしたのか、改めて説明願います。
GX経済移行債に関連して、この際、国債について伺います。
変動相場制の下、自国通貨である円建てで発行されている日本国債が債務不履行となることは考えられるのか、見解を伺います。
なお、二〇〇二年に財務省が公表した外国格付け会社宛意見書についての説明を求めているわけではありません。また、財政危機があるのかについて質問しているわけでもありません。変動相場制の下、自国通貨である円建てで発行されている日本国債が債務不履行となることは考えられるのかについて質問しておりますので、その点に留意してお答えをください。
加藤財務大臣は、厳しい財政事情の中、災害、コロナといった予想外の事態に対処する中であっても、財政健全化目標を掲げ、財政健全化に向けた意思を示すことで市場からの信認を維持してきたことから、国債の償還、借換えは安定的に行われていると説明しております。そういうことではなくて、日本国債は債務不履行が考えられない最も安全な金融商品であることから、安定消化できているのが現実ではないでしょうか。見解を伺います。
同じことを別の表現で問います。
民間銀行が国債を購入する際に用いる日銀当座預金は、民間銀行が自らの預金の一部を日銀に預け入れているわけではなく、日銀が民間銀行に供給しているものです。また、日銀当座預金はあくまで決済用の預金であるため、基本的に金利がないことから、民間銀行はちゅうちょなく国債を購入できます。こうしたことから、我が国の国債は当然に安定消化されているのが現実ではないかと考えておりますが、見解を伺います。
加藤財務大臣は、一たび財政の持続可能性に対する信認が失われたという場合には、金利の急上昇、また過度なインフレが生じ、日本経済、社会、そして国民生活に多大な影響を与える可能性は否定できないという、おどろおどろしい説明をしております。
国債の不履行が考えられない以上、一たび財政の持続可能性に対する信認が失われたという場合があるのか疑問です。仮にあったとしても、金利の急上昇があれば、国債の買いオペなどを通じて日銀が適時適切に対応すればよいのではないかと考えますが、見解を伺います。
また、過度なインフレが生じるおそれがあるともしております。一方で、石破総理は、賃金が上がり、家計の購買力が上がることで消費が増え、その結果、物価が適度に上昇することを目指すとしております。現状の物価高は、海外からの原料・燃料高、また供給力不足に由来するコストプッシュ型のインフレと見るべきです。こうした中、需要が供給を上回ることによるデマンドプル型の適度なインフレ、物価上昇を目指すという石破総理の方向性は極めて真っ当です。
その上で、望んでいる需要が引っ張るデマンドプル型の適度なインフレすら見通せない中で、過度なインフレなど今心配すべきことではないと考えますが、見解を伺います。
加藤財務大臣は、様々な有事に備え財政余力を確保するということは政府の責任であるとしております。しかし、有事に備え確保すべきは、国家安全保障戦略に示されている外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力といった総合的な国力ではないでしょうか。経済の状況を見極めつつ、必要な財政支出を的確に行うことにより、国力を維持強化することが日本の未来をつくる王道であると考えますが、見解をお伺いします。
石破総理は、我が国の財政はギリシャよりもよろしくない状況と説明をされました。EUに加盟し、ユーロを通貨として、金融財政政策を独自に行えないギリシャと、自国通貨である円建てで国債を発行し、金融財政政策を独自に行うことができる日本を比較することが妥当なのか、甚だ疑問です。
このような誤った考え方に立ち、誤った説明を続ければ、国民の将来不安を助長し、消費は増えず、経済成長も望めません。それどころか、医療、介護、教育、農業、研究開発などの各分野に加え、年金生活者を含めた国民の生活は疲弊を続けます。
三十年余りの経済停滞が続く今こそ、国の懐より国民の懐を豊かにすべきときです。考え方の転換を求め、質問を終わります。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →環境影響評価法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、質問いたします。
浅尾環境大臣にお伺いします。
今回の法改正によって、建替配慮書は、位置が大きく変わらないことから、事業実施想定区域に係る周囲の概況などの調査が不要となります。対象は、陸上風力を中心とした再生可能エネルギーのみならず、安定供給の要として我が国の電力供給を支える火力発電所、原子力発電所の建て替えも含んでいると認識しておりますが、見解をお伺いいたします。
電力の安定供給や脱炭素化のために、火力発電所の高効率化、CCSの導入に向けた建て替えや、原子力発電の効率性、安全性を高めた次世代革新炉への建て替えは必要不可欠であります。これまでは、旧来施設と同規模、同敷地での建て替えであっても新設事業と同様の手続が求められ、事業の負担となっておりました。今回の法改正で具体的にどのような合理化が図られると考えているのか、説明願います。
次に、アセス図書の継続公開に関して伺います。
従来、アセス図書は一定期間が過ぎると閲覧できなくなり、事業者が事後的に情報へアクセスすることが困難でした。一方、長期間にわたる事業運営においては、アセス図書に記載された予測値の妥当性を後に検証、確認する必要性が増しています。今回の改正でアセス図書のオンラインによる継続的な公開義務が盛り込まれましたが、具体的にどのように公開されるのか、制度設計について伺います。
不要なプロセスを合理化する今回の法改正は、脱炭素化に向けたGXを進めていく上でも有意義なものであります。GXを進めていくためには、合理化できるものは合理化し、無駄のない対応を進めていくと同時に、必要な施策に対する積極的な投資が必要です。従来までの考え方に縛られると、二〇五〇年カーボンニュートラルは到底達成できません。こうした観点から、我が国の経済財政政策について伺います。
武藤経産大臣に伺います。
脱炭素化を進めていく上では、電力や石油、化学、紙パルプやセメント産業といった様々な産業において大胆な技術革新が必要です。
一方、製品、サービスの創出プロセスを脱炭素化しても、製品、サービスの価値自体は基本的には変わらず、事業者にとってはコスト増となり、GXに向けた技術革新を促進していくには政府からの支援が必要不可欠です。
政府は、GX経済移行債で二十兆円程度の支援を行うこととしており、その償還財源は化石燃料賦課金制度や有償オークションで賄うこととしております。そのうち、有償オークションについては火力発電事業者に対して導入するということですが、火力発電事業者に限定する理由について説明願います。
加えて、GXコスト、GXに関するコストは社会で公平に広く負担されるべきものであり、特定の事業者に負担を寄せるべきではないと考えておりますが、見解を伺います。
