小泉悠の発言 (外交・安全保障に関する調査会)

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○参考人(小泉悠君) 確かに、一つの冷徹なリアリズムとしてそういうことになってしまうというところもあると思いますが、さっき申し上げたように、ウクライナには受け入れないという選択肢もあるんですよね。アメリカから支援が来ない状態で抵抗を継続するということは、言われたらそういう戦略を作ると思います、ウクライナ軍は。
 なので、仮にウクライナが、そのトランプのつくろうとしている平和、これは私は平和というよりウクライナへの降伏の強制だと思いますけど、ウクライナに対する降伏の強制にウクライナ自身が同意したんだったらしようがないと思いますけれども、そうでない場合というのは、やはり依然として戦場の中の現実がテーブルの上の議論に影響するというこれまで続いてきた光景がまた続くんだろうなと、それがウクライナ軍が著しく不利な形で継続していくんだろうなというふうに思っています。
 今起きているのは、これまでは戦場の中の現実がテーブルの上に反映されていたのが、初めてテーブルの上から戦場の現実に影響を及ぼそうとしているわけですけれども、所詮テーブルの上のことなので、余りにもやはり当事者の意向を無視し過ぎれば、これは結局乗ってこないんじゃないかなという気もしますし、もう一個は、やはり、これがそういうリアリズムなのだという議論、本当に確かにそのとおりなんですよね。
 他方で、トランプ政権は、インド太平洋は非常に重視しているから、ウクライナを早く終わらせてこっちに抑止リソースを持ってくるんだというのは全くもってそのとおりだと思うんですけど、思うんですけど、今はだから我々はたまたまアメリカが重視している側の正面に住んでいるにすぎないということでもあるんですよね。アメリカの政権がほんのちょっと、じゃ、気まぐれになったら、今度は我々がウクライナの立場に立つのかもしれないとかということを考えると、やはり根本的にどこかの大国に依存した安全保障というものに矛盾があるんじゃないかという感じも私はこの戦争の中で強く思うようになりました。

発言情報

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発言者: 小泉悠

speaker_id: 22203

日付: 2025-02-19

院: 参議院

会議名: 外交・安全保障に関する調査会