細谷雄一の発言 (外交・安全保障に関する調査会)

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○参考人(細谷雄一君) ありがとうございます。貴重な御質問、御意見いただきました。大変重要な課題だと感じております。
 私の方から簡潔にお答えさせていただきたいと思います。
 まず第一に、今の世界が大変不透明性を増していて、また、いろいろな要因というものが複合的に結び付いている時代というふうに認識をしております。したがって、日本の外交もそれに合わせて、まあ必ずしも一つの方向に向かっていくのではなくて、より重層的あるいは多層的、そして多角的に進めていく必要があるというふうに考えております。
 より具体的に申し上げれば、やはり、力の論理ということを考えたときに、日本の周辺には日本の五倍の軍事力、軍事費を持つ中国がいて、また、日本に対して公然たる敵意を示す北朝鮮がミサイル発射実験を繰り返しております。したがって、日米同盟というものをいかにして持続するかということは、日本の外交においても引き続き重要な課題だろうと思います。困難に直面しても、やはり日本の安全を担保する重要な基礎としての日米同盟というのは引き続き重要であろうと思います。そのことは、二月七日の石破総理訪米における日米首脳会談での成果、共同声明で十分にその成果というのは示されていると感じております。
 そして、二つ目の、三つの層で考えるときの二つ目の層が有志国連携でございます。これは、マルコ・ルビオ国務長官が最初に行った外相会談が、まさに日米豪印、この四か国でのクアッドの外相会談でした。日本やインドやオーストラリアとの外相会談を優先したと。このことに見られるように、現在の第二次トランプ政権においても、第一次トランプ政権と同様に、このような有志国連携というものが重要な位置を占めるだろうというふうに考えております。言い換えれば、中国やロシアを含める形での多国間主義的な枠組みというものが機能することは極めて難しい段階へと我々は今来ているんだろうと思います。
 しかしながら、同時に、三つ目の層として、多国間協力というものを引き続き日本が努力をする。例えば、国連でも引き続き、つい先日でございますけれども、ロシアの侵略を非難する決議が出されました。様々な側面で引き続き国連は重要な役割を担っていると考えます。仮にアメリカが国連を軽視し十分にコミットしない、あるいは中国やロシアが日本とは大きく異なるイデオロギー、価値観、利益を持っていたとしても、やはり国際社会における良識というものに日本は依存して、多数の国がやはり国際社会の平和と安全のために努力をするという、この国連憲章の精神というものを引き続き擁護し、またそれを尊重していくような方向へと日本外交が牽引することが重要であると。
 この三つの層を重層的に、多角的に結び付けるということが日本外交の課題だと考えております。

発言情報

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発言者: 細谷雄一

speaker_id: 15406

日付: 2025-02-26

院: 参議院

会議名: 外交・安全保障に関する調査会