次に、加藤財務大臣に伺います。
GX経済移行債を発行せず、一般財源でGXを推進することも可能ではないかと考えます。なぜGX経済移行債を発行することとしたのか、改めて説明願います。
GX経済移行債に関連して、この際、国債について伺います。
変動相場制の下、自国通貨である円建てで発行されている日本国債が債務不履行となることは考えられるのか、見解を伺います。
なお、二〇〇二年に財務省が公表した外国格付け会社宛意見書についての説明を求めているわけではありません。また、財政危機があるのかについて質問しているわけでもありません。変動相場制の下、自国通貨である円建てで発行されている日本国債が債務不履行となることは考えられるのかについて質問しておりますので、その点に留意してお答えをください。
加藤財務大臣は、厳しい財政事情の中、災害、コロナといった予想外の事態に対処する中であっても、財政健全化目標を掲げ、財政健全化に向けた意思を示すことで市場からの信認を維持してきたことから、国債の償還、借換えは安定的に行われていると説明しております。そういうことではなくて、日本国債は債務不履行が考えられない最も安全な金融商品であることから、安定消化できているのが現実ではないでしょうか。見解を伺います。
同じことを別の表現で問います。
民間銀行が国債を購入する際に用いる日銀当座預金は、民間銀行が自らの預金の一部を日銀に預け入れているわけではなく、日銀が民間銀行に供給しているものです。また、日銀当座預金はあくまで決済用の預金であるため、基本的に金利がないことから、民間銀行はちゅうちょなく国債を購入できます。こうしたことから、我が国の国債は当然に安定消化されているのが現実ではないかと考えておりますが、見解を伺います。
加藤財務大臣は、一たび財政の持続可能性に対する信認が失われたという場合には、金利の急上昇、また過度なインフレが生じ、日本経済、社会、そして国民生活に多大な影響を与える可能性は否定できないという、おどろおどろしい説明をしております。
国債の不履行が考えられない以上、一たび財政の持続可能性に対する信認が失われたという場合があるのか疑問です。仮にあったとしても、金利の急上昇があれば、国債の買いオペなどを通じて日銀が適時適切に対応すればよいのではないかと考えますが、見解を伺います。
また、過度なインフレが生じるおそれがあるともしております。一方で、石破総理は、賃金が上がり、家計の購買力が上がることで消費が増え、その結果、物価が適度に上昇することを目指すとしております。現状の物価高は、海外からの原料・燃料高、また供給力不足に由来するコストプッシュ型のインフレと見るべきです。こうした中、需要が供給を上回ることによるデマンドプル型の適度なインフレ、物価上昇を目指すという石破総理の方向性は極めて真っ当です。
その上で、望んでいる需要が引っ張るデマンドプル型の適度なインフレすら見通せない中で、過度なインフレなど今心配すべきことではないと考えますが、見解を伺います。
加藤財務大臣は、様々な有事に備え財政余力を確保するということは政府の責任であるとしております。しかし、有事に備え確保すべきは、国家安全保障戦略に示されている外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力といった総合的な国力ではないでしょうか。経済の状況を見極めつつ、必要な財政支出を的確に行うことにより、国力を維持強化することが日本の未来をつくる王道であると考えますが、見解をお伺いします。
石破総理は、我が国の財政はギリシャよりもよろしくない状況と説明をされました。EUに加盟し、ユーロを通貨として、金融財政政策を独自に行えないギリシャと、自国通貨である円建てで国債を発行し、金融財政政策を独自に行うことができる日本を比較することが妥当なのか、甚だ疑問です。
このような誤った考え方に立ち、誤った説明を続ければ、国民の将来不安を助長し、消費は増えず、経済成長も望めません。それどころか、医療、介護、教育、農業、研究開発などの各分野に加え、年金生活者を含めた国民の生活は疲弊を続けます。
三十年余りの経済停滞が続く今こそ、国の懐より国民の懐を豊かにすべきときです。考え方の転換を求め、質問を終わります。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
浅
浅尾慶一郎#16
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 浜野議員から、改正法案における火力発電所及び原子力発電所の建て替え事業の取扱いについてお尋ねがありました。
火力発電所及び原子力発電所の建て替え事業については、改正法案で定義する建て替えの要件に該当するもの、具体的には、既存工作物を除却又は廃止するとともに、既存工作物と同一又は近接する区域に同種の工作物を新設する事業であれば対象となります。
その上で、要件の詳細については、今後、技術的な検討を経た上で政令で定めることとしています。
次に、改正法案で設置する配慮書手続の見直しに関する具体的な内容についてお尋ねがありました。
本改正案では、改正法案では、既存工作物と同一又は近接する区域に同種の工作物を新設する事業であることを建て替え事業の要件としていることから、事業実施想定区域を選定する際に必要となる周囲の概況などの調査は不要としますが、その一方で、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載することとしています。
これにより、事業の位置や規模が大きく変わらない工作物の建て替え事業について適正な環境配慮を維持しつつ、建て替え事業の特性を踏まえた配慮書手続の適正化を図ることができると考えています。
次に、いわゆる環境影響評価図書の継続公開の制度設計についてお尋ねがありました。
環境影響評価図書は、既存の情報システムも活用し、環境省が管理運営するウェブページにおいて一元的に公開するなど、事業者により負担の掛からない形式かつ閲覧者にとって利便性の高い方法で、含まれる環境情報が有用性を持つと考えられる期間等も踏まえ、継続的に公開することを念頭に置いています。
その上で、今後、制度の施行に向けて、業界団体等の御意見等もしっかり伺いながら、御指摘の事業開始後における検証等にも効果的に活用できるよう運用方法等を検討してまいります。拍手
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →火力発電所及び原子力発電所の建て替え事業については、改正法案で定義する建て替えの要件に該当するもの、具体的には、既存工作物を除却又は廃止するとともに、既存工作物と同一又は近接する区域に同種の工作物を新設する事業であれば対象となります。
その上で、要件の詳細については、今後、技術的な検討を経た上で政令で定めることとしています。
