中条きよしの発言 (国民生活・経済及び地方に関する調査会)
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○中条きよし君 日本維新の会の中条きよしでございます。
今回の調査会では、誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築のうち、社会経済、地方そして国民生活における希望の実現について、参考人の皆様から多くの示唆に富んだ御意見を伺いました。私からは、二月五日に御出席をくださった高見具広参考人、そして近藤絢子参考人の希望が持てる雇用・労働環境の整備についての御意見を踏まえつつ、考えを述べさせていただきます。
まず、高見参考人からは、働き方改革が進む一方で、なお現場に残る課題について実態に即した御説明をいただきました。働き方改革により平均労働時間が減少したように見えますが、その背景にはパートタイムの増加やコロナ禍による影響も含まれており、正社員の長時間労働が減ったとは言い切れないということでした。また、残業時間の抑制が進められても、そのしわ寄せとして管理職の業務が過重となるという新たな課題も浮かび上がっているとのことでした。
テレワークの普及というのは、家事や育児、余暇時間の確保といった利点がある一方で、仕事と私生活の境界が曖昧となり、心身のめり張りを欠いてしまう側面もあるということでした。こうした状況の中で、オンとオフを切り替えられる働き方を支える制度の重要性について御意見をいただきました。そして、何より、日本社会に根強くある長時間働くことを評価する意識そのものを見直し、長時間労働を前提としない働き方へと転換していく必要があるという御意見が昭和の人間として非常に胸に残っております。
そこで申し上げたいのは、働くこととは生活の糧を得るためでもあり、やりがいのためでもありますが、それによって健康を損ねたり、人生豊かさを失ったりしてしまっては本末転倒であるということです。働き方を時間だけで考えるというのではなくて、どういう社会を築きたいのかという視点に立ち返り、働く人の健康や暮らし、地域や家族との関わりも含めた多角的な視点で制度の在り方を見直していくことが必要であると思います。また、制度は整っていても、その運用や現場の実情にギャップがあるならば、そのギャップを丁寧に把握して埋めていくための政策を検討していくことが重要だと考えます。
続きましては、近藤参考人からは、就職氷河期世代を中心に不安定な雇用にとどまらざるを得なかった方々の実態について、大変丁寧で重みのある御説明をいただきました。
親と同居しながら暮らす中高年層の中には、現時点では就業しているものの低所得のために将来的な生活に不安を抱えている方が多くいると。こうした方々には現行の社会保障制度や再分配の枠組みが十分に行き届いておらず、日々の暮らしに不安を抱きながらも何とか働いて支えておられる実態を丁寧に教えていただきました。
さらに、今は親世代の支援で何とか生活が保たれていても、親の高齢化、介護の問題、独り暮らしになるリスクが急速に高まってくるとの御意見というのは、我が国が抱える静かな危機を象徴しているように感じました。就労意欲はあるが収入が足りない、能力はあるがチャンスがなかった、そんな方々がこのまま親御さんと共倒れのような形で取り残されていく社会にしてはならないという問題提起を感じました。
どの世代にもそれぞれの時代に頑張ってきた方々がいて、その積み重ねの上に今日の社会があることを私たちは忘れてはならないと思います。そして、頑張ったらちゃんと報われると実感できる、誰もが取り残されず希望が持てる社会を皆さんと力を合わせて築いていきたいと考えております。
ありがとうございました。終わります。