串田誠一の発言 (本会議)

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○串田誠一君 日本維新の会の串田誠一です。
 ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案について、会派を代表し、質問いたします。
 本改正案は建て替えによる環境への影響に主眼を置いていますが、再生エネルギーそのものへの問題も取り組む必要があります。この観点から質問していきます。
 まず、太陽光パネルなどの廃棄物のリサイクル問題について質問いたします。
 日本で使用されている太陽光パネルは九五%が海外製であり、そのうち中国製は八割を占めています。全ての成分が公開されているわけではなく、特に有害物質とされている鉛、セレン、カドミウムなどの含有量が明示されていない場合があります。
 環境委員会で太陽光パネルのリサイクル工場を視察する機会をいただきましたが、廃棄物処理業者は、有害物質の情報がないためにリサイクルが難しく、埋立処分を行っているケースが多いと懸念を示されていました。
 そこで、環境影響評価においては、作動している工作物だけではなく、それを廃棄する際に環境へ及ぼす影響も配慮していくべきであると思いますが、環境大臣にお聞きします。
 次に、製造プロセスについて質問します。
 中国では多結晶シリコンの製造に石炭火力発電が使用されることが多いと言われており、製造過程で放射性物質や大気汚染物質である二酸化硫黄、窒素酸化物、二酸化炭素が発生する可能性が指摘されています。
 そこで、地球温暖化や環境に配慮するために再生エネルギーを高める目的で進められている事業が、逆に環境に悪影響を与えるものになっているのではないでしょうか。環境大臣の考えをお聞きします。
 今年五月、ロイターによると、中国製の太陽光システムのインバーターやバッテリーに、製品の仕様書に記載のない通信機器が過去九か月間に複数の製品から発見されたと報道されました。これらの装置は、遠隔操作を通じて電力網を不安定化させ、大規模な停電を引き起こす可能性があるとされ、関係者は、事実上、送電網を物理的に破壊する方法が組み込まれていたとコメントしていたとされています。米国エネルギー省では専門家がサイバーセキュリティーの脆弱性を調査していると報じられています。
 そこで、我が国はこの問題について認識しているのか、また調査をしているのか、経済産業大臣にお聞きをします。
 森の一面を覆う太陽光パネル、野生動物のすみかを破壊する風力発電、そのいずれも外国製であり、リサイクル困難なものが利用されています。太陽光パネルも、森林ではなく、ビルや住宅地の屋根、あるいはこれまでシリコン型パネルでは利用できなかった場所に対して開発を進める必要があります。
 その弾力性により湾曲した面にも使用可能な太陽光パネルであるフレキシブル太陽光パネル、特にペロブスカイト太陽電池については、日本が技術開発と国産化で先行していると思います。ペロブスカイト太陽電池は、薄くて軽量、柔軟性があることから、従来のシリコン型パネルでは利用できなかった場所にも設置可能な次世代技術であり、日本が世界をリードしています。日本はペロブスカイト太陽電池の主要材料であるヨウ素の世界第二位の生産国であり、供給網の安定性から国産化に有利です。
 せっかくリードしていたのに、世界に追い付かれ、追い越されてきたのが半導体分野ではないでしょうか。再生エネルギー分野は今後も世界的に発展が予想されます。このリードを更に広げて圧倒的なシェアを築き、他国がこの分野から撤退せざるを得ない状態になるまで国力を注ぐべきであると思いますが、環境大臣の見解をお聞きします。
 風力発電について質問します。
 風力発電においても、中国、デンマーク、米国、ドイツ、スペインなどの外国製品が主流です。日本企業でも、かつては三菱重工業や日立製作所が風車を製造していた時期がありましたが、撤退してしまいました。
 太陽光パネルについても言えることですが、日本の基幹産業ともいうべきエネルギー部門を外国製品で賄うということは、エネルギー安全保障上の観点からも問題だと思います。
 そこで、日本の企業が撤退をせざるを得なくなった原因と、そのときに国として何か対策ができたのではないか、なぜ国内製品を用いたエネルギー政策を進めなかったのか、その理由を経済産業大臣にお聞きします。
 送電ロス対策について質問します。
 再生エネルギーの比重を高めることは、例えば風力発電の場合、大量の電力を消費地である都市部に送電することになり、既に北海道から都内への送電が経済産業省によって検討されています。しかし、送電網が長くなることは、送電ロスが増えることを意味します。この点、超電導送電は、液体窒素が冷却することで抵抗をほぼゼロにし、従来の銅、アルミケーブルよりはるかに効率的に送電可能であるとされています。また、高圧直流送電は長距離送電に適していると言われています。
 これらの送電技術に関する国内の研究成果などを経済産業大臣にお聞きします。
 大型の風力発電では、消費地との距離が長くなるため、災害が発生した場合には供給ができなくなるリスクが高くなります。これに対して、国内で開発、製造が期待できる小型風力発電は、ビルなどに設置することも可能であり、発電場所と消費地が隣接していて、送電ロスを極力少なくすることができます。まさに、エネルギーの地産地消です。また、森林を破壊せず、災害時においても、個別の風力発電により電力の発生源が独立しているため、電力網の分断は避けられます。
 そこで、小型風力発電の国内企業への支援を高めて、再生エネルギーを国内で賄える体制づくりを進めるべきであると思いますが、環境大臣の見解をお聞きします。
 次に、風力発電と野生動物との関連について質問します。
 風車の回転ブレードに鳥が衝突して死亡する、いわゆるバードストライクが報告されています。特に、オジロワシやオオタカなどの猛禽類の絶滅危惧種が風力発電所付近で衝突死した事例が北海道などで報告されています。風力発電所の建設により、渡り鳥の飛行ルートや採餌場が分断されることも指摘されています。
 また、風車の回転による低周波音や振動が人へ及ぼす悪影響を考慮し、設置場所としては山林の尾根伝いなどが選定されやすいですが、野生動物への悪影響は考慮されているのでしょうか。
 確かに、近隣住民への影響は少なくなるかもしれませんが、人と動物の共生を実現するためには、野生動物のすみかを確保することが大前提です。しかしながら、人間の生活環境ばかりを重視する余り、野生動物の生活圏にまで侵害することになってしまっているのが現実ではないでしょうか。
 本改正は野生動物を保護する配慮が行われているのか、環境大臣にお聞きします。
 エネルギー政策は、日本の将来にとって極めて重要です。特に、エネルギー安全保障の観点からは、食料における自給率と同様に、海外に過度に依存しない体制づくりが必要になってきます。ペロブスカイト太陽電池や小型風力発電は環境に優しく、国際的な潮流にも合致しています。世界シェアを勝ち取ることが期待できるものであり、日本の一大産業として発展する可能性も秘めています。
 加えて、地熱資源量では世界第三位であり、深層部まで掘削することで立地場所を選ばない、環境にも優しい次世代地熱発電の技術開発が進められています。
 環境影響評価は何のためにあるのでしょうか。これまでの地球環境を持続させることではないでしょうか。そのためにも、人と動物との共生社会の実現が大切です。再生エネルギーも、人間の暮らしやすさだけを基準に考えるのではなく、動物にとっての生活圏を守りながら進めていかなければならないと思っています。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣浅尾慶一郎君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 串田誠一

speaker_id: 22715

日付: 2025-06-06

院: 参議院

会議名: 本会議