次に、改正法案で設置する配慮書手続の見直しに関する具体的な内容についてお尋ねがありました。
本改正案では、改正法案では、既存工作物と同一又は近接する区域に同種の工作物を新設する事業であることを建て替え事業の要件としていることから、事業実施想定区域を選定する際に必要となる周囲の概況などの調査は不要としますが、その一方で、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載することとしています。
これにより、事業の位置や規模が大きく変わらない工作物の建て替え事業について適正な環境配慮を維持しつつ、建て替え事業の特性を踏まえた配慮書手続の適正化を図ることができると考えています。
次に、いわゆる環境影響評価図書の継続公開の制度設計についてお尋ねがありました。
環境影響評価図書は、既存の情報システムも活用し、環境省が管理運営するウェブページにおいて一元的に公開するなど、事業者により負担の掛からない形式かつ閲覧者にとって利便性の高い方法で、含まれる環境情報が有用性を持つと考えられる期間等も踏まえ、継続的に公開することを念頭に置いています。
その上で、今後、制度の施行に向けて、業界団体等の御意見等もしっかり伺いながら、御指摘の事業開始後における検証等にも効果的に活用できるよう運用方法等を検討してまいります。拍手
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕
武
武藤容治#17
○国務大臣(武藤容治君) 浜野喜史議員の御質問にお答えさせていただきます。
排出枠の有償オークションの導入を火力発電事業者に限定する理由についてお尋ねをいただきました。
二〇三三年度から導入予定の排出枠の有償オークションについては、代替技術の導入可能性等を踏まえつつ、国民生活や産業への影響を踏まえて制度設計を行うことが重要であります。
発電部門は、排出量の四割を占め脱炭素の重要性が高く、再エネなどの商用化された代替技術を有しており、諸外国でも先行的に有償割当てを導入しています。このため、我が国でも発電部門を対象にすることが適切と判断しているところであります。
次に、GXに関するコスト負担の在り方についてお尋ねがありました。
御指摘のとおり、脱炭素投資を促進するためには、特定の事業者が費用を負担するのではなく、消費者を含めた社会全体で広く分担することが重要であります。
このため、脱炭素型の製造プロセスによって生み出された製品が消費者から高く評価をされ、適正な対価を得られるよう、環境価値の見える化や企業などによる積極的な調達につなげるための機運醸成を進めてまいります。
以上であります。拍手
〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →排出枠の有償オークションの導入を火力発電事業者に限定する理由についてお尋ねをいただきました。
二〇三三年度から導入予定の排出枠の有償オークションについては、代替技術の導入可能性等を踏まえつつ、国民生活や産業への影響を踏まえて制度設計を行うことが重要であります。
発電部門は、排出量の四割を占め脱炭素の重要性が高く、再エネなどの商用化された代替技術を有しており、諸外国でも先行的に有償割当てを導入しています。このため、我が国でも発電部門を対象にすることが適切と判断しているところであります。
次に、GXに関するコスト負担の在り方についてお尋ねがありました。
御指摘のとおり、脱炭素投資を促進するためには、特定の事業者が費用を負担するのではなく、消費者を含めた社会全体で広く分担することが重要であります。
このため、脱炭素型の製造プロセスによって生み出された製品が消費者から高く評価をされ、適正な対価を得られるよう、環境価値の見える化や企業などによる積極的な調達につなげるための機運醸成を進めてまいります。
以上であります。拍手
〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
加
加藤勝信#18
○国務大臣(加藤勝信君) 浜野議員からGX経済移行債を発行する理由についてお尋ねがありました。
政府としては、GXの移行に向けて長期、複数年度にわたる投資促進策を講じるため、受益と負担の関係を見える化するようにエネルギー特別会計を用いて歳入歳出を管理することとしています。
その上で、安定した財源を確保してGXを推進する観点も踏まえ、カーボンプライシングを導入し、大胆な先行投資支援を実現するために、そのカーボンプライシングの将来財源を裏付けとしてGX経済移行債を発行することとしております。
次に、自国通貨建てである日本国債に関し、債務不履行となる可能性や安定消化できている理由についてお尋ねがありました。
諸外国の例について申し上げますと、例えばアルゼンチンでは、変動相場制に移行した二〇〇二年以降にも自国通貨建ての国債の支払延期が行われた例があるものと承知をしています。
このような例を踏まえれば、一たび財政の持続可能性への信頼が損なわれれば、たとえ変動相場制の下での自国通貨建ての国債であっても、市場からの資金調達が困難となる可能性は否定できないものと考えております。
これまでのところ、日本国債の安定消化に支障は生じておりません。この背景には、我が国が厳しい財政状況の中にあっても、経済再生をしっかり図りながら、財政健全化目標を掲げて、財政健全化に向けた意思を示し、歳出改革努力を継続するなど、必要な政策対応を行うことで市場からの信認を維持してきたことがあると考えております。
各投資家の認識は、経済財政の状況や政府の対応などを踏まえて日々変化し得ることを踏まえれば、常に市場の信認の維持に努めていくことが重要であり、引き続き、財政健全化に向けた取組を着実に進めるとともに、国債の安定消化のため、市場の状況や投資家の動向などを注視し、市場参加者との丁寧な対話を行いながら、適切な国債管理政策に努めてまいりたいと考えております。
なお、金融機関が日銀に保有する当座預金につきましては、日銀に預けることが義務付けられている所要準備を超える金額、超過準備に対し日銀から利息が支払われており、その上で、各金融機関が保有している資金を日銀の当座預金として預けておくか国債等への投資を行うかといった資金の使途については、各金融機関の経営判断に委ねられているものと承知をしております。
次に、日銀の国債買入れについてお尋ねがありました。
国債買入れを含む金融政策の具体的な手法は、日銀に委ねられるべきと考えており、政府としてコメントすることは差し控えます。
その上で、一般論として申し上げると、財政の信認が失われる際に生じる金利急上昇への対応として、仮に中央銀行による大規模な国債買入れが行われたとしても、物価、金融情勢への期待が不安定な中、通貨供給量が過度に増加することによって過度なインフレを招くことで、家計の購買力の大幅な低下や預貯金等の国民が保有する資産の価値の毀損といった国民経済や企業活動に対する深刻な影響が生じる可能性があると考えております。
日銀による金融政策については、政府・日本銀行の共同声明に沿って政府と緊密に連携を図り、経済、物価、金融情勢を踏まえつつ、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切な金融政策運営が行われることが重要と考えております。
次に、物価動向についてお尋ねがありました。
現在の物価上昇の背景には、大きく分けて二つの動きがあると認識をしております。国際的な原材料価格の高騰や円安などを背景とした輸入物価の上昇を起点とした物価上昇、食料品価格の上昇が継続しているという面がある一方で、三十年にも及ぶデフレ下でのコストカット型の行動様式が変わり、賃金上昇が通じた持続的な物価上昇の動きが見え始めている段階にありますが、足下四月の消費者物価指数は総合で前年同月比プラス三・六%となるなど、インフレの状態であると認識をしております。
今後において、財政運営方針や金融政策運営への信認が損なわれるなど、金融市場の動向等を受けて過度なインフレが生じる可能性は排除できず、そうした点も踏まえた財政政策、金融政策が求められていると考えております。
最後に、財政支出による国力の維持強化についてお尋ねがありました。
骨太の方針二〇二四においては、財政健全化の旗を下ろさずこれまでの目標に取り組むことや、財政健全化の取組を後戻りさせないこと、他方で、経済あっての財政であり、現行の目標年度を含めた財政健全化目標により、状況に応じたマクロ経済政策の選択肢がゆがめられてはならないことが明記されており、政府としては、こうした方針に沿って、経済・物価動向等に配慮しながら、これまでの歳出改革努力を継続するとともに、必要な経済対策や税制改正を実施してまいりました。
今後とも、足下の物価高対策など必要な対策は丁寧に講じる一方で、災害の激甚化や安全保障環境の変化などを踏まえれば、国民の安全と安心を預かる政府としては、様々な有事に備え、財政余力を確保することも重要であると考えております。拍手
─────────────
この発言だけを見る →政府としては、GXの移行に向けて長期、複数年度にわたる投資促進策を講じるため、受益と負担の関係を見える化するようにエネルギー特別会計を用いて歳入歳出を管理することとしています。
その上で、安定した財源を確保してGXを推進する観点も踏まえ、カーボンプライシングを導入し、大胆な先行投資支援を実現するために、そのカーボンプライシングの将来財源を裏付けとしてGX経済移行債を発行することとしております。
次に、自国通貨建てである日本国債に関し、債務不履行となる可能性や安定消化できている理由についてお尋ねがありました。
諸外国の例について申し上げますと、例えばアルゼンチンでは、変動相場制に移行した二〇〇二年以降にも自国通貨建ての国債の支払延期が行われた例があるものと承知をしています。
このような例を踏まえれば、一たび財政の持続可能性への信頼が損なわれれば、たとえ変動相場制の下での自国通貨建ての国債であっても、市場からの資金調達が困難となる可能性は否定できないものと考えております。
これまでのところ、日本国債の安定消化に支障は生じておりません。この背景には、我が国が厳しい財政状況の中にあっても、経済再生をしっかり図りながら、財政健全化目標を掲げて、財政健全化に向けた意思を示し、歳出改革努力を継続するなど、必要な政策対応を行うことで市場からの信認を維持してきたことがあると考えております。
各投資家の認識は、経済財政の状況や政府の対応などを踏まえて日々変化し得ることを踏まえれば、常に市場の信認の維持に努めていくことが重要であり、引き続き、財政健全化に向けた取組を着実に進めるとともに、国債の安定消化のため、市場の状況や投資家の動向などを注視し、市場参加者との丁寧な対話を行いながら、適切な国債管理政策に努めてまいりたいと考えております。
なお、金融機関が日銀に保有する当座預金につきましては、日銀に預けることが義務付けられている所要準備を超える金額、超過準備に対し日銀から利息が支払われており、その上で、各金融機関が保有している資金を日銀の当座預金として預けておくか国債等への投資を行うかといった資金の使途については、各金融機関の経営判断に委ねられているものと承知をしております。
次に、日銀の国債買入れについてお尋ねがありました。
国債買入れを含む金融政策の具体的な手法は、日銀に委ねられるべきと考えており、政府としてコメントすることは差し控えます。
その上で、一般論として申し上げると、財政の信認が失われる際に生じる金利急上昇への対応として、仮に中央銀行による大規模な国債買入れが行われたとしても、物価、金融情勢への期待が不安定な中、通貨供給量が過度に増加することによって過度なインフレを招くことで、家計の購買力の大幅な低下や預貯金等の国民が保有する資産の価値の毀損といった国民経済や企業活動に対する深刻な影響が生じる可能性があると考えております。
日銀による金融政策については、政府・日本銀行の共同声明に沿って政府と緊密に連携を図り、経済、物価、金融情勢を踏まえつつ、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切な金融政策運営が行われることが重要と考えております。
次に、物価動向についてお尋ねがありました。
現在の物価上昇の背景には、大きく分けて二つの動きがあると認識をしております。国際的な原材料価格の高騰や円安などを背景とした輸入物価の上昇を起点とした物価上昇、食料品価格の上昇が継続しているという面がある一方で、三十年にも及ぶデフレ下でのコストカット型の行動様式が変わり、賃金上昇が通じた持続的な物価上昇の動きが見え始めている段階にありますが、足下四月の消費者物価指数は総合で前年同月比プラス三・六%となるなど、インフレの状態であると認識をしております。
今後において、財政運営方針や金融政策運営への信認が損なわれるなど、金融市場の動向等を受けて過度なインフレが生じる可能性は排除できず、そうした点も踏まえた財政政策、金融政策が求められていると考えております。
最後に、財政支出による国力の維持強化についてお尋ねがありました。
骨太の方針二〇二四においては、財政健全化の旗を下ろさずこれまでの目標に取り組むことや、財政健全化の取組を後戻りさせないこと、他方で、経済あっての財政であり、現行の目標年度を含めた財政健全化目標により、状況に応じたマクロ経済政策の選択肢がゆがめられてはならないことが明記されており、政府としては、こうした方針に沿って、経済・物価動向等に配慮しながら、これまでの歳出改革努力を継続するとともに、必要な経済対策や税制改正を実施してまいりました。
今後とも、足下の物価高対策など必要な対策は丁寧に講じる一方で、災害の激甚化や安全保障環境の変化などを踏まえれば、国民の安全と安心を預かる政府としては、様々な有事に備え、財政余力を確保することも重要であると考えております。拍手
─────────────
関
山
山下芳生#20
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました環境影響評価法、以下、アセス法の一部を改正する法律案に対し、関係大臣に質問します。
日本の環境影響評価制度は一九七〇年代半ばより検討が始まりましたが、発電所の建設が遅れることを危惧する電力業界や通産省が抵抗したことによって、長年にわたり法の制定が実現しませんでした。公害、環境問題が深刻化し、国民の怒りと運動が高まる中で、ようやく九七年にアセス法が成立しましたが、発電所だけは電気事業法の定めるところによるとして適用除外とされました。さらに、計画段階配慮書が新設された二〇一一年の法改正で、発電所にもアセス法が適用されることとなりましたが、経産省と電力業界は最後まで適用除外とするよう執拗に求め、その結果、アセスの最後の段階、報告書における環境保全措置等の結果の公表が発電所だけ適用除外となっています。
また、放射性物質については、政府は、原子力は公害を発生しないとして、一九六七年に制定された公害対策基本法でも、九三年に制定された環境基本法でも、放射性物質による大気汚染の防止は原子力基本法等で定めるとの適用除外条項が盛り込まれました。東京電力福島第一原発事故後に制定された原子力規制委員会設置法の附則で環境基本法の放射性物質適用除外条項が削除され、二〇一三年にはアセス法においても放射性物質が適用対象となりましたが、供用中の原子力発電所の汚染防止は原子力規制委員会の審査に任されています。
このように、日本の環境影響評価制度において、発電所、とりわけ原子力発電所はアンタッチャブルとされてきたのです。
本改正案の策定の経過を見ても、当初、再生可能エネルギーの拡大が急がれる中、風力発電事業について、効果的、効率的に環境アセスメントを行うことのみが検討されていたにもかかわらず、今年三月になって唐突に、工作物の建て替え事業においてアセスの重要な手続を省略できる建替配慮書が提案され、またしても電気事業連合会の強い要請で、風力発電事業だけではなく、原子力発電所や火力発電所まで適用対象としたことは極めて重大であります。
以上述べた日本の環境影響評価制度の歴史と現状を踏まえて、以下質問します。
まず、個々の事業よりも上位の計画や政策の意思決定段階で環境配慮を行う戦略的環境影響評価制度の導入についてお聞きします。
我が国を除いてほとんどの主要先進国で導入が図られていますが、日本では電力業界の抵抗でいまだに戦略的環境影響評価制度が導入されていません。政府は、温暖化対策推進法に基づき環境配慮が確保された再エネの導入や、環境大臣が海洋環境調査を実施する再エネ海域利用法の取組など、戦略的環境影響評価の趣旨に資する取組を推進するといいます。しかし、それは日本版戦略的アセスと言われるもので、欧米の戦略的環境影響評価制度ではありません。
巨額の公費を投入し、国策事業となっている半導体製造やデータセンターの事業は現在、アセス法の適用対象外ですが、これらの施設は大量の電力、水力を消費し、大量の有機フッ素化合物や温室効果ガスを使用、放出します。こうした個々の事業の上位にある計画や政策の策定を対象とした戦略的環境影響評価制度を今こそ導入すべきではありませんか。環境大臣、お答えください。
次に、原子力発電所のアセスについて伺います。
政府は、原子力発電所の安全性は原子力規制委員会において厳密に審査が行われているといいます。しかし、いわゆる新規制基準によって一〇〇%安全が担保され、重大な環境影響が回避されるわけではありません。日本の環境影響評価制度は原子力規制委員会任せの安全神話に陥っていると言わなければなりません。アセス法では放射性物質が評価項目となっています。ほかの発電所アセスと同様に、原子力発電所もアセス法に基づいた評価をすべきではありませんか。
東京電力福島第一原発事故では、放射性物質の拡散により広大な地域が汚染されました。十四年が経過した今でも二万四千人余りが避難生活を余儀なくされています。原発は、一たび事故を起こせば最悪の環境破壊を招きます。事故は決して起きないという安全神話と決別し、原子力発電所アセスの評価項目に米国の原子力発電所アセスと同様、事故を設定すべきではありませんか。いずれも環境大臣に答弁を求めます。
建て替え事業においてアセスの重要な手続を省略できる建替配慮書を新設することについて伺います。
政府による本改正案の提案説明では、現在行っている事業のアセス報告書にある調査結果を踏まえた環境配慮を反映して建替配慮書を作成するものとしています。しかし、さきに述べたとおり、アセス法で規定している報告書の送付及び公表、環境大臣の意見、経産大臣の意見は、電気事業法第四十六条の二十三により、発電所については適用除外となっています。これでは、現在行われている発電事業の環境保全措置の内容、効果及び不確実性の程度などが全く明らかにされません。こうした電気事業法での特例措置は撤廃すべきではありませんか。経産大臣、お答えください。
横須賀石炭火力発電所では、老朽化などで長期的に計画休止中の発電所をリプレースしました。十年来の休止状態から環境影響が拡大するにもかかわらず、その環境影響の調査、予測、評価を行うことなく、十数年前の高稼働率、高環境負荷の状態と比較して新しい石炭火力発電所が環境影響を低減するとみなされ、アセス手続が簡略化されました。
このように、リプレースによるアセス簡略化が行われている上に、今回、建替配慮書による簡略化が追加されれば、アセス手続の空洞化が起こることが強く懸念されます。火力発電所の建替配慮書で初動のアセス手続を簡略化し、さらには方法書以降の手続までが簡略化されることがないよう、基本的事項で明確に縛りを掛けるべきではありませんか。環境大臣、お答えください。
最後に、近接地での複数事業の乱立による累積的影響について伺います。
政府は、累積的影響に係る技術的な考え方等について検討を進めるといいますが、実際の対策は遅々として進んでいません。北海道北部での風力発電の建設、青森の下北半島、秋田県の男鹿半島など、日本では陸上でも洋上でも風力発電の計画が多く、既設の風車が多々ある地域もあります。このような地域では累積影響評価をしっかりと行う必要があります。本改正案の環境影響評価図書の公開では、累積的影響は回避できません。周辺に複数の案件があれば、事業者に累積的影響評価を義務付けるべきであります。環境大臣の答弁を求めます。
日本共産党は、アセス法の目的に代替案の検討と住民参加を明確に位置付けること、欧米並みの戦略的環境影響評価制度を実施することとともに、原発ゼロの日本を目指し省エネと再エネの促進を図ることを強く求めて、質問を終わります。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私は、会派を代表して、ただいま議題となりました環境影響評価法、以下、アセス法の一部を改正する法律案に対し、関係大臣に質問します。
日本の環境影響評価制度は一九七〇年代半ばより検討が始まりましたが、発電所の建設が遅れることを危惧する電力業界や通産省が抵抗したことによって、長年にわたり法の制定が実現しませんでした。公害、環境問題が深刻化し、国民の怒りと運動が高まる中で、ようやく九七年にアセス法が成立しましたが、発電所だけは電気事業法の定めるところによるとして適用除外とされました。さらに、計画段階配慮書が新設された二〇一一年の法改正で、発電所にもアセス法が適用されることとなりましたが、経産省と電力業界は最後まで適用除外とするよう執拗に求め、その結果、アセスの最後の段階、報告書における環境保全措置等の結果の公表が発電所だけ適用除外となっています。
また、放射性物質については、政府は、原子力は公害を発生しないとして、一九六七年に制定された公害対策基本法でも、九三年に制定された環境基本法でも、放射性物質による大気汚染の防止は原子力基本法等で定めるとの適用除外条項が盛り込まれました。東京電力福島第一原発事故後に制定された原子力規制委員会設置法の附則で環境基本法の放射性物質適用除外条項が削除され、二〇一三年にはアセス法においても放射性物質が適用対象となりましたが、供用中の原子力発電所の汚染防止は原子力規制委員会の審査に任されています。
このように、日本の環境影響評価制度において、発電所、とりわけ原子力発電所はアンタッチャブルとされてきたのです。
本改正案の策定の経過を見ても、当初、再生可能エネルギーの拡大が急がれる中、風力発電事業について、効果的、効率的に環境アセスメントを行うことのみが検討されていたにもかかわらず、今年三月になって唐突に、工作物の建て替え事業においてアセスの重要な手続を省略できる建替配慮書が提案され、またしても電気事業連合会の強い要請で、風力発電事業だけではなく、原子力発電所や火力発電所まで適用対象としたことは極めて重大であります。
以上述べた日本の環境影響評価制度の歴史と現状を踏まえて、以下質問します。
まず、個々の事業よりも上位の計画や政策の意思決定段階で環境配慮を行う戦略的環境影響評価制度の導入についてお聞きします。
我が国を除いてほとんどの主要先進国で導入が図られていますが、日本では電力業界の抵抗でいまだに戦略的環境影響評価制度が導入されていません。政府は、温暖化対策推進法に基づき環境配慮が確保された再エネの導入や、環境大臣が海洋環境調査を実施する再エネ海域利用法の取組など、戦略的環境影響評価の趣旨に資する取組を推進するといいます。しかし、それは日本版戦略的アセスと言われるもので、欧米の戦略的環境影響評価制度ではありません。
巨額の公費を投入し、国策事業となっている半導体製造やデータセンターの事業は現在、アセス法の適用対象外ですが、これらの施設は大量の電力、水力を消費し、大量の有機フッ素化合物や温室効果ガスを使用、放出します。こうした個々の事業の上位にある計画や政策の策定を対象とした戦略的環境影響評価制度を今こそ導入すべきではありませんか。環境大臣、お答えください。
次に、原子力発電所のアセスについて伺います。
政府は、原子力発電所の安全性は原子力規制委員会において厳密に審査が行われているといいます。しかし、いわゆる新規制基準によって一〇〇%安全が担保され、重大な環境影響が回避されるわけではありません。日本の環境影響評価制度は原子力規制委員会任せの安全神話に陥っていると言わなければなりません。アセス法では放射性物質が評価項目となっています。ほかの発電所アセスと同様に、原子力発電所もアセス法に基づいた評価をすべきではありませんか。
東京電力福島第一原発事故では、放射性物質の拡散により広大な地域が汚染されました。十四年が経過した今でも二万四千人余りが避難生活を余儀なくされています。原発は、一たび事故を起こせば最悪の環境破壊を招きます。事故は決して起きないという安全神話と決別し、原子力発電所アセスの評価項目に米国の原子力発電所アセスと同様、事故を設定すべきではありませんか。いずれも環境大臣に答弁を求めます。
建て替え事業においてアセスの重要な手続を省略できる建替配慮書を新設することについて伺います。
政府による本改正案の提案説明では、現在行っている事業のアセス報告書にある調査結果を踏まえた環境配慮を反映して建替配慮書を作成するものとしています。しかし、さきに述べたとおり、アセス法で規定している報告書の送付及び公表、環境大臣の意見、経産大臣の意見は、電気事業法第四十六条の二十三により、発電所については適用除外となっています。これでは、現在行われている発電事業の環境保全措置の内容、効果及び不確実性の程度などが全く明らかにされません。こうした電気事業法での特例措置は撤廃すべきではありませんか。経産大臣、お答えください。
横須賀石炭火力発電所では、老朽化などで長期的に計画休止中の発電所をリプレースしました。十年来の休止状態から環境影響が拡大するにもかかわらず、その環境影響の調査、予測、評価を行うことなく、十数年前の高稼働率、高環境負荷の状態と比較して新しい石炭火力発電所が環境影響を低減するとみなされ、アセス手続が簡略化されました。
このように、リプレースによるアセス簡略化が行われている上に、今回、建替配慮書による簡略化が追加されれば、アセス手続の空洞化が起こることが強く懸念されます。火力発電所の建替配慮書で初動のアセス手続を簡略化し、さらには方法書以降の手続までが簡略化されることがないよう、基本的事項で明確に縛りを掛けるべきではありませんか。環境大臣、お答えください。
最後に、近接地での複数事業の乱立による累積的影響について伺います。
政府は、累積的影響に係る技術的な考え方等について検討を進めるといいますが、実際の対策は遅々として進んでいません。北海道北部での風力発電の建設、青森の下北半島、秋田県の男鹿半島など、日本では陸上でも洋上でも風力発電の計画が多く、既設の風車が多々ある地域もあります。このような地域では累積影響評価をしっかりと行う必要があります。本改正案の環境影響評価図書の公開では、累積的影響は回避できません。周辺に複数の案件があれば、事業者に累積的影響評価を義務付けるべきであります。環境大臣の答弁を求めます。
日本共産党は、アセス法の目的に代替案の検討と住民参加を明確に位置付けること、欧米並みの戦略的環境影響評価制度を実施することとともに、原発ゼロの日本を目指し省エネと再エネの促進を図ることを強く求めて、質問を終わります。拍手
〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕
浅
浅尾慶一郎#21
○国務大臣(浅尾慶一郎君) 山下議員から、戦略的環境影響評価制度の導入についてお尋ねがありました。
現在、複数の国において戦略的環境影響評価に係る法的な規定が導入されていますが、各国で規定の制定形式が異なり、その対象となる計画、プログラムや要求するプロセスも国によって異なると承知しており、我が国においても、我が国の実情に応じた制度の検討が必要であると考えています。
その上で、地球温暖化対策推進法や再エネ海域利用法の改正法に基づく仕組みは、個別の事業計画の立案よりも前の段階で環境配慮を図るためのものであり、上位の計画や政策立案段階での環境配慮を確保する戦略的環境影響評価制度の趣旨に資するものであると考えています。
これに加え、我が国における戦略的環境影響評価の在り方や、対象とすべき計画等について検討する場合には、当該計画等に係る国家戦略等の政策や、計画に基づき行われる事業に関連する個別法令の内容などを踏まえ、関係省庁とも連携しつつ、慎重に検討を進めるべきであると考えていますが、引き続き更なる知見の収集に努めてまいります。
次に、原子力発電所の供用時における環境影響評価についてお尋ねがありました。
原子力発電所の設置に当たっては、放射性物質の放出における影響等を踏まえ、その安全性については、独立性の高い原子力規制委員会において、科学的、技術的根拠を基に厳格に審査が行われるものと認識しています。
この認識の下、環境影響評価法では、環境大臣が環境影響評価の項目、手法や環境保全措置等の指針となる基本的事項を定め、各対象事業を所管する主務大臣は、基本的事項に基づき、具体的な項目、手法等を主務省令において定めることとしており、この枠組みにおいて整理がなされるものと考えています。
次に、原子力発電所の事故時を想定した環境影響評価の必要性についてお尋ねがありました。
事故の発生防止の観点も含め、原子力発電所の安全性については、独立性の高い原子力規制委員会において、科学的、技術的根拠を基に厳格に審査が行われるものと認識しています。その上で、環境影響評価法においては、発電所の設置に伴う土地の形状変更等が環境に及ぼす影響を評価しなければならないこととしています。
原子力発電所の設置や稼働に関する環境保全については、このように関係する行政機関がそれぞれの制度を適切に運用していくことが重要であると考えています。
次に、火力発電所の建て替えにおける環境影響評価手続の合理化についてお尋ねがありました。
今回の改正は、必ずしも環境影響評価法上の手続を緩和するものではなく、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載させることにより、建て替え事業の特性を踏まえた手続の適正化を行うものとなります。
また、効果的、効率的な環境影響評価の実施の観点から、配慮書段階の検討結果を環境影響評価の項目選定や調査、予測等に反映、活用していくことが重要であり、既存事業の稼働中に実施した調査結果を活用すること等により、環境影響が限定的となり得ると判断された場合には、方法書以降の手続において環境影響評価の評価項目の絞り込み等を行うことが適切と考えています。
建て替え事業に係る環境影響評価手続においても、適正な環境配慮の確保が検討されることは大前提であり、法に基づく基本的事項等において既存事業の環境影響を踏まえた環境配慮の検討に関する考え方等を定めていく際には、有識者等の意見も踏まえながら適切に進めてまいります。
最後に、累積的影響の評価についてお尋ねがありました。
近接した区域に複数の事業が集中することにより、累積的な影響が懸念される風力発電事業については、環境大臣意見において、累積的な影響について適切に調査、予測及び評価を行い、その結果を踏まえ、風力発電設備等の配置等を検討することを求めています。
また、累積的な影響の回避、低減には、累積的な影響評価に係る技術的な検討を進め、予測技術の向上や環境保全措置の具体的な事例の蓄積を図ることも重要であり、環境影響評価図書の継続公開を進めることにより、このための情報収集が可能になると考えています。
加えて、諸外国における参考事例等も整理の上、累積的な影響が懸念される環境項目の整理を行った上で、その評価の技術的な考え方を検討し、ガイドライン等の策定を進めてまいります。拍手
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →現在、複数の国において戦略的環境影響評価に係る法的な規定が導入されていますが、各国で規定の制定形式が異なり、その対象となる計画、プログラムや要求するプロセスも国によって異なると承知しており、我が国においても、我が国の実情に応じた制度の検討が必要であると考えています。
その上で、地球温暖化対策推進法や再エネ海域利用法の改正法に基づく仕組みは、個別の事業計画の立案よりも前の段階で環境配慮を図るためのものであり、上位の計画や政策立案段階での環境配慮を確保する戦略的環境影響評価制度の趣旨に資するものであると考えています。
これに加え、我が国における戦略的環境影響評価の在り方や、対象とすべき計画等について検討する場合には、当該計画等に係る国家戦略等の政策や、計画に基づき行われる事業に関連する個別法令の内容などを踏まえ、関係省庁とも連携しつつ、慎重に検討を進めるべきであると考えていますが、引き続き更なる知見の収集に努めてまいります。
次に、原子力発電所の供用時における環境影響評価についてお尋ねがありました。
原子力発電所の設置に当たっては、放射性物質の放出における影響等を踏まえ、その安全性については、独立性の高い原子力規制委員会において、科学的、技術的根拠を基に厳格に審査が行われるものと認識しています。
この認識の下、環境影響評価法では、環境大臣が環境影響評価の項目、手法や環境保全措置等の指針となる基本的事項を定め、各対象事業を所管する主務大臣は、基本的事項に基づき、具体的な項目、手法等を主務省令において定めることとしており、この枠組みにおいて整理がなされるものと考えています。
次に、原子力発電所の事故時を想定した環境影響評価の必要性についてお尋ねがありました。
事故の発生防止の観点も含め、原子力発電所の安全性については、独立性の高い原子力規制委員会において、科学的、技術的根拠を基に厳格に審査が行われるものと認識しています。その上で、環境影響評価法においては、発電所の設置に伴う土地の形状変更等が環境に及ぼす影響を評価しなければならないこととしています。
原子力発電所の設置や稼働に関する環境保全については、このように関係する行政機関がそれぞれの制度を適切に運用していくことが重要であると考えています。
次に、火力発電所の建て替えにおける環境影響評価手続の合理化についてお尋ねがありました。
今回の改正は、必ずしも環境影響評価法上の手続を緩和するものではなく、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載させることにより、建て替え事業の特性を踏まえた手続の適正化を行うものとなります。
また、効果的、効率的な環境影響評価の実施の観点から、配慮書段階の検討結果を環境影響評価の項目選定や調査、予測等に反映、活用していくことが重要であり、既存事業の稼働中に実施した調査結果を活用すること等により、環境影響が限定的となり得ると判断された場合には、方法書以降の手続において環境影響評価の評価項目の絞り込み等を行うことが適切と考えています。
建て替え事業に係る環境影響評価手続においても、適正な環境配慮の確保が検討されることは大前提であり、法に基づく基本的事項等において既存事業の環境影響を踏まえた環境配慮の検討に関する考え方等を定めていく際には、有識者等の意見も踏まえながら適切に進めてまいります。
最後に、累積的影響の評価についてお尋ねがありました。
近接した区域に複数の事業が集中することにより、累積的な影響が懸念される風力発電事業については、環境大臣意見において、累積的な影響について適切に調査、予測及び評価を行い、その結果を踏まえ、風力発電設備等の配置等を検討することを求めています。
また、累積的な影響の回避、低減には、累積的な影響評価に係る技術的な検討を進め、予測技術の向上や環境保全措置の具体的な事例の蓄積を図ることも重要であり、環境影響評価図書の継続公開を進めることにより、このための情報収集が可能になると考えています。
加えて、諸外国における参考事例等も整理の上、累積的な影響が懸念される環境項目の整理を行った上で、その評価の技術的な考え方を検討し、ガイドライン等の策定を進めてまいります。拍手
〔国務大臣武藤容治君登壇、拍手〕
武
武藤容治#22
○国務大臣(武藤容治君) 山下芳生議員の御質問にお答えをさせていただきます。
電気事業法による環境影響評価法の適用除外について御質問、お尋ねをいただきました。
電気事業法では、発電所の設置等を行う者に対し工事計画の届出を義務付けていますが、当該計画は環境影響に係る評価書に従っていることが要件とされており、これにより環境影響評価の実施を担保しています。加えて、講じた環境保全措置等を記載した報告書の公表を義務付けています。このため、環境保全措置の内容などが明らかにされていないとの御指摘は当たらないものと考えているところであります。拍手
この発言だけを見る →電気事業法による環境影響評価法の適用除外について御質問、お尋ねをいただきました。
電気事業法では、発電所の設置等を行う者に対し工事計画の届出を義務付けていますが、当該計画は環境影響に係る評価書に従っていることが要件とされており、これにより環境影響評価の実施を担保しています。加えて、講じた環境保全措置等を記載した報告書の公表を義務付けています。このため、環境保全措置の内容などが明らかにされていないとの御指摘は当たらないものと考えているところであります。拍手
関
関
関口昌一#24
○議長(関口昌一君) 日程第一 日本国の自衛隊とフィリピンの軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
日程第二 日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
(いずれも衆議院送付)
以上両件を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長滝沢求君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔滝沢求君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →日程第二 日本国の自衛隊とイタリア共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とイタリア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
(いずれも衆議院送付)
以上両件を一括して議題といたします。
まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長滝沢求君。
─────────────
〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
─────────────
〔滝沢求君登壇、拍手〕
滝
滝沢求#25
○滝沢求君 ただいま議題となりました条約二件につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
まず、フィリピンとの部隊間協力円滑化協定は、一方の締約国の部隊が他方の締約国を訪問して協力活動を行う際の手続等について定めるものであります。
次に、イタリアとの物品役務相互提供協定は、自衛隊とイタリア軍隊との間の物品又は役務の相互の提供における決済手続等について定めるものであります。
委員会におきましては、両件を一括して議題とし、それぞれの協定の意義及び適用対象、各国との安全保障分野における協力の在り方等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党の山添委員及び沖縄の風の伊波委員より両件に反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
次いで、順次採決の結果、両件はいずれも多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
以上、報告申し上げます。拍手
─────────────
この発言だけを見る →まず、フィリピンとの部隊間協力円滑化協定は、一方の締約国の部隊が他方の締約国を訪問して協力活動を行う際の手続等について定めるものであります。
次に、イタリアとの物品役務相互提供協定は、自衛隊とイタリア軍隊との間の物品又は役務の相互の提供における決済手続等について定めるものであります。
委員会におきましては、両件を一括して議題とし、それぞれの協定の意義及び適用対象、各国との安全保障分野における協力の在り方等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党の山添委員及び沖縄の風の伊波委員より両件に反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
次いで、順次採決の結果、両件はいずれも多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
以上、報告申し上げます。拍手
─────────────
関
関
関
関口昌一#28
○議長(関口昌一君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 二百三十三
賛成 二百十五
反対 十八
よって、本件は承認することに決しました。拍手
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────
この発言だけを見る →投票総数 二百三十三
賛成 二百十五
反対 十八
よって、本件は承認することに決しました。拍手
─────────────
〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
─────────────
関